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長崎県の別荘は「あげます」で手放せる?もらう側の税と買取

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 取締役COO 薩摩 賢幸
長崎県の別荘は「あげます」で手放せる?もらう側の税と買取

「親から相続した長崎県の別荘が空き家のまま。ただでいいから、誰かにもらってほしい」。建物が建ったままの別荘は国に引き取ってもらえないため、道は、もらう人が登記と税を負担して受け取る無償譲渡か、代金を受け取る買取かに絞られ、どちらも名義が自分になっていることが出発点です。

当社は長崎県の別荘も買主として直接買い取り、代金はお引き渡しと同時にお支払いします。別荘地の管理費の未払いが買取額を上回る別荘は、お引き受けできないことがあります。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(12章)

無償で手放す前に、売れるか確かめる(当社の買取条件)

約1分で簡単査定を申し込む

この先は当社の買取窓口「買取くん」です。

長崎県の別荘は「あげます」で手放すことができます。ただし、もらう人が受けると答え、名義を移す登記を終えるまでが条件です。それまでは、固定資産税の通知も建物の管理の責任も自分の側に残ります。建物が建ったままでは、国に引き取ってもらう制度も使えません。実際の道は「もらい手を探して贈与する」か「買取で代金を受け取る」かのどちらかに絞られます。

長崎県の別荘は「あげます」で手放せる?もらう側の税と買取の要点を、定義・この記事でわかること・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

長崎県の別荘を「あげます」で手放したと言えるのは、何が済んだとき?

別荘を手放したと言えるのは、もらう人の承諾で贈与が成り立ち、所有権移転の登記まで終えたときです。結果を分けるのは、話が口約束で止まっているか、登記簿の名義まで動いたかの違いです。

「あげます」は贈与で、もらう人の承諾がそろって成り立つ

「あげます」と言った時点では、法律の上ではまだ申し出にすぎません。民法(e-Gov法令検索)の第549条は、贈与の効力が生じる時を定めています。自分の財産をただで与えるという一方の意思表示に、相手が受けると答えたときです。空き家バンクや掲示板に載せても、それだけでは別荘は自分の財産のままです。もらう人が名乗り出て、受けると言うまでは変わりません。

口頭で「もらいます」と言われた段階も、まだ確かではありません。書面によらない贈与は、どちらの側からでも解除できるからです(民法第550条)。解除できるのは、引き渡しや登記が済んでいない部分です。もらう約束をした人が、現地を見たあとで気持ちを変えることは珍しくありません。

約束を固めたいなら、贈与契約書を交わしてから鍵を渡す順にします。書面があれば、もらう人の側も、受け取る物件の範囲と引き渡しの日を自分の目で確かめられます。

口約束と登記完了の違い

観点口約束登記完了
贈与の解除どちらの側からでも解除できる解除できない
固定資産税の納税自分の手元に届くもらう人に移る
管理の責任自分に残るもらう人に移る

名義が移るまで、固定資産税と管理の責任は自分に残る

その年の固定資産税を払うのは、1月1日の時点で登記簿に所有者として載っている人です(地方税法第343条)。12月に鍵を渡しても、登記が年明けにずれ込めば、翌年度の納税通知書は自分の手元に届きます。もらう人との間で税をどう分けるかは、契約書に書かない限り決まりません。

管理の責任も、登記簿の名義と同じ線で動きます。台風で屋根材が飛んで隣家の車を傷つけたとき、まず事情を聞かれるのは名義を持つ人です。見回りは、県外に住む相続人には重い負担です。雲仙の温泉地や島の集落にある別荘まで通えば、移動の時間も費用もかかります。

名義が移るまでの数か月にも、誰が鍵を持ち、誰が見に行くかを決めておく必要があります。もらう人が先に出入りを始めることもあります。その間の事故を誰の負担にするかも、契約書の1行に入れておきます。

「あげます」で手放すまでの4段階

  1. 1

    「あげます」の申し出

    法律の上ではまだ申し出にすぎず、自分の財産のまま

  2. 2

    もらう人の承諾

    相手が受けると答えたときに贈与の効力が生じる

  3. 3

    贈与契約書を交わす

    書面がないと引き渡しや登記前なら解除できる

  4. 4

    所有権移転の登記

    名義が移るまで固定資産税と管理の責任は残る

親名義のままの別荘は、あげる前に相続登記を済ませる

もらう人への名義変更は、登記簿に今載っている人から移す形でしか申請できません。亡くなった親の名義のまま残っている別荘は、まず相続人の名義に変える相続登記が先です。相続登記は2024年4月1日から義務になりました。相続で取得したことを知った日から3年以内の申請が求められています(不動産登記法第76条の2)。

自分の期限は、亡くなった日ではなく、知った日で決まります。親が2024年4月1日より前に亡くなり、そのとき別荘を相続したと知っていた人もいます。その場合の期限は、施行日から3年の2027年3月31日です。施行日より後に別荘の存在を知った人は、知った日から3年です。

遺品の整理の途中で、長崎県の別荘の納税通知書を初めて見つけたという相続人もいます。その場合は、見つけた日付と書類の写しを手元に残しておきます。自分の期限を説明する材料になります。

長崎県で空き家の別荘をもらう人は見つかる?全国900万戸の中の1軒になる

もらい手が見つかる別荘もあります。ただ、全国の空き家は約900万戸あり、受け取る側が候補を選べる立場にあります。見つかるかどうかは、建物の古さよりも、受け取った人が毎年いくら払い続けることになるかで分かれます。

全国の空き家は約900万戸・空き家率13.8%

総務省統計局の住宅・土地統計調査(令和5年)では、全国の空き家は約900万戸、住宅全体に占める空き家率は13.8%でした。どちらも調査が始まって以来の最多・最高です(総務省 住宅・土地統計調査・令和6年4月公表)。この調査は空き家を用途で分けており、別荘のような二次的住宅もその区分の1つです。長崎県の総住宅数・空き家数・空き家率は、同じ調査の都道府県別の集計表で確かめられます。

もらう側から見れば、ただで手に入る家の候補が、ほかにいくらでもあるということです。「無料なら誰かが受け取るだろう」という見込みは、以前より通りにくくなっています。もらい手の側は、建物の値段ではなく、受け取ったあとに出ていく費用で比べています。

もらい手が見積もる毎年の費用

  • 税と管理の基本費用

    固定資産税と別荘地の管理費が毎年かかる

  • 設備の維持費用

    水道や浄化槽の維持に毎年費用がかかる

  • 見回りの交通費

    草刈りや見回りの交通費、島なら船の運賃がかかる

  • 修繕時の上乗せ費用

    車が入れない斜面地では資材を手で運ぶ費用が加わる

  • 将来の解体費用

    いずれ解体を考えたときにも重くのしかかる

長崎県の別荘をもらう人が見ているもの

県内で別荘として使われてきた家は、住まいの多い市街地から離れた場所に散っています。温泉地、海沿いの集落、島の集落などです。もらう人が最初に確かめるのは、建物の傷みよりも、毎年かかる費用の合計です。固定資産税、別荘地の管理費、水道や浄化槽の維持、草刈りや見回りの交通費がそこに入ります。

島の別荘なら、見回りのたびに船の運賃がかかります。長崎市の斜面地のように、車が家の前まで入れない場所もあります。そこでは、修繕の資材を人の手で運ぶ費用が上乗せになります。こうした費用は、もらう人がいずれ解体を考えたときにも、同じように重くのしかかります。

もらい手の実態は、隣の人か、使い道を決めている人に寄る

実際に受け取りを申し出るのは、敷地を広げたい隣地の所有者が多くなります。作業場や店、週末の拠点など、具体的な使い道を持っている人もそうです。こうした人は、建物の状態よりも、土地がどこまで使えるかを見ています。

反対に、「いつか使うかもしれない」という人は、税と登記の金額を聞いた段階で手を引きがちです。もらい手を探すときは、使い道を持っている人に声が届く場所を選ぶ方が、話が前に進みます。

「長崎県で空き家の別荘をもらう人は見つかる?全国900万戸の中の1軒になる」について、そのまま聞けます。

長崎県の別荘はあげますで手放せる?4項目のチェックで道が分かれる

別荘の敷地にある井戸の周りで、家族がごみを拾い集めている

手放せるかは、建物・相続登記・もらい手・書類の4項目への答えで決まります。その答えで、無償譲渡・国庫帰属・買取のどれに合うかが分かれます。中でも建物の有無が、国に引き取ってもらう道を使えるかどうかを最初に分けます。

長崎県の別荘あげます診断のチェック表です。今の状態に当てはまるものに印を付けてください。

  • □ チェック1:建物が建っている(解体していない)
  • □ チェック2:相続登記が済んでいて、名義が自分になっている
  • □ チェック3:受け取ると言ってくれる人がいる
  • □ チェック4:権利証か登記識別情報、印鑑証明書、固定資産税の評価証明書がそろう

印の付き方で、合う道は次のように分かれます。チェック2・3・4のすべてに印が付けば、建物があってもなくても無償譲渡を進められます。チェック1に印が付かない更地で、チェック3にも印が付かないなら、国庫帰属を検討する余地があります。チェック1に印が付き、チェック3に印が付かないなら、残る道は買取です。チェック2に印が付かないときは、無償譲渡と買取は相続登記から始めます。国庫帰属は、相続登記の前でも相続人として申請できます。

4項目のチェックと3つの道

  1. 1

    すべてに印が付く

    建物があってもなくても無償譲渡を進められる

  2. 2

    建物・もらい手なし

    更地で受け取る人がいないなら国庫帰属を検討する

  3. 3

    建物あり・もらい手なし

    建物が建っていて受け取る人がいないなら買取

  4. 4

    相続登記なし

    どの道を選んでもまずは相続登記から始める

1. 建物が建っているか

建物が建っている土地は、相続土地国庫帰属制度の申請の段階で受け付けられません。法務省の相続土地国庫帰属制度の案内は、申請できない土地の1つ目に建物のある土地を挙げています。別荘をそのまま国に渡すという選択肢は、最初から無いということです。

解体して更地にすれば申請の入口には立てますが、承認されるとは限りません。申請できない土地や承認されない土地の条件は、ほかにもあります。審査の手数料と、承認されたときに納める負担金も要ります。解体費を払ったうえで不承認になれば、費用だけが残ります。

2. 相続登記が済んでいるか

無償譲渡でも買取でも、契約をするのは登記簿の名義人です。名義が親のままなら、贈与でも買取でも相続登記が先に来ます。自分の期限は、知った日を起点に数えます。数え方は「親名義のままの別荘は、あげる前に相続登記を済ませる」の見出しの節に書きました。

相続登記の申請には、親の出生から死亡までの戸籍が要ります。遺産分割で別荘を受け継ぐ人を決めた書面も要ります。戸籍を本籍地から郵送で取り寄せると、そろうまでに数週間かかることもあります。もらい手が見つかってから慌てないよう、ここを先に動かしておきます。

3. もらい手がいるか

もらい手がいるかどうかで、無償譲渡と買取のどちらが現実の道になるかが決まります。受け取ると言ってくれる人がいても、すぐに書面の準備には入りません。登記と税の金額を伝えたあとで、気持ちが変わらないかを確かめてからにします。

もらい手を探している間も、固定資産税と管理の費用は自分が払い続けます。探す期間に区切りを付け、その期間で見つからなければ買取に切り替えます。この順番を決めておくと、判断が先延ばしになりません。

4. 書類がそろうか

名義を移す登記には、名義人の権利証か登記識別情報と、発行から3か月以内の印鑑証明書が要ります。登録免許税の計算には、市町が出す固定資産税の評価証明書を使います。親の代の権利証が見つからない別荘は少なくありません。

権利証を紛失していても、登記の道は残っています。不動産登記法第23条には、2つの仕組みがあります。登記官から名義人へ本人確認の通知を送る仕組みと、司法書士などが本人であることを確かめた情報を出す仕組みです。後者は司法書士の報酬が別にかかるので、見積りを取ってから決めます。

別荘あげますを実現する方法は?空き家バンク・近所・個人間の3つ

木々に囲まれた別荘地の家屋と、隣の敷地との境界付近

別荘あげますを実現する方法は、市町の空き家バンクに載せる、隣地や近所の人に声をかける、個人間のマッチングで探すの3つです。どれを選ぶかは、間に入る人がいるかどうかと、自分で負う手間の量で分かれます。

空き家バンクを利用したときの手順

  1. 登録・紹介

    市町が情報を載せ紹介

    空き家バンクの役目はここまで。不具合も載せる段階で書く。

  2. 交渉・案内

    当事者か業者で交渉

    市町は関わらない。現地の案内や条件の交渉を進める。

  3. 契約・登記

    当事者間で契約と登記

    市町は関わらない。贈与契約を結び、名義を移す。

1. 市町の空き家バンクに載せる

県内の空き家の相談先は、長崎県の空き家対策のページにまとめられています。物件を載せる空き家バンクは、市町ごとに作られています。長崎市には空き家・空き地情報バンク、佐世保市には空家バンク、平戸市や雲仙市にも空き家バンクがあります。

空き家バンクの役目は、物件の情報を載せて関心のある人に紹介するところまでです。条件の交渉や契約は、当事者どうしか、間に入る宅地建物取引業者が行います。売買や賃貸ではなく無償での登録を受け付けるかどうかも、市町によって違います。載せる前に窓口で確かめてください。

空き家バンクには、移住を考えている人が物件を探しに来ます。週末に使う家ではなく、住む家を探している人の目に触れる場所です。水回りが使えない、雨漏りがあるといった状態は、載せる段階で正直に書いておきます。その方が、後で話が止まりません。

2. 隣地や近所の人に声をかける

いちばん話がまとまりやすいのは、隣地の所有者です。敷地を広げられる、駐車場や畑に使える、という具体的な使い道があるからです。別荘地なら、同じ区画の別荘の持ち主が、隣の区画を受け取りたいと考えていることもあります。

声をかけるときは、無償であることと一緒に、受け取る側の費用を最初に伝えます。名義を移す登記の費用と贈与税は、受け取る側にかかります。後から費用の話を出すと、「ただのはずだった」と受け取られ、近所の間柄がこじれる原因になります。

3. 個人間のマッチングで探す

インターネットの掲示板や、空き家を譲りたい人と受けたい人をつなぐ民間の仕組みで探す方法もあります。全国から人が見に来るため、長崎県外の人がもらい手になることもあります。その分、相手の素性を自分で確かめる手間が増えます。

個人間の譲渡では、間に入る人がいません。贈与契約書の作成、登記の申請、鍵の受け渡しまでを当事者で段取りします。登記は自分たちで申請することもできます。司法書士に頼むならその報酬がかかるので、誰が払うかを先に決めておきます。

受け取る人が、別荘を放置したまま税を払わなくなるおそれもあります。名義が移っていれば、自分の責任ではなくなります。それでも、近所から苦情が来るのは、かつての持ち主の側であることもあります。

別荘を放置した場合のリスクは?命令に従わないと50万円以下の過料

家の外壁や屋根の様子を、家族が見上げている

別荘を放置した場合のリスクは2つです。市町村から勧告や命令を受けることと、倒壊や火災で他人に損害を与えたときの賠償です。どこまで進むかは、年に何回、誰が建物を見に行けているかで分かれます。

1. 特定空家等に当たると、勧告・命令・代執行の順に進む

空家等対策の推進に関する特別措置法(e-Gov法令検索)の第2条第2項は、特定空家等を定めています。そのまま放っておくと、倒壊などで保安上危険になるおそれのある空き家などです。市町村長は特定空家等の所有者に、助言・指導、勧告、命令の順で対応を求めます。命令に従わなければ、代執行ができます(同法第22条)。命令に違反した人には、50万円以下の過料が定められています(同法第30条)。

固定資産税への影響は、その家が住宅用地として課税されてきたかどうかで変わります。住宅用地の特例は、人が住むための家の敷地の課税標準を下げる仕組みです。勧告を受けた特定空家等や管理不全空家等の敷地は、特例から外れます(地方税法第349条の3の2)。保養のための別荘として課税されてきた家は、もともと特例の外にあることもあります。課税明細書に「住宅用地」の表示があるかを見てください。

親が暮らしていた家を家族が「別荘」と呼んでいるだけなら、特例が使われていることが多くなります。その場合に勧告で税がどう変わるかは、「空き家の固定資産税が6倍になる条件」の記事で、勧告までの流れと一緒に確かめられます。

特定空家等に対する行政の対応

  1. 1

    助言・指導

    特定空家等になると市町村長から対応を求められる

  2. 2

    勧告

    勧告を受けると住宅用地の特例から外れる

  3. 3

    命令

    命令に違反した人には50万円以下の過料が定められる

  4. 4

    代執行

    命令に従わなければ代執行ができる

2. 倒壊や火災で他人に損害を与えた場合

建物の壁や屋根が崩れて、通行人や隣家に損害を与えることがあります。民法第717条は、その賠償の責任を、まず建物を占有している人に負わせています。その人が十分に注意していたなら、責任を負うのは所有者です。所有者の側は、注意していたと言っても責任を免れない仕組みです。

誰も住んでいない別荘には、占有している人がいません。名義を持つ人が責任を問われる形になりやすくなります。台風の多い地域の古い別荘ほど、この心配は現実のものになります。賠償の範囲と保険の考え方は、「空き家の放置で責任と賠償を負う条件」の記事にまとめられています。

3. 別荘を早期に手放す理由

別荘を早期に手放す理由は、待つほどもらい手の条件が悪くなるからです。雨漏りは床と柱を傷め、草木は敷地を覆い、建物の中の家財は湿気で傷みます。もらう人が見るのは今の状態なので、1年置いた分だけ受け取る理由が減ります。

相続登記の期限も、待っている間に近づきます。見回りの交通費と固定資産税は、毎年払い続けることになります。最後に解体費まで負担して手放せば、早く決めた場合より出ていくお金が大きくなります。

別荘の譲渡で起きる問題と費用の目安は?固定資産税・相続登記・契約不適合で数万円から

譲渡で起きる問題は、固定資産税・相続登記・契約不適合の3つに集まります。評価額400万円の別荘を例にとると、税と登記でそれぞれ数万円かかります。もめるかどうかは、誰がどれを払い、どの状態で渡すかを契約書に書いたかで分かれます。

1. 固定資産税:評価額400万円なら年5.6万円が目安

固定資産税の標準の税率は1.4%で、地方税法第350条が定めています。住宅用地の特例が使われていない別荘で、土地と建物の評価額の合計が400万円なら、年5.6万円が目安です。都市計画区域の中にある別荘なら、都市計画税も加わります。

評価額の低い別荘は、税がかからないこともあります。免税点は地方税法第351条が定めています。同じ市町の中で持っている土地の課税標準の合計が30万円未満、家屋が20万円未満なら、固定資産税は課されません。島や山あいの別荘では、この線を下回っている例もあります。納税通知書の課税明細書で確かめます。

年の途中で譲るときは、その年の税をどう分けるかで話がこじれやすくなります。売買では日割りで精算することが多い一方、贈与では精算しないまま終わることもあります。どちらにするかを契約書に書いておけば、翌年の通知が来たときにもめません。

評価額400万円の固定資産税と免税点の比較

  • 固定資産税(評価額400万)
    評価額400万円の別荘の年額目安は5.6万円
  • 家屋の免税点
    同一市町内の家屋の課税標準合計が20万円未満なら非課税
  • 土地の免税点
    同一市町内の土地の課税標準合計が30万円未満なら非課税

2. 相続登記:評価額400万円なら登録免許税1.6万円

相続による所有権移転の登録免許税は、登録免許税法(e-Gov法令検索)の別表第一で、不動産の価額の1000分の4とされています。評価額400万円の別荘なら1.6万円です。司法書士に頼むなら報酬が別にかかり、戸籍を取り寄せる手数料も積み上がります。

相続登記を正当な理由なく申請しないままにしていると、過料の対象になります。不動産登記法第164条が定める10万円以下の過料です。あげる予定の別荘でも、親名義のまま年月を過ごしてよいことにはなりません。もらい手が決まる前に、相続登記だけは済ませておく方が安全です。

譲渡で起きる問題と費用の目安

別荘の評価額固定資産税の目安備考
土地と建物の合計400万円年5.6万円標準税率1.4%
土地30万円未満・家屋20万円未満課されない免税点

3. 契約不適合:贈与なら「特定した時の状態」で渡せば足りる

売買なら、渡した物件が契約の内容に合わないとき、売主は契約不適合の責任を負います。贈与では、民法第551条に推定の決まりがあります。あげる人は、贈与の目的として特定した時の状態で引き渡すことを約束したものと推定されます。売買よりも負う責任は軽く作られています。

それでも、問題が起きないわけではありません。仮に、もらった人が30万円をかけて雨漏りを直したとします。そのあとで「聞いていなかった」と言い出せば、その30万円をめぐる話し合いになります。知っている不具合は契約書に書き、写真を添え、「現状のまま引き渡す」と明記しておきます。それが、あげる側を守ります。

「別荘の譲渡で起きる問題と費用の目安は?固定資産税・相続登記・契約不適合で数万円から」について、そのまま聞けます。

別荘をあげる側(譲る側)の手順は?相続登記の期限3年から逆算する

あげる側の手順は、登記簿で譲る範囲を確かめ、相続登記を済ませ、贈与契約書を交わし、もらう人と一緒に登記を申請する順です。どこから始めるかは、名義が自分になっているか、親のままかで分かれます。

1. 登記簿と課税明細書で、譲る土地と建物をすべて拾う

最初に、法務局で土地と建物の登記事項証明書を取ります。不動産登記法(e-Gov法令検索)に基づく登記簿には、所有者、抵当権の有無、土地の地目と面積が載っています。親名義のままなら、ここで相続登記の要否が決まります。

次に、市町から届く固定資産税の納税通知書の課税明細書を見ます。別荘の敷地が何筆に分かれているか、物置や車庫など登記されていない建物が課税されていないかを確かめます。譲るつもりの範囲と、登記簿に載っている範囲がずれていることがあります。そのままでは、もらう人の登記が一部しか移りません。

抵当権が残っていれば、贈与の前に抹消の手続きが要ります。親の代の古いローンで、完済しているのに抹消していない例もあります。その場合は金融機関に書類の発行を頼むことになり、日数がかかるので早めに連絡します。

登記簿と課税明細書で確かめる項目

  • 登記簿で確かめること

    所有者、抵当権の有無、土地の地目と面積を見る

  • 課税明細書で確かめること

    敷地の筆数と、物置など未登記の建物の有無を見る

  • 所有者が親のままなら

    贈与の前に、まず相続登記が必要になる

  • 抵当権が残っているなら

    完済していても、贈与の前に抹消の手続きが要る

  • 範囲がずれているなら

    もらう人の登記が一部しか移らない原因になる

2. 贈与契約書を交わし、もらう人と一緒に登記を申請する

相続登記が済み、名義が自分になったら、贈与契約書を作ります。書いておく項目は、物件の表示、引き渡す日、引き渡す状態、残す家財の扱いです。登記の費用を誰が払うか、その年の固定資産税をどう分けるかも書きます。不動産の贈与契約書は、印紙税法で記載金額のない契約書として扱われます。貼る収入印紙は200円です。

所有権移転の登記は、あげる人ともらう人が共同で申請します。あげる側が用意するのは、権利証か登記識別情報、発行から3か月以内の印鑑証明書、実印です。司法書士に頼む場合は、双方の委任状もそろえます。

登記が終わっても、翌年度の通知が誰に届くかは見届けます。市町の資産税の窓口で、所有者が変わったことが反映されるまでです。鍵、管理会社との契約、電気や水道の名義も、登記の日にあわせて切り替えます。

別荘をもらう側の手順は?登録免許税2%と、110万円を超えた分の贈与税

もらう側の手順は、現地と書類を見て受けるかを決め、登録免許税を払って名義を受け、翌年に贈与税を申告する順です。かかる税の重さは、別荘の評価額が110万円を超えるかどうかで分かれます。

1. 現地・管理規約・水回りを見て、受けるかを決める

もらう人は、受けると答える前に現地を見ます。屋根と床の傷み、シロアリの跡、雨漏りの染み、浄化槽や井戸の状態、水道の引き込みが生きているかを確かめます。電気を止めて長い家は、通電の前に配線を点検する必要もあります。

別荘地の中の物件なら、管理会社の規約と、毎年の管理費、前の持ち主に未払いが無いかを確かめます。管理費の扱いは、別荘地ごとの契約で決まっています。名義が変わったあとに誰が払うかを、管理会社に直接聞いておきます。

2. 登録免許税と贈与税、不動産取得税を払って名義を受ける

贈与による所有権移転の登録免許税は、登録免許税法の別表第一で、不動産の価額の1000分の20、つまり2%です。評価額400万円の別荘なら8万円で、登記を申請するときに納めます。

個人から財産をもらうと、贈与税の対象になります。国税庁の「贈与税がかかる場合」のとおり、暦年課税では1年間にもらった財産の合計から基礎控除の110万円を引きます。その残りの額に税がかかります。贈与税で使うのは相続税の評価額です。建物は、固定資産税の評価額をそのまま使います。土地は路線価方式か倍率方式で求めるため、登録免許税の基準になる固定資産税の評価額とは一致しないことがあります。仮に、贈与税の評価額も400万円として他人からもらった場合を考えます。国税庁タックスアンサーNo.4408の一般税率で計算すると、290万円に15%を掛けて10万円を引いた33.5万円が目安です。親や祖父母から18歳以上の子や孫がもらう場合は、別の税率表を使います。

申告と納付は、もらった年の翌年2月1日から3月15日までです。あわせて、不動産を取得した人には都道府県の不動産取得税がかかります(地方税法第73条の2)。長崎県の別荘なら、県の税務の窓口から納税の通知が届きます。評価額を見て、金額の見当を付けておきます。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

別荘をもらう側の手順

  1. 1

    現地・規約を確認

    受けると答える前に傷みや毎年の管理費を確かめる

  2. 2

    登録免許税を納める

    登記申請時に不動産の価額の2%を納める

  3. 3

    贈与税の申告と納付

    もらった年の翌年2月1日から3月15日までに申告する

  4. 4

    不動産取得税の納付

    県の窓口から届く納税の通知に従って納める

別荘あげますを実行する前の注意点は?解体費と長崎市の補助金の順番

実行する前の注意点は、解体して渡すか建物つきで渡すかを先に決めることです。補助金を使うなら、工事の契約より前に申し込みます。どちらで渡すかは、建物の傷みと、もらう人が建物を使うつもりかどうかで分かれます。

1. 解体して渡すか、建物つきで渡すかを先に決める

建物を使うつもりの人に渡すなら、解体は要りません。土地だけを欲しがっている隣地の人に渡すなら、どちらが解体費を払うかが話の中心になります。解体費の決まり方と、解体して売るか現況で売るかの比べ方は、「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事にまとめられています。

長崎市には、長崎市老朽危険空き家対策事業があり、建築指導課が窓口です。令和8年度の受付の時期、対象になる建物の条件、補助の額は、このページと窓口で確かめてください。こうした補助の多くは、工事の契約や着工より前に申し込むことが条件になっています。

解体には、ほかにも気を付けることがあります。建物が無くなった翌年度から、住宅用地の特例を使っていた土地は税の計算が変わります。親が住んでいた家を相続して売る場合に使える特別控除は、保養のための別荘は対象になりません。対象かどうかは「空き家3000万円控除の条件」の記事で、親の住まいだったかどうかから確かめられます。

建物つきと解体して渡す場合の違い

観点建物つきで渡す解体して渡す
解体費用の負担かからないどちらが払うか決める
補助金の申し込み不要工事の契約より前に行う
翌年度の固定資産税変わらない特例が外れ税の計算が変わる

2. もらう人に伝える不具合と残置物を、書面にそろえる

別荘あげますを実行する前に、知っている不具合を一覧にします。雨漏りの場所、シロアリの跡、浄化槽の故障、水道の凍結や漏水、過去の修繕の記録です。写真を添えて贈与契約書に付ければ、「聞いていなかった」という話を防げます。

残っている家具や家電を、そのまま渡すのか片付けて渡すのかも決めます。もらう人が使うつもりの家財以外は、処分の費用をどちらが持つかを書いておきます。別荘地の管理会社への届け出、鍵の本数、ごみの出し方の決まりもまとめます。引き渡しの日に1枚の紙で渡せるようにそろえます。

「別荘あげますを実行する前の注意点は?解体費と長崎市の補助金の順番」について、そのまま聞けます。

無償譲渡より買取が向く長崎県の別荘は?当社の流れと他県の実額

当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。

「無償譲渡より買取が向く長崎県の別荘は?当社の流れと他県の実額」について、そのまま聞けます。

長崎県の別荘をあげます前に確かめる3つ

  • 名義が自分になっているか。 親名義のままの別荘は、無償譲渡でも買取でも相続登記が先です。期限は、別荘を相続したと知った日を起点に数えます。
  • 建物が建っているか。 建物つきの別荘は国庫帰属の申請ができません。解体しても承認されるとは限らないため、道は無償譲渡か買取に絞られます。
  • もらう人の負担が見合うか。 評価額400万円の別荘なら、もらう人には登録免許税8万円がかかります。贈与税の評価額も400万円とした場合、贈与税の目安は33.5万円です。この負担を引き受ける人がいなければ、買取の金額と並べて決めます。

当社は長崎県の別荘も買主として直接買い取り、代金はお引き渡しと同時にお支払いします。ただし、管理費の未払いが買取の金額を上回る別荘は、お引き受けできないことがあります。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

長崎県の別荘をあげますで手放すときのよくある質問

Q1. 長崎の空き家問題はどうなっていますか

全国では、総務省の住宅・土地統計調査(令和5年)で空き家が約900万戸、空き家率が13.8%でした。どちらも調査が始まって以来の最多・最高です(総務省 住宅・土地統計調査・令和6年4月公表)。長崎県の総住宅数・空き家数・空き家率は、同じ調査の都道府県別の集計表で確かめられます。県は、空き家対策のページで相談先を案内しています。長崎市・佐世保市・平戸市・雲仙市などの市町は、空き家バンクを開いています。

別荘を持つ相続人にとっての問題は、数の多さそのものより、ただでも受け取る人が見つかりにくいことです。斜面地や島の物件では、修繕や解体の費用も重くなります。

Q2. 長崎県に移住するとき、もらえる補助金はありますか

移住の補助は、県と市町がそれぞれの制度を持ち、対象や年度ごとの受付が違います。住む家を探すなら、まず市町の空き家バンクを見ます。同じページや窓口で、使える補助を確かめるのが近道です。長崎市老朽危険空き家対策事業のように、空き家の解体を支える制度もあります。これは移住の補助とは別の制度です。

市町村空き家バンク・窓口(公的リンク)確認日
長崎県(県内の相談先の案内)長崎県の空き家対策2026-10-22
長崎市長崎市空き家・空き地情報バンク2026-10-22
佐世保市佐世保市空家バンク2026-10-22

Q3. もらい手が見つからないときは、どうすればいいですか

探す期間に区切りを付け、その期間で見つからなければ買取の金額を聞いて比べます。待つ間も、固定資産税と見回りの費用は出ていきます。区切りの無いまま探し続けると、その分だけ出ていくお金が増えます。

親が亡くなってから日が浅く、まだ相続の手続きを決めていないなら、相続放棄も選択肢に入ります。ただし、放棄した時点で別荘を現に占有していた人には、保存する義務が残ります(民法第940条第1項)。次に引き継ぐ人へ渡すまでの義務です。遠方に住み、別荘を占有していなかった相続人には、この義務がかからないこともあります。その範囲は「相続放棄しても実家の管理義務は消えない」の記事で確かめられます。

Q4. 建物を壊して更地にすれば、国に引き取ってもらえますか

更地にすれば申請はできますが、承認されるとは限りません。法務省の相続土地国庫帰属制度の案内には、建物のほかにも条件が挙がっています。申請できない土地と、承認されない土地の条件です。審査の手数料がかかり、承認されたときは負担金を納めます。負担金は、原則として土地1筆ごとに20万円です。

解体費を払ってから不承認になると、費用だけが残ります。解体の前に、法務局の相談窓口で、その土地が承認の条件に当たりそうかを聞いておく方が安全です。

Q5. 別荘地の管理費を払っていない別荘でも、あげることはできますか

あげること自体はできます。ただ、もらう人は未払いの管理費を知った段階で手を引くことが多くなります。名義が変わったあとに未払い分を誰が払うかは、別荘地ごとの管理の契約で決まっています。管理会社に直接確かめてください。

譲る前に未払いを清算するか、清算の方法を贈与契約書に書いておけば、もらう人との話は進めやすくなります。未払いの額が大きい場合は、買取でも話が止まることがあります。

Q6. 業者や会社に無料で引き取ってもらうと、税金はかかりますか

法人に不動産を無償で渡すと、あげた側に税がかかることがあります。所得税法第59条により、個人が法人に資産を贈与すると、その時の時価で売ったものとみなされるためです。譲渡所得の申告が要る場合があります。お金を受け取っていないのに税だけがかかる形になります。

個人に贈与する場合は、税がかかるのはもらう側で、あげる側には原則としてかかりません。会社に引き取ってもらう話が出たら、無償か有償かで税の扱いが変わります。税務署か税理士に確かめてから決めてください。

当社の見方

長崎県長崎市の賃貸中の戸建て(築20年以上)を、約140万円で買い取りました。

相続した物件では、戸籍などの書類が追加で必要になります。

ご用意いただく書類は、個別のご案件によります。

ご負担いただく費用は、個別のご案件によります。

リースバック(売却後も賃借人として住み続ける形)も積極的にお受けしています。

買い取れない物件や、売らないほうがよい場合は、正直にそうお伝えしています。

北海道紋別市の賃貸中の戸建て(築50年以上)を、約200万円で買い取りました。

富山県富山市の戸建てを、買取金額400万円台で買い取りました。

東京都東村山市の土地を、約1,500万円で買い取りました。

広島県福山市の賃貸中の戸建て(築40年以上)を、約320万円で買い取りました。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
監修
薩摩 賢幸薩摩 賢幸株式会社リアテクス 取締役COOこの区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:薩摩 賢幸(株式会社リアテクス 取締役COO)
公開・更新
公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
この記事の事実確認の方法
法令:民法、空家等対策の推進に関する特別措置法、登録免許税法、不動産登記法出典:令和5年、法務省、国税庁
記事の作り方
この記事は、当社の担当者が事実確認を行ったうえで公開しています。

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