本文へスキップ
空き家のゆくえ買取くん

空き家

空き家の引き取り先を比較|4つの出口と費用の条件

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 取締役COO 薩摩 賢幸
空き家の引き取り先を比較|4つの出口と費用の条件

「実家の空き家を引き取ってほしいが、自治体・国・業者のどこに持ち込めばいいのか分からない」。建物が建ったままの家は、国に引き取ってもらう制度も自治体への寄付も入口で外れるため、残るのは空き家バンクで買い手を待つか、買取で代金を受け取って手を離すかの2つです。

建物も残置物も残ったままで買い取り、解体と片付けにかかる費用は価格から差し引きます。農地と一体で切り分けられない土地、擁壁の是正費が土地の値を超える土地は買えません。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(10章)

先にこの家の買取価格のめどだけ知りたい方へ。

約1分で簡単査定を申し込む

この先は当社の買取窓口「買取くん」です。

取引態様:買主(当社が自ら買い取ります)/媒介(当社で買い取れない物件は、仲介で売却をお手伝いします)

空き家の引き取り先を調べ始めた時点で、動いていないもの

庭の草刈りをしている家族の後ろ姿と、木造住宅の外観

実家の鍵を預かったまま数年が過ぎ、年に一度か二度、草刈りと通水のためだけに通っている段階で引き取り先を調べ始める方が多くいます。この時点でまず押さえておきたいのは、引き取り手が現れるまでの間、税金も管理の責任も所有者から一切動かないという点です。空き家バンクに登録しても、自治体に寄付を申し出ても、申し出をした日に責任の所在が移るわけではありません。

引き取り手が現れるまでの責任の所在

  1. 毎年1月1日

    固定資産税の課税

    1月1日時点の所有者に課され、年の途中で手放しても納める

  2. 引き取り先を探す間

    管理責任の継続

    バンク登録や寄付の申込日には税も管理の責任も移らない

  3. 事故が起きた時

    土地工作物責任の発生

    屋根材が飛ぶなどすれば民法第717条で所有者が問われる

引き取り手が現れるまで、税と管理の責任は動かない

固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に課されます。年の途中で誰かに引き取ってもらっても、その年の分は納税通知書を受け取った人が納めます。建物が建っている間は住宅用地の特例が効いていて、200平方メートル以下の部分の課税標準は6分の1に下がっています。管理の責任も同じ場所に残り、屋根材が飛んで隣家の車を壊せば、民法第717条の土地工作物責任として所有者が問われます。火災保険を切らしたまま放置している家では、この負担が保険金なしで自分に返ってきます。加入の可否と条件は「空き家に火災保険はかけられるか」の記事に整理しています。

使い道の決まらない空き家は、全国で385万戸

2023年の住宅・土地統計調査では、全国の空き家は約900万戸、住宅全体に占める割合は13.8%でした。このうち賃貸用・売却用・別荘などを除いた「その他の住宅」は385万戸です。引き取り先を探している家の多くが、ここに含まれます(住宅・土地統計調査(総務省統計局))。同じ集落に似た条件の家が何軒も空いていれば、買う側も借りる側も選ぶ立場に回ります。自分の家がどの出口に乗るかは、全国の数の大小ではなく、接道・面積・建物の状態という個別の条件で決まります。

建物が建ったままだと、選べる先は半分になる

国に土地を引き取ってもらう制度は土地だけが対象で、建物が残っていると申請そのものが却下されます。自治体への寄付も、建物が付いたままで受け取られることはまずありません。したがって、解体の費用を先に出せるかどうかで、検討できる出口は二手に分かれます。見積りの取り方と、更地にしたあとに固定資産税がどう変わるかは「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事にまとめました。

空き家を持ったまま次の年を迎えると起きること

キャリーケースを引きながら住宅街の道を歩いて実家へ向かう家族

引き取り先が決まらないまま次の年度に入ると、市区町村からの通知、税額の変化、登記の期限という3つが順に近づいてきます。どれも物件の場所や状態に関係なく、時間の経過だけで進むものです。

空き家を保有し続けた場合に近づく期限

  1. 相続を知った日

    登記期限のカウント開始

    親が亡くなった日ではなく、取得を知った日から3年

  2. 放置が続いた時

    管理不全空家等の勧告

    勧告を受けると住宅用地の特例から外れ、税が数倍に上がる

  3. 知った日から3年経過

    過料の対象

    正当な理由なく期限を過ぎると10万円以下の過料

管理不全空家の勧告を受けると、税の軽減が外れる

空家等対策の推進に関する特別措置法は、2023年12月13日に施行された改正で「管理不全空家等」という区分が加わりました。窓が割れている、塀が傾いているなど、放置すれば特定空家等になるおそれがある状態が対象です。市区町村の指導を経て勧告を受けると、その敷地は住宅用地の特例から外れます。6分の1の軽減が消えるため、土地にかかる固定資産税は一気に数倍へ上がります。勧告は状態を改善すれば解除されますが、改善には工事の費用と、現地で立ち会う人手が要ります。

相続登記の期限は、亡くなった日ではなく知った日から数える

登記の期限は、親が亡くなった日から数えるのではありません。自分が相続でその不動産を取得したと知った日から3年です。2024年4月1日より前にすでに相続を知っていた場合は、2027年3月31日が期限になります。正当な理由なく過ぎると、10万円以下の過料の対象です(相続登記の申請義務化(法務省))。名義が親のままの家は、どの出口を選ぶにしても、まず登記を動かすところから日程が始まります。

1年あたりの持ち出しを、通帳の数字で出す

比較の土台になるのは、1年分の持ち出しの合計です。固定資産税と都市計画税、火災保険料、電気と水道の基本料金、年に数回の草刈りや管理の委託費、現地までの交通費を足します。遠方にお住まいなら、往復の交通費と宿泊費が年間の半分近くを占めることもあります。この1年分の金額が分かって初めて、負担金20万円を納める制度や、価格の下がる買取と比べられるようになります。保有を続ける場合と手放す場合の分かれ目は「空き家の固定資産税を払い続ける損益分岐点」の記事で数字にしています。

「空き家を持ったまま次の年を迎えると起きること」について、そのまま聞けます。

空き家の引き取り先4つを、費用と期間で比較する

窓口の名前は並べて語られますが、引き取ったあとに誰が所有者になるのかが4つで違います。買い手を探す掲示の場、行政が受け取る制度、国が引き取る制度、代金を払って買う会社という別々の仕組みが混ざっているためです。

相続土地国庫帰属の費用と発生順

  • 申請時の審査手数料(一筆)14,000円
  • 承認後の負担金(原則)200,000円

1. 空き家バンク:自治体が引き取るのではなく、買い手を待つ場所

空き家バンクは、自治体が物件情報を掲載し、利用したい人からの問い合わせを所有者につなぐ仕組みです。登録は無料としている自治体が多い一方で、契約の段階では提携する宅地建物取引業者が媒介に入り、成約すれば仲介手数料が発生します。自治体が建物を管理したり、草を刈ったりすることはありません。掲載してから問い合わせが一件も入らないまま年をまたぐこともあるため、期限を切って動きたい方には向きません。

4つの引き取り先の所有者と費用の向き

  • 空き家バンク

    買い手が所有者になる。成約時に仲介手数料を支払う。

  • 自治体への寄付

    自治体が所有者になる。建物は解体してから引き渡す例がほとんど。

  • 相続土地国庫帰属

    国が所有者になる。審査手数料14,000円と負担金等を支払う。

  • 買取業者

    業者が所有者になる。物件を引き渡し、代金を受け取る。

2. 自治体への寄付:公共で使う予定のある土地だけが通る

寄付を受けるかどうかは自治体の判断で、道路の拡幅や公園、隣接する公共施設の用地など、使う予定が具体的にある土地に限られます。受け取れば固定資産税が入らなくなり、除草や将来の解体の費用を税金で負担することになります。予定のない土地は断られるのが通常です。負担付きの寄附を受けるには議会の議決が必要で(地方自治法第96条第1項第9号)、手続にも時間がかかります。建物付きのまま申し出ても、まず解体してからという回答になる例がほとんどです。

3. 相続土地国庫帰属:建物を壊してから、土地だけを国に渡す

2023年4月27日に始まった制度で、相続または遺贈によって取得した土地が対象です。審査手数料は土地一筆あたり14,000円で、却下や不承認になっても戻りません。承認されると負担金を納め、原則は20万円ですが、市街化区域や用途地域内の宅地、農地、森林は面積に応じて算定されます。建物がある土地、担保権が設定されている土地、土壌が汚染されている土地は、申請の段階で却下されます。崖や地下の埋設物があれば不承認です。申請から結果が出るまでは半年から1年程度を見ておく必要があります。書類の審査や現地の調査は法務局が担いますが、承認するか不承認にするかを決めるのは法務大臣です(法務省)。

4. 買取業者:建物と残置物ごと引き取り、代金を受け取る

宅地建物取引業者が自ら買主になる形で、建物の傷みや残置物を残したままでも引き取れます。手元から出ていく費用がなく、代金を受け取って所有権と管理の責任を同じ日に手放せるのが、他の3つとの違いです。そのかわり、再販までの費用と売れない期間のリスクを買う側が負うため、価格は仲介で売れた場合の想定額より低くなります。この価格差をどう受け止めるかは「空き家を買取で売るデメリット」の記事に書いています。

5. 上の4つの出口を、費用と期間の表で見比べる

出口手元から出る費用決着までの目安
空き家バンク登録は無料の自治体が多い。成約時に仲介手数料掲載から成約までは読めない
自治体への寄付申し出は無料。解体を求められれば解体費可否の回答まで数週間から数か月
相続土地国庫帰属審査手数料14,000円と負担金20万円から。建物があれば解体費申請から結果まで半年から1年
買取業者持ち出しはなく、代金を受け取る書類がそろえば調査から決済まで数週間

表の上2つは、費用が小さいかわりに結果が相手の都合で決まります。下2つは、支払うか受け取るかが逆になる一方で、自分の側で日程を組み立てられます。

自分の空き家がどの出口に当たるか、条件で分かれる点

居間のテーブルで白紙のノートを広げて話し合う家族

4つを並べて眺めても、自分の家が乗る出口は決まりません。分かれ目になるのは、建物の登記、土地の地目、立地、そして家族の合意という4つの条件です。

1. 建物の登記が残っているかどうか

解体して更地にしたつもりでも、滅失の登記をしていなければ登記記録の上では建物が存在したままです。国に引き取ってもらう制度では建物のある土地が却下の対象になるため、この状態では申請が通りません。逆に、建てたときから登記していない未登記の建物が、母屋の裏に残っている例もあります。この場合は固定資産税の課税明細書にだけ載っていることがあります。登記記録と課税明細書の両方を見比べ、現地の建物と数が合っているかを確かめてください。

2. 農地・山林・私道の持分が混ざっていないか

宅地の裏に畑が続いている場合、農地の所有権を移すには農地法の許可が必要で、宅地建物取引業者は許可を得られる立場にありません。国に引き取ってもらう制度では農地や森林も対象になりますが、負担金は20万円ではなく面積に応じた算定になります。宅地と農地を一筆ずつに分けて扱えるか、地目が現況と合っているかで、使える出口も費用も変わります。

3. 立地が市街化区域の中か、集落の奥か

前面道路に接していて市街化区域の中にある土地なら、建物を壊して更地にすれば住宅用地として買い手が付きます。この条件なら、仲介で売ったほうが手元に残る金額は大きくなります。一方、接道の要件を満たさず建て替えができない土地では、価格を下げても一般の買主は住宅ローンを組めません。この型の物件がなぜ動きにくいかは「再建築不可物件はなぜ売りにくいのか」の記事にまとめています。

4. 家族の中に、まだ使う予定が残っていないか

相続人の誰か一人でも「子どもが戻るかもしれない」と考えているうちは、寄付の申し出も国への申請も買取の契約も進みません。申請者や売主が確定していない状態で話を進めると、調査の費用と時間だけが消えます。使う予定があるかどうかを確かめる材料は、年に何回そこへ行っているかと、1年分の持ち出しを誰が払っているかの2つです。

田舎の空き家は、3つのタイプに分類してから費用を見る

同じ田舎の空き家でも、買い手の付きやすさと処分にかかるコストは、敷地の周りに何があるかで変わります。登記事項証明書の地目、公図での隣接する筆の並び、前面道路の幅の3点を見れば、次のどのタイプに当たるかは現地に行かなくても確認できます。タイプを先に決めておくと、相談先を最初から絞れるため、処分の話がスムーズに進みます。

1. 幹線道路沿いや市街化区域のへりにある宅地型

前面道路が4メートル以上あり、上下水道が敷地まで引き込まれている形です。解体して更地にすれば住宅用地として買い手が付くため、処分を考えた理由が管理の手間だけなら、値を下げて急ぐ必要はありません。

2. 集落の中にあり、接道が細い宅地型

幅員4メートル未満の道にしか接していない、あるいは他人の私道を通らなければ入れない敷地です。建て替えができないため一般の買主は住宅ローンを組みにくく、掲載しても問い合わせが入らない期間が長くなります。重機が入らない現場では解体に手壊しの工程が加わり、コストは市街地より上がります。

3. 山林や農地に囲まれ、宅地と一体で使われてきた型

母屋の裏に畑、谷側に山林が続く形です。農地は農地法の許可がなければ所有権を移せないため、宅地部分だけを分けて扱えるかどうかで出口が変わります。国に引き取ってもらう制度では、農地と森林の負担金は20万円ではなく面積に応じた算定になります。

4. 空き家処分方法別のコスト比較表

処分の方法手元から出るコスト向くタイプ
建物ごと買取持ち出しなし。解体費と片付け費は価格から差し引く2と3
解体して仲介で売る解体費と残置物の処分費が先払い。成約時に仲介手数料1
解体して国庫帰属を申請解体費に加え、審査手数料14,000円と負担金20万円から3のうち宅地を切り分けられる場合
空き家バンクに掲載登録は無料の自治体が多い。待つ間の税と管理費1と2で、期限を切らずに待てる場合

「田舎の空き家は、3つのタイプに分類してから費用を見る」について、そのまま聞けます。

空き家の引き取りを申し込む前に、手元でそろえる書類

どの窓口に持ち込むにしても、最初に聞かれるのは物件の場所と面積と権利の状態です。ここがそろっていない相談は、窓口でも買主の側でも、調べ直しから始まるため日程が伸びます。

書類から物件の情報を読み取る手順

  1. 1

    住所から地番を調べる

    窓口での相談には住所ではなく地番が必要

  2. 2

    証明書と公図を取得

    法務局で登記事項証明書と公図を取り寄せる

  3. 3

    筆数と道路持分を確認

    公図で隣の筆との並びや敷地の筆数を見る

  4. 4

    抵当権の有無を確認

    残っていれば金融機関に完済の証明を依頼

1. 登記事項証明書と公図で、地番と建物の有無を確かめる

住所と地番は別物で、窓口で必要になるのは地番のほうです。法務局で土地と建物の登記事項証明書を取り、公図で隣の筆との並びを見ます。敷地が何筆に分かれているか、道路部分の持分があるかが分かります。抵当権が抹消されないまま残っている例もあり、その場合は完済の証明を金融機関に依頼するところから始まります。証明書はオンラインでも請求でき、現地に行かずに進める段取りは「遠方の実家を行かずに売却する方法」の記事に書きました。

2. 課税明細書で、地目と評価額と筆の数を数える

毎年4月から6月に届く納税通知書に添えられた課税明細書には、所有している土地と建物が一覧で載っています。国に引き取ってもらう制度の審査手数料は一筆ごとにかかるため、筆が3つあれば42,000円になります。地目が畑のままの土地が混ざっていれば、その部分は宅地とは別の扱いになります。免税点を下回って課税されていない土地は明細に載らないこともあるため、登記記録の側とつき合わせてください。

3. 相続登記を済ませて、申請者と売主を一人に決める

名義が亡くなった親のままでは、寄付の申し出も国への申請も買取の契約も、受け付けた先で止まります。遺産分割の協議がまとまらないうちは誰が窓口になるかも決まらず、価格の提示も仮のものにしかなりません。戸籍の収集だけで1か月以上かかることが多いため、この作業を先に始めたほうが全体は早く終わります。相続から引渡しまでの順番は「実家 空き家 売却の順番」の記事にまとめています。

4つの空き家の引き取り窓口に当たる順番

書類がそろったら、4つを一つずつ試すのではなく、回答に時間のかかるものから先に動かします。自治体と法務局は結果が出るまでが長く、買取の検討はその待ち時間の中で並行して進められるためです。

引き取り窓口に当たる順番

  1. 申請前

    法務局の事前相談

    書類や写真を持参し、却下や不承認の可能性を指摘してもらう

  2. 申請後

    半年から1年の審査

    審査期間中の固定資産税の負担も考慮して日程を見る

  3. 承認通知後

    30日以内に負担金を納付

    期限を過ぎると承認の効力を失うため、速やかに納める

1. 自治体の空き家担当に、寄付とバンクをまとめて聞く

窓口で聞くのは3点です。建物付きのまま寄付を受けた例が過去にあるか、バンクの登録要件は何か、直近1年で何件が成約したかです。成約件数が年に数件しかない自治体では、掲載そのものは無料でも、待つ時間が費用になります。補助金の有無も同じ窓口で確認でき、解体や片付けに使える制度があれば、更地にする選択の費用が下がります。

2. 国庫帰属は、法務局の事前相談から日程を数える

申請の前に、土地の所在地を管轄する法務局の本局で事前相談を受けられます。相談は予約制で、登記事項証明書や公図、現地の写真を持参すると、却下や不承認に当たりそうな点をその場で指摘してもらえます。申請後は半年から1年の審査があり、承認の通知を受けてから30日以内に負担金を納めなければ、承認は効力を失います。この日程は、固定資産税を何年分払う計算になるかと合わせて見てください。

3. 同じ条件文で買取業者に当たり、いつまでに決めるかを先に決める

打診のときに伝える内容をそろえておくと、返ってくる金額を並べて比べられます。伝えるのは、地番、土地の地積、建物の延床面積、建物の構造と築年、残置物の量、雨漏りやシロアリの有無、前面道路の幅と接道の状況の7つです。あわせて、自分の側の期限も伝えてください。次の1月1日を跨ぎたくないのか、来年の夏までに片付けたいのかで、選ぶ出口が変わります。

なお、この記事の法務・税務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。申請できる土地に当たるかは法務局、税額の計算は税務署または税理士、登記は司法書士にご確認ください。当社は不動産の買主であり、これらの手続の代理はできません。

「4つの空き家の引き取り窓口に当たる順番」について、そのまま聞けます。

当社が空き家を買い取る場合の見方と、引き取れない空き家

当社に相談いただいた場合、最初に確かめるのは建物を壊す費用がいくらで収まるかと、壊さずに直して使える余地があるかの二つです。この2点で価格の大半が決まるため、残置物の写真と前面道路の幅が分かるだけでも、概算の幅はお伝えできます。

空き家買取の査定と判断の分かれ目

  • 価格を左右する確認点2項目
  • 解体費が上がる要因2項目
  • 買取不可となる条件2項目

1. 価格を分けるのは、解体の条件と残置物の量

前面道路が狭く重機が入らない現場では、手壊しの工程が増えて解体費が上がります。1980年代までに建てられた家では、屋根材や外壁にアスベストを含む建材が使われていることがあります。その場合は事前調査と分別処理の費用が加わります。残置物は、仏壇やピアノ、物置の中の農機具のように、処分に別の手配が要るものだけを教えていただければ十分です。周辺で実際に成立した取引の価格水準は不動産情報ライブラリ(国土交通省)でご自身でも確認でき、提示額が土地の値のどのあたりかを照らし合わせられます。

2. 決済までの段取りは、相続登記から逆算する

当社は自己資金で買うため、契約に融資の特約を付けません。決済の日には、代金の支払いと所有権の移転の登記を同じ日に行い、日程は売主のご都合に合わせます。相続登記が終わっていない場合は、決済日から逆算して司法書士と日程を組み、戸籍の収集にかかる期間を見込んで契約日を決めます。遠方で現地に行けない場合は、鍵をお預かりして当社だけで建物の中を確認することもできます。

3. 当社が買い取れない空き家と、仲介のほうが残る場合

  • 宅地の裏に畑や田が続いていて、農地法の許可なしでは所有権を移せない土地があります。宅地部分だけを切り分けられない場合は、当社では買えません。
  • 土砂災害特別警戒区域にかかり、擁壁の造り直しが前提になる土地で、その工事費が土地の値を超える場合はお引き受けできません。
  • 別荘地やリゾートマンションで、管理費と修繕積立金の滞納額が物件の評価額を上回っている場合も見送ります。引き取ると、滞納分をそのまま負担することになるためです。

市街化区域の中にあり、更地にすれば住宅が建てられる土地なら、解体してから仲介で売る道があります。売り急ぐ事情がないのであれば、そのほうが手元に残る金額は大きくなります。相続人の誰かがまだ使うかもしれないと考えている段階なら、売らずに置く判断もあります。1年分の持ち出しを実際に払ってみて、その金額で決めてもよい場面です。当社に相談しないほうがよい状況は「リアテクスに買取を頼むデメリット」の記事にも挙げています。

当社で買い取れない空き家の条件

  • 農地と切り分けられない

    農地法の許可なしで所有権を移せず、宅地部分だけを分けられない土地。

  • 擁壁の工事費が上回る

    土砂災害特別警戒区域等で、擁壁の是正費が土地の値を上回る土地。

「当社が空き家を買い取る場合の見方と、引き取れない空き家」について、そのまま聞けます。

空き家の引き取り先を比較して、先に決める3つ

  • 建物が建ったままかどうかで、検討できる出口が半分になります。 国に引き取ってもらう制度は土地だけが対象で、建物が残っていれば申請は却下されます。自治体への寄付も、建物付きのまま受け取られることはまずありません。
  • 費用の向きと、待つ時間が逆になります。 空き家バンクと寄付は持ち出しが小さいかわりに、結果が相手の都合で決まります。国庫帰属は審査手数料14,000円と負担金20万円から、半年から1年の審査を経ます。買取は代金を受け取る側に回るかわりに、価格は仲介での想定額より低くなります。
  • どの出口でも、相続登記と書類が先に来ます。 名義が親のままでは、寄付の申し出も申請も契約も受け付けた先で止まります。登記事項証明書、公図、課税明細書の3点をそろえてから窓口に当たってください。

残置物と傷みを残したまま建物ごと買い取り、決済日は売主のご都合に合わせて組みます。ただし、農地と一体で切り分けられない土地や、擁壁の是正費が土地の値を超える土地は、価格を下げてもお引き受けできません。

査定は無料・売却の義務なし
0120-829-594受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

空き家の引き取りと比較について、よくある質問

Q1. 自治体は空き家を引き取ってくれますか

道路の拡幅や公園の用地など、使う予定が具体的に決まっている土地に限られます。受け取れば固定資産税が入らなくなり、除草や解体の費用を税で負担することになるため、予定のない土地は断られるのが通常です。建物が付いたままの申し出は、まず解体してからという回答になる例がほとんどです。 負担付きの寄附は議会の議決も必要になるため、可否の回答まで数週間から数か月かかります。

Q2. 空き家バンクに登録すれば、自治体が管理してくれますか

管理はしません。バンクは情報を掲載して買いたい人・借りたい人をつなぐ仕組みで、草刈りや通水、火災保険の手配は登録後も所有者が続けます。契約の段階では提携する宅地建物取引業者が媒介に入り、成約時には仲介手数料が発生します。掲載は無料でも、問い合わせが来ない期間の固定資産税と管理費は自分が払い続けます。 出口ごとの費用を並べた比較は「空き家を手放す方法の全部」の記事にもまとめています。

Q3. 建物を解体すれば、相続土地国庫帰属制度は使えますか

解体して滅失の登記まで済ませれば、建物があることを理由とする却下には当たりません。ただし、崖の勾配や地下の埋設物、隣地との間の争いなど、別の不承認の事由が残っていれば通りません。解体費を払ったあとで不承認になっても、その費用は戻りません。 申請の前に法務局の事前相談で、却下や不承認に当たりそうな点を指摘してもらってください。却下される土地の類型は「相続土地国庫帰属制度は使えないのか」の記事に整理しています。

Q4. 負担金20万円を納めれば、申請した土地は引き取られますか

20万円は原則の額です。市街化区域や用途地域内の宅地、農地、森林は面積に応じた算定になるため、これより高くなることがあります。負担金を納める段階まで進むには承認が必要で、審査手数料14,000円は却下や不承認でも戻りません。承認の通知から30日以内に納付しないと、承認は効力を失います。 納付の時期と、その年の固定資産税の支払い時期が重なる点にもご注意ください。

Q5. 相続放棄すれば、空き家の管理から解放されますか

放棄をすれば所有者ではなくなります。ただし、現にその家を占有していた相続人には、次に管理する人に引き継ぐまでの保存の義務が残ります。預貯金など他の財産も受け取れなくなるため、家だけを切り離す手段にはなりません。家庭裁判所への申述は、相続の開始を知った時から3か月以内という期限があります。

Q6. 引き取り先を比べるのに、どのくらいの時間を見ておけばよいですか

自治体の回答に数週間から数か月、国への申請は結果まで半年から1年かかります。相続登記が済んでいなければ、戸籍の収集と協議に1か月以上が加わります。譲渡所得の特例を使う予定があるなら、期限から逆算して動く時期が決まります。 被相続人が一人で住んでいた家屋とその敷地を相続し、一定の要件を満たして売却した場合、譲渡所得から3,000万円まで控除できる制度があります。令和6年1月1日以後の譲渡で、その家屋と敷地等を相続または遺贈で取得した相続人が3人以上のときは1人あたり2,000万円までです。要件は被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例(国税庁)で確認できます。

当社の見方

また、収益物件として保有するのか、土地として活用するのかによって、見るべきポイントが異なります。

エリア・物件の種別・流動性・実勢価格などによって異なるため、一概には言えません。

買った土地は、そのままでは次の買い手に渡せません。空き家なら解体して更地に戻し、傾いた擁壁があれば組み直します。そのうえで設計士に図面を起こしてもらい、工務店が建てて、ようやく商品の形になります。

期限を切る事情がないのであれば、買取に出すより、一般媒介で複数の不動産屋に広く募集してもらう形が向きます。

再建築不可や築古の空き家であれば数百万の物件も多いため自己資金が少ない方でもトライ可能です。

また、高利回りを追求するなら、築古物件・訳あり物件等の再生や、地方市場への投資が選択肢に入ります。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
監修
薩摩 賢幸薩摩 賢幸株式会社リアテクス 取締役COOこの区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。
公開・更新
公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。
この記事の事実確認の方法
出典:総務省統計局、法務省、国土交通省、国税庁
記事の作り方
この記事は、当社の担当者が事実確認を行ったうえで公開しています。

監修者の一覧運営会社・記事の作り方

出典(7件・に確認)

更新履歴

  1. 第1版公開

このテーマの全体像

編集部のおすすめ

ほかの記事

新着記事

現在は指定がありません。