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空き家のゆくえ買取くん

空き家

不動産売却の失敗15選|段階別の防ぎ方と取り返し方

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 取締役COO 薩摩 賢幸
不動産売却の失敗15選|段階別の防ぎ方と取り返し方

「売却の途中で何かを間違えた気がするが、どこで間違えたのか分からない」。失敗の多くは査定と媒介契約という前半2つの段階で起き、後半に出てくる損はその結果として現れます。媒介契約の期限までなら選び直しで戻せますが、引渡しを終えた後に残るのは契約不適合責任と税の期限の2つだけです。

当社は買主として直接買い取るため、お出しした査定の額がそのまま契約の額になります。解体費と残置物の処分費は価格から引いた形でお出しし、引いた内訳も書面に入れます。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(12章)

先にこの家の買取価格のめどだけ知りたい方へ。

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不動産の売却で「失敗した」と気づくのは、たいてい後半です。手取りが思っていた額に届かない、半年経っても買主が現れない、引き渡した後に買主から連絡が来る。けれども原因の多くは前半にあります。どの数字を信じて依頼先を決めたか、どの契約書に署名したか。この2つで、その後にできることの幅がほぼ決まります。

不動産の売却で失敗が起きるのは、5つの段階のどこか

売却の失敗は、査定・媒介契約・売り出し・契約と引渡し・税の申告という5つの段階のどこかで起きます。どの段階で起きたかによって、取り返せる幅と、取り返すためにできることが変わります。金額の問題に見えていても、実際には金額を決める前の手順でついた差であることが少なくありません。

失敗の中身は、手取りが減ったか、時間が延びたかのどちらか

「失敗」とひとまとめにされているものを分解すると、手元に残る額が減ったか、終わるまでの時間が延びたかのどちらかに行き着きます。

手取りが減る形には、価格そのものが下がる場合と、費用が増える場合があります。値下げを重ねた末に成約した場合は前者です。解体してから売ったのに更地では買主が付かなかった場合は後者になります。出ていった解体費は戻りません。

時間が延びる形は、それ自体が手取りを削ります。売れないあいだも固定資産税は毎年かかり、火災保険料も、通水のための水道の基本料金も出ていきます。遠方であれば、草刈りと見回りのたびに交通費が発生します。年に1度の往復でも、宿泊が入れば数万円です。この1年分を合計した額が、待つことの値段です。

やっかいなのは、この2つが同時に進む形です。高い価格で売り出す。決まらない。3か月ごとに値下げする。そのあいだ保有費用は出続ける。1年後に最初の査定額より低い金額で成約したとき、失われたのは値下げ分だけではありません。1年分の費用も一緒に消えています。

売却の失敗がもたらす2つの結果

手取りと時間の関係

観点手取りの減少時間の延長
失敗の形価格そのものが下がるか、費用が増える売却が終わるまでの時間が延びる
具体的な損失値下げ分や、戻らない解体費固定資産税や水道代、草刈りの交通費
同時に進む場合3か月ごとの値下げで価格が下がる決まらないあいだ保有費用が出続ける

前半でついた差は、後半の努力では縮まらない

売り出した後に打てる手は、価格を下げる、条件を緩める、依頼先を替えるあたりに限られます。いずれも手取りを増やす方向には働きにくく、決まるまでの時間を縮めるための譲歩になります。

一方、査定と媒介契約の段階でできることは幅があります。金額の性格を確かめる、内訳を出してもらう、依頼の期間と解除の条件を読む、告知すべき事柄を先に整理する。どれも費用がかからず、その後の選択肢を残します。

だから、いま自分がどの段階にいるのかを先に確定させてください。まだ媒介契約を結んでいないなら、選べるものがほとんど残っています。売買契約に署名した後なら、残っているのは期限のある手続きだけです。

空き家や相続した家では、失敗の位置が前にずれる

住んでいる家を売る場合、最初の論点は価格です。空き家や相続した家では、価格より前に名義と書類が来ます。ここで止まる人が多い。

総務省統計局の住宅・土地統計調査(令和5年)によると、全国の空き家は900万戸、住宅全体に占める空き家率は13.8%で、いずれも前回調査から増えています(住宅・土地統計調査(総務省統計局))。相続を経た家が、そのまま使われずに残っている形が相当数を占めます。

こうした物件では、査定額が出てから決済までのあいだに、相続登記、遺産分割の合意、残置物の扱い、境界の確認が順に出てきます。どれも時間のかかる手続きです。査定を受ける前に名義の状態だけでも確かめておくと、後半で止まる時間がそのまま短くなります。名義が止まったままでも査定自体は受けられます。判断の材料を先に手に入れるほうが、話し合いは進みやすくなります。

売却の失敗が手取りを減らす仕組み

  1. 1

    高い価格で売り出す

    決まらずに時間が延び、固定資産税や維持費などの保有費用が出始める。

  2. 2

    3か月ごとに値下げする

    価格そのものが下がる一方で、売れないあいだも費用は出続ける。

  3. 3

    1年後に成約する

    最初の査定額より低い金額になり、値下げ分と1年分の費用が同時に失われる。

不動産売却の失敗が取り返せる線と、戻せなくなる線

取り返せるかどうかは、媒介契約の期限、売買契約の署名、決済と引渡しという3本の線のどれを越えたかで決まります。越えた線の数だけ、選べる手が減ります。いま手元にある書面の日付を見れば、自分がどこにいるかはその場で分かります。

居間のテーブルで、夫婦が向かい合って話し合っている

媒介契約の期限までは、依頼先も売り方も選び直せる

不動産会社に売却を依頼する契約を媒介契約といい、宅地建物取引業法第34条の2で書面の交付が義務づけられています。専任媒介契約と専属専任媒介契約の有効期間は3か月以内と定められており、これを超える定めをしても3か月に短縮されます。

この期間が終われば、更新しないという選択ができます。更新は自動ではありません。依頼先を替えることも、仲介をやめて買取に切り替えることも、いったん売り出しを止めることもできます。手数料は成功報酬が原則なので、成約していなければ仲介手数料は発生しません。

期間の途中で解除したい場合は、契約書の解除の条項を読んでください。一般媒介であれば制約は緩やかですが、専任媒介や専属専任媒介では、期間中に自分で見つけた相手や他社と直接取引をしたときに、費用の償還を請求できる旨が定められていることがあります。国土交通省が定める標準媒介契約約款にも、そうした条項があります。金額は広告費や現地調査の実費の範囲で、契約書に書かれた根拠に基づきます。

売買契約に署名した後に残るのは、手付解除の期間だけ

買主と売買契約を結んだ後は、話が変わります。自由に解除はできません。

民法第557条は、買主が売主に手付を交付したときは、相手方が契約の履行に着手するまでは、買主は手付を放棄し、売主は手付の倍額を現実に提供して契約を解除できると定めています。売買契約書には、この手付解除ができる期限の日付が書かれているのが通例です。その日を過ぎると、解除には違約金が伴います。違約金の額は売買代金の10%から20%で定められていることが多く、これも契約書に書かれています。

「もっと高く買う人が現れた」という理由で売主側から解除する場合、手付の倍返しか違約金が出ていきます。差額がそれを上回るかどうかを計算してからでないと、動く意味がありません。

取り返しがつかなくなる3つの期限

  1. 媒介契約の期限まで

    依頼先や売り方の選び直し

    更新せず他社や買取への切り替えが自由にできる

  2. 売買契約の署名後

    手付解除の期限まで

    手付の倍返しか放棄で解除できるが期限がある

  3. 手付解除の期限後

    違約金を伴う解除

    売買代金の10%から20%の違約金が発生する

引渡しの後に残るのは、契約不適合責任と税の期限

決済が終わり、所有権が移った後にも、売主に残るものが2つあります。契約不適合責任と、税の手続きです。

引き渡した物件が契約の内容に適合していなかった場合、買主は民法第562条以下により、修補などの追完、代金の減額、損害賠償、契約の解除を求めることができます。種類または品質に関する不適合については、民法第566条により、買主が不適合を知った時から1年以内に売主へ通知することが必要です。ただし、売主が引渡しの時にその不適合を知っていた場合や、重大な過失により知らなかった場合は、この期間の制限が適用されません。雨漏りを知りながら伝えなかった場合が、まさにこれに当たります。

個人が売主の場合、契約不適合責任を負わない特約や、期間を引渡しから3か月に短縮する特約を結ぶことは可能です。ただし、知っていて告げなかった事実については、そうした特約があっても免れません。

税は、売った翌年の確定申告で確定します。利益が出ていれば申告が必要で、特例を使う場合も申告が要件になります。申告期間は原則として2月16日から3月15日までです。ここを逃すと、使えたはずの控除が使えなくなることがあります。

「不動産売却の失敗が取り返せる線と、戻せなくなる線」について、そのまま聞けます。

査定の段階で起きる不動産売却の失敗4つ

査定で起きる失敗は、提示された金額の性格を確かめないまま依頼先を決めてしまう形に集約されます。同じ「査定額」という言葉が、契約できる確定額を指す場合と、売れそうな見込み額を指す場合の両方で使われているためです。どちらの数字かによって、その後に起きることが変わります。

家族が居間のソファに座って、窓の外の景色を眺めながら話し合っている

1. 高い査定額を、そのまま売れる額だと考える

仲介会社が出す査定価格は、売り出しの出発点です。その金額で買う人が現れるかどうかは、売り出してみないと分かりません。査定価格が高いこと自体は、成約の保証にはなりません。

依頼を取るために高めの数字を出す会社もあります。売り出してから反響がないことを理由に、1か月後、2か月後と値下げを提案する流れになります。最終的な成約額が、他社の控えめな査定額を下回ることもあります。

読み分ける方法があります。その金額の根拠として、近隣の成約事例を出してもらうことです。売り出し中の物件の価格ではなく、実際に成約した価格です。成約価格は国土交通省の不動産情報ライブラリで、地域と期間を指定して見ることができます(不動産情報ライブラリ(国土交通省))。自分でも同じ画面を見て、提示された金額が周辺の成約価格からどれくらい離れているかを確かめてください。

高い数字が出てくる仕組みと、その後に起きやすいことは「不動産買取の査定額が高い理由」の記事に書いています。

2. オンラインの不動産査定だけで、売り方まで決めてしまう

オンラインで不動産査定を受ける方法は、大きく3つに分かれます。会社のサイトの入力欄から直接依頼する形、複数社へ一括で依頼する形、地番や面積から自動で概算額を出す形です。どれも住所と面積を入れれば数字が返ってくるので、最初の目安としては使えます。

ただし、オンラインの不動産査定で出るのは、机の上で計算できる範囲の数字です。前面道路の種別、境界標の有無、擁壁の状態、越境、残置物の量。これらは現地と役所を見ないと分かりません。そして空き家では、この見えない部分が金額を大きく動かします。

一括の依頼をした場合、入力後に複数社から連絡が来ます。連絡の量そのものが負担になることもあります。どの会社に情報を渡すかを選びたい場合は、一括ではなく、依頼先を絞って個別に頼む方法もあります。

オンラインで出た数字は、現地を見た後に変わる前提のものです。「この額で売れる」と受け取って媒介契約まで進むと、後で下方修正されたときに、期限だけが消費されています。査定額の性格と、揃えておく書類は「空き家の査定」の記事にまとめています。

3. 査定の前に、費用をかけて片づけや修繕をする

「きれいにしてから見てもらったほうが高くなるのではないか」と考えて、先に片づけ業者を入れる方がいます。費用をかける順番として、これは危うい選択です。

建物を解体する前提で買われる物件では、内装をどれだけ整えても価格には反映されません。壁紙を張り替えた費用も、ハウスクリーニングの費用も、そのまま持ち出しになります。残置物の処分も同じで、買主が処分費を負担する前提の取引であれば、売主が先に払う必要はありません。

相続した家では、この立て替えが別の問題を呼びます。片づけ費用を出した人と、後で売却代金を分ける人がずれると、精算の話が金額の話より先に揉めます。領収書が残っていない分は、記憶の食い違いになります。

先に確かめるべきは、その費用が価格に反映される物件かどうかです。反映されないなら、片づけずに相談したほうが手取りは多く残ります。

4. 不動産買取業者とはなにかを知らないまま、買取と仲介を同じ列で比べる

不動産買取業者とは、自らが買主となって物件を直接購入し、修繕や解体をしたうえで再販する事業者です。仲介会社が買主を探す立場であるのに対し、買取業者は自分が代金を払う立場にあります。宅地建物取引業の免許はどちらも必要ですが、取引における立場が違います。

この違いが、金額の意味を変えます。買取業者が出す金額は、再販できる見込み額から、解体費または修繕費、残置物の処分費、測量や登記の実費、保有期間中の固定資産税と保険料、再販までの資金の費用を引いた残りです。確認しきれない部分が多い物件ほど、その不確実性も引かれます。だから仲介の査定価格より低くなります。

ここを理解しないまま2つの数字を並べると、「仲介のほうが高い」という結論だけが残ります。比べるべきは額面ではなく、手元に残る額と、それが確定しているかどうかです。仲介では売買価格から仲介手数料と実費が引かれ、決まるまでの保有費用も出ていきます。買取では仲介手数料が発生しない代わりに、価格の中で費用と不確実性が先に引かれています。

買取を選んだ場合に手取りが下がる理由と、仲介のほうが向く物件の条件は「空き家を買取で売るデメリット」の記事で具体的に挙げています。

媒介契約と売り出しで起きる不動産売却の失敗4つ

媒介契約の段階の失敗は、契約の種類そのものより、期限と報告の仕組みを確かめずに署名することで起きます。結果は、決まらないまま3か月が過ぎ、値下げの提案だけが届くという形で現れます。

1. 専任媒介の期間と解除の条件を確かめずに署名する

媒介契約には3つの種類があります。一般媒介は複数社に同時に依頼でき、専任媒介は1社に限定しますが自分で見つけた買主とは直接契約でき、専属専任媒介は自分で見つけた相手とも仲介を通す必要があります。

専任媒介と専属専任媒介には、依頼先を1社に絞る代わりに、会社側にも義務が課されています。宅地建物取引業法第34条の2により、指定流通機構への登録と、依頼者への業務処理状況の報告が求められます。登録の期限は専任が休業日を除いて7日以内、専属専任が5日以内です。報告は専任が2週間に1回以上、専属専任が1週間に1回以上とされています。

署名の前に見るのは、有効期間の満了日と、途中で解除する場合の扱いです。満了日を手帳に書いておくだけで、更新するかどうかを自分のタイミングで判断できます。報告が来ていない、登録の証明書が届いていない、という事実は、更新しない理由として十分です。

2. 売り出し価格を高く置いて、値下げの回数を重ねる

売り出し価格を、周辺の成約価格から離れた水準に設定すると、最初の数週間の反響が落ちます。ポータルサイトでは新着として表示されているあいだの反響がいちばん多く、その山を越えると問い合わせは細ります。動きのないまま掲載だけが続くと、買主側からは値引きの余地がある売れ残りとして見られやすくなります。

値下げの回数も見られています。100万円ずつ3回下げた物件は、次も下がると思われます。買主からの指値は、さらにその下から入ります。

最初の価格を決めるときは、周辺の成約価格を自分の目で見たうえで、「いつまでに決まらなければ買取に切り替えるか」という期限を先に決めておく方法があります。期限があると、値下げが無限に続きません。

媒介契約3種類の違いと会社側の義務

媒介契約の種類依頼先の数自分で見つけた相手との契約会社側の義務(登録 / 報告)
専任媒介1社に限定直接契約できる休業日を除き7日以内 / 2週間に1回以上
専属専任媒介1社に限定仲介を通す必要がある5日以内 / 1週間に1回以上

3. 囲い込みを疑える兆候を見ないまま、報告を受け取り続ける

囲い込みとは、売却を依頼された会社が、他社からの問い合わせに「商談中」などと答えて実際には取り次がず、自社で買主を見つけて売主と買主の双方から仲介手数料を受け取ろうとする行為を指します。売主にとっては、買主の候補が減るという形で損になります。

外から見分けるのは簡単ではありませんが、確かめられることはあります。指定流通機構へ登録したときに発行される登録証明書を受け取っているか。そこに記載された物件の情報が、実際の条件と合っているか。業務処理状況の報告に、問い合わせの件数と内容が具体的に書かれているか。

「反響はあるが申込には至らない」という報告が何か月も続き、件数の記載がない場合は、報告の形式を変えてもらうよう依頼してください。それでも変わらないなら、期間の満了を待って依頼先を見直す判断があります。業者側の手口と、署名前に確かめる点は「不動産買取で悪徳業者が使う手口8選」の記事に整理しています。

4. 遠方に住んでいて、内覧と管理の手間を過小に見る

実家が遠方にある場合、売り出した後の手間を実際より軽く見積もりがちです。内覧のたびに現地を開ける必要があるのか、鍵を預けられるのか、電気は通っているのか。この3つを媒介契約の前に決めておかないと、内覧の希望が入るたびに往復が発生します。

電気が止まっている家は、明るいうちしか室内を見てもらえません。日の短い時期は夕方の案内が成り立たず、内覧の枠が昼の時間帯に集中します。水道が止まっていれば、内覧中に水を流して水回りを確かめてもらうこともできません。通電と通水を戻すには基本料金がかかりますが、売り出す期間だけの費用として計算に入れてください。

草木も伸びます。夏場に2か月放置した庭は、道路から見て明らかに管理されていない家に見えます。内覧の前に草刈りを手配するとして、その費用と交通費も、売り出しが長引くほど積み上がります。

高値での売り出しから値下げの経過

  1. 売り出し開始

    高値での価格設定

    周辺の成約価格から離れた水準で売り出す

  2. 最初の2週間

    閲覧の集中と反響の低下

    ここで問い合わせがないと売れ残り扱いになりやすい

  3. 掲載の長期化

    値下げの繰り返し

    次も下がると思われ、さらに低い指値が入る

契約と引渡しで起きる不動産売却の失敗4つ

契約から引渡しまでの失敗は、引き渡した後に請求という形で戻ってきます。分かれ目は、知っていたことを契約前に書面へ残したかどうかです。

庭先で、家族が建物の外壁や基礎のあたりを指差して確認している

1. 知っている不具合を、契約の後まで伝えない

雨漏り、シロアリの被害、床の傾き、給排水管の詰まり、過去の浸水、近隣との係争。これらを知りながら伝えずに引き渡すと、後から損害賠償や解除を求められる可能性があります。前に書いた「引渡しの後に残るのは、契約不適合責任と税の期限」の項で触れたとおり、知りながら告げなかった事実については、期間の制限や免責の特約に頼れません。

人の死が生じた物件については、国土交通省が宅地建物取引業者向けの告知に関するガイドラインを公表しており、宅建業者が調査・告知すべき範囲の考え方が示されています。売主として知っている事実は、宅建業者に伝えてください。

伝えると価格が下がるように思えますが、実際には逆に働くことが多くあります。分からない部分は、買う側にとって不確実性です。不確実性は幅をもって差し引かれます。先に出された事実は、幅ではなく額として計算されます。

2. 境界と越境を確かめないまま、引渡しの日を迎える

境界標が見当たらない、古い測量図と現況の寸法が合わない、隣家の樹木や屋根、ブロック塀が敷地を越えている。この状態のまま引き渡すと、買主が隣地と交渉することになります。

契約書に「現況有姿」と書いてあっても、越境の事実を知っていて伝えなかった場合は別です。引渡し後に隣地とのあいだで争いが起きれば、売主が説明を求められます。

確定測量には費用と時間がかかります。隣地の所有者全員の立会いと署名が必要で、相手が遠方にいる場合や、相続が済んでいない場合は数か月かかることもあります。測量をしてから売るか、測量をしない前提で価格を決めるか。この選択を、契約の前に決めておいてください。

3. 契約不適合責任の特約と、引渡しの条件を読まずに署名する

売買契約書のうち、売主にとって効き目が大きいのは、契約不適合責任に関する条項と、引渡しの条件に関する条項です。

見るのは、責任を負う期間、対象となる範囲、そして免責の有無です。個人が売主の場合、期間を引渡しから3か月とする特約や、雨漏り・シロアリ・給排水管の故障・建物の構造上主要な部分の腐食の4点に限る特約が使われます。範囲が広く期間が長い契約ほど、引渡し後に連絡が来る可能性が残ります。

引渡しの条件では、残置物をどこまで撤去するか、建物を解体するかどうか、電気やガスの契約をいつ止めるかを確かめます。「引渡しまでに室内の動産をすべて撤去する」と書かれていれば、仏壇も物置の中身も、売主の負担で片づけることになります。撤去の範囲は、契約前であれば交渉の余地があります。

契約前に買主へ伝えるべき事実

  • 建物の物理的な不具合

    雨漏り、シロアリの被害、床の傾き、給排水管の詰まりなど。

  • 土地や周辺環境の履歴

    過去の浸水や、近隣との係争などに関する事実。

  • 心理的な要因

    人の死が生じた物件など、ガイドラインで告知が求められる事実。

4. 残債と抵当権の抹消、決済の段取りを詰めない

住宅ローンが残っている物件では、決済の日に売買代金でローンを完済し、抵当権の抹消登記を同時に行います。この段取りを金融機関と組んでおかないと、決済の日が動きます。

確かめるのは、残債の額と、繰上返済の手数料と、抹消に必要な書類が出るまでの日数です。金融機関によっては、完済の申し出から書類の交付まで2週間程度かかることがあります。売買代金が残債を下回る場合は、不足分を自己資金で用意するか、金融機関の同意を得て進める形になります。

買主が住宅ローンを使う場合は、期日までに融資の承認が下りなければ契約が白紙に戻る条項(ローン特約)が置かれるのが通例です。この条項で解除になったときは、売主は受け取った手付を返し、そこまでにかけた時間だけが残らずに消えます。再建築不可や市街化調整区域の物件では、この条項が働く確率が上がります。融資が下りにくい物件で買主が限られる仕組みは「再建築不可物件はなぜ売りにくいのか」の記事で説明しています。

税と相続の段階で起きる不動産売却の失敗3つ

税の段階の失敗は、売る時期の選び方と、書類の保管という2つの形で現れます。金額が大きくなりやすく、引渡しの後では取り返せません。

1. 5年の区切りを、引渡しの日から数えてしまう

不動産を売って利益が出た場合、譲渡所得として所得税と住民税がかかります。所有期間が5年を超えるかどうかで税率が変わり、国税庁のタックスアンサー「土地や建物を売ったとき」および租税特別措置法第31条・第32条によれば、長期譲渡所得は所得税15%と住民税5%、短期譲渡所得は所得税30%と住民税9%です。これに復興特別所得税が所得税額の2.1%として上乗せされ、合計の税率は長期で20.315%、短期で39.63%になります。

取り違えやすいのは数え方です。取得した日から引渡しの日までを数えるのではありません。譲渡した年の1月1日の時点で所有期間が5年を超えているかどうかで判定します。2020年6月に取得した物件を2025年8月に売った場合、実日数では5年を超えていますが、2025年1月1日の時点では4年7か月なので短期です。同じ物件を2026年に売れば長期になります。

相続で取得した物件は、被相続人が取得した日を引き継ぎます。親が40年前に買った家であれば、相続の直後に売っても長期です。

取得費の証明に使える主な書類

  • 購入時の売買契約書

    物件そのものの購入代金を証明するための基本となる書類。

  • 仲介手数料の領収書

    購入時に不動産会社へ支払った手数料の額を証明する書類。

  • 登記費用の領収書

    所有権移転などの登記にかかった費用を証明する書類。

  • 建築時の工事請負契約書

    建物を新築した際の建築費用を証明するための書類。

2. 取得費が分かる書類を捨て、概算取得費で計算することになる

譲渡所得は、売った金額から取得費と譲渡費用を引いて計算します。取得費が分からない場合、国税庁の取扱いでは収入金額の5%を取得費とすることができます。1,000万円で売れば取得費は50万円です。実際には親が2,000万円で買っていたとしても、証明できなければ50万円として計算されます。

探すのは、購入時の売買契約書、仲介手数料の領収書、登記費用の領収書、建築時の工事請負契約書です。実家の権利証と一緒に保管されていることがあります。見つかれば税額が変わるので、片づけの前に探してください。

投資用の物件を持っている方には、もう一段の注意点があります。不動産投資で本当に節税できるのかという問いは、保有中の所得と売却時の譲渡所得を通しで見ないと答えが出ません。建物の減価償却費を毎年の必要経費に入れて所得を圧縮する仕組みは、その分だけ建物の取得費を減らしていきます。売却時の取得費は、購入価額から減価償却費相当額を差し引いた額になるためです。保有中に軽くした税額の一部が、売却の年にまとめて戻ってくる形になります。国税庁も、建物の取得費は購入代金などの合計から所有期間中の減価償却費相当額を差し引いた額になるという扱いを示しています。売却の年だけを見て驚かないよう、保有中の申告書を手元に揃えてから計算してください。

3. 相続の特例の期限と、相続登記の期限を同時に見落とす

相続した家を売る場合、期限のある制度が複数あります。

空き家の3,000万円特別控除には、期限が二重にかかっています。相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで、という起点からの期限と、令和9年12月31日までの譲渡に限る、という制度側の期限です。2024年5月に亡くなった方の家であれば、前者は2027年12月31日になります。控除できる額は譲渡所得から最大3,000万円ですが、令和6年1月1日以後の譲渡では、その家屋と敷地を取得した相続人が3人以上いると、1人あたり2,000万円に下がります。対象になるのは、亡くなった方が一人で住んでいた家屋とその敷地です。期限の中に収まっていても、家屋の建築時期、譲渡の対価の額、耐震基準への適合または取壊しといった要件が別に置かれているため、一つずつ照らし合わせてください(被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例(国税庁))。

相続税を納めた方には、取得費加算の特例もあります。相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売却した場合、納めた相続税のうち一定額を取得費に加算できます。減る税額の計算の仕方は「相続した家の売却の税金」の記事に例を置いています。

登記の期限も同時に進みます。相続登記の申請は2024年4月1日に義務となり、不動産を相続で取得したと知った日を起点に、3年が期限です。2024年4月1日より前に亡くなった方の名義が残ったままでも、すでに取得を知っているなら対象で、この場合の締切は2027年3月31日に揃えられています。期限までに申請せず、正当な理由も示せないときは、10万円以下の過料を科されることがあります。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

譲渡所得の所有期間を判定する基準日

  1. 物件の取得日

    所有期間のカウント開始

    相続で取得した場合は被相続人の取得日を引き継ぐ

  2. 譲渡した年の1月1日

    5年超かどうかの判定

    この時点で5年を超えていれば長期譲渡所得になる

  3. 引渡しの日

    判定には使われない日

    実日数で5年を超えていても税率の判定基準にはならない

「税と相続の段階で起きる不動産売却の失敗3つ」について、そのまま聞けます。

不動産売却の失敗に気づいたら、最初に確かめる手順

やり直しの起点は、手元にある3枚の書面です。媒介契約書、査定書、売買契約書。この3枚の有無と日付で、いま使える手が決まります。

住宅街の坂道から、対象となる木造住宅と周囲の家並みを見渡す

1. 3枚の書面で、いま自分がどの段階にいるかを確定させる

媒介契約書を開いて、有効期間の満了日を確認してください。専任媒介か専属専任媒介であれば、満了日は契約日から3か月以内のどこかにあります。この日付が、依頼先を選び直せる最初の日です。

次に査定書を見ます。金額だけの紙なのか、内訳があるのか。有効期限が書かれているか。買取の提示であれば、その額で契約できる期限が明記されているはずです。期限のない金額は、後から変わる余地を残しています。

売買契約書があるなら、手付解除の期限の日付と、違約金の割合を探してください。この日付を過ぎていれば、解除には違約金が伴います。過ぎていなければ、手付の放棄という選択肢がまだ残っています。

3枚のうち売買契約書がない状態であれば、動かせる範囲はまだ広いと考えてください。媒介契約の満了日まで待つか、解除の条項に沿って途中で止めるかの判断になります。

2. 価格の内訳と有効期限を、書面で出し直してもらう

依頼先に不安があるまま売り出しを続けるより、数字の根拠を出し直してもらうほうが早い場合があります。求めるのは3つです。

査定額の根拠として使った成約事例の一覧。売れた場合に手元に残る額の計算、つまり売買価格から仲介手数料と実費と、決まるまでの保有費用を引いた額。そして、その金額がいつまでのものかという期限。

仲介手数料の上限は、宅地建物取引業法第46条に基づく国土交通大臣の告示で定められています。売買価格が400万円を超える場合は、価格の3%に6万円を加えた額に消費税を足した額が上限です。2024年7月1日に施行された改正で、800万円以下の低廉な空家等については、現地調査などの費用を要する場合に限り、この上限に代えて30万円に消費税を足した額まで受け取れる扱いになりました。この特例で受け取るには、媒介契約を結ぶまでに、その額を依頼者へ説明して合意を得ていることが要件です。手取りの計算をするときは、この上限を当てはめて自分でも検算してください。

費目ごとの内訳と、買取では発生しない費用の一覧は「不動産売却の費用一覧」の記事にまとめています。

登記の名義が亡くなった方のままであれば、この段階で司法書士への相談も並行してください。相続登記の申請の手続きと必要書類は、法務省のページに案内があります(相続登記の申請義務化について(法務省))。

やり直すために書面を確認する手順

  1. 1

    媒介契約書の満了日を確認

    満了日がいつかを見る。この日付が依頼先を選び直せる最初の日になる。

  2. 2

    査定書の有効期限を確認

    金額の内訳と期限を見る。期限のない金額は後から変わる余地を残している。

  3. 3

    売買契約書の解除期限を確認

    手付解除の期限を見る。過ぎていれば違約金が伴い、前なら手付放棄で済む。

売り出しても決まらないときに、価格より先に見直す順番

反響がない物件で最初に下げるべきは、価格ではなく条件です。買主の側から見て、買えない理由が価格以外にあるかどうかを先に切り分けます。

1. 買主がその物件で融資を使えるかを確かめる

売り出しても問い合わせが入らない物件には、価格ではなく融資が理由のものがあります。

金融機関が住宅ローンの対象としにくいのは、敷地が建築基準法上の道路に2メートル以上接していない物件、市街化調整区域にあって建築の許可が要る物件、検査済証がなく増築の履歴が不明な物件、借地権付きの建物、共有持分だけの売買などです。これらは買主が現金を用意できる場合か、事業者が買う場合に限られます。

確かめる先は決まっています。前面道路が建築基準法上の道路に当たるかは市区町村の建築主管課、市街化調整区域かどうかは都市計画課、検査済証が交付されているかどうかは建築計画概要書や建築確認台帳の記載事項証明書で分かります。窓口で聞けば、その日のうちに分かることが多い項目です。

融資が使えない物件だと分かれば、価格を下げても買主の数は増えません。売り方そのものを変える判断になります。

2. 引渡しの条件を組み直して、買える相手を広げる

価格を据え置いたまま、条件だけで買主の幅が変わることがあります。

引渡しの時期に幅を持たせる。残置物を撤去せず、現況のまま引き渡す形を認める。解体を売主の負担で行う前提をやめて、建物付きのまま売る。境界の確定を条件から外し、その分を価格で調整する。どれも、買う側が負担する部分を明確にする変更です。

このうち解体については、順番を間違えると戻せません。解体して更地にした土地は、1月1日の時点で建物がなければ住宅用地の特例から外れ、土地の固定資産税の課税標準が上がります。この特例は地方税法第349条の3の2に定められており、200平方メートル以下の部分は固定資産税の課税標準が価格の6分の1、これを超える部分は3分の1です(都市計画税では順に3分の1と3分の2)(地方税法(e-Gov法令検索))。更地にしても買主が付かなければ、解体費が出ていったうえに翌年の税額が上がる形になります。

解体するかどうかを決める前に、建物付きで買う相手がいるかどうかを確かめてください。

融資が使いにくい物件の主な条件

  • 接道義務を満たさない

    敷地が建築基準法上の道路に2メートル以上接していない物件。

  • 市街化調整区域にある

    市街化調整区域にあって建築の許可が要る物件。

  • 検査済証がない

    検査済証がなく増築の履歴が不明な物件。

  • 権利関係が特殊

    借地権付きの建物や、共有持分だけの売買となる物件。

買取へ切り替える手順と、不動産買取業者の選び方で重視するポイント

切り替えの前に決めるのは、いま結んでいる媒介契約をどう扱うかです。ここを飛ばすと、契約上の費用が発生することがあります。

1. 媒介契約の扱いを先に決めてから、買取の相談に進む

専任媒介または専属専任媒介の有効期間中に、仲介会社を通さずに買主と直接売買をした場合、契約書の定めによっては、それまでにかかった広告費や現地調査の費用の償還を求められることがあります。国土交通省の標準媒介契約約款にも、依頼者が契約に違反して直接取引をした場合の定めが置かれています。

進め方は3つあります。有効期間の満了を待ってから買取の契約に進む方法、仲介会社と合意して媒介契約を解除する方法、そして仲介会社を通したまま買取業者が買主として契約する方法です。3つ目の場合は仲介手数料が発生しますが、契約上の問題は起きません。

どれを選ぶかは、満了日までの日数と、急ぐ事情の有無で決まります。残り2週間なら待つほうが簡単です。数か月あり、かつ期限のある事情があるなら、解除の条件を仲介会社に確認してください。

2. 不動産買取業者の選び方で重視するポイントは5つ

買取に切り替えると決めた後、どの不動産買取業者に相談するかを選ぶことになります。重視するポイントとして、次の5つを確かめてください。

1つ目は免許番号です。宅地建物取引業の免許は、国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムや、各都道府県の免許行政庁の名簿で調べられます。屋号しか名乗らず、広告にも名刺にも免許の表示がない相手であれば、契約の前に免許証の写しを見せてもらってください。

2つ目は金額の内訳です。再販の見込み額からいくら引いたのか、解体費と処分費をどう見積もったのかを説明できるかどうかで、契約の後に条件が動く確率が変わります。

3つ目は提示額の有効期限です。期限の書かれていない金額は、後から動かす余地を残したままの数字になります。

4つ目は、買えない条件を先に言うかどうかです。すべての物件を買える業者はありません。断る条件を最初に示す会社のほうが、契約の直前で話が変わりにくくなります。

5つ目は書面です。査定の提示も、引渡しの条件も、口頭の説明だけで進めず、書面で受け取ってください。

物件の状態によっては買取が断られることもあります。断られる物件と、価格が付く境目については「訳あり物件の買取業者の選び方」の記事に条件を並べています。

不動産買取業者を選ぶ5つの基準

  • 免許番号が確認できる

    検索システムや名簿で宅地建物取引業の免許が確認できるか。

  • 金額の内訳を出す

    解体費や処分費など、再販見込み額から引いた内訳を説明できるか。

  • 有効期限を示す

    提示された金額に、いつまで有効かの期限が明記されているか。

  • 買えない条件を先に言う

    契約直前で話が変わらないよう、断る条件を先に示しているか。

  • 書面で残す

    査定の提示や引渡しの条件を、口頭ではなく書面で受け取れるか。

「買取へ切り替える手順と、不動産買取業者の選び方で重視するポイント」について、そのまま聞けます。

当社に売却を相談した場合の進み方と、買い取れない物件

当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。

「当社に売却を相談した場合の進み方と、買い取れない物件」について、そのまま聞けます。

不動産売却の失敗は、越えた線の数で取り返し方が変わる

  • いま自分がどの段階にいるかを、書面の日付で確定させてください。 媒介契約書の満了日、査定書の有効期限、売買契約書の手付解除の期限。この3つの日付が、いま選べる手を決めます。売買契約に署名していなければ、依頼先も売り方もまだ選び直せます。
  • 査定額は、金額の大小ではなく性格で読み分けます。 買主が出す提示額は、そのまま契約書に書き込まれる数字です。仲介の査定価格のほうは、買う人が現れて初めて実際の金額に変わります。比べるときは、仲介手数料と実費と、決まるまでの保有費用を引いた手取りに直してから並べてください。
  • 税と登記の期限は、売る時期そのものを動かします。 所有期間の5年は譲渡した年の1月1日で判定し、相続した家の3,000万円控除は相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで(令和6年1月1日以後の譲渡で、その家屋と敷地等を相続または遺贈で取得した相続人が3人以上なら1人あたり2,000万円まで)です。相続登記の義務化は2024年4月1日に始まり、取得を知った日から3年以内が期限で、2024年4月1日より前に知っていた場合は2027年3月31日までです。

片づけや修繕をしてから相談していただく必要はありません。解体費と残置物の処分費は、当社が見積もった額を価格から引いた形でお出しし、引いた内訳も書面に入れます。媒介契約が残っている場合は、満了日と解除の条項を見てから進め方を決めます。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

不動産売却の失敗について、よくある質問

Q1. 不動産売却でよくあるトラブルにはどのようなものがありますか

引渡しの後に起きるものと、契約の前後で起きるものに分かれます。引渡し後に多いのは、雨漏りやシロアリ、給排水管の不具合が見つかって買主から修補や代金の減額を求められる形です。民法第566条により、買主が不適合を知った時から1年以内に通知すれば請求ができ、売主が知りながら告げなかった場合はこの期間の制限も適用されません。契約前後では、買主の融資が下りずに白紙解除になる形、境界や越境が未確認のまま隣地と争いになる形、相続人のあいだで代金の分け方が決まらず決済日が動く形が目立ちます。どれも、契約の前に書面へ残しておけば防げる種類のものです。 兄弟間で意見が割れる場合の進め方は「実家の売却に兄弟が反対」の記事に段階ごとに書いています。

Q2. 不動産売却の5年ルールとは何ですか

譲渡所得の税率が、所有期間5年を境に変わる仕組みを指す言い方です。租税特別措置法第31条・第32条により、長期譲渡所得は所得税15%と住民税5%、短期譲渡所得は所得税30%と住民税9%で、これに復興特別所得税が所得税額の2.1%として加わります。注意が要るのは数え方で、引渡しの日から5年ではありません。 譲渡した年の1月1日の時点で所有期間が5年を超えているかどうかで判定します。年末に売るか年明けに売るかで区分が変わる場合があるので、取得の日付を先に確認してください。相続した物件は、被相続人が取得した日を引き継ぎます。

Q3. 不動産屋が一番嫌がることは何ですか

「一番」を当社が決める立場にはありませんが、買主として困るのは、契約の後に新しい事実が出てくることです。雨漏りの履歴、地中の埋設物、隣地との越境、未払いの管理費。契約の前に分かっていれば価格に織り込めますが、契約の後では条件の変更か、解除の話になります。逆に、先に伝えられた不利な事実は、価格を大きく下げる要因にはなりにくいものです。 分からない部分は幅をもって差し引かれ、分かっている部分は額として計算されるからです。片づけの途中で見つかった古い井戸や浄化槽も、その場でお知らせください。

Q4. 不動産の三大タブーとは何を指しますか

決まった定義のある言葉ではなく、使う人によって中身が違います。当社が買主として見ていて、損に直結しやすいのは3つです。知っている不具合を伝えずに引き渡すこと、名義と相続人を確かめないまま話を進めること、そして期限のある制度を確認しないまま売る時期を決めることです。3つとも、引渡しの後では取り返せない種類の失敗です。 1つ目は契約不適合責任として、2つ目は決済ができない形として、3つ目は使えたはずの控除が消える形として現れます。順番としては、名義の確認を最初に置くのが確実です。

Q5. 不動産で「シコる」とはどういう意味ですか

業界内で、仕入れた物件が売れ残って在庫として滞留している状態を指す言い方として使われます。買取業者の側から見れば、買った物件が再販できずに保有期間が延びることです。保有中は固定資産税も保険料も資金の費用も出続けるため、業者にとって損になります。この事情が、買取価格が低めになる理由の一つです。 再販が読みにくい物件ほど、不確実性の分が価格から引かれます。売主の側でも、売り出しが長引いて掲載期間だけが伸びた物件は、買主から値引きの余地があると見られやすくなります。

Q6. 不動産用語で「あんこ」とは何ですか

売主側の仲介業者と買主側の仲介業者のあいだに入り、直接の依頼関係を持たないまま取引に関与する業者を指す言い方です。間に挟まるという意味で使われます。売主にとっての実害は、情報が伝わるまでの時間です。質問への回答が返るまでに何日もかかる、条件の変更が正確に伝わらない、といった形で出ます。 誰が誰から依頼を受けているのかは、媒介契約書と、売買契約時に交付される書面の取引態様の記載で確認できます。話が進まないと感じたら、いま誰と誰が当事者なのかを図にして確かめてください。

当社の見方

「高値で売れれば何でもいい」そう思われるかもしれませんが、高値で売るためには「相場感」を把握する必要があります。

ポータルサイトの価格を参考にするのはひとつの方法としては良いのですが、そのままの価格を信用するのは危険です。

相場感を養ううえで、「成約価格」をより正確に把握する必要があります。

ポータルサイトで売りに出されている価格がすぐに売れてその価格で成約するというのは稀なので、実際の成約価格を把握しておくことが大事です。

法令規制、インフラの整備状況、建物の状態、土地の境界の状況といった諸情報を「あるがまま」の状態で正確に調査して、取引相手に伝えるスキルが必要です。

抵当権とは、「金融機関が融資を行う際に、返済ができなくなったときのために、不動産を担保に取る権利」です。

ただし、購入する際には引き渡しまでに売主の責任と負担で抵当権を抹消する必要があります。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
監修
薩摩 賢幸薩摩 賢幸株式会社リアテクス 取締役COOこの区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:薩摩 賢幸(株式会社リアテクス 取締役COO)
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公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
この記事の事実確認の方法
法令:地方税法出典:総務省統計局、国土交通省、国税庁、法務省
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この記事は、当社の担当者が事実確認を行ったうえで公開しています。

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