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空き家のゆくえ買取くん

再建築不可

再建築不可物件の買取はいくら?接道の型で決まる価格と手放し方

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 執行役員 鶴野 博之(宅地建物取引士(東京)第257503号)
再建築不可物件の買取はいくら?接道の型で決まる価格と手放し方

当社の記録では再建築不可の買取は47件・最多は300万円台です。(出典:再建築不可の買取記録47件の集計)

「建て替えできないこの家に、どのくらいの価値があるのか知りたい」。再建築不可物件の買取価格は建物の古さより接道の型で決まり、型によって隣地への売却・43条2項の許可・仲介・買取のどれで手放すと手取りが残るかが分かれます。

当社は再建築不可物件を残置物ごと現況で買い取り、お出しする金額は土地の値から修繕・解体・処分の費用を引いた額です。崖の上で、持ち主の決まらない擁壁が傷んでいる物件は買い取れません。この土地が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(6章)

建て替えできない再建築不可物件も、現況のまま買取の相談ができます

約1分で簡単査定を申し込む

この先は当社の買取窓口「買取くん」です。

再建築不可物件にも、買取の値は付きます。その値を決めるのは、建物の古さより、敷地が道路にどう接しているかです。間口があと少しで2mに届く家と、道路にまったく面していない家では、買える人の数がまるで違います。買える人が少ないほど、価格は周りの土地の相場から離れていきます。

再建築不可物件の買取はいくら?接道の型で決まる価格と出口の要点を、定義・この記事でわかること・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

再建築不可物件とは?道路に2m以上接していない敷地の家

向かい合って座り話し合っている家族(古い家の居間で)

再建築不可物件とは、敷地が建築基準法の道路に2m以上接しておらず、今の建物を壊すと新しく建てられない物件です。

接道の決まりは、昭和25年にできた建築基準法に置かれています。建物そのものは、今のまま住むことも、人に貸すこともできます。止められているのは、壊して建て直すことです。

建てた当時の決まりには合っていた家もあります。後から決まりが変わったり、区域が指定されたりして、今の基準では建て替えの条件を満たさなくなった。この状態を既存不適格といいます。建てたときから届け出と違う形だった家は、違反建築として別に扱われます。どちらに当たるかで、買主の見方は変わります。その差は「既存不適格と違法建築の違い」の記事で確かめられます。

建て替えられないことは、暮らしの中では見えにくい制約です。今は住めていても、火事や地震で建物を失えば、同じ場所に家を建て直せません。床面積を増やす増築も、同じ接道の決まりに当たります。値が低く見られるのは、この先の使い道が細っているからです。

再建築不可物件かを決める建築基準法第42条と第43条

判断に使う条文は2つです。第42条は、何を「道路」と呼ぶかを決めています。原則は幅4m以上の道です。国道や市道のような公道に限らず、位置の指定を受けた私道も道路に入ります。

第43条第1項は、建物の敷地がその道路に2m以上接することを求めています。これが接道義務です(建築基準法(e-Gov法令検索))。幅の条件は第42条、接する長さの条件は第43条と、置き場所が分かれています。

見た目の道と、法律の道路は一致しません。舗装された通路でも、第42条の道路に当たらなければ、接していないのと同じ扱いです。逆に、幅が4mに足りない古い道でも、指定を受けていれば道路になります。

2mは、敷地が道路に接している部分の長さで測ります。旗竿地なら、道路に面した路地の入口の幅です。路地の途中に2mを切る所があると、建て替えの可否は役所が個別に判断します。東京都建築安全条例のように、路地が長いほど広い幅を求める決まりを置く自治体もあります。

接道義務がかかるのは、都市計画区域と準都市計画区域の中です。区域の外にある家は、この線では建て替えを止められません。ただし区域の外でも、条例で別の制限を加えている所があります。山あいの古い家で再建築不可と言われたら、区域の内外から確かめてください。

42条2項道路と後退|再建築不可物件に見えて建て替えられる家

幅が4mに足りない道に面していても、建て替えられる家はあります。建築基準法第42条第2項は、特定行政庁が指定した幅4m未満の道を道路とみなしています。いわゆる2項道路です。

2項道路では、道の中心線から2mの線が、道路の端とみなされます。建て替えるときは、建物をその線まで下げます。これが後退(セットバック)です。下げた部分は道路として扱われ、建物も塀も置けません。敷地は狭くなりますが、建て替えそのものはできます。

間違えやすいのは、幅の足りない道がすべて2項道路ではない点です。指定を受けていない道は、法律上の道路ではありません。その道にしか接していない敷地は、再建築不可になります。同じ路地に並ぶ家でも、指定の有無で結論が逆になります。

2項道路に面した家を再建築不可と思い込んで手放すと、値を大きく取り逃します。後退すれば建て替えられる土地なら、一般の買主が住宅ローンで買える物件だからです。売る前の確認で、差がいちばん大きく出るのがこの点です。

建築基準法第42条と第43条の違い

観点建築基準法第42条建築基準法第43条
役割何を「道路」と呼ぶかを決める敷地が道路に接する長さを決める
原則の条件幅4m以上の道道路に2m以上接すること
対象となるもの公道や指定を受けた私道など建物の敷地

役所の窓口で再建築不可物件かを確かめる手順

確かめる先は、市区町村か都道府県の建築指導の担当課です。前の道が建築基準法の道路か、道路ならどの条項の道路かを教えてもらえます。道路の種類を地図で公開している自治体もあり、その場合は窓口に行く前に見当がつきます。

窓口に持っていくものは3つです。

  • 住所と地番が分かる固定資産税の納税通知書
  • 法務局で取った公図
  • 敷地と前の道の様子が分かる写真

聞くことも決めておきます。前の道は建築基準法の道路か。道路なら第42条のどの項か。2項道路なら、後退する線はどこか。道路でないなら、近くで第43条第2項の許可が出た例があるか。

答えをもらったら、担当課の名前と日付を書き残してください。買取業者に相談するとき、この記録がそのまま話の出発点になります。業者の説明と役所の答えが食い違ったら、役所の答えを基準に聞き返せます。

再建築不可物件の主な特徴と制約

  • 第42条(道路の条件)

    何を「道路」と呼ぶかを決める。原則は幅4m以上の道。

  • 第43条第1項(接道義務)

    建物の敷地が道路に2m以上接することを求める。

  • 見た目と法律の違い

    舗装されていても第42条の道路に当たらなければ接道なし。

  • 幅4m未満の古い道

    幅が足りなくても位置の指定を受けていれば道路に入る。

「再建築不可物件とは?道路に2m以上接していない敷地の家」について、そのまま聞けます。

再建築不可物件の買取相場を分ける5つの条件

住宅街に建つ、周囲の家から少し孤立した古い木造住宅の外観

再建築不可物件の買取相場は、接道の型・住宅ローン・建物の状態・隣地の所有者・名義と残置物の5つの条件で分かれます。当社の記録では、再建築不可の買取47件のうち最も多い価格帯は300万円台でした(再建築不可の買取記録47件の集計)。

買取の値は、引き取ったあとに誰へいくらで売れるかから、逆向きに組まれます。そこから修繕や解体の費用、残った家財の処分費、売れるまでの月日の分を差し引きます。土地として売れる見込みが低いほど、引いた残りは小さくなります。どの要素が効いているかで、売主の打てる手も変わります。

1. 接道の型|再建築不可物件の買取相場は道路との接し方で変わる

いちばん効くのは、敷地が道路とどう接しているかです。足りないものが少ないほど、買える人が増え、価格は周りの土地の相場に近づきます。

接道の状態買い手になりうる人価格への効き方
2項道路に面し、後退すれば建て替えられる一般の買主・隣地の所有者・買取業者後退で減る面積の分だけ下がる
間口が2mにわずかに足りない隣地の所有者・買取業者足りない幅を隣から買えるかで差が縮む
路地の途中が狭い旗竿地隣地の所有者・買取業者路地を広げられるかで大きく変わる
道路にまったく接していない隣地の所有者・買取業者周りの土地の相場から最も離れる

表の1行目(2項道路に面し、後退すれば建て替えられる家)は、再建築不可と誤解されやすい型です。建て替えの道が残る分、ほかの3行より下げ幅は小さくなります。

表の4行目(道路にまったく接していない土地)は、建物が使えなくなった時点で、使い道がほぼ無くなります。買える人は2者に絞られます。その土地と一体にしたい隣地の所有者と、建物を直して貸す前提の業者です。

相場の見当を自分でつけるなら、まず近くの土地がいくらで動いたかを見ます。そこを上の端として、接道の型が悪くなるほど下に開いていく形です。買取業者に相談するときは、どの行に当たるかを先に伝えてください。提示額の根拠を聞き返すとき、話が早くなります。

仲介の会社に査定を頼むと、建て替えられる前提の額が出てくることがあります。その額のまま売りに出すと、問い合わせが来ても融資の段で止まります。値下げを重ねるうちに、半年や1年が過ぎていきます。査定書に、接道を確かめた記載があるかを見てください。

2. 住宅ローン|一般の買主が少ない再建築不可物件ほど買取の比重が上がる

住宅ローンが使えない物件ほど、仲介で一般の買主を待つより、買取の比重が大きくなります。

一般の買主の多くは、住宅ローンを組んで家を買います。金融機関は、土地と建物を担保として見て貸します。建て替えられない土地は、建物が使えなくなると担保の値が大きく下がります。そのため融資を断られるか、借りられる額が小さくなりがちです。

買主が借りられないと、仲介に出しても、手元の現金で買える人しか残りません。売りに出してから買い手が付くまでの期間も読めなくなります。その間も、固定資産税や草木の手入れ、建物の見回りは続きます。

現金で買う人の中には、建物を直して貸すつもりの人もいます。その人が見るのは、家賃の見込みと工事費です。駅から近く、借り手が付きやすい場所なら、現金の買主が見つかる見込みも上がります。

当てはまらない場合もあります。後退すれば建て替えられる2項道路沿いの家と、隣地の所有者が手元の資金で買う場合です。どちらも融資の壁の外にあるので、仲介や直接の売却で値が残ります。売れにくさの仕組みは、「再建築不可物件はなぜ売りにくいのか」の記事でも順を追って確かめられます。

買取価格が逆算で決まる仕組み

  1. 1

    次の売値を見込む

    引き取ったあとに誰へいくらで売れるかを出発点にする

  2. 2

    費用と期間分を引く

    修繕や解体、家財の処分費、売れるまでの月日の分を差し引く

  3. 3

    買取価格が決まる

    土地として売れる見込みが低いほど引いた残りは小さくなる

3. 建物の状態|2025年4月から再建築不可物件の大規模な修繕に確認が要る

建て替えられない以上、買った人は今の建物を直して使います。直して使える建物かどうかが、提示額を大きく動かします。

2025年4月に、建築基準法が改正されました。木造2階建ての家も、大規模な修繕や模様替えに建築確認が要ります。いわゆる4号特例の縮小です。壁・柱・床・はり・屋根・階段のどれかを、半分を超えて直す工事がこれに当たります。

確認が要ることは、直せないことを意味しません。国土交通省は、接道を満たさない既存の建物でも、既存不適格のまま大規模の修繕・模様替えができると整理しています。条件は、利用する人が増える用途の変更を伴わないことです。そのうえで、特定行政庁が交通・安全・防火・衛生の面で支障がないと認める必要があります(建築基準法第86条の7第1項、建築基準法施行令第137条の12第11項。国土交通省「大規模の修繕・模様替を行う既存不適格建築物への緩和措置」)。

買主の側で変わったのは、工事の前に図面と手続きの費用、そして待つ時間を見込むようになったことです。床が抜けている、屋根から雨が入っているなど、大きく直す前提の建物ほど、その分が価格から引かれます。

内装と水回りの交換で住める建物なら、大規模の修繕に当たらない範囲で収まることがあります。この場合、下げ幅は小さく済みます。傷みの程度を写真で伝えておくと、どちらの前提で額を組んだかを業者に聞き返せます。

接道の型で相場はどう変わるか

道路との接し方で買い手の幅が変わり、価格への影響が異なります。

  • 2項道路で後退可能なら下げ幅は小さい
  • 間口不足や旗竿地は隣地次第で差が縮む
  • 道路に接しないと周りの相場から最も離れる

4. 隣地の所有者|再建築不可物件をいちばん必要とする買い手がいるか

隣の土地の所有者が買う気になれば、再建築不可物件の値は、買取業者が見る値を上回ることがあります。

理由は、2つの土地を一つにすると、接道を満たして建て替えられる土地に変わる場合があるからです。隣が道路側にあるなら、奥の土地を足して敷地を広げられます。間口が足りない土地なら、隣から細い帯を買い足すだけで2mに届くこともあります。この場合は売るより先に、買い足してから売る道が開けます。

ただし、隣が買うかどうかは相手の暮らしと家計しだいです。声をかけてから返事が来るまで、何か月もかかることがあります。売主が自分で話しにくいなら、仲介の会社を通す方法もあります。

声のかけ方は、手紙でも構いません。公図と、役所で確かめた接道の記録を添えると、隣も自分の土地にとっての意味をつかみやすくなります。金額の話は、相手が関心を示してからで足ります。

当てはまらないのは、隣も同じく道路に接していない場合です。奥の土地どうしを一つにしても、接道は満たせません。隣がすでに広い敷地を持ち、足す理由が無い場合も、話は進みにくくなります。

買取相場を分ける5つの条件

  • 買取値の決まり方

    次に誰へいくらで売れるかから逆算される

  • 修繕や解体の費用

    次の売値から差し引かれる

  • 残った家財の処分費

    残置物があるとその分買取額から引かれる

  • 売れるまでの月日

    保有する期間の分も差し引かれる

  • 土地の売却見込み

    低いほど引いた残りの額は小さくなる

5. 名義と残置物|相続した再建築不可物件で日程が延びる理由

名義が亡くなった方のままでは、買取の話は進められても、引き渡しの日を置けません。所有権を移す登記の前に、相続登記が要るからです。

売りたい月を決める前に、登記の期限を押さえておきます。親が亡くなったことを2024年4月1日より前から知っていたなら、相続登記の申請は2027年3月31日までです(法務省の相続登記の案内)。この日付は、2024年4月1日と、不動産の取得を知った日の遅い方から数えた3年です。何年も名義を動かしていない家にも、期限はかかります。2024年4月1日以後に取得を知った方は、その日から3年以内に申請します(不動産登記法第76条の2第1項)。

戸籍を集める期間は、価格の話とは別に先に入ります。本籍地が何度も移っている方ほど、取り寄せの往復が増えます。売りたい月が決まっているなら、戸籍の請求をいちばん先に始めてください。

残置物は、価格には出ますが、日程にはあまり出ません。家財が残ったままでも、引き取ったあとに買主が処分する前提で進められるからです。処分費は、提示額から引かれる形になります。

片付けを終えてから相談しようと、何か月も置く方がいます。その間も税と管理の手間は続きます。荷物が残ったままの写真で先に見てもらう方が、日程も手取りも読みやすくなります。

「再建築不可物件の買取相場を分ける5つの条件」について、そのまま聞けます。

再建築不可物件の買取は何日で終わる?接道の診断から入金までの3つの手順

自宅のテーブルに向かって座り、手元を見つめている夫婦

接道の型で出口を診断してから相談すると、当社の買取なら価格の提示まで目安30分、引き渡しは早ければ2週間以内です。

1. 接道の型で出口を診断する|再建築不可物件の診断表

手放し方は、接道の型でほぼ決まります。下の診断表で、自分の物件の型の行を探してください。〇は使える出口、×は使えないか向かない出口です。

接道の型(診断)〇 使える出口× 使えない・向かない出口
道路にまったく接していない隣地への売却・買取・43条2項の許可(基準に合う場合)仲介(住宅ローンの買主が見込めない)・国庫帰属(建物があるうちは申請できない)
道路に接するが間口が2m未満隣地への売却・買取・43条2項の許可(基準に合う場合)・隣からの買い足し仲介(買い足すまでは買主が限られる)・国庫帰属(建物があるうちは申請できない)
42条2項道路に面している仲介・買取・隣地への売却43条2項の許可(そもそも要らない)・国庫帰属(建物があるうちは申請できない)
旗竿地(路地で道路につながる)隣地への売却・買取・仲介(路地の幅が足りる場合)・43条2項の許可(路地が狭く基準に合う場合)国庫帰属(建物があるうちは申請できない)

隣地への売却は、どの型にも〇が付く出口です。ただ、相手が一人しかいないため、値も時期も相手しだいになります。仲介は、買い手が付けば値が残りやすい出口です。住宅ローンの買主が外れる型では、時間が読めません。買取は、どの型にも〇が付く代わりに、修繕や解体の費用、売れるまでの月日の分が先に引かれます。

〇のうち、売主の側で準備が要るのは43条2項の許可です。建築基準法第43条第2項は、道路に2m以上接していない敷地でも、建て替えを認める例外を定めています。形は2つあります。1つは、国土交通省令の基準に合う幅4m以上の道に2m以上接する形です。建築基準法の道路ではない道で、延べ面積200㎡以内の一戸建て住宅など、利用者が少数の建築物に限られ、そのうえで特定行政庁が交通・安全・防火・衛生の面で支障がないと認めるものです。もう1つは、敷地の周りに広い空地があるなどの基準に合う形です。建築審査会の同意を得て、特定行政庁が許可します。

基準や運用は特定行政庁ごとに違い、出るかどうかは申請するまで分かりません。見込みがあるなら、許可を取ってから売る方が買い手は広がります。設計と申請の費用がかかり、結果が出るまで月単位で待つ点は織り込んでください。

×が並ぶ国庫帰属は、相続した土地を国に引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度のことです。建物の建っている土地は、申請そのものができません(相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律(e-Gov法令検索) 第2条第3項第1号)。使うなら解体が先になります。解体しても承認されるとは限らず、承認されれば負担金を納めます。負担金は、宅地なら原則20万円です(法務省の定める原則の額)。解体の見積もりの考え方は「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事で確かめてから、買取の提示額と並べてください。

旗竿地は、路地の幅と長さで行が変わります。路地がどこでも2m以上あり、条例の幅の決まりにも合えば、建て替えられる土地として仲介でも売れます。路地の測り方と価格の関係は、「旗竿地が売れない理由」の記事に詳しくあります。

2. 買取業者に相談する前のチェック項目と、後悔しない選び方のポイント

買取業者を選ぶポイントは、提示額の高さより、その額が契約のあとも動かない形で書面に残るかです。

  • □ 再建築不可の理由(接道の型)を、役所の窓口で確かめた記録があるか
  • □ 提示額から引いたもの(修繕・解体・家財の処分)の内訳を聞いたか
  • □ 契約のあとに減額できる条件が、契約書にどう書かれているか
  • □ 引き渡しのあとに傷みが見つかったとき、誰が責任を負う約束か
  • □ 代金の支払日と引き渡しの日が、書面に日付で入っているか
  • □ 相手が自分で買うのか、仲介で買い手を探すのか(取引態様)
  • □ 宅地建物取引業の免許番号と、免許をした行政庁

確認するときは、口頭の答えで済ませず、メールか書面で残してください。どの項目も、契約書に署名した後では動かしにくくなります。

再建築不可物件の買取で起きやすい失敗事例は、このチェック項目の抜けから生まれます。対処法と組で見ておくと、同じ形を避けられます。

いちばん高い提示額で契約し、引き渡しの前に「調べたら傷みが見つかった」と減額を求められる。後悔の声が多い形です。対処法は、減額できる事実を契約書の中で絞ってもらうことです。現地を見た後の提示なら、見て分かる傷みでは額を動かさないと書いてもらえるかを聞いてください。

隣の家に一度も声をかけないまま売り、後から隣が欲しがっていたと知る。これも取り返しにくい失敗です。対処法は、業者に相談するのと同じ時期に、隣地へ一度だけ打診することです。断られても、それで出口が一つ確定します。

前の道が2項道路だったのに、再建築不可と思い込んで安く手放す。窓口で道路の種類を確かめれば防げる失敗です。業者の説明だけで決めず、役所の記録を自分の手元にも置いてください。

1社に断られても、出口が消えたわけではありません。断る側の事情は会社ごとに違い、その中身は「不動産買取で断られた物件はどこへ行くか」の記事で確かめられます。

接道の型で選べる主な出口

  • 1. 接道の型で出口を診断

    自分の物件の型から使える手放し方を診断表で探す。

  • 2. 買取業者への相談

    当社の買取なら価格の提示まで目安30分でわかる。

  • 3. 許可の準備

    43条2項の許可を使う場合は売主の側で準備が要る。

  • 4. 引き渡し

    買取の引き渡しは早ければ2週間以内で終わる。

診断から入金までの主な手順

  1. 相談前

    接道の型で出口を診断

    自分の物件の型から使える手放し方を探す

  2. 相談時

    価格の提示

    当社の買取なら目安30分で提示

  3. 契約後

    引き渡し

    早ければ2週間以内で完了

3. 相談から入金までの流れと、再建築不可物件の買取で売主が用意する書類・費用

当社の買取では、物件の情報がそろえば、ご相談から買取価格のご提示までが目安30分です。ご契約までは目安1〜2週間です。お引き渡しは早ければ2週間以内で、代金はお引き渡しと同時にご入金します。

自己資金で買うため、契約に融資の特約は付けません。買主の審査が通らずに契約が白紙に戻る、ということは起きません。決済の日に、代金のお支払いと所有権の移転の登記を同じ日に行います。その日は、売主さまのご都合に合わせて置けます。

相続登記が済んでいなければ、決済日から逆算して、司法書士と登記の日程を組みます。遠方にお住まいなら、鍵をお預かりして当社だけで現地を見ることもできます。何度も足を運べない方でも、日程は組めます。

決済の日には、所有権を移すための書類が要ります。一般には次の4つです。

  • 登記識別情報または権利証
  • 本人確認書類
  • 印鑑証明書
  • 固定資産税の納税通知書

名義が亡くなった方のままなら、戸籍などの書類も追加で要ります。どの書類が要るかは、個別のご案件によって変わります。

手取りから引かれる費用は、売り方によって一つ違います。当社が買い取るなら、仲介手数料はかかりません。仲介で売るなら、宅地建物取引業法第46条にもとづく上限の範囲で手数料が加わります。どちらの売り方でも残るのは、一般に次の費用です。契約書に貼る印紙の代金。ローンの抵当権が残っていれば、それを消す登記の費用。登記簿の住所が今の住所と違えば、それを直す登記の費用。親の名義のままなら、名義を移す相続登記の費用が先に要ります。いくらになるかは、物件と登記の状態ごとに変わります。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

「再建築不可物件の買取は何日で終わる?接道の診断から入金までの3つの手順」について、そのまま聞けます。

当社の再建築不可物件の買取はどこまで?価格の決め方と断る場合

古い木造住宅の傷んだ外壁と基礎の一部分

当社は再建築不可物件を残置物ごと現況で買い取り、価格は土地の値から修繕・解体・処分の費用を引いて決めます。

当社の実務では、土地として扱うのか戸建てとして扱うのかと、残置物が残っているかを先に確認します。2025年には、横浜市保土ケ谷区の古家付きを含む再建築不可の土地を400万円台で買い取りました。東京都大田区の残置物ありの再建築不可の戸建ては、500万円台です。どちらも販売まで終えました。

取引態様:買主(当社が自ら買い取ります)/媒介(当社で買い取れない物件は、仲介で売却をお手伝いします)

当社が買い取る再建築不可物件の条件

当社が金額をお出しするのは、次のような物件です。

  • 道路にまったく接していない土地、間口が2m未満の土地、路地の狭い旗竿地
  • 古家が建ったままの土地や、傷みのある戸建て
  • 家財が残ったままの家
  • 名義が亡くなった方のままの家(決済の日までに相続登記を済ませる前提)
  • 遠方にあり、売主さまが何度も現地に行けない家(鍵をお預かりして当社が見ます)

価格への効き方は条件ごとに違います。直して使える建物が残っていれば、壊す費用を引かずに済みます。床や屋根を大きく直す前提なら、工事と確認の手続きの分を引きます。家財が残っていれば、処分費を引きます。

金額をお出しできないのは、持ち主の決まらない擁壁が傷んでいる崖の上の物件と、崩れた建物の賠償が終わっていない物件です。詳しくは、下の「当社が買い取れない再建築不可物件」にあります。

再建築不可物件の買取価格から引くもの

出発点は、その土地を次に売るときの見込みの額です。近くの土地がどの水準で動いたかは、国土交通省の不動産情報ライブラリで、取引の時期と場所を絞って確かめられます。出てくるのは一般の買主が買った値で、建て替えられる土地も混ざっています。

そこから、次のものを引きます。

  • 建物を直す費用(大きく直すなら、確認の手続きの分も)
  • 直せない建物を壊す費用
  • 残った家財の処分費
  • 次の買い手が付くまでの月日の分

建て替えられない土地は、更地にしても使い道が増えにくい土地です。解体して更地で持つと、住宅用地の課税の特例も外れます(地方税法第349条の3の2)。直して使える建物が残っているほど、壊す費用を引かずに済み、提示額は残りやすくなります。

建物の傷みや雨漏り、白蟻の跡は、知っている範囲で先に伝えてください。最初に出た事実は、額に織り込めます。後から出た事実は、額の組み直しになります。対応しているのは全国(47都道府県)です。

当社の再建築不可物件の買取実績

  • 古家付きの土地400万円台
  • 残置物ありの戸建て500万円台

当社の買取より、隣地や許可を先に試した方がよい再建築不可物件

隣地の所有者が買いたいと言っているなら、当社に売るより手取りが多くなることがあります。隣にとっては、建て替えられる土地に変わる値があるからです。その場合は、仲介の会社を通す形が向いています。売買の書面と登記を専門家に頼み、直接売る形もあります。

敷地の周りに広い空地があり、43条2項の許可が見込める物件も、急いで売らない方がよいことがあります。許可が下りれば、一般の買主が相手になります。待てる期間と申請の費用を、当社の提示額と並べてから決めてください。

前の道が2項道路で、後退すれば建て替えられる家は、そもそも再建築不可ではありません。この場合は、仲介の方が手取りが多くなりやすい物件です。売りに出す時間がとれるなら、当社の買取は比べる相手の一つにとどめてください。

どの道を選ぶか迷うなら、当社の提示額を「急ぐ場合の手取り」として手元に置く使い方もあります。隣の返事や許可の結果を待つ間、比べる基準が一つあると判断がぶれません。

当社が買い取れない再建築不可物件

崖の上の敷地で、建物の下の擁壁にひびやふくらみが出ている物件があります。その擁壁が誰の持ち物か決まっていなければ、金額をお出しできません。崩れたときの責任と直す費用が、価格を下げても読み切れないからです。擁壁の持ち主が分かり、直す役が決まれば、改めて検討できます。崖に近い土地の制限は「がけ条例の土地が売れない理由」の記事が参考になります。

建物の一部がすでに崩れて、隣の家や車に損害を与えた物件もあります。その賠償の話が終わっていなければ、お引き受けできません。買った後にどこまで負担が残るかが、話がまとまるまで決まらないためです。

どちらも、建て替えられないことそのものが理由ではありません。接道が足りないことや、建物の傷み、残った荷物は、価格に織り込んで検討します。

「当社の再建築不可物件の買取はどこまで?価格の決め方と断る場合」について、そのまま聞けます。

再建築不可物件の買取を決める前に確かめる3つのこと

  • 接道の型を役所で確かめます。前の道が建築基準法の道路か、2項道路か、敷地が2m以上接しているかで、建て替えの可否が決まります。2項道路に面し、後退すれば建て替えられる家なら、再建築不可ではありません。
  • 出口は型で選びます。隣地への売却、43条2項の許可、仲介、買取、国庫帰属のうち、使えるものは接道の型で変わります。建物が建っている土地は、国庫帰属の申請ができません。
  • 提示額は内訳と書面で比べます。引かれた費用と、契約のあとに減額できる条件を書面で確かめます。当社の買取なら、価格のご提示まで目安30分、お引き渡しは早ければ2週間以内です。

当社は再建築不可物件を残置物ごと買い取ります。ただ、隣地が買いたがっている物件や許可が見込める物件では、先にそちらを試す方が手取りが残ることがあります。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

再建築不可物件の買取でよくある質問

Q1. 再建築不可物件の価値は、買取だとどのくらいですか

接道の型と建物の状態で決まり、物件ごとの幅が大きい値です。自分で見当をつけるなら、近くの土地の取引の水準を上の端に置きます。そこから、直す費用か壊す費用、家財の処分費を引いた額が、下の端の見当です。買取の提示がこの間のどこにあるかを見ると、業者が何を重く見たかが分かります。

同じ再建築不可でも、隣地が買い手になりうる立地か、建物を直して貸せるかで、桁が変わることがあります。値の話を始める前に、役所で接道の型を確かめておいてください。提示額を比べるときの物差しが、それで一つにそろいます。

Q2. 再建築不可物件が売れない理由は何ですか

売れにくいのは、一般の買主が住宅ローンを組みにくいからです。担保の値が低く見られ、現金で買える人しか残りません。

ただ、売れないのは仲介で一般の買主を待つときの話です。隣地の所有者や買取業者には値が付きます。売れ残りが続いているなら、査定が建て替えられる前提で出ていないかを見直してください。相続したばかりで、持ち続ける負担と売る場合を比べたいなら、「再建築不可の家を相続してしまったら」の記事が判断の材料になります。

Q3. 再建築不可物件の購入はやめた方がよいと言われるのはなぜですか

買う側が恐れるのは、建物を失ったあとの土地です。災害で家が無くなれば、そこには何も建てられません。次に売るときも、自分と同じ悩みを持つ相手を探すことになります。

売主の側から見れば、この警戒がそのまま価格の低さになります。逆に言えば、買主の不安を一つ減らせる材料があると、値は戻ります。隣から間口を買い足せる見込みや、43条2項の許可の見込みがその例です。建物の傷みを写真で示すことも、修繕の見込みを読みやすくします。

Q4. 違法建築が見つかったら、再建築不可物件の買取はどうなりますか

確認を受けずに増築した部分や、届け出た図面と違う部分があると、違反建築になります。特定行政庁は、違反している建物の所有者などに、工事の停止や除却、改築などを命じられます。建築基準法に、その規定があります。

売るときに困るのは、買主が知らずに買い、後で知った場合です。知っている増築や改修は、契約の前に伝えてください。買取業者は、違反の部分を直すか取り壊す費用を見込んで額を出します。隠したまま売ると、引き渡しの後に責任を問われることがあります。

Q5. 買取再販は儲かるのですか、買取業者の取り分はどう決まりますか

買取業者は、買った物件を直して売るか、貸して家賃を得ます。取り分は、次に売れた値から、買った値と工事費、売れるまでの税や管理の費用を引いた残りです。再建築不可物件では、次の買い手も限られます。読みが外れて売れ残る危険も、業者が負います。

売主にとって大事なのは、業者がいくら得るかより、自分の手取りがいくらになるかです。仲介で売る場合の想定額から、仲介手数料と売れるまでの保有費を引き、買取の提示額と並べてください。その差が待つ時間に見合うかどうかで、選ぶ道が決まります。

Q6. 悪質な買取業者かどうかは、どこで見分けますか

最初に見るのは、宅地建物取引業の免許です。免許番号と業者名は、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で調べられます。番号が出てこない相手とは、話を進めないでください。

次に、提示額の出し方を見ます。現地も見ずに高い額を出し、契約のあとで下げる。契約を急がせる。手付金の扱いを書面にしない。こうした動きは注意の合図です。手口の具体は「不動産買取で悪徳業者が使う手口8選」の記事で、署名の前に確かめられます。

Q7. 相続放棄すれば、再建築不可物件のことは考えなくてよいですか

相続放棄をすると、その相続では初めから相続人でなかったことになります(民法第939条)。放棄するかどうかは、自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内に決めます(民法第915条第1項)。この期間は、家庭裁判所に申し立てて延ばせます。

ただし、放棄で手を離せるとは限りません。放棄の時にその家を現に占有していた人には、保存の義務が残ります。次に管理する人へ引き渡すまで、自分の財産と同じ注意で保存します(民法第940条第1項)。放棄は預金なども含めた相続全体を手放す手続きで、この家だけを選ぶことはできません。管理の義務の中身は、「相続放棄しても実家の管理義務は消えない」の記事で確かめられます。

当社の見方

土地(古家付きを含む)で、再建築不可の物件を当社が買い取り、販売まで終えました。

神奈川県横浜市保土ケ谷区の土地(古家付きを含む)を、買取金額400万円台で買い取りました(2025年に取引)。

戸建てで、再建築不可・残置物ありの物件を当社が買い取り、販売まで終えました。

東京都大田区の戸建てを、買取金額500万円台で買い取りました(2025年に取引)。

相続した物件では、戸籍などの書類が追加で必要になります。

ご用意いただく書類は、個別のご案件によります。

ご負担いただく費用は、個別のご案件によります。

リースバック(売却後も賃借人として住み続ける形)も積極的にお受けしています。

買い取れない物件や、売らないほうがよい場合は、正直にそうお伝えしています。

当社の再建築不可物件の買取記録を、種別と金額の帯でまとめると次のとおりです。

種別地域買取金額の帯
土地(古家付きを含む・再建築不可)関東(東京都・神奈川県)400万円台
戸建て(再建築不可・残置物あり)関東(東京都・神奈川県)500万円台

どちらも2025年の取引で、販売まで終えています。額の帯は、接道の型と建物を直して使えるかで上下します。提示額を比べるときは、土地として見たか戸建てとして見たかを、内訳で確かめてください。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
監修
鶴野 博之鶴野 博之株式会社リアテクス 執行役員宅地建物取引士(東京)第257503号/賃貸不動産経営管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)この区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:鶴野 博之(株式会社リアテクス 執行役員)
公開・更新
公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
この記事の事実確認の方法
法令:建築基準法、相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律出典:法務省
記事の作り方
この記事は、当社の担当者が事実確認を行ったうえで公開しています。

監修者の一覧運営会社・記事の作り方

出典(5件・に確認)

更新履歴

  1. 第3版当社の再建築不可の買取記録の集計ページへの案内を足しました(既存の数字・法令・日付は変えていません)。
  2. 第2版題名と冒頭を検索する方の言葉に寄せ、当社の買取記録の実額の表と当社の条件の節を足しました(既存の数字・法令・日付は変えていません)。
  3. 第1版公開

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