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空き家

空き家を手放す方法の全部|売る・貸す・譲る・解体を費用で比較

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 取締役COO 薩摩 賢幸
空き家を手放す方法の全部|売る・貸す・譲る・解体を費用で比較

「空き家を手放したいが、売る・貸す・タダで譲るのどれが現実的なのか分からない」。空き家を手放せるかどうかは建物の傷み具合ではなく、その土地に建物を建て直せるか、毎月の固定費が発生する物件かどうかで決まります。

当社は買主として現況のまま買い取り、片づけも解体も条件にしません。管理費等の滞納額が物件の評価を超える場合と、通行の権利がない敷地はお断りしています。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(7章)

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空き家を手放す方法は5つに分かれます。売る、貸す、無償で譲る、解体して更地にする、相続した土地を国に引き取ってもらう。このうちどれが使えるかは、家の古さではほとんど決まりません。決めるのは、その土地に建物を建て直せるか、毎月の固定費が出ていく物件かどうか、そして名義が今誰になっているかの3点です。

空き家を手放す方法の全部の要点を、定義・この記事でわかること・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

空き家を手放す方法を分ける3つの前提

空き家を手放す方法を分ける前提

  • 建て替えできる土地

    仲介や更地、買取など出口が広いまま選べる

  • 建て替えできない土地

    更地にしても駐車場や資材置き場に限られる

  • 毎月の固定費の有無

    戸建ては放置しても月々の請求書が来ない

「古い家だから売れない」という言い方をよく聞きます。実際に売れない理由は、古さではありません。築50年の木造でも、建て替えができる土地なら買い手は付きます。逆に築20年でも、車が入らない路地の奥なら価格が付きにくくなります。

総務省統計局の住宅・土地統計調査では、2023年10月1日時点の空き家は900万戸、空き家率は13.8%とされています。5年前より51万戸増えました。売り手が増える市場では、条件の悪い物件から順に動かなくなります。ですから、まず自分の物件がどの条件に当たるかを確かめます。

建て替えができるかどうかが、最初の分岐

建築基準法第43条は、建物の敷地が幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接することを求めています。ここを満たさない敷地では、建物を壊しても新築の確認が下りません。

この条件を満たす土地なら、出口は広いままです。仲介で一般の買主を探す、更地にして住宅用地として売る、買取業者に売る。どれも選べます。満たさない土地では、更地にしても使い道が駐車場や資材置き場に限られます。解体費を払って税額が上がり、価格が上がらないという組み合わせになります。

判断は自分でしないほうがよいところです。位置指定道路か、法第42条第2項道路か、それとも道路ではない通路か。答えを持っているのは物件所在地の建築主管課です。電話で地番を伝えれば、道路の種別だけは教えてもらえます。詳しい見方は「再建築不可物件はなぜ売りにくいのか」の記事に整理しました。

毎月の固定費が出る物件は、時間が味方しない

戸建ての空き家は、放置しても月々の請求書が来ません。固定資産税と保険料が年に数回来るだけです。マンションと別荘地の物件はここが違います。

管理費、修繕積立金、別荘地の管理料。人が住まなくても毎月発生します。使っていない期間も積み上がり、滞納すると管理組合から督促が来ます。滞納した管理費等は、区分所有法第8条により、次に買った人が引き継ぎます。買主が滞納額を負担する前提になるため、その額は買取価格から引かれます。 滞納が数年分に達すると、物件の評価額を上回ることがあります。

建て替え可否による出口の違い

  1. 1

    建て替えできる土地

    仲介・更地・買取など出口が広いまま選べる

  2. 2

    建て替えできない土地

    更地にしても駐車場等に限られ価格が上がらない

リゾート地の物件はさらに条件が厳しく、管理料の水準と再販の見込みが合わないケースが多くあります。この類型の具体的な進め方は「別荘・リゾートマンションを処分したい」の記事に書きました。

名義が動いていないと、どの方法も使えない

登記事項証明書を取って、所有者の欄を見てください。亡くなった方の名前のままなら、その状態で契約は結べても、決済で買主に所有権を移せません。譲る場合も同じです。解体の発注も、遺産分割が終わっていなければ相続人全員の合意が要ります。

相続登記は2024年4月1日から義務になりました。期限は、不動産を相続で取得したと知った日から3年です。起算点は亡くなった日ではなく、自分が取得したと知った日です。施行前に相続を知っていた不動産も対象で、その期限は2027年3月31日です。詳細は法務省の相続登記の申請義務化についてにあります。

期限の話より先に、これは手放すための前提条件です。相続人の人数が多く、被相続人の本籍が何度も移っていれば、戸籍は複数の市区町村へ順に請求することになり、そのぶん日数がかかります。ここから着手してください。

「空き家を手放す方法を分ける3つの前提」について、そのまま聞けます。

空き家を手放す5つの方法を費用で比べる

家族の後ろ姿。庭に伸びた草を刈る作業をしている

比べる軸は3つです。手元に入る金額、出ていく金額、そして終わるまでの期間です。空き家の相談では3つ目が結論を決めることが多くあります。手放したい時の処分方法は、この5つのどれかに当てはまります。絞る順番は、建て替えができるか → 固定費がいくら出ているか → 名義が動くか の3つです。

方法お金の向き終わるまで
売る入る(仲介は手数料を引く/買取は提示額で確定)仲介は買主が現れるまで読めない/買取は調査後に確定
貸す入る(空室の月はゼロ)終わらない(所有が続く)
無償で譲る出る(登記費用と贈与税)引取先が決まるまで
解体して更地にする出る(解体費)見積から工事完了まで
国に引き取ってもらう出る(手数料と負担金)審査に半年以上

1. 売る(仲介と買取では決まり方が違う)

仲介は、不動産会社に依頼して住む人か投資する人を探してもらう形です。買主が見つかれば、買取より高い金額になります。周辺で実際に取引された価格は、国土交通省の不動産情報ライブラリで売主自身が検索できます。

問題は、決まらないまま時間が過ぎる場合です。媒介契約を更新しながら価格を下げ、その間も税金と管理費が出ていきます。内覧の前に草を刈り、窓を開けに行く作業も残ります。遠方に住んでいる売主にとって、この往復が負担になります。

買取は、不動産会社が自ら買主になる形です。買主を探す工程がないので、金額と引渡し日を先に確定できます。残置物を残したまま、雨漏りを直さないまま引き渡せる契約にできるのも、買う側が事業者だからです。

引き換えに、価格は仲介での成約想定額より低くなります。修繕費、残置物の処分費、再販までの保有費用、売れ残った場合の損失を買った側が抱えます。この差額を「安く買われる」と見るか、「日付を確定させる費用」と見るかが分岐点です。 提示額が高いことだけで選ぶと別の問題が起きるため、「不動産買取の査定額が高い理由」の記事も併せてご覧ください。

買取で売る場合、仲介と何が違いますか?

金額と引渡し日を先に確定できます。引き換えに価格は仲介の想定額より低くなります。

  • 買主は不動産会社になる
  • 残置物や雨漏りもそのままで引渡し可能
  • 差額は日付を確定させる費用と見るかが分岐点

2. 貸して収入に変える

建物が居住に耐える状態であることが前提です。給排水、雨漏り、傾き、シロアリ。修繕の見積を取り、初期費用を想定年数で割って家賃と比べます。

もうひとつ見落とされるのが、これは手放す方法ではないという点です。所有者であり続け、入居者の対応が始まります。相続人が複数いる場合は、家賃の配分と修繕費の負担で合意が必要になります。売却なら合意は1回で済みますが、賃貸は毎年続きます。

貸して収入に変える前に確かめること

  • 建物の状態

    給排水・雨漏り・傾き・シロアリの修繕の見積

  • 採算

    初期費用を想定年数で割り、家賃と比べる

  • 手放したことにはならない

    所有者のまま入居者の対応が続く

  • 相続人が複数

    家賃の配分と修繕費の負担を毎年決める

3. 無償で譲る

「タダでいいから引き取ってほしい」という相談は多くあります。ただし、無償だからすぐ決まるわけではありません。受け取る側にも負担が発生します。

  • 隣地の所有者に譲る場合:登記費用と、翌年からの固定資産税、草刈りや通水といった管理の手間を引き継ぐことになります。
  • 親族に譲る場合:同じ負担に加えて、贈与税の対象になりえます。
  • 自治体に譲る場合:公共の用途に使う具体的な計画がない土地の寄付は、多くの自治体が受け付けていません。

個人から個人への無償の譲渡は贈与です。その年の贈与が110万円の基礎控除を超えれば、受け取った側に贈与税がかかります。固定資産税評価額が低い家でも、土地を含めるとこの額を超えることがあります。贈与税と登記費用を誰が持つかを決めないまま「タダで」と持ちかけると、話はそこで止まります。

受け付けるかどうかは市区町村の財産管理の担当課に確認してください。

譲る相手として現実的なのは隣地の所有者です。敷地が広がって使いやすくなるなら、受け取る側にも利益があります。この場合、無償ではなく安い価格で買ってもらえることもあります。

4. 解体して更地にする

屋根材が飛びそう、塀が傾いている。こういう状態なら、費用を出して取り除く判断が必要です。ただし更地にすると住宅用地特例が外れ、翌年の土地の固定資産税は上がります。見積書のどの行を見るか、自治体の補助の申請時期は「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事にまとめました。

解体を先に決めてよいのは、建て替えができる土地だと確認できた場合です。建て替えができない土地では、更地にしても買い手の用途が限られるため、解体費のぶんだけ手元が減ります。

5. 国に引き取ってもらう

相続土地国庫帰属制度は2023年4月27日に始まりました。相続や遺贈で取得した土地を、審査を経て国に引き取ってもらえる制度です。要件は厳しく、空き家の一般的な出口にはなりません。

  • 家屋や物置が残っている土地は申請できません。自費で解体してから申請します。
  • 隣地との境界が明らかでない土地、所有権の範囲に争いがある土地は対象外です。
  • 抵当権など担保権や使用収益権が設定された土地も対象外です。
  • 崖、地中の埋設物、そのほか管理に過分の費用や労力を要する土地も認められません。
  • 負担金は原則20万円です。宅地・田畑・雑種地・原野は面積によらずこの額です。
  • 市街化区域の宅地、一定の農地、森林は例外として、面積に応じて算定します。

つまり、自費で建物を解体し、境界を確定させ、そのうえで手数料と負担金を納める順番です。要件は法務省の相続土地国庫帰属制度についてで確認できます。解体費と負担金の合計より売却代金が上回るなら、売るほうが手元に残ります。

空き家を手放さずに持ち続けた場合の負担

住宅街の中に建つ古い木造住宅と、その前の道路を歩いて通り過ぎる近所の住人

決めない状態は、決定を後回しにしているように見えます。実際には「毎年費用を払う」という決定です。しかも金額は一定ではなく、段を上がっていきます。

1. 勧告を受けた時点で、土地の税額が上がる

住宅が建っている土地には、固定資産税の課税標準を下げる仕組みがあります。200平方メートル以下の部分は価格の6分の1、それを超える部分は3分の1です。根拠は地方税法第349条の3の2です(地方税法(e-Gov法令検索))。

ただ、この特例を失うのは壊したときだけではありません。市町村が空き家に手を入れる根拠法が、空家等対策の推進に関する特別措置法です。倒壊の危険や衛生上の悪影響がある家は、同法で「特定空家等」に位置づけられます。2023年の改正では、その手前の段階に「管理不全空家等」という区分が設けられました。放置すれば特定空家等になるおそれのある状態が、これに当たります。

指導ではなく勧告を受けた時点で、住宅用地特例が外れます。 建物を残していても土地の税額が上がります。命令にも従わない場合は行政代執行に進み、解体費用は所有者に請求されます。

2. 火災保険の条件が変わり、無保険になる

人が住まなくなった家は、多くの保険会社で住宅物件ではなく一般物件として扱われます。保険料が上がり、更新のときに引受を断られることもあります。

証券の満期日を先に確認してください。引受の判断が分かれる条件は「空き家に火災保険はかけられるか」の記事に書いています。

3. 事故の責任は所有者に残る

台風で屋根材が飛んで隣家を傷つけた。傾いた塀が倒れて通行人がけがをした。こうした場合、工作物の所有者としての責任を問われる可能性があります。

倒壊の危険性がある空き家を放置するリスクは、見た目の傷みより早く進みます。屋根の波打ち、外壁の大きなひび、基礎の沈み、柱や塀の傾きのどれかが出ていたら、手放す判断を先に延ばさないでください。異常に気づくのは、たいてい近隣からの電話です。

空き家を持ち続けた場合の負担

  1. 放置を続ける

    管理不全空家等になる

    特定空家等になるおそれのある状態と区分される

  2. 勧告を受ける

    住宅用地特例が外れる

    建物を残していても土地の税額が上がる

  3. 命令に従わない

    行政代執行に進む

    解体費用が所有者に請求される

4. マンションは、放棄しても手を離せない

「売れないマンションは放棄できる」という説明を見ることがあります。ここには2つの誤解が混ざっています。

ひとつ。所有権そのものを一方的に手放す制度はありません。相続土地国庫帰属制度は土地が対象で、区分所有建物は申請できません。もうひとつ。相続放棄は相続の開始を知った時から3か月以内に家庭裁判所へ申述する手続きで、そのマンションだけを選んで放棄することはできません。預金や他の不動産も一緒に放棄します。

さらに、放棄した時点でその建物を現に占有していた人は、次の相続人か相続財産清算人に引き渡すまで、建物を保存しなければなりません。改正後の民法940条が定めています。詳しくは「相続放棄しても実家の管理義務は消えない」の記事にあります。

5. 相続が重なると、手放す相手が増える

空き家を共有のまま持つと、共有者の誰かが亡くなるたびに相続が起きます。兄弟3人の共有が、次の代でいとこ同士になります。面識のない相手と合意を取る話に変わります。

人数がふくれ上がってからの段取りは「数次相続で相続人が多い実家の売却」の記事に書きました。手放すことを急ぐ最大の理由は、価格よりこの人数です。

「空き家を手放さずに持ち続けた場合の負担」について、そのまま聞けます。

空き家を手放す方法を決める6つの手順

道路の種別で変わる建て替えと解体

  • 第42条第2項道路

    セットバックすれば建て替えができる

  • 道路ではない通路

    第43条第2項の認定や許可の余地を聞く

  • 建て替えできる場合

    解体という選択肢が生きてくる

  • 建て替えできない場合

    解体費を出す意味は小さくなる

片づけや解体から始めると、費用が先に出ます。順番を入れ替えるだけで、支出を後ろにずらせます。

1. 建築主管課に電話して、道路の種別を聞く

いちばん安く、いちばん早く終わる作業です。費用はかかりません。地番を伝えて「前面道路は何号道路か」と聞きます。第42条第2項道路なら、セットバックすれば建て替えができます。道路ではない通路なら、第43条第2項の認定や許可の余地があるかを重ねて聞きます。

この答えで出口の幅が決まります。建て替えができる土地だと分かれば、解体という選択肢が生きます。 できないと分かれば、解体費を出す意味は小さくなります。窓口が開いているのは平日です。同じ電話で、解体の補助制度の有無と受付時期も確認できます。

2. 登記と課税の書類をそろえる

そろえる資料請求先読み取れること
土地・建物の登記事項証明書法務局所有者、地積と床面積、担保の設定
公図法務局敷地と隣地の並び、接している道の形
課税明細書手元の納税通知書建物の構造と床面積、評価額
名寄帳市区町村の税務課その市区町村内の被相続人名義の不動産一覧

名寄帳は落としやすい書類です。家の裏の細長い土地、私道の持分、山林がここで初めて出てくることがあります。私道の持分は接道の判断に効くので、売却の相談より先に取ってください。

3. 固定費を1年分たし合わせる

電卓で出る数字です。固定資産税と都市計画税は納税通知書、火災保険は証券、電気と水道は検針票、草刈りは業者の見積か自分の作業時間、交通費は実費。マンションと別荘地なら管理費と修繕積立金を12倍します。

空き家を手放す方法を決める手順

  1. 1

    道路の種別を聞く

    建て替え可否を確かめ、解体の意味を判断する

  2. 2

    書類をそろえる

    名寄帳で私道の持分など見落としがちな財産を探す

  3. 3

    固定費を1年分足す

    税・保険・管理費など年間の保有費用を出す

この合計額が、決めないまま1年過ごした場合の費用です。金額を出したうえで「それでも残す」と決めるなら、判断として成り立ちます。困るのは、使い道が決まらないままこの支出が毎年続く形です。

4. 税の特例を、売る前に照合する

売却を選ぶなら、確認する制度が3つあります。

ひとつ目は相続空き家の特例です。亡くなった方がひとりで住んでいた家屋と敷地を相続し、要件を満たして売った場合、譲渡所得から控除が受けられます。控除の上限は3,000万円ですが、令和6年1月1日以後の譲渡では、その家屋と敷地等を相続または遺贈で取得した相続人が3人以上いる場合は1人あたり2,000万円までです。昭和56年5月31日以前の建築であること、区分所有建物でないこと、相続の時から譲渡の時まで事業・貸付け・居住に使っていないことなどが要件です。ひとつ外れると使えません。要件は国税庁の被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例で確認できます。

ふたつ目は、相続税を払っている場合に使える取得費加算です。売る期限は、相続税の申告期限の翌日から3年を経過する日まで。この間に売れば、負担した相続税の一部を取得費に足せます。みっつ目は税率の区分です。所有期間が5年を超えれば長期になり、相続した家は亡くなった方が買った日を引き継ぐので、長期に入ることが多くなります。ここで効くのが、購入時の契約書があるかどうかです。取得費を示す書類が出てこないと、売った金額の5%で計算せざるを得ず、税額が膨らみます。 押入れや金庫にある古い書類を、相談より先に探してください。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

5. 確定した金額を1つ持って、家族で話す

相続人が複数いる案件で話が止まるのは、金額の情報がないときです。「ただ同然では売りたくない」と「早く終わらせたい」が、根拠なく対立します。

買取価格の提示があれば、「この額で確定するなら売る、しないなら残す」という形で議論できます。仲介の想定成約価格と並べるときは、性質が違うことを伝えてください。片方は見込み、片方は確定した額です。同じ列に並べて引き算をすると判断を誤ります。遠方の実家を自分で見に行かずに進める手順は「遠方の実家を行かずに売却する方法」の記事にあります。

6. 相続登記の日程を、決済日から逆算する

契約は相続登記が済む前でも結べます。決済までには名義が動いている必要があります。司法書士に依頼する場合、戸籍の収集から登記完了まで、相続人の人数と居所によって期間が変わります。

決済日を決めてから逆算し、間に合わない場合は決済日を後ろにずらします。先に決済日を約束してから登記が間に合わないと、契約の条件を変える話になります。 順番だけは動かさないでください。

「空き家を手放す方法を決める6つの手順」について、そのまま聞けます。

当社に空き家を手放す相談をする場合の条件

当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。

「当社に空き家を手放す相談をする場合の条件」について、そのまま聞けます。

空き家を手放す方法は、道路と固定費で決まる

  • 建て替えができるかどうかを、役所の電話1本で先に確かめてください。 幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接しているか、第42条第2項道路か、それとも道路ではない通路か。答えで出口の幅が変わります。この確認をしないまま解体を決めると、費用を払って税額が上がり、価格が上がらない組み合わせになります。
  • 無償で譲る方法は、税と登記費用の負担を決めてから持ちかけてください。 個人間の無償譲渡は贈与なので、基礎控除110万円を超えれば受け取った側に贈与税がかかります。自治体への寄付は、使う計画のない土地では受け付けないところが多くあります。現実的な相手は隣地の所有者です。
  • 管理費のかかる物件は、放置した年数だけ出口が狭まります。 滞納した管理費等は次の買主が引き継ぐため、その額は価格から引かれます。滞納が物件の評価を超えると、値下げでは解決しません。区分所有建物は国庫帰属制度の対象外で、そのマンションだけを放棄することもできません。

当社は買主として、家財が残った家も雨漏りのある家も現況のまま買い取ります。片づけや解体を条件にしません。そのかわり、上の内訳表に挙げた項目の見込み額は提示額から差し引きます。滞納額が物件の評価を超える場合と、通行の権利がない敷地はお引き受けできません。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

空き家を手放す方法についてよくある質問

Q1. タダでもいいので誰かに引き取ってもらえませんか

引き取る側の負担を先に整理すると、話が進むかどうかが分かります。登記費用、翌年からの固定資産税、草刈りや通水の管理。個人が受け取る場合は贈与税もかかります。受け取る側から見て、この負担を上回る利点があるかどうかが判断の分かれ目です。

利点が出やすいのは隣地の所有者です。敷地が広がって使いやすくなる、自宅の駐車場が取れる、といった形です。この場合は無償ではなく、安い価格でも買ってもらえることがあります。まず隣の家に話してみてください。

Q2. 別荘やリゾートマンションが売れません。手放す方法はありますか

別荘地の物件が動きにくいのは、建物の状態より管理料の水準が理由です。使わない年も毎月発生し、買った人にもそのまま続きます。加えて、温泉権利金や上下水道の分担金が別に設定されている地域もあります。

出口は3つです。管理組合や地元の業者に相談する、管理料を含めた条件で買取業者に当たる、あるいは滞納を清算したうえで売る。どの場合も、直近の管理費等の残高証明を先に取り寄せてください。滞納額が分からないと、どの業者も確定した金額を出せません。 残高を請求するときに、大規模修繕の予定と一時金の徴収があるかも合わせて聞いておくと、買う側の判断が早くなります。

Q3. 相続放棄をすれば、空き家を手放したことになりますか

所有者にはなりませんが、管理から完全に離れられるとは限りません。放棄した時点でその家に現に住んでいた、あるいは物を置いていた人は、引き渡す相手が決まるまで建物を保存する立場に置かれます。引き渡す相手は、次順位の相続人か相続財産清算人です。相続人が全員放棄した場合、清算人の選任には申立てと予納金が必要です。

そして放棄をした人は、相続土地国庫帰属制度を使えず、売主にもなれません。放棄が合理的なのは、負債がプラスの財産を明確に上回る場合です。判断の材料は、負債の総額とその家がいくらになるかの2つです。査定を頼むだけなら財産の処分にはならないので、3か月の熟慮期間のうちに金額を確かめておけます。放棄は家庭裁判所に受理されると原則として撤回できません。

Q4. 家財が全部残っています。片づけてからでないと相談できませんか

そのままでご相談ください。買取では処分費を見込んで金額を出すので、先に片づける必要はありません。仏壇、神棚、写真や手紙のように、ご自身で扱いを決めたいものだけ引渡し前に持ち出していただければ結構です。

ゴミ屋敷状態の家を処分する方法は3つです。自分で片づけるなら、運び出す人手と粗大ごみの収集の予約が要ります。片づけ業者に頼むと、見積もりの額を売る前に払うことになります。買取に出すなら処分費は買取の金額の中で差し引かれ、先に出ていくお金はありません。

注意していただきたいのは、費用の出どころです。相続人が複数いる場合、片づけ費用を立て替えた人と、あとで代金を分ける人がずれると、そこで話が止まります。立て替えを作らず、売却代金の分割だけで終える形にできるかを確かめてください。

Q5. 建物を壊さずに手放すと、あとで責任を問われませんか

売買契約で所有権が移った後の管理責任は、買主に移ります。ただし契約不適合責任の扱いは契約書で決まるので、条項を先に読んでください。売主が個人でも、期間を区切る合意や免責の合意は可能です。

当社が買う場合は、雨漏りや傾きを承知のうえで価格を決めています。引渡し後に建物の不具合を理由として売主へ請求する形は取りません。その扱いは書面に明記してお示しします。契約書のひな形は、契約日より前に受け取って読んでください。

Q6. 老朽化したアパートも同じ方法で手放せますか

入居者がいる物件は、空き家とは手順が変わります。賃借人の権利が残るため、退去を前提にした売り方と、入居者がいるまま売る方法で価格も期間も違います。空室が増えた状態で更地にする判断もありますが、残っている入居者との交渉が先に必要です。

先に確認するのは、各室の賃貸借契約書、直近の家賃の入金状況、敷金の預り残高の3点です。 入居者がいるまま売る場合、この3点がそのまま価格の材料になります。契約書が見つからない部屋があるなら、家賃の振込記録と管理会社の送金明細を集めてください。

当社の見方

手放す手段のうち、当社がどこを引き受けているのかをはっきりさせておきます。当社は買主として自ら買い取ります。当社が買い取る場合、仲介手数料はいただきません。一方で、貸す・親族に譲る・解体して更地にするといった道は当社の仕事ではありません。そちらが向いているとお見受けした場合は、そのようにお伝えしています。

迷っているあいだ放っておく、という判断だけは費用が増える側に働きます。空家等対策の推進に関する特別措置法は令和5年12月13日施行の改正で管理不全空家等という区分を設けており、勧告を受けた土地は固定資産税の住宅用地特例から外れることがあります。当社がお受けできる地域は全国47都道府県ですので、遠方の家でも一度ご相談ください。ご契約までは目安1〜2週間、お引き渡しは早ければ2週間以内で、お引き渡しと同時にご入金します。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
監修
薩摩 賢幸薩摩 賢幸株式会社リアテクス 取締役COOこの区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:藤山 大二郎(株式会社リアテクス 代表取締役CEO)
公開・更新
公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
この記事の事実確認の方法
法令:地方税法
記事の作り方
この記事は、当社の担当者が事実確認を行ったうえで公開しています。

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