再建築不可の家でも、建て替えられるようにする方法はあります。ただし使えるかどうかは、家の前の道で決まります。その道が建築基準法の道路か。敷地がその道路に2m以上接しているか。この2つです。2項道路に面していれば、セットバックで建て替えられることがあります。間口が2mに足りなければ、隣地の一部を買う方法があります。道路に接していない土地は、特定行政庁の許可を目指します。どれも当てはまらない家は、建て替えずに使うか、現況のまま売るかを決めることになります。
再建築不可
再建築不可の 裏ワザは 使える? 接道で 分かれる 方法と 売り方
公開 更新

当社の記録では再建築不可の買取は47件・最多は300万円台です。(出典:再建築不可の買取記録47件の集計)
「建て替えできないと言われた家を、建て替えられるようにする方法があるのか知りたい」。使える方法は、前の道が建築基準法の道路か、敷地がその道路に2m以上接しているかで決まり、どれも使えない家は壊さずに現況のまま売る道が残ります。
当社は再建築不可の家を建て替えない前提で現況のまま買い取り、提示額は今の建物を使い続けられるかと前の道の状態で決まります。隣地の取得や許可の申請を並行して進めていて売り方が決まっていない物件には、金額をお出ししません。この土地が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)
目次(6章)
再建築不可の裏ワザが使えない家も、現況のまま相談できます
約1分で簡単査定を申し込むこの先は当社の買取窓口「買取くん」です。
再建築不可の 家に 裏ワザは ある? 建て 替えを 止める 「接道2m」の 決まり

建て替えを止めている原因の多くは、敷地が建築基準法の道路に2m以上接していないことで、裏ワザはこの不足を埋める方法です。
建てた当時に適法だった家なら、そのまま住み続けることは禁じられていません。問題が出るのは、壊して建て直すときです。新しく建てる家は、今の決まりに合わせて建築確認を受けます。その審査で、接道の決まりに引っかかります。再建築不可物件とは、この審査を通らない物件のことです。建物の古さや傷み方は、建て替えの可否を決めません。決めているのは土地の側の条件です。
再建築不可に なる 土地は、 道路の 種類と 間口の 幅で 決まる
建築基準法第43条第1項は、建物の敷地が道路に2m以上接することを求めています。ここでいう道路は、見た目の道とは一致しません。同法第42条が定める道だけが、道路として扱われます。舗装されて車が通れる道でも、道路に当たらないことがあります。反対に、細い路地でも道路として扱われることがあります。条文は建築基準法(e-Gov法令検索)で読めます。
道の種類ごとの扱いは、次の表のとおりです(建築基準法第42条・第43条)。
| 前の道の種類 | 建築基準法での扱い | 建て替えのとき |
|---|---|---|
| 幅4m以上の公道や、位置の指定を受けた私道 | 第42条第1項の道路 | 2m以上接していれば建てられる |
| 幅4m未満で、特定行政庁が指定した道 | 第42条第2項の道路(2項道路) | 中心線から2mの線まで下がって建てる |
| 上のどちらにも当たらない通路や私道 | 道路に当たらない | 第43条第2項の認定や許可が要る |
| 道路に接する間口が2m未満 | 第43条第1項を満たさない | 間口を広げるか、許可が要る |
表の4行目(道路に接する間口が2m未満)は、旗竿地でよく見かけます。路地の部分が細い土地です。路地の途中で幅が狭まる場所があると、そこで2mを満たさないと判断されることがあります。自治体の条例で、路地の長さに応じて2mより広い幅を求めることもあります。登記の面積を見ても分かりません。測った幅と、窓口の見方で決まります。
自分の 家が 再建築不可物件かを 調べる 方法
確かめる先は、市区町村か都道府県の建築指導の窓口です。窓口の名前は自治体で違います。建築指導課、建築審査課、道路の担当課などです。聞くのは、前の道が建築基準法の道路か、どの条の道路か、です。道路の種別を色分けした地図を備えている窓口もあります。インターネットで公開している自治体もあります。
持っていくものは、住所の分かる地図、法務局で取った公図、家の前の道を撮った写真です。登記事項証明書もあると、所有者と地番の話が早く進みます。
建てた当時の記録も手がかりになります。建築計画概要書や、台帳記載事項証明書です。前に建築確認を受けたときに、どの道を道路として扱ったかが分かることがあります。ただし、当時の扱いが今も同じとは限りません。
市街化調整区域内の家は、接道とは別の理由で止まることがあります。この区域は、もともと建物を建てることを抑える区域です。今の家を建て替えるにも、都市計画法の許可が要る場合があります。建築可能かどうかは、建てた経緯や今の用途で変わります。窓口は、都市計画や開発許可の担当課です。接道だけを調べて安心しないでください。
不動産会社の一言だけで、再建築不可と決めないことも大事です。2項道路の指定が見落とされていることがあるからです。窓口の答えを聞いてから、次の判断に進みます。
新しく家を建てる際の建築確認で接道の決まりに引っかかると再建築不可になる
建て替え時の建築確認と再建築不可
- 1
道路の種類を確認する
前の道が建築基準法第42条が定める道路に当たるかを調べる。
- 2
間口の幅を確認する
敷地が道路に2m以上接しているかを見る。
- 3
建て替えの可否が判明
建物の古さではなく、土地の条件で建築確認に通るかが決まる。
再建築不可の 家を 壊す前・ 空けたままに する 前に 知って おく こと
再建築不可の家を先に壊すと、元に戻せません。接道を満たさないままなので、許可などが無ければ新しい家は建てられません。残るのは、建物を建てられない更地です。買い手は、隣の家の人か、駐車や資材置き場に使う人に限られます。建物ごと売る道も、壊した時点で閉じます。
税も変わります。家が建っている土地は、固定資産税の住宅用地の特例を受けています。200平方メートル以下の部分は、課税標準が価格の6分の1です(地方税法第349条の3の2)。更地にすると、この特例から外れます。解体の費用と手取りの関係は「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事で確かめられます。
空けたままにする場合も、負担は消えません。空家等対策の推進に関する特別措置法第2条第2項は、倒れるおそれが大きいなど、放っておくと危ない状態の空き家を「特定空家等」と定義しています。市町村長は、その所有者に助言や指導をし、勧告、命令へと進めることができます(同法第22条)。勧告を受けた敷地は、地方税法第349条の3の2の住宅用地の特例から外れます。勧告までの流れは「空き家の固定資産税が6倍になる条件」の記事で確かめられます。
再建築不可の家は、古いまま空いていることが多い家です。建て替えられない以上、価値の多くは今の建物に残っています。傷みが進むほど、直して使う道も細くなります。
「再建築不可の家に裏ワザはある?建て替えを止める「接道2m」の決まり」について、そのまま聞けます。
再建築不可を 再建築可能に する 裏ワザは、 どんな 道に 面していれば 使える?

使える方法は道で分かれ、2項道路ならセットバック、間口が足りなければ隣地の取得、道路が無ければ43条2項2号の許可が候補です。
どれも、再建築不可物件を再建築可能にする方法として紹介されることが多いものです。ただ、効く土地は限られます。自分の土地と違う方法を試すと、時間と費用だけがかかります。まず、自分の道がどれに当たるかを見てください。
1. 2項道路に 面している 家は、 セットバックで 建て 替えられる
2項道路に2m以上接している家は、そもそも建て替えができる家です。建築基準法第42条第2項は、幅4m未満の道でも、特定行政庁が指定したものは道路とみなすとしています。そのうえで、道の中心線から2mの線を、道路の境界とみなします。新しい家は、この線より内側に建てます。この後退を、セットバックと呼びます。
セットバックで失うものを、先に確かめてください。後退した部分は、建物の敷地として使えません。建ぺい率や容積率を計算する面積からも外れます。もとの面積が小さい土地ほど、建てられる家が小さくなります。間取りを考えると、建て替える意味が薄れることもあります。
後退する部分にある塀や門、植木は動かします。その費用は、一般に所有者が持ちます。自治体によっては、狭い道を広げる工事に助成や整備の制度があります。建築指導や道路の窓口で、制度の有無を尋ねてください。
後退した部分の持ち方も、自治体で分かれます。自治体に寄付する、道として無償で使わせる、所有したまま自分で管理する、のどれかです。道として使われている部分は、市区町村に申告すると固定資産税がかからなくなる場合があります。申告しないと、建物に使えない土地に税がかかり続けます。売るときは、後退した部分が登記の面積に含まれているかを買主に伝えます。
当てはまらない場合もあります。道の向かい側が川やがけだと、後退の測り方が変わることがあります。道の中心線の位置も、現地の道の形だけで決まるとは限りません。向かいの家がすでに後退している道では、線の引き方が変わることがあります。塀を動かす見積もりを取る前に、窓口で中心線の位置を確かめてください。また、2項道路の指定を受けていない細い道は、道路に当たりません。その場合は「3. 道路に接していない家は、43条2項2号の許可を目指す」の方法を見ます。
道の状態で変わる裏ワザの候補:敷地面積の減少・移動費用の負担・後退部分の持ち方
道の状態で変わる裏ワザの候補
敷地面積の減少
後退部分は敷地として使えず、建てられる家が小さくなる
移動費用の負担
塀や門を動かす費用は所有者が持つ。自治体の助成も確認する
後退部分の持ち方
自治体への寄付、無償での使用、自分で管理するかのいずれか
固定資産税の申告
道として使われる部分を申告すると、税がかからなくなる場合がある
2. 間口が 2mに 足りない家は、 隣地の 一部を 買うか 借りる
間口が2mに少し足りない家は、隣地の細い一部を手に入れれば、接道を満たせます。足りないのが数十cmなら、隣の家にとっても大きな土地ではありません。旗竿地で、路地の部分が細い家でよく検討されます。旗竿地の価格の付き方は「旗竿地が売れない理由」の記事で確かめられます。
買う場合の流れは決まっています。隣地の人と話をつける。境界を確定させる。買う部分を分筆する。所有権を移す登記をする。測量と分筆は、土地家屋調査士に頼みます。費用は、境界の確定に立ち会う人の数や、土地の形で変わります。
買う部分に、隣地の人の住宅ローンの抵当権が付いていることがあります。その場合は、分筆した部分から抵当権を外すことに、金融機関の承諾が要ります。隣地が田や畑なら、農地法の許可や届出も加わります。隣地の人が合意しても、この2つで止まることがあります。話を切り出す前に、隣地の登記事項証明書で抵当権と地目を見ておいてください。
相手が売りたがらないときは、交換という手もあります。こちらの土地の別の一部と取り替える形です。お金ではなく土地を渡すので、話がまとまりやすいことがあります。交換の税の扱いは、税務署か税理士に確かめてください。
借りる形は、慎重に考えます。借りた土地を敷地に含めて建築確認が下りるかは、特定行政庁の判断です。認められても、契約が終われば接道の条件が崩れます。家を建てた後で、隣の家が代替わりすることもあります。将来売るときには、買主がこの契約を引き継げるかを問われます。
この方法が使えないのは、隣地の人が応じないときです。相手には応じる義務がありません。昔に境界でもめた相手なら、話を切り出すこと自体が難しくなります。
セットバックで後退した部分は建物の敷地として使えず面積から外れる
セットバック前後の敷地面積の違い
| 観点 | セットバック前 | セットバック後 |
|---|---|---|
| 敷地の面積 | 後退部分も含めて計算できる | 後退部分は計算から外れる |
| 建てられる家の大きさ | もとの面積に応じた大きさ | もとより小さくなる |
| 塀や門、植木の位置 | 今の位置のまま | 後退線より内側に動かす |
| 固定資産税(申告時) | 敷地全体にかかる | 後退部分にはかからなくなる場合がある |
3. 道路に 接していない家は、 43条2項2号の 許可を 目指す
道路に接していない家でも、許可を受ければ建てられる道が残っています。建築基準法第43条第2項第2号は、特定行政庁が建築審査会の同意を得て許可した場合を、接道の義務の例外としています。周りに広い空き地がある。避難や通行に支障がない。こうした事情を、申請する側で示します。
許可の基準は、特定行政庁ごとに定められています。通路の幅、通路の持ち主の承諾、建てる家の規模などが問われます。基準を公開している自治体もあれば、窓口で個別に聞く自治体もあります。まず基準を読み、自分の敷地が近いかを確かめます。
時間と手間はかかります。図面と資料を整え、建築審査会の開催に合わせて審査を待ちます。通路の持ち主全員の承諾書や、通路を将来も空けておく約束を求められることもあります。持ち主が多い通路では、承諾を集めるだけで月数がかかります。設計を頼む建築士と一緒に進めるのが通例です。
許可が出る保証はありません。前に同じ土地で許可が出ていても、次も出るとは限りません。基準は見直されることがあるからです。許可を前提に土地を買う人は、許可が下りるまで契約を待つことが多くなります。売る側から見ると、その間の日程が読めません。
許可とは別に、認定の道もあります。幅4m以上の農道などに2m以上接している敷地で、延べ面積200平方メートル以内の一戸建ての住宅なら、建築基準法第43条第2項第1号の認定の対象になることがあります(建築基準法施行規則第10条の3)。認定は建築審査会の同意を要しないため、許可より手順が短くなります。前の道が農道や林道なら、この認定を窓口で先に尋ねてください。認定や許可を受けた後も、建てられる家の大きさや用途に条件が付くことがあります。
後退部分は自治体への寄付や無償貸与、自己管理のいずれかで持つ
セットバックした土地の持ち方
| 後退部分の持ち方 | 固定資産税の扱い |
|---|---|
| 自治体に寄付する | 自治体により選べるか分かれる |
| 道として無償で使わせる | 申告すればかからなくなる場合がある |
| 所有したまま自分で管理する | 申告しないと税がかかり続ける |
4. 私道に 面している 家は、 道の 扱いと 承諾の 有無で 分かれる
私道に面した家が建て替えられるかは、その私道が建築基準法の道路かどうかで決まります。位置の指定を受けた私道なら、道路です。2項道路として指定された私道もあります。どちらでもない私道は道路に当たらず、43条2項2号の許可の話になります。
道路に当たっても、もう一つの壁があります。私道の持ち主の承諾です。建て替えでは、工事の車両が出入りします。水道管やガス管を新しくするなら、私道を掘る工事も入ります。私道に自分の持分が無い家では、持ち主ごとに承諾を求めることになります。
もめごとが起きやすいのは、承諾が口約束だった場合です。先代どうしは話がついていた。ところが、代替わりした持ち主はそれを知らない。こうした食い違いがよく起きます。承諾は、通行と掘削の両方を、書面で残してください。承諾書が取れないときの売り方は「私道の承諾書がもらえない家の売却」の記事に詳しくあります。
自分が私道の持分を持っているかは、公図と私道の登記事項証明書で確かめられます。家の土地とは別の地番になっていることが多いので、見落とさないでください。
5. どれも 使えない 再建築不可の 家は、 建て 替えずに 活用するか 売る
どの方法も使えない家にも、建て替えずに活用する道と、そのまま売る道があります。再建築不可物件の活用は、今ある建物を使い続けることが前提です。
住み続けるなら、改修で長持ちさせます。大きな改修には、建築確認の申請が要る場合があります。国土交通省の資料は、大規模な修繕や模様替えをする既存不適格の建物について、接道の緩和を整理しています。利用者が増える用途変更を伴わず、特定行政庁が交通・安全・防火・衛生上の支障がないと認めれば、既存不適格のまま工事ができるという内容です(建築基準法第86条の7第1項、国土交通省の資料)。計画の前に、建築士と窓口で確かめてください。
貸す道もあります。家賃は、建て替えできない分だけ抑えめになりやすくなります。借りる人が見つかるかは、駅からの距離や家の傷み方で決まります。修繕の責任を誰が持つかは、契約で決めておきます。期間を区切って貸すなら、定期建物賃貸借にする方法があります。期間が終われば契約が更新されずに終わるので、後で売るときに空き家に戻せます。契約は書面で結び、更新が無く期間の満了で終わることを、事前に書面で説明する必要があります(借地借家法第38条)。
売る先は大きく2つです。隣の家の人と、再建築不可の家を買う業者です。隣の人にとっては、自分の土地が広がる意味があります。その分、ほかの買い手より高い値を付けることがあります。業者は、建物を直して貸すか売る前提で値を付けます。一般の買主は、住宅ローンを組みにくいために少なくなります。その理由は「再建築不可物件はなぜ売りにくいのか」の記事で確かめられます。
「再建築不可を再建築可能にする裏ワザは、どんな道に面していれば使える?」について、そのまま聞けます。
再建築不可の 裏ワザを 試すか、 そのまま 売るか :3つの 手順で どう 決める?

判定表で敷地を当てはめ、窓口で道の扱いを確かめ、手続きに進まないなら書類と費用をそろえる、の3つの順で決めます。
順番を入れ替えると、費用のかかる測量や設計を先に頼むことになります。結果が出てから「使えなかった」と分かっても、払った費用は戻りません。
1. 判定表で、 自分の 敷地が どの 方法に 当たるかを 見る
判定は、道の種類と間口の長さの2つで足ります。築年数や建物の傷みは、この段階では要りません。当てはまる行が2つあるときは、表の上にある行から確かめます。
| 敷地と道の状態(診断の項目) | 候補になる方法 | 使えないときの次の手 |
|---|---|---|
| 第42条第1項の道路に2m以上接している | 方法は要らない(再建築不可ではない) | 窓口で道路の種別を確かめ直す |
| 2項道路に2m以上接している | セットバックで建て替える | 後退で建てられる家が小さすぎれば現況で売る |
| 道路に接しているが、間口が2m未満 | 隣地の一部を買うか交換する | 隣地の合意が無ければ現況で売る |
| 道路に当たらない私道や通路にだけ接している | 43条2項2号の許可を目指す | 基準に届かなければ現況で売る |
| 私道は道路だが、通行・掘削の承諾が無い | 持ち主から書面で承諾を取る | 取れなければ承諾が無いまま売る |
| 市街化調整区域内にある | 都市計画の許可の見込みを聞く | 見込みが無ければ現況で売る |
3列目に「現況で売る」が並ぶのには理由があります。手続きにかかる月数と費用が、建て替えで上がる値を超えることがあるからです。隣地の取得なら測量と登記の費用がかかります。許可なら設計の費用がかかります。どちらも、結果は数か月先まで分かりません。
相続した家で、建て替えて住む予定が無いなら、手続きをする理由は値段だけです。上がる見込みの値と、かかる費用と月数を並べてください。差が小さいなら、手続きをしない方が手元に残る額は多くなります。
並べる数字は、見積もりで取ります。隣地の取得なら、土地家屋調査士の測量と分筆の見積もり、司法書士の登記の見積もりです。許可なら、建築士の設計と申請の見積もりです。上がる見込みの値は、建て替えできる前提の査定と、現況の査定の2つを取って差を見ます。見積もりの段階で手を止められるように、測量や設計の契約は、窓口の答えを聞いた後に結びます。
2. 役所の 窓口で、 道の 扱いと 許可の 見込みを 聞く
窓口では、次の5つを聞いておくと、その後の判断が一度で済みます。
- □ 家の前の道が、建築基準法の道路に当たるか
- □ 2項道路なら、後退する線がどこに引かれるか
- □ 敷地が道路に接する長さを、窓口ではどう見ているか
- □ 43条2項2号の許可の基準を、どこで読めるか
- □ 市街化調整区域内なら、建て替えに許可が要るか
答えは、口頭でもらうだけにしないでください。担当の部署と名前、聞いた日をその場で書き留めます。道路の種別を示す図は、写しをもらえることがあります。後で買主や設計者に伝えるとき、この記録がそのまま材料になります。
窓口の答えが「個別に判断」なら、そこで止まらずに次を聞きます。何の資料をそろえれば判断してもらえるか。設計者を通す必要があるか。この2つが分かれば、手続きにかかる月数の見当がつきます。近くで許可が出た例があるかも、聞けるなら聞いておきます。
手続きにかかる月数や費用が建て替えで上がる値を超えるなら現況で売る
手続きより現況で売る方がよい場合
かかる費用と期間の確認
隣地取得の測量や登記、許可の設計費用と数か月の期間を見積もる
上がる値との比較
手続きで上がる見込みの値と、かかる費用や月数を並べて比べる
そのまま売る判断
差が小さいなら、手続きをせずに現況で売る方が手元に多く残る
敷地の判定から窓口での確認を経て、費用と書類を揃える順で進める
裏ワザを試すか売るかを決める3つの手順
- 1
判定表で敷地を当てはめる
道の種類と間口の長さから、候補になる方法を確認する。
- 2
窓口で道の扱いを確かめる
測量や設計を頼む前に、役所で許可の見込みなどを聞く。
- 3
費用と月数を比較して決める
手続きの費用・月数と、建て替えで上がる値を比べてそのまま売るか判断する。
3. そのまま 売るなら、 書類と 費用を 先に そろえる
現況で売ると決めたら、書類と費用の見通しを先に立てます。当社が買い取る場合、一般にご用意いただくのは次の書類です。
- 登記識別情報または権利証
- 本人確認書類
- 印鑑証明書
- 固定資産税の納税通知書
戸籍などの書類は、相続した物件のときに加わります。どこまで要るかは、個別のご案件によります。隣地との境界の目印が見当たらない家は、過去の測量図や境界の確認書が手元にあるかも探しておいてください。見つからない場合も売ることはできますが、決済までの段取りが変わります。
売主さまの費用は、一般には売買契約書の印紙代です。抵当権が残っていれば、抹消の登記の費用がかかります。登記簿の住所が今と違えば、住所変更の登記の費用もかかります。相続した物件なら、相続登記の費用が加わります。実際の費用は、個別のご案件によります。売却で出ていく費用の全体は「不動産売却の費用一覧」の記事で確かめられます。
仲介で一般の買主に売る場合は、成約したときに仲介手数料がかかります。当社が買い取る場合は仲介手数料はかかりません。
名義が亡くなった方のままなら、売る前に相続登記が要ります。相続登記の申請は、2024年4月1日から義務になりました。期限は、相続で取得したことを知った日から3年以内です。2024年4月1日より前に始まった相続も対象です。その日より前から相続を知っていた人の期限は、2027年3月31日です。知ったのがその日より後なら、知った日から3年です。決まりは法務省の相続登記の案内にあります。
なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。
「再建築不可の裏ワザを試すか、そのまま売るか:3つの手順でどう決める?」について、そのまま聞けます。
再建築不可の 家を 当社に 売ると、 価格と 日数は どう 決まる?

当社の提示額は今の建物を使い続けられるかと前の道の状態で決まり、情報がそろえばご相談から目安30分で金額をお出しします。
取引態様:買主(当社が自ら買い取ります)/媒介(当社で買い取れない物件は、仲介で売却をお手伝いします)
1. 再建築不可の 価格を 分ける、 建物の 残り方と 道の 状態
雨漏りと建物の傾き、前の道の種別を、当社は最初に確認します。建て替えられない土地では、今の建物が使えるかで価値の大半が決まるからです。
当社は2026年に、神奈川県川崎市麻生区の土地を800万円台、東京都練馬区の戸建てを200万円台で買い取り、どちらも再建築不可の物件で、販売まで終えています。同じ再建築不可でも、金額の桁は変わります。当社の実務では、買い取るのが土地だけなのか建物付きの戸建てなのかを、金額を組む前に確かめます。上の2件も、川崎市麻生区は土地、練馬区は戸建てとして分けて扱いました。
価格の組み立ては、次の買主から考えます。当社は買った家を直し、貸すか売るかして資金を回収します。その工事費と期間、売れるまでの費用を、見込める価格から引きます。建物がそのまま使えるなら、引く額は小さくなります。屋根や土台からやり直す家では、大きくなります。
当社が提示する買取価格の内訳:土地のみの買取例・戸建ての買取例
当社が提示する買取価格の内訳
- 土地のみの買取例800万円台
- 戸建ての買取例200万円台
雨漏りの跡や床の傾きに気づいていれば、写真と一緒にお伝えください。現地を見る前にお出しする金額と、見た後の金額のずれが小さくなります。
道の状態も効きます。2項道路でセットバックの余地がある家と、道路に一切接していない家では、次の買主の幅が違います。私道の承諾書がそろっているかも、工事のしやすさに響きます。
周りの取引の水準は、国土交通省の不動産情報ライブラリで調べられます。そこに出るのは、建て替えできる土地を含む取引の価格です。再建築不可の家は、その水準から離れた値になります。比べるときは、この差を前提に置いてください。
2. ご相談から お引き渡し・ ご入金までの 進み方
金額にご納得いただければ、ご契約までは目安1〜2週間です。早ければ、お引き渡しまで2週間以内で進みます。代金は、お引き渡しと同時にご入金します。
当社は自己資金で買い取ります。そのため、買主の融資が通らずに契約が白紙になる特約は付けません。再建築不可の家は、一般の買主だと融資の審査でつまずきやすい家です。その心配が無いことは、買取を選ぶ理由の一つになります。
決済の日は、売主さまのご都合に合わせて決めます。代金の支払いと所有権の移転の登記は、同じ日に行います。相続登記が済んでいない家は、決済の日から逆算して、司法書士と日程を組みます。
遠方にお住まいなら、鍵をお預かりして、当社だけで現地を見ることもできます。対応しているのは、全国の47都道府県です。
雨漏りの跡や床の傾きなど今の建物がそのまま使えるかで引く額が変わる
買取価格を左右する建物の状態
建物の状態の確認
雨漏りや床の傾きなど、今の建物がそのまま使えるかで価値が変わる
提示額の計算
見込める価格から、工事費や保有期間・売れるまでの費用を引く
道の状態の確認
セットバックの余地があるか、道路に接していないかで買主の幅が違う
3. 当社が 買い取れない 場合と、 仲介や 隣地への 売却が 向く 場合
再建築不可の家に特有の事情で、当社が金額をお出しできないのは次のときです。
- 隣地の一部を買う話や、43条2項2号の許可の申請を並行して進めていて、建て替えられる土地として売るか、現況で売るかが決まっていないとき。前提が変われば、価格の組み立てが根本から変わるからです。
- 市町村から空き家の除却や修繕の命令を受けていて、その期限が決済の日より前に来るとき。期限までに誰が何をするかを、契約の中で決めきれないからです。
手続きで建て替えられる見込みが立った土地は、当社より仲介の方が手取りが多くなることがあります。セットバックで足りる2項道路の家や、許可が下りた家は、一般の買主が住宅ローンを検討できる土地に近づくからです。仲介で売る場合は、成約時に仲介手数料がかかります。その手数料を引いても、当社の提示額を上回ることがあります。
隣の家の人が買いたいと言っているなら、先にそちらと話してください。土地が広がる隣の人は、業者より高い値を付けることがあります。隣の人と直接売買する場合は、契約書の作成、境界の確認、登記の手配を、当事者どうしで決めることになります。代金の受け渡しと所有権の移転の登記を同じ日に行うよう司法書士に頼むと、支払いと名義の行き違いを防げます。
相続したばかりで、住むか貸すかを決めていないなら、急いで売らない方がよいこともあります。固定資産税や管理の負担と比べる材料は「再建築不可の家を相続してしまったら」の記事にあります。
「再建築不可の家を当社に売ると、価格と日数はどう決まる?」について、そのまま聞けます。
再建築不可の 裏ワザと 売却で、 先に 決める 3つの こと
- 道の種類を先に確かめます。前の道が建築基準法の道路か、2項道路か、どちらでもないかで、使える方法が変わります。窓口の答えは、部署と日付ごと記録に残します。
- 方法は、道の状態で一つに絞れます。2項道路ならセットバック、間口が2mに足りなければ隣地の取得、道路でなければ43条2項2号の許可です。どれも結果が出るまで月数がかかり、許可や合意が得られる保証はありません。
- 使えない家は、壊さずに決めます。先に壊すと建てられない更地が残り、住宅用地の特例も外れます。住む・貸す・隣の人に売る・現況で業者に売る、の中から、手取りと月数で選びます。
当社は再建築不可の家を建て替えない前提で、現況のまま買い取ります。
通話料無料・全国対応
時間外と定休日のお電話も担当の携帯に転送されるので、直接責任者につながります。
この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。
再建築不可の 裏ワザと 売却に ついて、 よく ある 質問
Q1. 再建築不可物件は、 買わない 方が いいのですか
住むために買う人にとっては、確かめることが多い物件です。建て替えられず、住宅ローンも組みにくいからです。一方で、価格が抑えられる分、今の建物を直して使う前提で選ぶ人もいます。売る側から見ると、買い手は限られますが、いないわけではありません。隣の家の人、直して貸す人、買取の業者が主な相手です。買う人がいちばん気にするのは、建物があと何年使えるかです。雨漏りや傾きの有無を先に伝えられると、話が早く進みます。
Q2. 再建築不可の 家は、 最後は どうなるのですか
建物が使えなくなった時点で、建物を建てられない土地が残ります。そのまま持てば、固定資産税と草木の管理が続きます。相続が起きれば、次の世代がその負担を引き継ぎます。土地として使える先は、隣の家の人が庭や駐車に使う形が中心です。車が入れる幅が無い土地では、それも難しくなります。建物が使えるうちに、住む・貸す・売るのどれにするかを決めておくと、選べる相手が多く残ります。
Q3. 再建築不可物件には、 どんな 活用方法が ありますか
住み続ける、貸す、物置や作業場として使う、が主な形です。どれも今の建物を残すことが前提です。中身は「5. どれも使えない再建築不可の家は、建て替えずに活用するか売る」の項目にあります。貸す前には、地震で建物が壊れたときの扱いを考えておきます。建て替えられない家は、壊れると元に戻せません。火災保険や地震保険に入れるか、保険会社に確かめてください。借りる人にも、建て替えできない家だと伝えておきます。
Q4. 私道に 面した家を 建て 替えると、 もめごとになりますか
承諾を取らずに工事を始めると、もめごとになりやすくなります。工事の車両の出入りと、配管を入れる掘削で、私道の持ち主の暮らしに影響が出るからです。道の扱いと承諾の考え方は「4. 私道に面している家は、道の扱いと承諾の有無で分かれる」の項目にあります。工事の前には、日程と時間帯、車両の大きさ、掘った後の舗装の戻し方を伝えます。承諾をもらった後でも、この説明を省くと関係がこじれます。口約束で済ませず、書面に残してください。
Q5. 再建築不可物件を 放置すると、 後悔する ことは ありますか
あります。傷みが進むと、直して使う道が閉じるからです。建て替えられない家では、建物が使えるかどうかが価値の中心です。雨漏りが土台まで回ると、買い手の多くは建物を残せないと見ます。屋根材が飛んで隣家を傷つければ、所有者が責任を問われることもあります。その条件は「空き家の放置で責任と賠償を負う条件」の記事で確かめられます。税と特定空家等の扱いは「再建築不可の家を壊す前・空けたままにする前に知っておくこと」の項目にあります。
Q6. 再建築不可物件か どうかは、 どこで 調べられますか
建築指導の窓口で、前の道が建築基準法の道路かを聞けば分かります。持ち物と聞き方は「自分の家が再建築不可物件かを調べる方法」の項目にあります。売る相談の前に調べておくと、提示額の前提がぶれません。建てた当時に建築確認を受けていない家は、扱いが変わることがあります。適法に建てた後に決まりが変わった家と、当時から決まりに合っていない家は別物です。違いは「既存不適格と違法建築の違い」の記事で確かめられます。
当社の 見方
戸建てで、再建築不可の物件を当社が買い取り、販売まで終えました。
東京都練馬区の戸建てを、買取金額200万円台で買い取りました(2026年に取引)。
土地(古家付きを含む)で、再建築不可の物件を当社が買い取り、販売まで終えました。
神奈川県川崎市麻生区の土地(古家付きを含む)を、買取金額800万円台で買い取りました(2026年に取引)。ご相談の中では、隣地の一部を借りる・買うといった裏ワザを検討したものの、隣の方との話がまとまらず手が止まっているという方が多いです。当社では、再建築不可のままの戸建てや土地を買い取り、販売まで終えていますので、裏ワザを試す前に今の状態のままご相談いただけます。全国(47都道府県)に対応しており、買い取れない物件や、売らないほうがよい場合は、正直にそうお伝えしています。
当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。
この記事について
- 執筆・編集
- リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
- 監修
鶴野 博之株式会社リアテクス 執行役員宅地建物取引士(東京)第257503号/賃貸不動産経営管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)この区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:鶴野 博之(株式会社リアテクス 執行役員)- 公開・更新
- 公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
- この記事の事実確認の方法
- 法令:建築基準法出典:国土交通省、法務省
- 記事の作り方
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出典(5件・に確認)
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