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空き家のゆくえ買取くん

空き家

親が施設に入った実家をどうするか|売る・貸す・残すの費用比較

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 取締役COO 薩摩 賢幸
親が施設に入った実家をどうするか|売る・貸す・残すの費用比較

「親が施設に入って実家が空いたが、売るのか貸すのか、そのままにしておくのかを決めかねている」。先に決まるのは出口ではなく、名義人が親のままか、親の判断能力が残っているか、施設費用を誰の財布から出すかの3点です。この3点が決まると、選べる出口が自動的に絞られます。

親名義のままの家や荷物が残ったままの家も現況で買い取りますが、親の判断能力が下がっていて後見人が選任されていない段階では、価格の話をしても契約に進めません。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(12章)

先にこの家の買取価格のめどだけ知りたい方へ。

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親が施設へ移った日から、実家は誰も住まない家になります。売る・貸す・そのまま残すのどれを選べるかを決めるのは、家の状態や立地ではありません。先に来るのは、名義が誰か、親の判断能力が残っているか、施設の費用を誰の財布から出すかの3点です。この3点が決まらないうちに不動産会社へ査定を頼んでも、話は契約の手前で止まります。

親が施設に入った実家をどうするかの要点を、定義・この記事でわかること・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

親が施設に入ったとき、実家をどうするかを決めているのは3つの条件

出口を分けているのは建物の築年でも駅からの距離でもなく、手続きの側に、先に越えなければならない条件が3つ並んでいます。

実家をどうするか決めるための条件

  • 親単独名義で判断能力あり

    親本人が売主。子が委任状で手続きを進められる。

  • 親単独名義で判断能力なし

    成年後見人の選任と家庭裁判所の許可が先に必要。

  • 亡くなった配偶者との共有

    売却の前に、相続登記で名義を移す処理が要る。

名義と判断能力による手続きの分岐

  1. 1

    親単独名義で判断能力あり

    親本人が売主。子が委任状で手続きを進めることもできる。

  2. 2

    親単独名義で判断能力なし

    成年後見人の選任と、居住用不動産売却の裁判所の許可が必要。

  3. 3

    亡くなった配偶者との共有

    売却の前に、名義を移す相続の処理が先に必要になる。

名義が親のままなら、子は売る立場にない

実家の登記名義が親であるかぎり売買契約の売主は親であり、子が親に代わって署名することはできません。施設に入っていても、判断能力があり本人に売る意向があるなら、委任状を作って子が手続きを進める形は取れます。その場合でも、価格を決め、契約の内容に同意するのは親本人です。実務としては、施設の面談室で買主が本人確認を行い、売る意思をその場で確かめる進め方になります。名義が親と亡くなった配偶者の共有のまま止まっている家も多く、この場合は先に相続の処理が要ります。

判断能力が落ちていると、売買そのものが成立しない

認知症が進み、契約の意味を理解できない状態で結んだ売買は、後から無効を主張される余地が残ります。買う側もそれを知っていて、判断能力に不安がある段階では話を進めません。この場合に取る道は家庭裁判所に成年後見人を選んでもらうことで、後見人が選任されれば、後見人が本人に代わって売却の手続きを行います。ただし、居住用の不動産を売るには、家庭裁判所の許可が別に必要です。この許可は「本人のために売る必要があるか」で判断されます(成年後見制度(裁判所))。申立てから審判までは数か月かかることがあり、その間は価格をお伝えすることはできても、契約の日を置くことができません。詳しい範囲は「成年後見の不動産売却に許可が必要な範囲」の記事に整理しています。

施設費用の出どころが、急ぐかどうかを決める

親の年金と預貯金で月々の施設費用がまかなえているなら、実家をすぐに売る理由はありません。足りない分を子が立て替えている状態なら、話は変わります。立て替えが続けば、子の家計と、将来の相続での取り分の整理が同時に問題になります。特別養護老人ホームなど公的な施設と民間の有料老人ホームでは月額も入居一時金の有無も違い、同じ要介護度でも負担する額は変わります。施設から届く請求書で、居住費・食費・介護サービス費・日用品費の内訳を見てください。月にいくら不足しているかを先に紙に書き出すと、実家を現金に変える必要があるのか、いつまでに必要なのかが見えてきます。

親が施設に入った実家をそのままにしておくと、何が積み上がるか

住宅街に建つ木造の一戸建てと、手入れされた庭木

決めないまま置くことも選択の一つですが、その選択には毎年の値札が付くので、何にいくらかかるのかを項目ごとに分けて見ます。

実家をそのままにするとかかる費用

  • 固定資産税・都市計画税

    誰も住んでいなくても住宅用地の特例は続き同額。

  • 火災保険料

    一般物件扱いになり、保険料が上がるか断られる。

  • 水道と電気の基本料金

    通水と換気を続けるため、解約せずに残す。

  • 往復の交通費

    遠方の場合、宿泊代を含めて年に数十万円になる。

毎年出ていくのは4項目

1つ目は固定資産税と都市計画税です。1月1日時点の所有者に課され、誰も住んでいなくても住宅として使える建物が建っていれば住宅用地の特例は続くので、税額は親が住んでいた頃と変わりません。2つ目が火災保険で、人が住まなくなった家は住宅物件ではなく一般物件として扱われ、保険料が上がったり引受けを断られたりします。条件は「空き家に火災保険はかけられるか」の記事に書いています。3つ目は水道と電気の基本料金です。解約すると通水も換気もできなくなるため、基本料金を払ってでも契約を残す方が多数です。4つ目が、遠方にお住まいの場合の往復の交通費で、月に一度見に行くだけでも年に十数回分が出ます。新幹線や飛行機を使う距離なら、宿泊代を含めて年に数十万円になることもあります。なお、ガスは現地で火を使う予定が無ければ解約できるため、この4項目には入りません。再開するときは開栓の立会いが要ります。

残す・貸す・売るの3つで、これらの費用と手元に入るお金がどう動くかを並べると、次のようになります。金額は納税通知書の課税明細、火災保険の見積り、検針票を見て、ご自身の家の数字を当てはめてください。

選ぶ道毎年出ていくお金手元に入るお金
残す固定資産税・都市計画税の年額、一般物件として計算し直された火災保険料、水道と電気の基本料金、見に行く往復の交通費ありません。建物の評価は年ごとに下がります
貸す上の4項目に、管理会社への管理料と、壊れた設備を直す費用が加わります家賃から管理料と修繕費を引いた額。初年度は修繕と残置物の処分の費用が先に出ます
売る引き渡した年の翌年から、どれも出ていきません売買代金から仲介手数料や登記の費用、譲渡所得の税を引いた額

建物は、人が出入りしなくなった日から傷み始める

空気が動かない家では湿気が床下と壁の内側にたまり、水を流さない排水口は封水が蒸発して、下水の臭いと虫が室内に上がってきます。雨樋に落ち葉がたまれば、あふれた水が外壁を伝って塗膜の切れた部分から浸みます。屋根の一部がめくれても、誰も気づかないまま雨が入り続けます。同じ家でも1年目と3年目では、買い手から見た建物の評価がはっきり変わります。天井に雨漏りの跡が出た時点で、価格の話は一段下がります。雨漏りとシロアリが同時に出た家の売り方は「雨漏り・シロアリの家を売却する」の記事にまとめました。

庭木と郵便物が、近所との関係を先に壊す

税や建物の傷みより早く目に見えるのが庭木と郵便受けで、枝が道路や隣家にかかれば、切ってほしいという連絡が入ります。連絡先が分からなければ相談は市区町村の窓口へ行き、市区町村は固定資産課税台帳で所有者を調べて書面を送ります。窓が割れたまま、庭木が伸びたままの状態が続くと、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく管理不全空家等として指導や勧告の対象になります。この流れは「空き家対策特別措置法をわかりやすく」の記事に段階ごとに書いています。郵便受けにチラシがあふれている家は、外から見て空き家だと分かるので、侵入や不法投棄の入口にもなります。

「親が施設に入った実家をそのままにしておくと、何が積み上がるか」について、そのまま聞けます。

親が施設に入った実家を売るか貸すかは、親が戻る可能性で分かれる

実家の居間のソファに座り、家族でこれからのことを話し合っている

同じ空き家でも選べる出口が人によって違う分かれ目は、親が家に戻る見込みがあるかどうかです。ここを曖昧にしたまま貸すと、後戻りができなくなります。

親が家に戻る見込みによる選択肢

  1. 1

    介護老人保健施設など

    在宅復帰が前提。建物を戻れる状態に保つため、売らずに残す。

  2. 2

    特別養護老人ホームなど

    戻る想定がない。税の特例の期限や建物の傷みを考慮し売却へ。

1. 戻る見込みが残っているなら、売らず貸さずに残す

介護老人保健施設のように在宅復帰を前提とした施設に入っている場合は、家を手放す判断を急ぐ理由がありません。リハビリの結果次第で自宅に戻る話が出ている場合も同じです。この期間は、水道と電気の基本契約を残し、月に一度の換気と通水を続けて、建物を戻れる状態に保つことが目的になります。庭木だけは伸びるので、年に2回程度の剪定は外注しておくと近隣からの連絡を防げます。ここで貸してしまうと、戻りたいときに入居者に出ていってもらうのが難しく、自分の手で選択肢を閉じることになります。

2. 戻らないと決まっているなら、放置している時間に値段が付く

特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームに移り、自宅へ戻る想定が無いなら、判断を先送りするほど手取りは減ります。建物の傷みで価格が下がることに加えて、税の特例にも期限があるためです。マイホームを売ったときの3,000万円の特別控除は、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることが主な要件の1つです。この日付は、施設へ移った月から数えます(マイホームを売ったときの特例(国税庁))。この期限は親が生きているうちに親名義で売る場合の話で、亡くなった後の相続人が売る場合は別の特例の話になります。

3. 判断がつかないなら、期限を決めて保留にする

戻るかどうかが医師にも分からない段階では無理に決める必要はありませんが、「しばらく様子を見る」は、実際には5年に伸びます。半年後の面談の後に決める、という具合に日付を切って、その日までに何を調べておくかを決めておく方が動けます。調べておくのは、名義の状態、固定資産税の年額、近隣の同じような家の取引価格の3つで、いずれも実家まで行かずに手元で確かめられるものです。

4. 兄弟姉妹がいるなら、決める前に一度そろえる

親名義の家はいずれ相続財産になるため、片方の子だけで話を進めると、後になって「なぜ相談しなかったのか」という話になりやすいところです。売る・貸す・残すのどれを選んでも、費用と手間を誰が負担するかは決めておく必要があります。施設費用の立て替えも、いつ・いくら出したかの記録を残していなければ、後で認めてもらえないことがあります。共有名義になっている家の扱いは「共有名義人が死亡したとき」の記事に整理しました。

親の実家を貸す場合、施設にいる間に何が起きるか

貸せば家賃が入るのに貸さない選択が多いのは、貸した後に選択肢が減ることと、思ったほど手元に残らないことの2つが理由です。

実家を貸す場合にかかる費用

  • 貸す前に出る費用

    水回りやエアコンの修繕、残置物処分が先に出る。

  • 家賃から引かれる費用

    管理会社への管理料と、壊れた設備の修繕費。

  • 毎年かかる費用

    固定資産税は変わらず、家賃は確定申告の対象。

  • 親の負担が増える可能性

    家賃収入で介護保険や施設費用の自己負担が上がる。

1. 貸す前に、修繕の費用が先に出る

親が長く住んでいた家をそのまま貸せることはまれです。給湯器とエアコンは耐用年数を過ぎていることが多く、水回りの設備も入居者から見れば古いままです。畳と壁紙、網戸、鍵の交換も要り、残置物の処分も先に済ませる必要があります。この費用は家賃が入る前に出ていくので、回収できるまでの期間を計算しておかないと、貸した方が損をすることがあります。築年の古い戸建てで借り手が付かなければ、修繕費だけが残ります。

2. 家賃から引かれるものが多い

入ってくる家賃の全額が、手元に残るわけではありません。管理会社に委託すれば家賃の数パーセントが管理料として引かれ、設備が壊れれば貸主の負担で直します。固定資産税は変わらず毎年かかり、家賃収入は不動産所得として確定申告の対象になります。親名義で貸す場合、家賃は親の収入になるので、介護保険の自己負担割合や施設の利用者負担段階が上がる場合があります(介護・高齢者福祉(厚生労働省))。施設費用の軽減を受けている方は、家賃が入っても差し引きで負担が増えることがあるので、この点を先に施設の相談員に確認してください。

3. 入居者が付くと、貸主の都合では終わらせられない

普通借家契約では、貸主から更新を断るには正当な事由が必要です。家を使う必要が生じたというだけでは通らないことがあり、立退料を払って明け渡してもらう形になることもあります。期間を区切りたいなら定期借家契約という選択肢がありますが、家賃は相場より下がるのが通常で、借り手も限られます。親が戻る可能性が少しでも残っているなら、この段階で止めた方が安全です。

4. 空室のまま、費用だけが続く期間がある

借り手が付くかどうかは、修繕を終えてから分かります。駅から遠い戸建て、間取りが現代の生活に合わない家、駐車場が1台しか取れない家では、募集を出しても反応が無い期間が続きます。その間も、固定資産税と管理料と修繕の負担は続きます。同じ地域で賃貸に出ている戸建てが何件あって、いつから募集されたままかを賃貸情報サイトで見ると、埋まりやすさの見当が付きます。

親が施設に入った実家を売る場合、手取りは仲介と買取で分かれる

売ると決めた後には、買い手を探すか業者に直接売るかという次の分かれ目が来ます。金額だけで比べると判断を誤ることがあるので、時間と手間も並べて見ます。

仲介と買取の違い

観点仲介買取
価格買取より高くなるのが通常仲介の想定額より低くなる
引渡しまでの期間買い手を探すため読めない探す期間が不要で先に決められる
内見の対応内見のたびに家を開ける必要あり不要(業者が自ら買主になる)
引渡し後の責任修補や減額を求められる可能性あり業者が引き受ける(現況のまま)

更地にして売る場合と現況のままの比較

比較項目更地にしてから売る現況のまま売る
解体費数十万円〜百万円単位で先に出る不要
滅失登記必要不要
翌年の固定資産税土地の税額が上がる変わらない

1. 仲介は、価格が高い代わりに時期が読めない

不動産会社に依頼して買い手を探す方法で、住みたい人が買うので、金額は買取より高くなるのが通常です。そのかわり、売り出してから引渡しまでの期間が読めません。内見のたびに家を開ける必要があり、遠方にお住まいなら鍵の預け方を決めておく必要があります。仲介手数料が成約価格に応じてかかります。引き渡した後に雨漏りやシロアリが見つかれば、契約不適合責任として修補や減額を求められる可能性があります。

2. 買取は、価格が下がる代わりに日程が決まる

買取業者が自ら買主になる方法です。買い手を探す期間が不要なので日程を先に決められ、荷物が残っていても雨漏りがあっても現況のまま引き取る形になります。そのかわり価格は、仲介で売れた場合の想定額より低くなります。理由は買った側が修繕費と残置物の処分費を負担し、再販できない可能性も引き受けるためで、どのくらい下がるかは物件によって違います。下がる幅を決めているのは、屋根や水回りにどれだけ手を入れる必要があるか、残置物が何立方メートル分あるか、次の買い手が付くまで何か月抱えることになるかの3つです。傷みが少なく、荷物も無く、駅に近い土地なら差は縮まり、修繕と処分の見積りが大きい家ほど開きます。

3. 更地にしてから売るかどうかは、先に費用を並べる

建物を壊してから売った方が高く売れると聞いて、解体を先に手配する方がいます。解体費用は木造の戸建てでも数十万円から百万円単位で、前面道路が狭く重機が入らなければ手作業の分が上乗せされます。さらに、建物が無くなると住宅用地の特例が外れ、翌年からの土地の固定資産税が上がります。取り壊した後は建物滅失登記の申請が要り、期限は取り壊しから1か月です。解体して売るか現況のまま売るかの比べ方は「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事にまとめました。買取であれば、解体せずそのまま引き取る形が取れます。

4. 親名義のまま売るか、相続まで待つかで税が変わる

親が生きているうちに親名義で売れば、譲渡所得は親のものになります。売却代金も親の財産なので、この代金を施設費用に充てるのは自然な流れです。一方、親が亡くなった後に相続してから売ると、相続した空き家の特例が使える場合があります。どちらが有利かは、所有期間、取得費の資料が残っているか、相続人が何人いるかで変わります。取得費が分からない家では、譲渡価額の5パーセントを取得費として計算することになり、税額が大きくなります。購入時の売買契約書が残っているかを、先に探してください。

5. 売却の前に確認すべき点を、書類で押さえる

契約の前に確かめる点は、境界がはっきりしているか、増築部分が登記されているか、私道を通って出入りしていないか、住宅ローンの抵当権が残っていないかの4つです。古い家では、建築確認の後に増築して登記していない例が珍しくありません。検査済証が見当たらない家の扱いは「検査済証がない家の売却」の記事に整理しました。これらはどれも価格に影響するので、隠さず先に伝えた方が、契約の直前で値を下げられることなく話が早く進みます。

親が施設に入ったら、実家の片付けをどうするかで期間が変わる

実家の和室で、押し入れの前で手を動かしている家族

売るにしても貸すにしても荷物の話が最後まで残りますが、片付けが進まない理由が分かると手の付け方が見えてきます。

実家の片付けで先に回収する書類

  • 登記識別情報または権利証

    売却手続きの土台として最初に確保する。

  • 購入時の売買契約書

    取得費の証明になり、見つからないと税額が変わる。

  • 固定資産税の納税通知書

    土地と建物の評価額や、そのまま持つコストが分かる。

  • 預金通帳と印鑑

    片付けの前に、仏壇や押し入れから探し出す。

  • 保険証券

    火災保険の契約内容を確認するために回収する。

1. 片付けが難しいのは、量ではなく判断の回数

数十年住んだ家の荷物は一つひとつが「捨ててよいか」の判断を求めてきますし、親が生きている以上、勝手に処分してよいものかも迷います。1日作業して押し入れ1つ分しか進まないということが起こるのは、作業量の問題ではなく判断の回数の問題です。捨てるかどうかを都度決めるのをやめ、残すものだけを先に決めて持ち出し、残りは一括で処分する順にすると進みます。

2. 先に探すのは、権利証・契約書・通帳

片付けの前に、書類だけを回収します。登記識別情報または権利証、購入時の売買契約書、固定資産税の納税通知書、預金通帳と印鑑、保険証券の5点です。売買契約書は取得費の証明になり、無ければ税額が変わります。仏壇の引き出し、和室の押し入れの天袋、タンスの引き出しの底から出てくることがよくあります。これらを確保してから、家財の処分に入ってください。

3. 親の意思を確認できるうちに、残すものを決めておく

判断能力がまだしっかりしているなら、施設に会いに行ったときに、残してほしいものを聞いておきます。写真、手紙、位牌、仏具、道具類と挙げてもらうと、実際には数点で収まることが多く、聞いておけば後で揉めません。聞かずに処分すると、親にとっても兄弟姉妹にとっても、取り返しのつかない話になります。逆に、親から「全部任せる」と言われている場合は、その場に兄弟姉妹の誰かがいる状態で聞いておくと、後で認識の食い違いが起きにくくなります。

4. 片付けずに売るという選択もある

業者に片付けを頼めば家財の量と間取りに応じた費用がかかり、2階建ての戸建てを丸ごと処分すれば数十万円になることもあります。買取では残置物を置いたまま引き取れるのでこの費用を出さずに済みますが、処分費を買う側が負担する分は価格に反映されます。片付けの費用を自分で払うか、価格から引かれる形にするかの違いです。荷物が多い家の扱いは「ゴミ屋敷を片付けずに売却できるか」の記事に書いています。

5. 罪悪感で手が止まることがある

親を施設に入れて、住んでいた家まで手放すことに抵抗を覚える方は少なくありませんが、家を残すことと親を大切にすることは別の話です。誰も住まない家は傷み、近隣に迷惑をかけ、毎年の税と保険を払い続けることになります。その費用を施設の環境に回した方が、親の暮らしに直接届きます。親が元気なうちに、家をどうしたいかを聞いておければ一番です。聞けなかった場合でも、先送りして良くなるものは家には一つもありません。

「親が施設に入ったら、実家の片付けをどうするかで期間が変わる」について、そのまま聞けます。

親が施設に入った実家をどうするか、決める前に確かめる6つの手順

調べる順番を間違えると後の手順がやり直しになるので、書類で確かめられるものから先に押さえます。

登記事項証明書で確認する項目

  • 所有者の名義

    親単独か、亡くなった配偶者との共有かを確認する。

  • 乙区の抵当権

    ローン完済後も抹消登記をしていない場合がある。

決める前に確かめる手順

  1. 1

    所有者の欄を確認

    親単独か、亡くなった配偶者との共有のままかで次の手順が変わる。

  2. 2

    権利部の乙区を確認

    抵当権が残っていれば、抹消登記のために金融機関の書類が要る。

1. 登記事項証明書で、名義と抵当権を確認する

法務局で登記事項証明書を取り、所有者の欄と権利部の乙区を見ます。所有者が親単独なのか、亡くなった配偶者との共有のまま止まっているのかで、次の手順が変わります。乙区に抵当権の記載が残っていれば、住宅ローンを完済していても抹消の登記をしていない場合があります。この抹消は売却の決済と同時に行えますが、金融機関から書類を取り寄せる時間が要ります。証明書はオンラインでも請求でき、実家まで行かなくても取れます。

2. 固定資産税の納税通知書で、年額と評価額を見る

毎年春に届く納税通知書には、課税明細書が付いています。土地と建物の評価額、課税標準額、年額が載っており、この紙で、そのまま持ち続けた場合の年間コストの一番大きな項目が分かります。評価額は売れる価格とは別ですが、地域の水準を知る手がかりになります。通知書を紛失している場合は、市区町村の資産税課で課税台帳の写しや評価証明書を取れます。通知書が実家に届いたままになっているなら、送付先を子の住所に変更する届出を市区町村に出してください。放置すると督促状が実家に届き続け、気づかないうちに延滞金が積み上がります。

3. 親の判断能力を、医療と介護の記録で確かめる

主治医意見書、要介護認定の結果、施設での様子の3つで、本人が契約の意味を理解できる状態かを見ます。ここが曖昧なまま話を進めると、契約の直前で止まります。判断能力に不安があるなら、家庭裁判所への後見開始の申立てを検討する段階です。申立てから審判までに数か月かかることがあり、居住用不動産の売却にはさらに裁判所の許可が要ります。認知症の親の家をどう扱うかは「親が認知症で家を売る方法」の記事に整理しました。

4. 施設費用の不足額を、月単位で計算する

年金の月額、預貯金の残高、施設の月額利用料、医療費と日用品費の4つを並べて、月にいくら足りないかを出します。足りない額に12を掛けて預貯金を割れば何年もつかが分かり、この年数が、実家を現金化する時期の目安になります。介護保険の自己負担割合は所得で変わり、家賃収入を得ると上がる場合があります。施設の相談員に、収入が増えた場合の負担の変化を聞いておいてください。

5. 近隣の取引価格を、自分で調べる

不動産情報ライブラリで、実家のある市区町村と土地・戸建ての種別を選ぶと、取引当事者へのアンケートをもとにした取引価格の情報が見られます(不動産情報ライブラリ(国土交通省))。所在は町丁目までに丸められており、個々の物件の成約価格を特定できるものではないので、価格の幅をつかむ材料として見てください。同じ町丁目で、似た面積・築年の取引をいくつか見ておくと、査定額を受け取ったときに妥当かどうかを自分で判断できます。同じ町丁目の取引が出てこない場合は、隣接する町丁目や、同じ路線の一駅先まで範囲を広げて見てください。相続税路線価や公示地価も参考になりますが、これらは実際の売買価格とは別の目的で作られた数字です。売れる価格の見当を付けるなら、実際の取引価格の情報を幅で見るのが早道です。

6. 出口を1つ選び、日付を入れる

手順1から手順5までの材料が揃うと、選べる出口が絞られます。親に判断能力があり、戻る見込みが無く、施設費用が不足しているなら、親名義で売る道が現実的です。判断能力が落ちていれば後見の申立てが先で、戻る可能性があるなら残す期間の管理をどうするかを決めます。どれを選ぶにせよ、「いつまでに何をする」の形で紙に書いてください。日付の入っていない計画は、実行されないまま年を越します。

親が施設に入った実家を売ると決めたら、どうするか

住宅街の歩道を歩いて手続きに向かう家族

売ると決めた後は書類を集める作業が中心になるので、何が要るかを先に知っておくと、集めながら待つ時間が減ります。

実家を売ると決めた後の日程

  1. 売却前

    戸籍の収集と相続登記

    相続を知った日から3年以内に名義を移す

  2. 決済日の決定後

    印鑑証明書の取得

    有効期限切れを防ぐため、日程確定後に取る

  3. 決済日当日

    必要書類の提出

    権利証や印鑑証明書、本人確認書類をそろえる

1. 売主になる人を確定させる

売主が誰になるかは、登記の名義の状態で決まります。親単独の名義で判断能力があるなら売主は親本人なので、施設で面談して意思を確かめ、子が動く場面があれば委任状を用意します。配偶者との共有名義なら、共有者全員がそろって売主になります。名義人の一人がすでに亡くなっている家では、相続登記で名義を移すところが出発点です。この登記は2024年4月1日に義務となり、相続で家を取得したと知った日から3年以内に申請することが求められます。期限の起算日は、施行日の2024年4月1日と、取得したことを知った日のいずれか遅い日です。したがって、施行日より前から取得を知っていた家は2027年3月31日が期限になり、施行日より後に古い相続の名義を知った家は、知った日から3年が期限になります(相続登記の申請義務化(法務省))。

2. 必要書類を集める

決済の日までに売主側でそろえる紙は、権利証(登記識別情報)、印鑑証明書、ご本人確認の書類、固定資産税の納税通知書が土台になります。相続を経ている家では、ここに戸籍の束が乗ります。どこまで必要かは名義の状況ごとに変わるので、ご案件ごとにお知らせします。戸籍は本籍地の市区町村ごとに請求するのが原則ですが、最寄りの市区町村の窓口でまとめて請求できる広域交付の仕組みも始まっています。印鑑証明書には有効期限があるため、決済日が決まってから取りに行けば取り直しになりません。権利証が見当たらない家でも、司法書士に本人確認情報を作ってもらえば売却は進められますが、この作成費は別にかかります。

3. 負担する費用を先に把握する

決済の日に代金から差し引かれるのは、次の4つです。売買契約書に貼る印紙代、完済後も残っている抵当権を消すための登記費用、登記上の住所を今の住所に直す費用、名義が前の代で止まっている場合の相続登記の費用です。ご負担いただく費用は、個別のご案件によります。親の住民票の住所が登記上の住所と違っていれば、住所変更の登記が要ります。施設に住民票を移していれば登記上の住所と食い違うので、この登記が入ります。どれも決済の日に代金から差し引いて精算する形が多いので、概算を契約の前に聞いておくと、当日の手取りがずれません。

4. 現地を見てもらう段取りを決める

遠方にお住まいで立ち会えない場合は、鍵を預ける形で現地を見てもらうことができます。近所の方に鍵を預けている場合は、先方へ事前に連絡を入れておいてください。屋根裏や床下まで見る必要がある場合は時間がかかりますが、外観と室内の状態、接道の状況、越境の有無を見るだけなら短時間で終わります。契約書と登記の委任状は郵送でやり取りでき、印鑑証明書と権利証が期日までに届けば、売主が一度も現地へ行かないまま引渡しに至ることもあります。

5. 契約から決済までの日程を組む

契約の日と決済の日を決め、決済の日には代金の支払いと所有権の移転登記を同じ日に行います。親が施設にいる場合は、司法書士が施設へ出向いて本人確認を行う形を取ることがあります。相続登記が済んでいなければ、決済の日から逆算して司法書士と日程を組みます。戸籍の収集に1か月以上かかることもあるので、名義を移す必要があると分かった時点で着手してください。

6. 決済後の手続きを済ませる

引渡しの後、電気・水道・ガスの解約、火災保険の解約と返戻金の請求、郵便物の転送の手続きが残ります。火災保険は年払いや長期一括払いをしていれば残りの期間分が戻ることがあるので、証券を捨てずに保険会社へ連絡してください。譲渡所得が出た場合は、売った年の翌年に確定申告が要ります。親名義で売った場合は親の申告になるので、施設にいる親に代わって子が書類を作る形になることが多いところです。

親が施設に入った実家を売らずに残すなら、何をどうするか

実家の窓を開けて、室内の空気を入れ替えている手元

戻る可能性があって残すと決めた場合、放置と管理は別のもので、最低限やることを決めておけば戻れる状態を保てます。

実家を残す場合の管理スケジュール

  1. 毎月1回

    換気と通水

    窓を開け、すべての蛇口とトイレの水を流す

  2. 年2回

    庭木と外回りの手入れ

    道路や隣家にはみ出した枝を切る

  3. 冬(寒冷地)

    水道管の水抜き

    凍結による破裂と水浸しを防ぐ

  4. 年1回

    郵便物の転送更新

    郵便局の転居届を1年ごとに更新する

1. 月に一度、換気と通水をする

窓を開けて空気を通し、すべての蛇口とトイレの水を流します。排水口の封水が蒸発すると下水の臭いと虫が室内に上がってくるためで、滞在は30分から1時間で足ります。この作業だけで、床と壁の傷み方が変わります。寒冷地では冬に水道管の水抜きをしておかないと凍結で破裂し、春に気づいたときには床が水浸しになっています。自分で行けない距離なら、空き家の管理を請け負う事業者に頼む方法があります。月に1回の巡回で数千円という料金設定が多いところですが、写真の報告が付くかどうかを含めて、内容と頻度は契約前に確かめてください。

2. 郵便物を止め、送付先を変える

郵便局に転居届を出すと1年間は転送されますが、これは1年ごとに更新が必要です。固定資産税の納税通知書の送付先は、市区町村に届け出れば別に変更できます。新聞や定期配達は止めます。郵便受けがあふれている家は外から見て空き家だと分かるので、狙われる入口になります。

3. 火災保険の契約内容を確認する

親が住んでいた前提で契約している火災保険は、誰も住まなくなると条件が変わります。契約中の保険会社に、現在の使用状況を伝えて確認してください。伝えないまま置くと、火災が起きたときに保険金が支払われないことがあります。建物だけでなく、隣家に燃え移った場合の賠償を考えると、無保険のまま置くのは危険です。

4. 庭木と外回りを、年に2回は手入れする

道路や隣家にはみ出した枝は、切る義務が所有者にあります。隣家が自分で枝を切れるのは、所有者に催告しても相当の期間内に切除しないとき、所有者またはその所在が分からないとき、急迫の事情があるときに限られます(民法233条3項)。誰も住んでいない家では所有者に連絡が付かないまま市区町村へ話が回ることが多く、無条件に隣家が切れるわけではありません。春と秋の年2回、剪定と草刈りをしておけば、近隣からの連絡はほぼ防げます。地元のシルバー人材センターや造園業者に頼めば、作業前後の写真を送ってもらうこともできます。近隣に「何かあればここに連絡してください」と携帯番号を渡しておくと、市区町村を経由せずに話が来るので対応が早くなります。

5. 1年に一度、残すかどうかを見直す

残すと決めた理由は、時間が経つと変わります。親の状態、施設費用の残高、建物の傷み具合の3つを年に一度見直して、残す判断を続けるかどうかを決めてください。見直しの日を決めておかないと、判断しないまま5年が過ぎます。年間の費用の合計に、残すつもりの年数を掛けた額と、いま売った場合の手取りを同じ紙に並べてください。どちらが大きいかで、残す判断を続けられるかどうかが見えます。

6. 親が亡くなった後の段取りを、先に決めておく

残す判断をするなら、相続が起きたときに誰が引き継ぐかを決めておきます。決めずに相続が起きると相続人全員の共有になり、売るにも全員の署名と印鑑証明が要ります。相続人が増えるほど話はまとまりませんが、遺言書があればこの手間はかなり減り、公正証書遺言の作成は公証役場で行えます。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士にご確認ください。登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご相談ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

「親が施設に入った実家を売らずに残すなら、何をどうするか」について、そのまま聞けます。

親が施設に入った実家を、当社が買い取る場合の進み方

取引態様:買主(当社が自ら買い取ります)/媒介(当社で買い取れない物件は、仲介で売却をお手伝いします)/媒介(当社で買い取れない物件は、仲介で売却をお手伝いします)

この状況で、価格と可否を先に分けるもの

最初に確かめるのは、売主が誰になるかです。親名義で親に判断能力があるなら親が売主、共有名義なら共有者全員、名義人が亡くなっていれば相続登記の後になります。ここが決まらないと、価格を出しても契約の日を置けません。次に見るのが、親の住民票がどこにあるかです。施設に移して登記上の住所と違っていれば、住所変更の登記が決済までに必要になり、その分の日程を取ります。3つ目が前面道路と接道の状況で、再建築ができない敷地では当社が買った後の出口が限られるため、価格に反映されます。荷物の量や室内の傷みは、価格には効きますが可否は分けません。

当社が買い取る場合の進み方

  1. 1

    売主が誰になるか

    名義と判断能力で決まる。決まらないと契約の日を置けない。

  2. 2

    親の住民票の所在地

    登記上の住所と違えば、決済までに住所変更の登記が必要になる。

  3. 3

    前面道路と接道の状況

    再建築ができない敷地は出口が限られるため、価格に反映される。

  4. 4

    荷物の量や室内の傷み

    買取価格には影響するが、買い取れるかどうかの可否は分けない。

ご相談からお引き渡しまでの目安

お引き渡しの日に代金をお振り込みし、所有権の移転の登記も同じ日に行います。買取価格は、ご事情と物件の状況を伺ってから目安30分でお出しします。ご契約までは目安1〜2週間、お引き渡しは早ければ2週間以内に置けます。自己資金で買うため融資の特約は付けず、金融機関の審査待ちで日程がずれることもありません。決済の日取りは売主のご都合に合わせられるので、施設の面談の予定や、ご兄弟姉妹が集まれる週末に寄せるといった組み方ができます。相続登記が残っている場合は、その決済日から逆算して司法書士の着手日を決めます。ご遠方で現地へ行けないときは鍵をお預かりし、当社だけで中を見て価格をお出しする形も取れます。対応エリアは全国(47都道府県)です。

当社がお引き受けできない場合

  • 親の判断能力が下がっていて、成年後見人がまだ選任されていない段階では、価格をお伝えすることはできても契約には進めません。後見人が選ばれた後も、居住用の不動産であれば家庭裁判所の許可が要るため、許可が出るまで決済日を置けません。
  • 親が施設から自宅へ戻る可能性が残っている場合は、お引き受けをお断りしています。売った後に戻りたくなっても、買い戻すことはできません。
  • 建物の解体費用と残置物の処分費を足した額が、更地にした土地の値を超える場合は、価格を下げてもお引き受けできません。山間部や、前面道路が狭く重機が入らない敷地で起きます。

急いでいない、判断能力に問題が無い、建物がまだ人の住める状態、という3つが揃っているなら、仲介で買い手を探した方が手取りは多くなります。当社にご相談いただかない方がよい場面は「リアテクスに買取を頼むデメリット」の記事に条件ごとに書いています。

「親が施設に入った実家を、当社が買い取る場合の進み方」について、そのまま聞けます。

親が施設に入った実家をどうするかで、先に押さえる3つ

  • 出口より先に、名義・判断能力・費用の3点を確かめてください。 名義が親のままなら売主は親であり、判断能力が落ちていれば成年後見の申立てが先に来ます。施設費用がいくら不足しているかで、急ぐかどうかが決まります。
  • 残す判断にも、年ごとの値札が付きます。 固定資産税、火災保険、水道光熱の基本料金、往復の交通費が毎年出ていき、建物は人が出入りしない日から傷み始めます。残すなら、月1回の換気と通水、年2回の庭木の手入れ、年1回の見直しを決めておいてください。
  • 親名義で売るなら、住まなくなってからの年数を数えてください。 マイホームを売ったときの3,000万円の特別控除は、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの売却が主な要件の1つです。ほかにも要件があるため、適用できるかは税務署か税理士にご確認ください。

荷物が残ったままの家も、雨漏りのある家も、現況のまま買い取ります。決済の日は施設の面談や兄弟の集まれる日に合わせられますが、価格は仲介で売れた場合の想定額より低くなります。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

親が施設に入った実家について、よくある質問

Q1. 親が施設にいる間に、子が代わりに実家を売ることはできますか

親に判断能力があり、売る意思があるなら、委任状を作って子が手続きを進めることはできます。ただし、価格を決め、契約の内容に同意するのは親本人です。 買う側は、施設で本人と面談して意思を確認するのが通常です。判断能力に不安がある場合は委任状では進められず、家庭裁判所に成年後見人を選任してもらう必要があります。居住用の不動産を後見人が売るには、裁判所の許可も別に要ります。

Q2. 親が施設に入ったら、実家の固定資産税は変わりますか

誰も住んでいなくても、住宅として使える建物が建っていれば住宅用地の特例は続き、税額は変わりません。変わるのは、市区町村から特定空家等または管理不全空家等の勧告を受けたときと、建物を取り壊したときです。 勧告を受けた場合は、その状態のまま1月1日を迎えた年の年度分から土地の特例が外れます。納税通知書の送付先が実家のままだと督促に気づけないので、送付先の変更は早めに届け出てください。

Q3. 実家の片付けは、どこから手を付ければよいですか

書類から先に回収してください。登記識別情報または権利証、購入時の売買契約書、固定資産税の納税通知書、通帳と印鑑、保険証券です。購入時の売買契約書は取得費の証明になり、無ければ譲渡価額の5パーセントで計算することになって税額が変わります。 書類を確保したら、親に残してほしいものを聞き、それを持ち出してから残りを一括で処分する順にすると進みます。買取であれば、家財を置いたまま引き渡すこともできます。

Q4. 空き家のまま放置すると、行政から何か言われますか

窓が割れたまま、庭木が道路にはみ出したままといった状態が続くと、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく管理不全空家等として指導の対象になります。指導に応じないと勧告へ進み、勧告を受けた敷地は住宅用地の特例から外れます。書面が届いた段階で担当課に連絡し、どこを直せばよいかを確かめれば、そこで終わることがほとんどです。 制度の概要は国土交通省のページで確認できます(空き家対策(国土交通省))。

Q5. 親が生きているうちに売るのと、亡くなってから売るのでは、どちらが得ですか

一概には言えません。親名義で売れば代金は親の財産になって施設費用に充てられ、譲渡所得の申告は親が行い、マイホームを売ったときの特例が使える可能性があります。亡くなった後に相続してから売る場合は別の特例の話になり、要件も期限も違います。 相続人が何人いるか、取得費の資料が残っているか、所有期間が何年かで結論が変わるので、売る時期を決める前に税務署か税理士に確認してください。

Q6. 実家を貸して、その家賃を施設費用に充てるのは有効ですか

家賃が安定して入れば有効ですが、注意点が2つあります。1つは、貸す前に修繕と残置物の処分の費用が先に出ることです。もう1つは、親名義で貸すと家賃が親の収入になり、介護保険の自己負担割合や施設の利用者負担段階が上がる場合があることです。軽減を受けている方は、収入が増えたときに負担がどう変わるかを施設の相談員に先に確認してください。 入居者が付いた後は貸主の都合で終わらせにくいので、親が戻る可能性がある家では選べません。

当社の見方

お電話をいただく時期で多いのは、施設に入ってから1年から2年が経ったあたりです。最初は「そのうち考える」で置かれています。納税通知書が2回目・3回目と届き、近所から庭木の連絡が入り、いよいよ動くという流れになります。この段階でご相談いただくと、まだ建物が使える状態のことが多く、選択肢も残っています。

当社がお伝えできるのは、買い取る場合の金額と日程だけです。税額の計算や後見の手続きは、それぞれの窓口が正本を持っています。ただ、名義がどうなっているか、判断能力の状態で何が変わるかは、価格をお伝えする前の段階でお話しできます。親御さんがまだご自分で判断でき、戻る予定が無く、建物も人が住める状態であれば、仲介を先に試された方が手取りは大きくなります。そのうえで期間が読めないのが困る、荷物を片付ける時間が取れない、決済の日を先に決めたい、といった事情があるときに、当社のような買主が選ばれています。

話が止まる原因は、価格よりも名義と判断能力の側にあります。お話を伺う途中で、権利証が見当たらない、親名義の前に祖父の名前が残っていた、印鑑証明書を取りに行ける人が近くにいない、といった事情が出てきて、司法書士の手配から始めることも珍しくありません。価格を聞く前に登記事項証明書だけ先に取っておくと、この足止めが減ります。

現地で先に見るのは、屋根まわり(棟と雨樋)、床下の点検口の中、給湯器の製造年の3か所です。ここで手を入れる範囲が決まると、価格の幅もほぼ決まります。荷物については、仏壇と位牌、写真、実印と通帳の4つだけは引き渡しの前に持ち出してくださいとお願いしています。引き渡した後に探しても戻せないのはこの4つで、家具や家電、衣類はそのまま残していただいて構いません。寒冷地の家で水抜きをしていない場合は、冬を1回越すだけで配管が割れて床が濡れるため、価格をお出しする前に配管と床の状態を確かめます。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
監修
薩摩 賢幸薩摩 賢幸株式会社リアテクス 取締役COOこの区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:薩摩 賢幸(株式会社リアテクス 取締役COO)
公開・更新
公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
この記事の事実確認の方法
出典:裁判所、国税庁、厚生労働省、国土交通省、法務省
記事の作り方
この記事は、当社の担当者が事実確認を行ったうえで公開しています。

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