取引態様:買主(当社が自ら買い取ります)/媒介(当社で買い取れない物件は、仲介で売却をお手伝いします)
任意売却
リースバックと 買取の 違い |住み続けたい 場合の 選択肢を 手取りで 比較
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「家を売ってもこのまま住めるなら、リースバックのほうがいいのだろうか」。リースバックも買取も所有権を手放す点は同じで、手元に多く残るのがどちらかは、入金額から賃料の累計を引いた額と、住み続ける年数で変わります。
当社は家を買い取る側で、賃貸の事業者ではありません。当社が直接の買主になる場合、仲介手数料はかかりません。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)
目次(7章)
先にこの家の買取価格のめどだけ知りたい方へ。
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リースバックと 買取は、 何が 同じで 何が 違うのか
リースバックと買取の違いが気になり始めるのは、たとえばまとまったお金が必要だが、この家から出たくないときや、住宅ローンの返済が苦しくなってきたが、子どもの学校や職場、親の介護の都合で引っ越せないときです。
ところが実務で結論を分けるのは、「住み続けられるかどうか」ではありません。分けるのは「入金額から、これから払う賃料の累計を引いた金額」と「その家に何年住み続ける前提なのか」です。ここを計算しないままリースバックを選ぶと、数年後に「賃料が払えず、結局この家を出ることになった。しかも所有権はもうない」という状態になり得ます。リースバックが成り立つ条件と、成り立たない条件があります。 違いは契約の中身に出るので、手取りで比べるには売買と賃貸借の2本を分解する必要があります。
リースバックは 「売る 方法」で、 契約は 2本
リースバックは「売らずにお金を借りる方法」ではありません。売る方法です。
リースバックの実体は、次の2本の契約の組み合わせです。
- 売買契約:所有権を買主(不動産会社や投資家)に移す
- 賃貸借契約:売った家を、元の所有者が借主として借り、賃料を払って住み続ける
つまり、所有権を手放すという点では、通常の買取とまったく同じです。登記名義は買主に移ります。売主に残るのは「借主としての権利」であって、「所有者としての権利」ではありません。
違いは、その後に何を持つかです。
| 比較項目 | リースバック | 買取(通常の売却) |
|---|---|---|
| 所有権 | 買主に移る | 買主に移る |
| 引渡し後の居住 | 賃借人として住み続ける | 退去して転居する |
| 入金のタイミング | 決済時に一括 | 決済時に一括 |
| 決済後の毎月の支出 | 賃料が発生する | 発生しない(転居先の家賃は別途) |
| 固定資産税 | 翌年1月1日時点の所有者(買主)に課される | 翌年1月1日時点の所有者(買主)に課される |
| 建物の修繕費 | 修繕の義務は原則として貸主(民法第606条)。細かな区分は契約で確かめる | 関係がなくなる |
| 住み続けられる期間 | 賃貸借契約の期間と再契約の条件で決まる | ― |
| 将来の買戻し | 特約があれば可能性がある(価格・期限次第) | 原則ない |
| 引越しの手間・費用 | 当面かからない | かかる |
| 近隣に知られるか | 見た目は変わらない | 引越しで分かる |
| 価格水準 | 賃料・期間などの条件と合わせて決まる | 買主の提示する金額で決まる |
押さえておきたいのは、リースバックは「買取よりも条件がひとつ多い取引」だという点です。買主は、①その家を買い、②あなたに貸し、③将来あなたが退去したあとに売るか貸すか、を全部引き受けます。だからリースバックの売買代金は、同じ家を通常の買取に出した場合の金額と並べて見る必要があります。この点をぼかしたまま金額だけを示す説明なら、条件の内訳を出してもらってください。
「賃料は 売却額の ◯%」と いう 数字を 書かない 理由
「リースバックの賃料は売買代金の年◯%が相場」「買取価格は市場価格の◯割」。この記事に、その手の数字はありません。数字を出さない理由を3つ挙げます。
1つ目は、根拠を確かめられない数字を、相場の顔で載せないためです。 リースバックは「売買契約」と「賃貸借契約」を組み合わせた取引で、条件は取引ごとに決まります。ネット上で見かける「利回り◯%」「市場価格の◯割」という数字が、どの取引の、どんな条件の数字なのかは、記事からは分かりません。
2つ目は、同じ家でも条件次第で提示が変わり得るからです。 買主にとって、リースバックは家を買って貸す取引です。その家の再販のしやすさ、建物の残存年数、修繕の見込み、周辺の賃貸需要、そして「何年住む想定か」は、どれも条件を考える材料になります。だから、売買代金と賃料は片方だけを比べず、組み合わせで見てください。
3つ目は、数字を先に頭に入れると、契約条件を読まなくなるからです。 リースバックで問題になるのは価格の誤差ではなく、契約の型です。賃貸借が定期借家か普通借家か。期間は何年か。再契約の条件はどう書かれているか。買戻しの価格と期限はどうなっているか。修繕費はどちらが負担するのか。
リースバックの相場が存在せず条件で大きく変わる理由
賃料や買取価格の相場を書かない理由
公的な相場が存在しない
リースバックを規律する専用の法律や国が公表する標準的な料率はありません。
条件次第で提示が変わる
建物の状態や何年住む想定かなどにより、賃料や売買代金は大きく変動します。
代金と賃料はトレードオフ
売買代金を高くすれば賃料は上がり、賃料を抑えれば売買代金は下がります。
契約条件の確認が最重要
金額だけでなく、借家の種類や期間、修繕費の負担などの契約の型が重要です。

「リースバックと買取は、何が同じで何が違うのか」について、そのまま聞けます。
リースバックの 契約で、 住み続けられるかが 分かれる 5つの 点
「住み続けられます」という言葉は、契約書のどこかに根拠がなければ意味がありません。契約書の順に見ていきます。
1. 売買契約:ここは 通常の 買取と ほぼ 同じ
売買代金、決済日、引渡し条件、境界の扱い、契約不適合責任(免責とするかどうか)、抵当権の抹消。ここは通常の買取と同じ論点です。 住宅ローンが残っている場合は、決済時に売買代金で残債を完済し、抵当権を抹消できるかを確かめてください。ここが成立しない場合の話は次の節で書きます。
なお、提示された金額が高いか低いかを、他人の説明だけで判断しないでください。
2. 賃貸借契約:普通借家か 定期借家かで 意味が 変わる
ここがリースバックの本体です。
賃貸借には大きく2つの型があります。普通借家契約は、期間が満了しても、貸主に正当の事由があると認められなければ更新を拒めません(借地借家法第28条)。借主の側が強く保護される型です。一方定期借家契約は、書面で「契約の更新がない」と定めた賃貸借で、期間の満了によって終了します(借地借家法第38条)。
この2つの違いは借地借家法に定められています(条文は借地借家法(e-Gov法令検索)で読めます)。
リースバックの賃貸借を定期借家契約で結べば、期間の満了で終わります。 これ自体は不正でも違法でもありません。問題は、「一生住めます」という口頭の説明と、契約書に書かれた「期間2年・更新なし」という条項が食い違っている場合です。
だから確認すべきは、次の点です。
- 普通借家か、定期借家か
- 期間は何年か
- 定期借家なら、再契約の可否・条件・賃料改定の考え方がどう書かれているか
- 再契約の判断が貸主の裁量に委ねられているのか、一定の条件で拘束されているのか
- 賃料の改定条項(何年ごとに、どういう基準で見直すのか)
- 修繕費の負担区分(設備の故障、給湯器、屋根、外壁、シロアリ)
- 敷金・保証金の額と、退去時の精算方法
- 中途解約の可否と、その場合の違約金
- 買主が第三者に売却した場合、賃貸借はどう扱われるのか
買主が物件を第三者に転売した場合、あなたの貸主は新しい所有者に変わります。 建物の引渡しを受けて住んでいれば、賃貸借は新しい所有者にも効力を持ち(借地借家法第31条)、貸主の地位は新しい所有者に移ります(民法第605条の2)。ただし、修繕への姿勢や再契約の判断は相手次第です。「最初に話した担当者」がずっと貸主でいるとは限りません。
3. 買戻し (再売買の 予約・買戻特約) :価格と 期限を 数字で 書いてあるか
「将来買い戻せます」という説明も、契約に落ちていなければ意味がありません。買戻しを契約書に定める形には、買戻しの特約(民法第579条)や、売買の予約(民法第556条)を使う形があります。確認すべきは3点です。
買戻価格。 売った金額と同じとは限りません。いくらで買い戻せるかは、契約の書き方で決まります。「売却額の◯割増し」といった形か、「その時点の評価額」といった形か、書き方で意味がまったく変わります。
期限。 「◯年以内に限り」という制限が付くことがあります。期限を過ぎれば買戻しの権利は消えます。
資金の見込み。 ここが最も現実的な論点です。買戻しをするには、期間内に代金と契約の費用を提供しなければなりません(民法第583条)。一度売却してリースバックを利用した方が、数年後にその資金を用意できる状態になっているかどうかは、慎重に見る必要があります。「必ず買い戻せる」という説明を受けたら、その根拠を書面で求めてください。
買い戻すには、期限までに買戻価格の資金を用意する必要がある
売ってから買い戻すまでの道のり
売却のとき
価格と期限を契約書に書く
再売買の予約か買戻特約。「◯割増し」か「その時点の評価額」かで意味が変わる
住んでいる間
買戻しの資金を用意する
原則として現金か新たな借入が要る。融資を受けられる状態かを慎重に見る
期限まで
売却額より高い買戻価格を払う
買主の諸費用・保有中の税負担・利益の分が乗るのが通常
期限を過ぎたら
買戻しの権利は消える
確約する事業者がいたら、その根拠を書面で求める
4. 価格:リースバックで 売買代金が 下がる 理由

買う側の計算を開いておきます。
1. 再販の時期が読めない。 通常の買取なら、引渡しを受けてすぐ工事や再販に着手できます。リースバックでは、あなたが住んでいる間は、空き家として売ることも、別の人に貸すことも、改装することもできません。買主は、いつ現金化できるか分からないことも含めて条件を考えます。
2. 建物の中を確認しにくい。 居住中のため、床下・小屋裏・給排水の状態を細かく確認できないことがあります。確認できない部分があることも、条件を考える材料になります。
3. 貸主としての責任を負う。 設備が壊れれば修繕の話が出ます。賃料の滞納が起きれば回収の問題が出ます。管理の手間とリスクが乗ります。
4. 賃料と売買代金がトレードオフになる。 前提の節で書いたとおりです。売主が払える賃料には上限があるので、賃料を抑えたいときは、売買代金との組み合わせを見直すことになります。
この4点は、事業者の善悪の問題ではなく、取引の構造です。「リースバックなのに市場価格で買います」という提案が来たら、賃料の水準と契約期間を必ず確認してください。 どこかで釣り合いが取られています。
5. トラブルに なりやすい 5つの 型
順番を間違えやすいケースには型があります。
1つ目は、定期借家の期限が来て再契約を断られた型。 「ずっと住める」と理解していたが、契約書は期間2年・更新なしだった。期限までに転居先を探すことになります。契約書の文言を、署名の前に確かめてください。
2つ目は、賃料が払えなくなった型。 入金された売却代金から賃料を払う計画だったため、数年で原資が尽きた。滞納が続けば、貸主は相当の期間を定めて支払いを催告し、その期間内に支払いがなければ契約を解除できます(民法第541条)。そのとき、所有権はすでにありません。最も避けたい結末です。
3つ目は、買戻しができなかった型。 買戻価格が売却額を上回っており、資金を用意できなかった。あるいは期限を過ぎていた。「そのつもりだった」では権利は残りません。
4つ目は、修繕でもめた型。 給湯器やエアコンが壊れたが、契約の負担区分が曖昧で話が進まない。入居前に区分を決めてください。
5つ目は、通常の買取と比べなかった型。 「住み続けたい」を最優先にしたため、通常の買取の金額を確認しなかった。あとで、引越して買取に出した場合の手取りのほうが多かったと分かる。比較しないことが、いちばん高くつきます。
定期借家の期限や賃料滞納、買戻し失敗、修繕負担、買取との比較不足によるリースバックの失敗例
トラブルになりやすい5つの型
再契約を断られた
契約書が期間2年・更新なしの場合、期限までに転居先を探すことになります。
賃料が払えなくなった
売却代金から賃料を払う計画で原資が尽き、滞納して解除されるケースです。
買戻しができなかった
買戻価格が売却額を上回り資金が用意できない、または期限を過ぎたケースです。
修繕でもめた
設備の故障時に契約の負担区分が曖昧で話が進まないケースです。
通常の買取と比べなかった
通常の買取金額を確認せず、後で買取の方が手取りが多かったと分かるケースです。
リースバックが 向く 人・ 向かない 人の 分かれ目
あなたの側の条件で分けます。
1. 向いている 可能性が ある 条件
- 住み続ける期間が短く、時期がはっきりしている。 「子の卒業まであと2年」「転勤の内示が出るまで」など、出口が見えている場合。
- 物件に賃貸需要と再販需要の両方がある。 買主が「あなたが退去したあとの出口」を描ける物件かどうかが、そのまま条件に出ます。
- 賃料を無理なく払える収入がある。 年金・給与・事業収入のいずれでも、賃料が家計に対して重すぎないことが前提です。ここが崩れると、所有権を失ったうえに退去する結果になります。
- 売買代金でローン残債を完済できる。 抵当権を抹消できることが出発点です。
- 所有者が単独、または共有者全員の合意が取れている。
2. 向いていない 可能性が 高い 条件
- 住み続ける期間が長く、生涯を想定している。 賃料の累計が入金額を食い潰す構造になりやすいためです。
- 賃料の支払い原資が、売却代金そのもの。 「入金されたお金から賃料を払う」計画は、賃料が入金額を減らし続けるだけで、いずれ尽きます。ここは特に注意してください。
- オーバーローンで、売却代金では残債を完済できない。 先に債権者への相談が必要になります。
- すでに差押えの登記が入っている、競売の手続が進んでいる。 時間の制約が最優先の論点になります(滞納から差押えまでの流れを先に確認してください)。
- 相続人の一部と連絡が取れず売主が確定していない、共有者の一部が売却に反対している。 当社の買取でも、こうした場合はお引き受けできないことがあります。
- 建物の劣化が進み、居住中に大きな修繕が必要になる見込みがある。 修繕の負担区分でもめる原因になります。
3. 住宅ローンが 残っているか

リースバックが成り立つかどうかが、まず分かれるのがここです。
売買代金でローン残債を完済できる場合(アンダーローン)は、通常の売買と同じ手順で進みます。決済時に残債を返済し、抵当権を抹消し、所有権を移す。そのうえで賃貸借契約を結びます。
売買代金で残債を完済できない場合(オーバーローン)は、売買代金だけでは残債を返しきれません。この場合は、まず債権者に相談することになります。
ここで押さえておきたいのは、任意売却でリースバックを組む場合は、債権者が「元の所有者が住み続ける形」に同意するかどうかも確かめる必要があるという点です。
「任意売却なら必ずリースバックにできる」という説明は正確ではありません。 順序としては、①残債と延滞の状況を確認、②債権者の意向を確認、③買主候補の条件を確認、④成立する形を選ぶ、になります。この順序を飛ばして「住み続けられます」と先に言う相談先には注意してください。
4. 家族・共有・ 相続が あるか
共有名義の家は、共有者の話し合いが先です。 夫婦の共有、親子の共有、兄弟での相続共有。当社の買取でも、共有者の一部が売却に反対しており、持分だけの売買も希望されていない場合は、買い取れません。
離婚の場面では、「家に残る側が賃借人になり、出る側は現金で清算する」形も考えられます。理屈としては成り立ちますが、残る側の収入で賃料を払い続けられるかが現実的な焦点になります。ここが読めないまま契約すると、数年後に退去が発生します。
相続で共有になっている家について、他の共有者と話がまとまらない場合は、リースバック以前の問題です。持分だけの売買を考える場合は、共有持分は自分の分だけ売れるを参照してください。ただし持分の売却は、他の共有者との関係に影響します。順番としては、まず共有関係の整理を先に検討してください。
また、所有者本人の判断能力に不安がある場合も注意が要ります。判断能力を欠く常況にある方については、家庭裁判所が後見開始の審判をすることができ(民法第7条)、成年被後見人がした契約は取り消すことができます(民法第9条)。
共有名義や離婚、相続、判断能力の不安がある場合のリースバックにおける前提条件や注意点
家族や共有が絡む場合の注意点
| ケース | 注意点・焦点 |
|---|---|
| 共有名義の家 | 共有者全員の合意が必要。一人でも反対すれば契約不可。 |
| 離婚に伴うケース | 家に残る側の収入で賃料を払い続けられるかが焦点。 |
| 相続で話がまとまらない場合 | まず共有関係の整理を検討。持分だけの売却も選択肢。 |
| 所有者の判断能力に不安がある場合 | 成年後見等の手続が前提になることがある。 |
「リースバックが向く人・向かない人の分かれ目」について、そのまま聞けます。
リースバックと 買取を 手取りで 比べる 手順
入金額から居住コストを差し引いて実質手取りを出す手順
実質手取りを計算する順序
- 1
入金額を出す
売買代金から残債や決済諸費用などを引いた額を計算します。
- 2
住み続ける年数を決める
2年や10年など、住み続ける前提の年数を決めます。
- 3
居住コストの累計を出す
月額賃料と想定居住月数を掛け、修繕費などを加味します。
- 4
差し引いて比べる
入金額から居住コストの累計を引き、実質手取りを比較します。
リースバックと買取を比べるとき、入金額だけを並べても答えは出ません。 次の順序で計算してください。
1. 入金額 (決済時に 手元に 残る 額)を 出す
``入金額 = 売買代金− 住宅ローン等の残債(抵当権の抹消に必要な額)− その他の担保・差押え債権の処理に必要な額− 登記費用・印紙税・清算金などの決済諸費用− 譲渡所得に係る税金(発生する場合)``
リースバックでは、これに敷金・保証金の差入れが加わることがあります。 入金額から先に出ていく分です。

入金額に効く税金と費用です。
売却時の譲渡所得。 所有権を移す取引ですから、土地や建物を譲渡したときの譲渡所得の扱いになります。譲渡所得の金額は、売った金額から取得費と譲渡費用を差し引いて計算します(国税庁のタックスアンサー「譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)」)。居住用財産の譲渡には、所有期間の長短に関係なく譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる特例があります(マイホームを売ったときの特例(国税庁))。ただし適用要件は細かく、親子や夫婦など「特別の関係がある人」に売った場合は適用されません。 相続した家の売却に関する特例についても要件が細かく定められています(国税庁のタックスアンサー「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」)。
固定資産税・都市計画税。 固定資産税は、毎年1月1日(賦課期日・地方税法第359条)時点の所有者に課されます(地方税法第343条)。所有権が移れば、翌年1月1日時点の所有者である買主に課されます。支出が消えるのは事実ですが、その代わりに賃料が発生します。 差額で見てください。
火災保険。 売却後に建物の保険を誰が掛けるかを確かめ、借主として掛ける家財保険・賠償責任保険を検討してください。
登記費用・印紙税。 抵当権抹消や所有権移転に伴う費用の負担区分を、契約書で確認してください。
この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額は税務署または税理士に、契約条項の効力や債権者との交渉は弁護士に、登記は司法書士に、それぞれご確認ください。
2. 住み続ける 前提の 年数を 決める
これを決めないと比較になりません。「あと2年、下の子が卒業するまで」なのか、「10年以上、できれば生涯」なのか。この年数が長いほど、賃料の累計は大きくなります。
3. 居住コストの 累計を 出す
``リースバックの居住コスト = 月額賃料 × 想定居住月数+ 再契約時の費用(発生する場合)+ 借主負担の修繕費− 敷金の返還見込み額``
``買取+転居の居住コスト = 転居先の家賃 × 想定居住月数+ 引越し費用・初期費用(+ 転居によって減る通勤費等はマイナス)``
4. 差し引いて、 3つの 時点で 比べる
``実質手取り = 入金額 − 居住コストの累計``
この式を、「2年後」「5年後」「10年後」の3点で計算してください。 式のとおり、居住コストの累計は年数とともに増えるので、短い年数でリースバックが有利に見えても、年数が伸びると逆転することがあります。逆転する年数がどこにあるかを知ることが、判断そのものです。
5. 売らない 場合と 並べて、 表に する
売らずに持ち続ける場合も同じ形で並べます。
``保有継続のコスト = ローン返済 × 月数+ 固定資産税・都市計画税+ 火災保険料+ 修繕費の見込み``
そして、返済が続けられるかどうかを冷静に見ます。滞納が始まっている場合、この選択肢は時間とともに消えていきます(時系列は住宅ローンが払えないときの流れにまとめています)。
各行は「リースバック/買取+転居」の順です。
- 決済時の入金:あり(金額は賃料・期間などの条件と合わせて決まる)/あり
- 引越し:当面不要/必要
- 毎月の支出:賃料/転居先の家賃
- 支出が止まる時期:退去まで続く/転居先の契約次第
- 所有権:失う/失う
- 将来の値下がりリスク:負わない/負わない
- 修繕の不安:契約の負担区分次第/なくなる
- 長期居住との相性:年数が伸びると不利/転居先次第
- 滞納が進んでいる場合:先に債権者への相談が要る/先に債権者への相談が要る
保有継続を同じ軸で見ると、入金なし・引越し不要・毎月の支出はローン・税・保険・修繕で完済まで続きます。所有権は保持し、将来の値下がりリスクと修繕は自分で負います。長期居住は返済が続く限り可能ですが、滞納が進むと時間切れになりやすい選択肢です。
この並べ方の見方は「どれが得か」ではありません。「何を優先し、何を手放すか」の選択です。
6. 契約前に、 確認の 表を 埋める
リースバックの提案を受けたら、金額の前に次の表を埋めてください。空欄が残る提案は、まだ判断できる状態ではありません。
| 確認項目 | 見るポイント | 空欄だと起きること |
|---|---|---|
| 取引態様 | 買主本人か、媒介か | 誰と契約するのか分からない |
| 宅地建物取引業の免許番号 | 掲示・書面での確認 | 相手の実体が確認できない |
| 売買代金 | 通常の買取での金額と並べたか | 比較なしで決めてしまう |
| 賃貸借の種類 | 普通借家か定期借家か | 「住み続けられる」の意味が違う |
| 契約期間 | 何年か | 想定より早く期限が来る |
| 再契約の条件 | 誰の判断で、どう決まるか | 退去を求められた時に対抗できない |
| 賃料の額 | 家計に対する比率 | 数年で払えなくなる |
| 賃料改定 | 時期と基準 | 途中から負担が増える |
| 敷金・保証金 | 額と返還条件 | 入金額が想定より減る |
| 修繕の負担区分 | 設備・構造それぞれ | 故障時にもめる |
| 買戻し | 価格・期限・方法 | 「買い戻せる」が実現しない |
| 転売時の扱い | 貸主が変わった場合 | 話した相手と条件が変わる |
| 契約不適合責任 | 免責の範囲 | 引渡し後に責任を問われる |
| 決済までの条件 | 融資特約・測量・残債処理 | 予定日に決済できない |
| 中途解約 | 可否と違約金 | 出たいときに出られない |
この表で最も差が出るのは「賃貸借の種類」「再契約の条件」「買戻しの価格と期限」の3行です。 ここが口頭説明だけの提案は、金額が魅力的に見えても保留してください。
契約で困ったときは、消費者ホットライン「188」に電話すると、身近な消費生活センターや消費生活相談窓口を案内してもらえます(消費者庁「消費者ホットライン」)。契約を急がされていると感じたら、署名の前に第三者へ相談してください。
「リースバックと買取を手取りで比べる手順」について、そのまま聞けます。
当社に 買取を 頼む 場合の 流れと 条件
当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。
当社の 見方
手取りを比べるときに、当社の側の数字を先に出しておきます。当社は買主として直接買い取ります(取引態様:買主(当社が自ら買い取ります)/媒介(当社で買い取れない物件は、仲介で売却をお手伝いします))。日数の目安は、ご相談から買取価格のご提示までが30分、売買契約までが1〜2週間、お引き渡しは早ければ2週間以内で、ご入金はお引き渡しと同時です。査定は無料で、売却の義務はありません。
この記事の手順で言えば、居住コストの累計は住み続ける年数で動きますが、比べる相手の入金額が動かないほうが、差がどこで逆転するかを見きわめやすくなります。ですので、リースバックの条件を詰める前に、通常の買取でいくらになるかを1つ持っておくことをお勧めしています。
当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。
リースバック以外の 選択肢も 並べる
「住み続けたい」という目的に対して、手段はリースバックだけではありません。
| 手段 | 仕組みと主な前提 | 注意点 |
|---|---|---|
| リースバック | 売って、借りて住む(賃料を払える/残債を完済できる) | 所有権を失う。賃料が続く |
| 通常の買取+転居 | 売って、別の家に移る(転居先を確保できる) | 引越しが必要 |
| 親族間売買 | 親族に売り、賃借する等(親族に資金または融資枠がある) | 資金の用意と価格の決め方を、親族の間で確かめておく |
| 自宅を貸して自分は転居 | 所有権は保持し、賃料収入を得る(賃貸需要がある/管理できる) | 空室・修繕のリスクを自分で負う |
| 返済条件の変更(リスケ) | 期間延長等で月額を下げる(金融機関との協議) | 応じてもらえるかは金融機関との協議次第 |
| 任意売却 | 債権者の同意を得て売る(残債処理の協議) | 債権者との協議が要る |
| 収益物件として売る | 入居者付きのまま売却(賃貸中の物件である) | 価格は賃料水準で決まる |
最後の行は、自宅ではなく貸している物件をお持ちの方向けです。入居者がいるまま売る場合の段取りはオーナーチェンジの記事にまとめています。
この表の中に「所有権を持ったまま、まとまった現金を得て、支出も増えない」手段はありません。 どの手段も、何かを手放すか、何かのリスクを負います。営業上の説明でその点が抜けているときは、必ず「何を手放すのか」を聞き直してください。
ご相談から 決済までの 流れ
相談から概算提示や現地調査を経て決済に至る手順
ご相談から決済までの流れ
- 1
ご相談と机上概算
物件情報や住み続けたい年数を伺い、買取水準の概算をお伝えします。
- 2
現地調査
建物の状態や接道、境界などを現地で確認します。
- 3
条件の提示
通常の買取金額とリースバックの条件を並べて提示します。
- 4
契約条件の確認と契約
賃貸借の種類や期間などを書面で確定し、売買契約を結びます。
- 5
決済と引渡し
代金の支払いと所有権移転登記を行い、賃貸借契約が発効します。
当社が買主として購入する場合の流れです。リースバックをご希望の方も、物件の情報を買取くんから個別にお送りください。
ご相談から買取価格のご提示まで。 目安は30分です。住宅ローンの残債と延滞の有無、住み続けたい年数は、ご自身で先に整理しておくと比べやすくなります。「あと何年住みたいか」を決めておくと、比較が早く進みます。
ご契約まで。 目安は1〜2週間です。リースバックの提案をお持ちなら、通常の買取での金額と手元で並べて比べてください。契約の前に、ご家族や専門家に見てもらってください。
お引き渡しとご入金。 お引き渡しは早ければ2週間以内で、お引き渡しと同時にご入金します。
必要書類は、一般には、登記識別情報または権利証・本人確認書類・印鑑証明書・固定資産税の納税通知書です。相続した物件では、戸籍などの書類が追加で必要になります。ご用意いただく書類は、個別のご案件によります。
夜と土日にできる準備は夜間・土日の相談と準備の記事にあります。
「当社に買取を頼む場合の流れと条件」について、そのまま聞けます。
リースバックと 買取、 違いが 出るのは 売った あと
- どちらも「売る方法」です。所有権は買主に移り、リースバックではそのまま賃借人になります。違いは、住み続ける代わりに賃料を払い続けるかどうかです。
- 比べるのは入金額ではなく、「入金額 −(賃料の累計)」を2年後・5年後・10年後の3点で出した実質手取りです。住み続ける年数が長くなるほど賃料の累計は大きくなり、どこかで逆転することがあります。その年数がどこにあるかを知ることが、判断そのものです。
- 最後に見るのは金額ではなく契約書の3行(賃貸借の種類、再契約の条件、買戻しの価格と期限)です。賃料の原資が売却代金そのものになっている計画だけは、避けてください。
当社は買主として直接購入します。査定は無料で、売却の義務はありません。リースバックの提案と並べられる「通常の買取での金額」をお出しします。分かれ目は、あと何年住み続けるかです。年数を決めないまま賃料だけを見ると、手元に残る額を読み違えます。
通話料無料・全国対応
時間外と定休日のお電話も担当の携帯に転送されるので、直接責任者につながります。
この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。
リースバックと 買取で 迷った ときの よく ある 質問
Q1. リースバックと 買取、 結局 どちらが 得なのですか
住み続ける年数で逆転します。 短い年数(数年)で出口が見えているなら、引越しの費用と手間を省ける分、リースバックが有利になることがあります。年数が長くなるほど、賃料の累計が入金額を削り、通常の買取+転居のほうが実質手取りが多くなりやすい構造です。
判断には、①通常の買取での金額、②リースバックの売買代金と賃料、③転居先の家賃、④住み続けたい年数の4つが必要です。このうちどれかが空欄のまま「どちらが得か」を決めることはできません。 当社は①をお出しします。②のリースバックの条件も、当社は案件ごとに個別に決めますので、買取くんから個別に案件をお送りください。③は転居を検討される地域の賃貸相場をご確認ください。
Q2. リースバックなら、 家を 売った ことを 近所に 知られずに 済みますか
見た目は変わりませんので、引越しが発生する通常の売却より、周囲が気づきにくいのは事実です。ただし登記名義は変わります。登記事項証明書は誰でも請求できるので(不動産登記法第119条)、調べれば所有者が変わったことは分かります。
「知られたくない」という事情を優先するなら、リースバックの契約条件(期間・賃料・修繕負担)を厳しく確認してください。知られない代わりに不利な条件を受け入れると、数年後にはより大きな問題になります。 この理由だけで選ぶのはお勧めしません。
Q3. 定期借家契約だと、 期間が 終われば 必ず出なければならないのですか
期間満了で契約は終了します(借地借家法第38条)。再契約について何が書かれているかを、契約書で確かめてください。 たとえば「貸主が承諾した場合に再契約できる」という書き方なら、貸主が承諾するかどうかにかかります。「一定の条件を満たす限り再契約する」という書き方なら、条件が明確かどうかを確認してください。
契約前に、①普通借家か定期借家か、②期間、③再契約の判断基準、の3点を書面で確認してください。口頭で「ずっと住めます」と言われたら、それが書面に書かれているかを確かめてください。借地借家法の条文は借地借家法(e-Gov法令検索)で確認できます。
Q4. 住宅ローンを 滞納しています。 リースバックは できますか
残債と延滞の状況、そして債権者の意向によります。 売買代金でローンを完済できるなら、通常の売買として進められます。完済できない場合は、まず債権者への相談が必要で、「元の所有者が住み続ける形」に同意が得られるかも確かめることになります。
すでに差押えの登記が入っている、あるいは競売の申立てがされている場合は、時間の制約が最優先の論点です。残された期間で何ができるかが変わりますので、通知の書面を手元に用意してご相談ください。 時系列は滞納から差し押さえまでの流れの記事に整理しています。
Q5. 将来買い戻したいのですが、 確約して もらえますか
確約は難しいと考えてください。 買戻しを考えるなら、買戻価格と期限が契約にどう定められているかを確かめる必要があり、実際に買い戻すにはその時点で資金を用意できることが前提です。数年後の資金調達を、いま確約することはできません。
もし「必ず買い戻せます」と説明する事業者があれば、①買戻価格の計算式、②期限、③資金が用意できなかった場合の扱い、の3点を書面で示してもらってください。この3点が書けない確約は、実質的に確約ではありません。
Q6. 賃料は どうやって 決まるのですか。 交渉できますか
賃料は売買代金と組み合わせで考えるものなので、片方だけを見ないでください(前提の節のとおりです)。
交渉の余地はありますが、交渉すべきは「賃料を下げること」だけではありません。 契約期間を長く取る、再契約の条件を明確にする、修繕の負担区分を貸主側に寄せる、といった条件も、実質的な負担に直結します。金額だけを見ずに、条件全体で比べてください。
Q7. まず 何から 相談すればよいですか
次の4点をご用意ください。すべて揃っていなくても構いません。
- 物件の所在(地番)、土地の地積、建物の延床面積・構造・築年
- 住宅ローンの残債額と、延滞の有無・期間(残高証明書や督促状があれば)
- 所有者は誰か(共有の有無、相続登記の状況)
- 住み続けたい年数と、月々払える金額の上限
このうち4が最も重要です。「あと何年、月いくらまでなら払えるか」が決まると、リースバックが成り立つかどうかが早い段階で分かります。 当社からは、比べる相手になる通常の買取での金額をお伝えします。
この記事について
- 執筆・編集
藤山 大二郎株式会社リアテクス 代表取締役CEO著書『大家なら!今すぐ不動産業を開業しよう! 不動産投資家から起業家へ』(スタンダーズ)で、大家業から不動産業へ踏み出す道筋を書きました。- 監修
鶴野 博之株式会社リアテクス 執行役員宅地建物取引士(東京)第257503号/賃貸不動産経営管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)この区分の監修を担当しています。この記事は監修者本人が内容を確認しています(2026年10月3日)。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:藤山 大二郎(株式会社リアテクス 代表取締役CEO)- 公開・更新
- 公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
- この記事の事実確認の方法
- 法令:借地借家法出典:国税庁
- 記事の作り方
- この記事は、当社の担当者が事実確認を行ったうえで公開しています。
出典(8件・に確認)
- caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline
- laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000090
- laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
- laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226
- laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
- nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm
- nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm
- nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1440.htm
更新履歴
- 第3版見出しの並びを組み替え、一部の節を整理した
- 第2版重複していた説明をまとめ、文章を読みやすく整えました(内容の変更はありません)。
- 第1版公開
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