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空き家

空き家の買取を三重県で考えるとき|相続した実家の確認と価格

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 取締役COO 薩摩 賢幸
空き家の買取を三重県で考えるとき|相続した実家の確認と価格

「三重の実家を相続したけれど、誰も住んでいない。買取に出したら、いつ、いくらで手放せるのかを知りたい」。相続登記を終える日と、実家が昭和56年5月31日以前に建った家かどうかを先に確かめれば、買取に出す時期と手元に残る額の見込みが立ちます。

相続した三重県の実家を自己資金で現況のまま買い取り、家財の片付けにかかる費用は提示額の内訳に入れます。宅地と切り分けられない農地の続く敷地は買い取れません。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(6章)

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三重県で相続した実家は、築年数が古くても、家財が残っていても、買取の対象になります。手放す時期と手元に残る額を先に動かすのは、建物の傷みより2つの日付です。相続登記を終える日と、相続した空き家の3,000万円控除が使える期限です。家が県の北にあるか南にあるかで、買い手の層も変わります。

空き家の買取を三重県で考えるときの要点を、定義・この記事でわかること・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

空き家の買取を三重県で進める前に知っておく、県内の状況と放置のリスク

木造住宅の居間で、テーブルを囲んで談笑している家族

三重県で相続した空き家は、市町が管理の状態を見て指導や勧告をする対象で、名義を移す期限も同時に走っています。

売るかどうかを決める前に、この2つの時計がどこまで進んでいるかを見ます。家の値段の話は、その後です。

三重県の空き家の状況と、全国の数字

三重県の空き家の状況は、同じ県の中でも、通勤圏の住宅地と山あいや沿岸の町とで中身が違います。

県内は14市15町、あわせて29の市町に分かれます。県はこれを北勢・伊賀・中南勢・伊勢志摩・東紀州の5つの地域にくくっています。実家がどの地域にあるかで、空き家になった後に起きやすいことが変わります。

地域主な市町相続した実家が空き家になったとき起きやすいこと
北勢四日市市・桑名市・鈴鹿市・いなべ市名古屋への通勤圏で買い手が残りやすい。市街地の外には市街化調整区域の集落もある
伊賀伊賀市・名張市大阪方面へ通う人向けに開かれた住宅団地があり、同じ頃に建った家がそろって古くなっている
中南勢津市・松阪市市街地と農村が同じ市に入り、田や畑と一続きの家が出やすい
伊勢志摩伊勢市・鳥羽市・志摩市観光地に近く、別荘として使われてきた家や海の近くの家が多い
東紀州尾鷲市・熊野市山が海に迫る地形で、坂の上や狭い道の奥に建つ家が多い

全国の数字は、総務省の住宅・土地統計調査(令和6年4月公表の速報)で見ます。空き家は約900万戸、空き家率は13.8%です。このうち、賃貸用・売却用・二次的住宅(別荘など)を除いた空き家は約385万戸あります。親が亡くなって誰も住まなくなった実家は、多くがこの区分に入ります。三重県の総住宅数・空き家数(戸)・空き家率(%)は、住宅・土地統計調査(総務省統計局)の都道府県別の付表にあります。三重県の行に、同じ並びで載っています。市の単位の集計もあります。実家のある市の行と並べて見ると、地元の様子がつかめます。

統計は、県全体の傾向を見る材料です。自分の家の値段は決めません。同じ市の中でも、駅から歩ける住宅地と、車でしか行けない集落とでは、買い手の数がまるで違います。

売り方を選ぶときに見るのは、県の空き家率より、実家の周りで実際に家が売れているかどうかです。周りの取引の調べ方は、「1. 家のある地域:三重県の空き家買取・売却の市場動向は北と南で違う」の節にあります。

三重で空き家を放置するリスクは、市町の指導と税の特例の行方

買取・売却のどちらも決めずに空き家を放置すると、市町から指導を受け、勧告まで進めば土地の固定資産税が上がります。

仕組みは、空家等対策の推進に関する特別措置法(空家法)にあります。放っておくと倒壊などの危険が大きくなるおそれのある空き家は、管理不全空家等として扱われます。空家法第13条により、市長や町長はその所有者に指導し、改善が無ければ勧告できます。さらに傷みが進んで特定空家等になると、同法第22条により、助言・指導から勧告、命令、代執行まで進むことがあります。

勧告が税に響きます。住宅が建っている土地には、固定資産税の課税標準を下げる住宅用地の特例があります。200平方メートル以下の部分は価格の6分の1です(地方税法第349条の3の2)。勧告を受けた管理不全空家等や特定空家等の敷地は、この特例から外れます。外れるのは、勧告を受けた後に来る最初の1月1日を基準とする年度からです。固定資産税は、その年の1月1日(賦課期日・地方税法第359条)の状態で課税されます。勧告を受けたその日に税額が変わるわけではありません。空き家だと見られただけでも外れません。税額がどう動くかは、「空き家の固定資産税が6倍になる条件」の記事にあります。地方税法第349条の3の2の特例が外れる場面を、具体の数字で追っています。

三重県では、税より先に建物の側で困ることが多くあります。県は伊勢湾台風で大きな被害を受けた土地です。東紀州の尾鷲は雨の多い土地として知られています。屋根の瓦が飛ぶ。雨どいが外れる。ブロック塀が傾く。庭木が隣の敷地へ伸びる。誰も見ていない家では、こうした変化が数か月そのままになります。

隣の家や通行人に被害が出ると、所有者が責任を問われることがあります。民法第717条は、塀や建物のような工作物の管理に欠陥があり、他人に損害を与えた場合を定めています。責任を負うのはまず占有者です。占有者が注意を尽くしていれば、所有者が負います。誰も住んでいない家では、占有者として注意を尽くす人がいません。賠償の範囲は「空き家の放置で責任と賠償を負う条件」の記事で、火災と倒壊の場面に分けて確かめられます。

南海トラフ地震への備えも、空き家では止まったままです。県や市町は、津波の浸水が想定される区域や揺れの想定を公表しています。傷んだ家が倒れて道をふさぐと、近所の避難の妨げになります。月に一度も見に行けなくなった時点が、売るか持つかを決める時期です。

全国の空き家数と実家が当てはまる区分

  • 全国の空き家総数900万戸
  • 実家などが当てはまる区分385万戸
※ 総務省の住宅・土地統計調査より

名義が親のままでも、固定資産税の通知は相続人に届く

登記の名義が亡くなった親のままでも、固定資産税は、その家を現に持っている相続人に課されます。

固定資産税は、毎年1月1日に登記簿の上で所有者になっている人に課されるのが原則です(地方税法第343条)。登記上の所有者がその日までに亡くなっていれば、現に所有している人に課されます。相続人が何人かいるときは、市町から書類が届くことがあります。代表して通知を受ける人を届けるためです。届け出た人が払っていても、共有している相続人は連帯して納める立場にあります(地方税法第10条の2)。

年の途中で売っても、その年の固定資産税の通知は1月1日の所有者に届きます。売買の契約では、引き渡しの日を境に日割りで精算します。そう取り決めることが多くあります。12月に引き渡すか、1月に引き渡すかで、翌年の通知の届く先が変わります。引き渡しの日を決めるときは、この境目を見てください。

名義を移す相続登記にも、申請の期限があります。期限の数え方と、売る日程への組み込み方は、「2. 相続登記の期限と戸籍の取り寄せを、引き渡しの日から逆算する」の節にあります。相続のあとに何をどの順でするかの全体は、「親が亡くなった後の家の手続き」の記事に期限の早い順で並んでいます。

三重県の空き家の傾向を分ける3つの地域特性

  • 通勤圏の住宅地(北勢・伊賀)

    名古屋や大阪への通勤圏。買い手が残りやすい一方、そろって古くなった団地もある。

  • 農村と隣り合う市街地(中南勢)

    同じ市内に市街地と農村が入り混じり、田や畑と一続きになった家が出やすい。

  • 観光地や特有の地形(伊勢志摩・東紀州)

    別荘や海の近くの家、山が海に迫り坂の上や狭い道の奥に建つ家が多い。

「空き家の買取を三重県で進める前に知っておく、県内の状況と放置のリスク」について、そのまま聞けます。

三重県の空き家は買取か仲介か、価格と売り方を分ける4つの条件

広い道路に面した住宅地と、並んで建っている木造住宅の外観

買取と仲介のどちらが合うかは、家のある地域、建物の傷みと家財、敷地の区域、建った年の4つの条件で分かれます。

4つは別々に効くわけではありません。北勢の住宅地でも、家財が詰まった家は買取に寄ります。南部の家でも、手を入れずに住める家なら、仲介で買い手がつくことがあります。上から順に、自分の家に当てはめてください。

1. 家のある地域:三重県の空き家買取・売却の市場動向は北と南で違う

三重県の空き家買取・売却の市場動向は、北勢と伊賀の通勤圏では買い手が残りやすく、東紀州や山あいの町では細りやすい、という形で分かれます。

違いを生むのは、家を買う人の目的です。北勢の桑名市や四日市市は、名古屋へ通う人の住まいとして選ばれてきました。伊賀の名張市には、大阪方面へ通う人のために開かれた住宅団地があります。こうした場所では、古い家でも、建て替える前提で土地を買う人がいます。

東紀州や山あいの町では、地元で家を探す人が少なくなります。買うのは、移住を考える人や、別荘を探す人が中心です。探す人の数が限られるので、売りに出してから決まるまでの期間が読めません。

買取業者の提示額も、同じ理屈で動きます。業者は買った家を片付け、直すか壊すかします。そして次の買い手に売ります。次の買い手が早く見つかる地域ほど、提示額は仲介の価格に近づきます。見つかりにくい地域ほど、待つ期間の費用を見込んで低くなります。

実家の周りの値動きは、自分で確かめられます。国土交通省の不動産情報ライブラリでは、地域を指定して実際の取引価格を検索できます。地価公示は毎年1月1日時点、三重県の地価調査は毎年7月1日時点の土地の価格です。どちらも同じ地点を続けて見ているので、上がっているか下がっているかの向きが分かります。

当てはまらない場合もあります。南部でも、伊勢市の市街地や、海が見える高台の家は、県外から探す人がいます。北勢でも、駅から遠く、前の道が細い家は買い手が絞られます。市町の名前より先に、前の道で車がすれ違えるか、駅やバス停まで歩いて行けるかの2点を確かめてください。

2. 建物の傷みと家財:買取が合う家と、仲介が合う家

家財が残っていたり傷みが進んでいたりする家は買取に、手を入れずに住める家は仲介に向きやすくなります。

実家の状態向きやすい売り方理由
家財が部屋ごと残っている買取片付けの費用を提示額の中で見込み、そのまま引き渡せる
雨漏りや床の沈みがある買取直す費用が読めず、一般の買主が住宅ローンを組みにくい
遠方に住み、片付けに通えない買取現地へ行く回数を少なくして日程を組める
手を入れずに住める仲介住むために買う人が付き、価格が上がりやすい
駅に近く、形の整った土地両方を比べる更地にして売る道も含め、手取りの差が開きにくい

買取の提示額が仲介の価格より低くなるのは、買主が費用と期間を引き受けるからです。対象は、片付け・修繕・解体・次の販売までです。家財が多いほど、傷みが深いほど、引き受ける分は増えます。その代わり、売主は片付けや工事の完了を待たずに日程を決められます。

仲介では、買主が見つかってから契約し、引き渡します。買主が住宅ローンを使うなら、契約が白紙に戻る特約が入ることもあります。審査が通らなかった場合です。売れるまでの間も、固定資産税や火災保険、庭木の手入れの費用はかかります。仲介で売れた場合は、売買が成立したときに仲介手数料がかかります。上限は、宅地建物取引業法第46条にもとづき国土交通大臣が定めています。当社が買い取る場合は仲介手数料はかかりません。

比べるときは、2つの額を並べます。買取の提示額と、仲介の想定価格から費用と手数料を引いた額です。費用は売れるまでの月数分を見ます。仲介の価格が高くても、半年待つ間の費用が差額を上回ることがあります。その場合、残る額は買取の方が多くなります。逆に、すぐ住める家で、半年待てる人なら、仲介の方が残ることもあります。

3. 敷地の区域:市街化調整区域や災害の想定区域に入っているか

敷地が市街化調整区域や土砂災害警戒区域、津波の浸水が想定される区域に入っていると、買い手が限られます。その分、価格は下がります。

市街化調整区域は、都市計画法で市街化を抑えるとされた区域です。この区域の家は、建て替えや使い方の変更に許可が要ることがあります。許可が下りるかは、その家が建った経緯で変わります。許可を受けて建てたのか。区域が決まる前から宅地だったのか。北勢や中南勢の市街地の外には、この区域の集落があります。経緯は市の開発許可の担当課で確かめます。町にある家では、県の担当になることもあります。

土砂災害警戒区域と土砂災害特別警戒区域は、都道府県知事が指定します。特別警戒区域では、人が暮らす部屋のある建物を建てるとき、構造の決まりがかかります。東紀州や伊賀の山あいでは、急な斜面の下に建つ家が少なくありません。

津波の浸水が想定される区域は、県が公表しています。伊勢志摩や東紀州の海沿いの家は、ここに入ることが多くなります。想定に入っているだけで売れないわけではありません。ただ、住む人を探す仲介では、買主が慎重になりやすい条件です。

区域に入っているかは、県や市町のハザードマップで調べられます。市町の都市計画の窓口でも確かめられます。区域の条件は、片付けや修繕では変わりません。価格が下がる理由が区域にあるなら、待っても戻りにくい減額だと考えてください。時間をかけて戻せるのは、家財や傷みが理由の減額の方です。

価格と売り方を分ける主な条件

  • 北勢・伊賀の通勤圏

    建て替え前提の需要があり買い手が残りやすい

  • 東紀州・山あいの町

    移住や別荘目的が中心で売却期間が読みにくい

  • 買取価格の決まり方

    次の買い手が早く見つかる地域ほど高くなる

  • 周辺の値動きの調べ方

    地価公示や地価調査で価格の上下の向きを見る

  • 地域ごとの例外

    南部の高台や北勢の細い道など個別条件で変わる

4. 建った年:相続した空き家の3,000万円控除に当たるか

実家が昭和56年5月31日以前に建った家なら、売る前に、相続した空き家の3,000万円控除に当たるかを確かめます。

この特例は、租税特別措置法第35条第3項にあります。親が一人で住んでいた家と敷地を相続し、要件を満たして売ると、譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。令和6年1月1日以後の譲渡では、家屋と敷地等を取得した相続人が3人以上の場合、控除は1人あたり2,000万円までです。売った利益が控除の範囲に収まれば、所得税と住民税がかからない場合があります。主な要件は次のとおりです。

  • 昭和56年5月31日以前に建てられた家で、マンションなどの区分所有の建物ではない
  • 相続の直前に、亡くなった親のほかに住んでいた人がいない
  • 相続から売るまで、住む・貸す・事業に使うことをしていない
  • 売る代金が1億円以下
  • 家を耐震基準に合わせるか、取り壊す
  • 相続の開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る

要件はこれで全部ではありません。親が老人ホームに入っていた場合の扱いなども含め、全体は国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」で確かめてください。

買取に出す人にとって大事なのは、耐震と取り壊しの要件です。令和6年1月1日以後の売却では、買主が耐震改修か取り壊しをした場合も対象に含まれます。期限は、売った年の翌年2月15日です(国税庁の同じ案内)。家を現況のまま業者に売っても、買主が期限までに取り壊せば、控除の対象になりえます。その場合は、取り壊しの時期を売買の契約書に書いてもらいます。

もう1つ、市町の確認書が要ります。被相続人居住用家屋等確認書といい、実家のある市や町が出します。三重県の29市町それぞれに窓口があり、担当の課の名前は市町で違います。亡くなる直前まで親が住んでいたことを示す書類を集めるので、交付までに日数がかかります。売る日が決まる前に、窓口と必要書類を聞いておいてください。

当てはまらない場合もはっきりしています。昭和56年6月1日以後に建った家や、親と同居していた家族がいた家は、この特例の対象外です。相続税の申告で取得費加算の特例(租税特別措置法第39条)を使う場合も、こちらは使えず、どちらか一方を選びます。要件ごとの判定は「空き家3000万円控除の条件」の記事で順に確かめられます。

買取業者の提示額が決まる理屈

  1. 1

    買い手が早く見つかる地域

    北勢や伊賀など。業者の提示額は仲介の価格に近づく。

  2. 2

    買い手が見つかりにくい地域

    東紀州など。業者が待つ期間の費用を見込み提示額は低くなる。

  3. 3

    家ごとの条件による例外

    南部の高台や北勢の細い道など、最後は個別の条件で決まる。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

実家の周りの値動きはどうやって調べればよいですか?

国土交通省のサイトで実際の取引価格を検索するか、毎年公表される地価の推移から価格の向きを確かめます。

  • 不動産情報ライブラリで実際の取引価格を検索
  • 地価公示(毎年1月1日時点)で価格を確認
  • 三重県の地価調査(毎年7月1日時点)で向きを把握

「三重県の空き家は買取か仲介か、価格と売り方を分ける4つの条件」について、そのまま聞けます。

三重の実家を引き渡す日は、相続登記と控除の期限から逆に決める

木造住宅の縁側で、湯呑みを手に持ってくつろいでいる人の手元

引き渡しの日は、相続登記の申請期限と、相続した空き家の3,000万円控除の売却期限のうち、早い方より前に置きます。

たとえば2024年8月に親が亡くなり、その月に実家の相続を知ったとします。相続登記の期限は2027年8月、控除の売却期限は2027年12月31日です。この場合、引き渡しは2027年8月より前に置きます。相続登記は、引き渡しより前に済ませるか、決済の日に買主への移転の登記と続けて申請するかのどちらかです。年をまたいで引き渡すかどうかで、翌年の固定資産税の通知が届く先も変わります。金額を聞くのは期限の確認と並行でかまいません。契約の日だけは、期限を書き出してから決めます。

1. 引き渡しの日を止めている行を、診断表で見つける

相続登記・書類・負担する費用・空き家特例の4つの欄に印を付けます。印を付けられない行が、引き渡しの日を決められない理由です。

【相続登記】

  • □ 土地と建物の登記事項証明書を取り、所有者の欄を見た
  • □ 所有者が親のままなら、相続登記を申請する期限を書き出した
  • □ 相続人が誰になるかを、戸籍で確かめる見通しが立っている
  • □ 遺産をどう分けるか、相続人の話し合いが終わっている

【書類】

  • □ 登記識別情報か権利証の置き場所が分かっている
  • □ 売主になる人の本人確認書類が期限内である
  • □ 印鑑証明書を取る日を、引き渡しの日から逆算した
  • □ 固定資産税の納税通知書が手元にある

【負担する費用】

  • □ 売買契約書に貼る印紙代を見込んだ
  • □ ローンの抵当権が残っていれば、抹消登記の費用を見込んだ
  • □ 登記の住所が古いままなら、住所変更登記の費用を見込んだ
  • □ 相続登記の費用を見込んだ

【空き家特例】

  • □ 家が昭和56年5月31日以前に建ったかを、登記や課税明細で確かめた
  • □ 相続の直前に、親のほかに住んでいた人がいないと言える
  • □ 売る期限(相続の開始から3年を経過する日の属する年の12月31日)を書き出した
  • □ 市町の確認書の窓口と必要書類を聞いた

相続登記の欄に印の付かない行があれば、次の手順から始めます。名義が動かないうちは、引き渡しの日を約束できないからです。とくに遺産の分け方がまとまっていない場合は、金額の話より先に、相続人どうしで方向をそろえる時間が要ります。

書類の欄は、足りなくても数週間で埋まることが多い行です。権利証が見つからない場合だけは別で、司法書士に本人確認の別の方法を頼むため、日数と費用が増えます。

負担する費用の欄は、提示額から引かれるものではなく、売主が別に払うものです。抵当権が残っている家では、代金から借入を返し、同じ日に抹消の登記を申請する段取りになります。

空き家特例の欄がすべて埋まる家は、売る前に税理士か税務署に確かめる価値があります。控除が使えるかどうかで、手元に残る額が大きく変わるからです。1つでも外れるなら、特例を前提にせず、提示額と日程だけで比べます。

2. 相続登記の期限と戸籍の取り寄せを、引き渡しの日から逆算する

引き渡しの日を先に仮に置きます。相続登記と書類をそこから逆向きに並べると、間に合うかどうかがその場で分かります。

相続登記の申請は、2024年4月1日から義務になりました。不動産登記法第76条の2により、相続で不動産を取得したと知った日から3年以内に申請します。2024年4月1日より前に相続が起きていて、取得を知っていた場合も対象です。その場合の期限は2027年3月31日です。正当な理由なく申請しないと、10万円以下の過料の対象になります(不動産登記法第164条)。制度の案内は相続登記の申請義務化(法務省)にあります。

自分の期限は、知った日から数えます。たとえば2025年6月10日に親の死亡と実家の相続を知ったなら、期限は2028年6月10日です。2022年に知っていたなら、2027年3月31日です。遺産の分け方がまとまらないうちは、相続人であることを申し出る相続人申告登記(不動産登記法第76条の3)で、義務を果たす道もあります。ただ、それだけでは名義は移らず、家を売ることはできません。

売るときは、買主へ名義を移す前に、相続登記が要ります。登記は、親から相続人へ、相続人から買主へと順につながっていなければならないからです。決済の日に、相続登記と買主への移転の登記を続けて申請する段取りを組むこともあります。どちらにするかは、司法書士と決めます。

相続した家では、亡くなった親の生まれてから亡くなるまでの戸籍など、追加の書類が要ります。2024年3月1日からは、法務省が案内する戸籍の広域交付が始まりました。本籍地が遠くても、住まいの近くの市区町村の窓口で、親や自分の戸籍をまとめて請求できます。兄弟姉妹の戸籍は、この方法では取れません。三重県を離れて暮らす相続人でも、親の戸籍は手元の役所でそろえられます。

戸籍のほかには、一般に、登記識別情報か権利証、本人確認書類、印鑑証明書、固定資産税の納税通知書を用意します。どこまで要るかは、相続人の人数や家の事情で変わります。印鑑証明書は、発行から3か月以内のものを求められることが多い書類です。早く取りすぎると、引き渡しの前に取り直しになります。

相続人が県外に分かれているときは、遺産分割協議書を郵送で回します。1人の返送が遅れると、全体が止まります。誰がいつまでに何を出すかを、表に書いて共有してください。名義変更と売却の順番の例は、「相続した空き家の名義変更と売却の事例」の記事で費用とあわせて確かめられます。

引き渡しの日を止める主な確認項目

確認する分野引き渡しを止める主な未了事項確認に使うもの・行動
相続登記所有者が親のまま・遺産分割が未了登記事項証明書・戸籍・相続人の話し合い
書類権利証の不明・証明書の期限切れ登記識別情報・本人確認書類・印鑑証明書
負担する費用各種登記や契約費用の見込み漏れ印紙代・抹消や住所変更などの登記費用
空き家特例建築年や売却期限の未確認登記や課税明細・市町の窓口への相談

相続登記と控除の期限から逆算する日程

  1. 2024年8月

    相続を知る

    親が亡くなり、実家の相続を知った月

  2. 2027年8月より前

    相続登記と引き渡し

    相続登記を済ませ、引き渡しをこの期限より前に置く

  3. 2027年8月

    相続登記の期限

    相続を知った2024年8月を起点とした期限

  4. 2027年12月31日

    控除の売却期限

    空き家の3,000万円控除の売却期限

  5. 年をまたぐ時

    固定資産税の通知先が変わる

    年をまたいで引き渡すかで、翌年の通知が届く先が変わる

3. 業者の提示が、その引き渡しの日を守れる書面になっているかを照らす

空き家買取業者を選ぶポイントは、金額の大きさではありません。逆算した引き渡しの日が書面にあるか。その日を守れる支払いの資金と内訳がそろっているか。この2点です。

内訳から見ます。家財の片付け、解体、測量のうち、何をいくらと見て引いたか。同じ家で2社の金額が違うとき、違いはたいてい引いた項目にあります。内訳の無い高い金額は、現地を見た後や契約の直前に下がることがあります。比べるときは、条件をそろえます。引き渡しの日と家財の扱いを同じにして、2社以上から取ってください。

次に、支払いの資金です。業者が金融機関から借りて買う場合、契約が白紙に戻る特約が入ることがあります。融資の審査が通らなかったときの特約です。契約書の案を契約日より前にもらい、読んでください。

引き渡しの日は、書面で確かめます。宅地建物取引業者が自ら売買の当事者になるときも、書面の交付義務があります(宅地建物取引業法第37条)。書くのは3つです。代金の額、支払いの時期、引き渡しの時期です。口頭で聞いた日付と、書面の日付が同じかを照らしてください。

責任の範囲も書面に出ます。個人の売主が業者に売るときは、契約不適合の責任を負わない特約を結ぶことができます。ただ、売主が知りながら告げなかった事実は、特約があっても責任を免れません(民法第572条)。雨漏りやシロアリの跡など、知っていることは書面に書いて渡します。

業者の免許も見ます。三重県の中だけに事務所がある業者は三重県知事の免許、2つ以上の都道府県に事務所がある業者は国土交通大臣の免許です。免許の番号は、国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで照らせます。

売主が負担する費用は、一般に、売買契約書の印紙代、抵当権の抹消登記の費用、住所変更登記の費用、相続した家では相続登記の費用です。どれがかかるかは、家ごとに変わります。提示を受ける場で、自分の家に当てはまる費用を1つずつ読み合わせてください。

「三重の実家を引き渡す日は、相続登記と控除の期限から逆に決める」について、そのまま聞けます。

三重の実家に当社が出す金額の内訳と、買い取れない敷地

当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。

「三重の実家に当社が出す金額の内訳と、買い取れない敷地」について、そのまま聞けます。

三重の実家の次の一手は、名義・建った年・地域のどこで止まっているかで変わる

  • 名義が親のままなら、相続人の話し合いと相続登記の日程が先です。金額を聞くのはその間でもできますが、引き渡しの日は登記の見通しが立ってから置きます。期限は取得を知った日から3年以内で、2024年4月1日より前に知っていた相続なら2027年3月31日です。
  • 昭和56年5月31日以前に建った家なら、控除の売却期限を書き出し、市町の確認書の窓口に必要書類を聞いてから契約の日を決めます。現況のまま業者に売るときは、買主が売った年の翌年2月15日までに取り壊すことを契約書に入れてもらいます。当たるかどうかは、売る前に税務署か税理士に確かめます。
  • 名義も控除も片付いているなら、地域と家の状態で売り方を比べます。北勢や伊賀の通勤圏で手を入れずに住める家は、仲介の査定と並べます。家財や傷みが残る家、遠方で通えない家は、買取の方が日程を組みやすくなります。区域による減額は、待っても戻りにくい減額です。

当社は三重県で相続された実家を家財ごと現況で買い取り、宅地と切り分けられない田や畑の続く敷地と、建った経緯が確かめられない市街化調整区域の家はお引き受けしていません。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

家財・名義・空き家バンク・解体など、三重の実家を手放す前の質問

Q1. 家財が残ったままの実家でも、空き家として買い取ってもらえますか

当社は、家財が残ったままの状態で買い取ります。片付けと処分にかかる費用は、金額の内訳に入れて引きます。売主さまが先に業者を手配して片付ける必要はありません。

ただ、残しておきたいものは先に持ち出してください。写真、手紙、通帳、権利証のような書類は、引き渡しの後では探せません。仏壇がある家では、お寺に相談してから運び出す方もいます。持ち出すものだけ決めて、あとはそのままで構いません。

Q2. 相続登記が済んでいなくても、買取の相談はできますか

相談と金額の提示は、相続登記の前でもできます。買主へ名義を移す前に相続登記が要るので、引き渡しの日は登記の見通しから決めます。当社は決済の日から逆算して、司法書士と日程を組みます。

気をつけるのは、遺産の分け方がまとまっていない段階です。この段階で契約の日付を決めると、売主さまが期限を守れない立場になります。分け方の方向がそろってから、引き渡しの日を置いてください。

Q3. 三重県から離れて住んでいても、現地に通わずに売却を進められますか

現地の確認は、鍵をお預かりして当社だけで行えます。家財が残っていても、写真と内訳で状態をお伝えできます。片付けのために何度も通う必要はありません。

一方で、契約と決済では、売主さまご本人の確認が要ります。司法書士が本人確認を行うので、その方法と日程は早めにご相談ください。書類を郵送で回す場合は、往復の日数を日程に入れます。

Q4. 空き家バンクに登録している実家でも、買取に出せますか

登録している家でも、買取に出すこと自体はできます。先に確かめるのは、空き家バンクを通して仲介業者と媒介契約を結んでいるかどうかです。

結んでいる場合は、契約の種類を見てください。専属専任媒介契約では、自分で見つけた相手と直接取引できません。契約の期間と、解約の条件を確かめてから動きます。登録の取り下げは、市や町の空き家バンクの担当課に申し出ます。

Q5. 津波や土砂災害の区域に入っている家は、どのくらい価格が下がりますか

一律の下げ幅はありません。同じ区域でも、家が建っている高さや斜面との距離で、買い手の見方が変わるからです。まずは区域に入っているかどうかを確かめてください。国土地理院の重ねるハザードマップで、住所から洪水・土砂災害・津波の想定を重ねて見られます。

仲介で売るときは、買主への重要事項の説明で、水害ハザードマップの中で家がどこにあるかが説明されます。区域に入っている事実は、売り方を問わず隠せません。分かっていることを先に出し、そのうえで金額を比べてください。

Q6. 解体して更地にしてから売る方が、手取りは増えますか

増えるとは限りません。解体費は、売主が先に払います。1月1日に家が無い土地には、その年度から住宅用地の特例がかからないので、売れるまでの固定資産税も上がります。特例の中身は「三重で空き家を放置するリスクは、市町の指導と税の特例の行方」の節にあります。

市街化調整区域の家は、とくに慎重に決めます。建物を壊すと、建て直しの許可の扱いが変わることがあるからです。解体の前に、市の開発許可の担当課に確かめてください。解体費の見方は「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事で、現況で売る場合と比べられます。

当社の見方

戸建て・築20年以上で、空き家の物件を当社が買い取り、販売まで終えました。

戸建て・築10年以上で、残置物あり・空き家の物件を当社が買い取り、販売まで終えました。

当社は全国(47都道府県)に対応しており、三重県の空き家も、離れて暮らしながら相続した実家として手放したいという方からご相談をお受けしています。ご相談から買取価格のご提示までが目安30分、ご契約までが目安1〜2週間です。お引き渡しは早ければ2週間以内で、お引き渡しと同時にご入金します。相続した物件では、登記識別情報または権利証・本人確認書類・印鑑証明書・固定資産税の納税通知書に加え、戸籍などの書類が追加で必要になります。費用は、一般には売買契約書の印紙代や抵当権の抹消登記の費用などに加え、相続した物件では相続登記の費用もかかりますので、価格とあわせて確かめておくと安心です。買い取れない物件や売らないほうがよい場合は正直にそうお伝えしていますので、まずは実家の価格を知るところから始めていただければと思います。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
監修
薩摩 賢幸薩摩 賢幸株式会社リアテクス 取締役COOこの区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:薩摩 賢幸(株式会社リアテクス 取締役COO)
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出典:総務省統計局、法務省
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