愛知県で相続した古民家は、「あげます」で手放すことができます。名義を相続人に移したうえで、建物も土地もまとめて引き受けるという相手と贈与の契約を結ぶ形です。ただ、国税庁の案内のとおり、もらう側には1年間にもらった財産の合計が110万円を超えた分に贈与税がかかることがあります。傷みの進んだ家や田畑の付いた家には、もらい手が付きにくくなります。譲るか、解体して国に引き取ってもらうか、現況のまま売るかは、名義・建物の状態・もらい手の見込み・維持費の4点で分かれます。
空き家
愛知県の 古民家は 「あげます」で 譲れる? 譲る 手順と 買取の 差
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「愛知の実家を相続したが古い家で買い手が付きそうにない。誰かにタダであげていいのか、何から手を付ければいいのか分からない」。名義が相続人に移っていて、建物と土地をまとめて引き受ける相手がいれば、贈与の契約で古民家を手放せます。名義が親のままの家や、傷みと田畑のせいでもらい手が付かない家は、解体か買取の方が先に片付きます。
傷みや家財の残った古民家も、片付けや修繕を求めずに当社が現況のまま買い取り、お引き渡しの日に代金をお支払いします。敷地に農地法の許可が下りない田や畑が含まれる場合、その部分は買い取れません。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)
目次(12章)
無償で手放す前に、売れるか確かめる(当社の買取条件)
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古民家を 「あげます」で 譲る 前に、 愛知県の 実家で 決まっている 3つの こと
相続した古民家を「あげます」で手放す話は、贈与の契約、もらう側の贈与税、相続登記という3つの決まりの上でしか成り立ちません。3つのうちどれかが欠けていると、相手と気持ちよく話がまとまっても名義が動きません。手放したはずの家の固定資産税の通知が、翌年もあなたの住所に届くことになります。
無償で 譲る 約束は、 民法の 贈与契約に なる
「あげます」「もらいます」というやり取りは、法律の上では贈与という契約です。民法第549条は、自分の財産をただで相手に与えるという意思を一方が示し、相手がそれを受け入れたときに贈与の効力が生じると定めています(民法(e-Gov法令検索))。空き家の掲示板や知り合いづての話で「どなたか使いませんか」と出した段階は、申し出にすぎません。引き受ける人が「もらいます」と答えた時点で、はじめて契約として形になります。
口約束でも贈与は成り立ちます。ただ民法第550条により、書面にしていない贈与は、履行が終わった部分を除いて、あげる側からももらう側からも解除できます。家と土地のように名義の書き換えに手間と費用がかかるものを、口約束のまま進めたとします。もらう側が司法書士への依頼まで進めたあとで、あなたが親族に反対されて撤回することもできます。あなたが片付けを済ませたあとで、相手が辞退することもできます。どちらにとっても足場の悪いまま話が進みます。
母屋や敷地だけでなく、離れや蔵、畑など地番ごとに譲る範囲を決める必要があること
譲る範囲を決める対象
母屋と敷地
母屋だけでなく、敷地の土地も含むかを決める
離れや蔵
敷地内にある離れや蔵を含めるかを決める
裏の畑や竹林
裏にある畑や竹林まで含めるかを決める
細い通路や小さな土地
母屋とは別の地番で残る通路なども含めるか
古民家ならではの注意として、あげる範囲を登記の地番ごとに決めておく必要があります。母屋だけなのか、敷地の土地も含むのか、離れや蔵、裏の畑や竹林まで含むのか、という範囲です。古い家では、母屋の敷地とは別の地番で、細い通路や小さな土地が残っていることがあります。それを契約から落とすと、もらう側が住み始めてから、入口の通路が自分のものではないと気づく食い違いが起きます。
もらう 側に、 年110万円を 超える 分の 贈与税が かかる
贈与税を納めるのはもらう側です。国税庁の案内では、1年間にもらった財産の合計から、基礎控除の110万円を差し引いた残りに税がかかります。ただで受け取った古民家でも、家と土地に値打ちがあれば「もらった財産」として数えられます。あげる側から見ると、自分には税がかからなくても、相手に税の負担を渡すことになります。話を持ちかける段階で、この点を相手が知っているかを確かめておくと、後で揉めません。
値打ちは売り値ではなく、相続税と同じ物差しで測ります。国税庁の財産評価基本通達では、建物は固定資産税評価額をもとに評価します。土地は路線価か、路線価の付いていない地域では固定資産税評価額に地域ごとの倍率を掛けて評価します。築年数の古い木造の母屋は、評価額が小さくなりやすい建物です。一方で、名古屋市やその周辺の住宅地にある敷地なら、土地だけで110万円を超えることがあります。山あいの集落の敷地なら、下回ることもあります。同じ古民家でも、もらう側に税がかかるかどうかは、ほとんど土地の場所で決まると考えてください。
もらう側には、贈与税のほかに、名義を移す登記の税と司法書士への報酬もかかります。「タダでもらえる」と思って手を挙げた人が、費用の見積もりを見てから辞退することもあります。
名義が 相続人に 移っていなければ、 譲る 手続きは 始められない
贈与で名義をもらう側に移すには、登記簿の所有者の欄に、あげる人の名前が載っていなければなりません。親が亡くなったまま相続登記をしていない古民家では、所有者の欄に親の名前が残っています。子が自分の財産としてあげる形を登記の上で作れず、贈与の登記を申請しても受け付けられません。
相続人が何人かいるなら、誰がこの古民家を受け継ぐかを遺産分割で決め、その人の名義にしてから譲るのが順番です。相続人全員の共有のまま譲るなら、全員があげる側として契約に名を連ねます。
申し出から移転登記までの流れと、口約束だと双方が解除できる範囲
贈与契約の流れと解除できる範囲
- 1
申し出と受諾(口約束)
「あげます」「もらいます」で契約成立。この段階は双方から解除できる。
- 2
贈与契約書にまとめる
書面にすることで、親族の反対や心変わりによる撤回を防げる。
- 3
履行(引き渡し・登記)
書面がない場合でも、履行が終わった部分は解除できなくなる。
もらい手を探す前に、法務局で土地と建物の登記事項証明書を取り、所有者の欄を見ておいてください。相手と話がまとまってから、手続きで止まる事態を避けられます。所有者の欄に祖父母の名前が残っている古民家は、祖父母から親、親から子へと相続が重なっています。遺産分割に加わる人が想像より多くなることがあるので、確認は早いほど楽になります。手順と期限は「古民家をあげる側(譲る側)の手順は?相続登記の期限は知った日から3年」の節にあります。
愛知県の 空き家は どれくらい? 古民家を 持ち続ける 間の 負担

全国の空き家は、総務省の住宅・土地統計調査(令和5年)で約900万戸、住宅全体の13.8%に上ります(総務省 住宅・土地統計調査・令和6年4月公表)。使わない古民家の負担は、相続した人に毎年かかり続けます。負担の重さは、建物の傷みがどこまで進んでいるかと、相続した人が実家へ通える距離に住んでいるかどうかで分かれます。
住宅・土地統計調査 (令和5年)で 見る愛知県の 空き家
都道府県ごとの数は、総務省統計局の住宅・土地統計調査の結果のうち、都道府県別の表で確かめられます。愛知県の行には、総住宅数・空き家数・空き家率の3つが並びます。住宅・土地統計調査(令和5年)では(総務省 住宅・土地統計調査・令和6年4月公表)、愛知県の空き家率は全国の13.8%を下回る側にあります。県の平均には、名古屋市とその周辺の住宅地も含まれています。この数字がそのまま、奥三河の山あいの集落や、知多半島や西三河の古い町並みに建つ古民家の、引き受け手の付きやすさを表しているわけではありません。
同じ調査は、空き家を、賃貸用、売却用、別荘などの二次的住宅、そしてそのどれにも当たらない空き家に分けて数えています。相続した実家が、使い道を決められないまま雨戸を閉めてある状態は、最後の区分に入ります。売りにも貸しにも出ていない家なので、空き家バンクに載って人の目に触れるのは、その中のごく一部です。
統計の上で空き家の少ない県であることは、近くに住みたい人が多い地域なら、あなたの古民家にとって追い風になります。人の出入りが少ない集落なら関係がない、という程度に受け止めておくのが現実的です。
持ち続ける 間に かかる 管理と、 市町村の 勧告
誰も住まない古民家は、瓦や茅の屋根、土壁、縁側や床下の木部と、傷む場所が多くあります。年に何度かの換気と通水、庭木の剪定と草刈り、雨戸や樋の点検を、相続した人が手配し続けることになります。遠方に住んでいて自分で通えなければ、近所の人や管理を請け負う業者に頼むしかありません。その費用は、家を使っていなくても毎年出ていきます。
管理が行き届かない状態が続くと、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づいて、市町村長から指導を受けます。それでも特定空家等になるおそれが大きいと判断されると、管理不全空家等として勧告を受けることがあります(同法第13条)。倒壊や衛生上の危険がさらに大きい家は、特定空家等として、助言・指導、勧告、命令の順に進みます。命令に従わなければ、市町村が所有者に代わって取り壊す代執行まであり得ます(同法第22条)。
税への響きは、勧告の時点で生まれます。地方税法第349条の3の2により、勧告を受けた家の敷地は、住宅用地の特例から外れます。課税標準を価格の6分の1(200平方メートル以下の部分)や3分の1に下げる特例です。どの時点で外れて税額がどう動くかは、「空き家の固定資産税が6倍になる条件」の記事で計算の例とあわせて確かめられます。6倍という言い方の根拠も、同じ地方税法第349条の3の2の特例の割合にあります。
換気や通水、庭木の剪定や草刈りなど、誰も住まない古民家を維持するための管理作業
古民家を持ち続ける間の主な管理
換気と通水
年に何度か行い、建物の傷みを防ぐ
庭木の剪定と草刈り
敷地内の庭木や雑草を手入れする
雨戸や樋の点検
雨戸や樋が壊れていないか定期的に確かめる
瓦が落ちて通行人にけがをさせた、塀が倒れて隣の車を傷つけたという場面を考えます。民法第717条により、建物や塀の設置や保存に問題があったときは、まず占有者が責任を負います。占有者が損害を防ぐ注意を尽くしていれば所有者が責任を負い、所有者の責任は落ち度が無くても免れません。空き家では、所有者が占有者を兼ねていることが多くあります。責任の範囲と保険の備えを「空き家の放置で責任と賠償を負う条件」の記事で一度見ておくと、手放すまでの期間をどこまで延ばせるかの見当が付きます。
「愛知県の空き家はどれくらい?古民家を持ち続ける間の負担」について、そのまま聞けます。
愛知県の 古民家を 手放す道は 何通り? あげます・ 補助で 直す・ 国庫帰属・ 買取の 4つ
相続した古民家の出口は、もらい手にあげる、市町村の補助を使って直して残す、解体して土地を国に引き取ってもらう、現況のまま売る、の4つです。どの道が残るかは、建物を壊すかどうかと、引き受ける相手が個人か国か事業者かで分かれます。その組み合わせで、あなたの手元に入るお金と出ていくお金の向きが変わります。
1. もらい 手に 無償で 譲る (あげます)
建物を残したまま、住みたい人や店に使いたい人に引き継ぐ道です。あなたの手元に入るお金はありません。それでも、建物が誰かの手で使われ続けるという点では、4つの中でいちばん家の形が残ります。出ていくお金は、相続登記の費用と、話がまとまるまでの固定資産税と管理費です。引き渡しの前に家財をどこまで片付けるかは、もらう側との取り決めで変わります。
向いているのは、屋根と柱がしっかりしていて手を入れれば住める家、車で入れる家、田畑の付いていない家です。そのうえで、「この家に住みたい」という具体的な人がいるか、空き家バンクで見つけられる見込みがある場合です。もらい手がいつ現れるかは誰にも読めないので、待つ間の維持費を払い続けられることが、この道の前提になります。
屋根や柱が頑丈で車で入れ、田畑が付いていない家が無償譲渡に向いていること
無償で譲る道に向く古民家の条件
建物の状態
屋根と柱がしっかりし、手を入れれば住める
車の入りやすさ
敷地まで車で入れる道がある
田畑の有無
許可の壁になりやすい田畑が付いていない
もらい手の見込み
住みたい人や空き家バンクで見つかる見込み
維持費の負担
もらい手が現れるまで維持費を払い続けられる
2. 市町村の 補助を 使って 直し、 残すか 貸す
家族の誰かがいずれ住むかもしれない、あるいは貸して家賃を得たいという場合は、市町村の改修の補助を使って直し、手元に残す道があります。愛知県内では、たとえば新城市空き家改修事業補助金のように、空き家の改修に使える補助を市が設けているところがあります。令和8年度に受け付けているかどうか、対象になる工事や家の条件、申請の時期は、その市のページで確かめるのが確実です。
補助は工事の費用の一部に充てるものなので、直す費用の大半は先に自分で出すことになります。工事の契約を結んだあとでは申請できない制度もあるため、見積もりを取る前に市の窓口へ問い合わせる順番が欠かせません。直して貸す場合は、借りる人を探す手間と、雨漏りや設備の故障を直す貸主の役目が新たに生まれます。この重さも見込んでおく必要があります。
3. 解体して、 土地を 国に 引き取って もらう
建物を残す相手が見つからず、土地も売れそうにない場合の受け皿として、法務省の相続土地国庫帰属制度があります。2023年4月27日に始まったこの制度では、相続で取得した土地を、審査を経て国に引き取ってもらえます。ただし建物が建っている土地は対象にならないので、古民家の場合は先に解体して更地にすることが条件です。ほかにも、境界がはっきりしない土地や、土壌の汚染がある土地などは引き取りの対象から外れます。
解体の費用は、建物の大きさだけでなく、前の道に重機が入るか、蔵や離れがあるか、古い建材の処分にどれだけ手間がかかるかで変わります。「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事で費用の決まり方を先に見ておくと、この道が割に合うかの判断が付きます。国に納める負担金の額は「愛知県の古民家をあげますで手放すときによくある質問」の節の3つ目の問いで答えています。
出口ごとに、建物を残すか壊すかと、手元に出入りするお金の向きが変わる
古民家を手放す4つの道の比較
| 手放す道 | 建物の扱い | 手元に入るお金 | 出ていくお金 |
|---|---|---|---|
| 補助を使って直す | 直して残る | 家賃(貸す場合) | 改修費用 |
| 現況のまま買取で売る | 現況のまま渡す | 売却代金 | 売却にかかる諸費用 |
4. 現況の まま 買取で 売る
家財や傷みを残したまま、不動産の事業者に買い取ってもらう道です。4つの中で唯一、あなたの手元にお金が入り、解体や片付けの費用を自分で出さずに済みます。価格は、事業者が解体や改修にかける費用と、次に売れるまでの期間を差し引いて決まります。そのため一般の買い手に売れた場合の値段より低くなるのが普通で、解体と片付けを負わない分と引き換えだと考えてください。進め方は「空き家をそのまま売る方法」の記事に詳しく書かれています。
売った場合は、利益が出れば譲渡所得の税がかかります。一方で、相続した空き家を売ったときの特別控除が使えることがあります。主な要件の1つは、家が昭和56年5月31日以前に建てられたものであることで、耐震の改修か取り壊しも求められます。現況のまま売る場合に使えるかどうかは、「空き家3000万円控除の条件」の記事で残りの要件と一緒に確かめてください。あげる場合はそもそも売却ではないので、この控除の出番はありません。
あげますで 譲れる 古民家は? もらい 手が 付く 3つの 条件

あげますで譲れるのは、雨を防げていて、車で入れて許可の壁が無く、田畑の付いていない古民家です。1つ欠けるごとに、もらい手は付きにくくなります。もらう側が見ているのは、家の古さや趣ではなく、引き受けたあとに自分が負う工事と手続きの重さです。その重さが軽い家ほど、話が早く進みます。
1. 雨を 防げていて、 手を 入れれば 住める
古民家をもらいたいという人の多くは、自分で手を入れながら住むつもりでいます。ただ、屋根から雨が入って床下や柱の根元まで傷んでいる家は、住める状態に戻すまでの工事が、自分で少しずつ直す範囲を超えてしまいます。天井のしみ、畳の沈み、床下の湿り、柱の根元の黒ずみやシロアリの跡は、もらう側が見に来たときに真っ先に目を向ける場所です。あげる側も、現地で何が見えるかを先に把握しておくと、説明がぶれません。
雨漏りが止まっていて、床が抜けておらず、水回りを入れ替えれば住めるという家なら、もらい手が自分の予算で直す計画を立てやすくなります。話がまとまる見込みも高くなります。
2. 車で 入れて、 建て 替えや 用途の 変更に 許可の 壁が 無い
建築基準法第43条は、家を建てる敷地が道路に2m以上接していることを求めています。ここでいう道路は、同法第42条で幅や指定の条件が決められています。細い路地の奥や田の畦道の先にある古民家では、今の家は使えても、建て替えができないことがあります。もらう側は、いずれ建て替えが必要になったときに打つ手が無い家を引き受けることになります。そのため、この条件は建物の傷みと同じくらい重く見られます。
接道状況による将来の建て替え可否で、もらい手の付きやすさが変わる理由
接道状況ともらい手の付きやすさ
| 観点 | 道路に2m以上接している家 | 細い路地の奥にある家 |
|---|---|---|
| 建て替えの可否 | 可能 | できないことがある |
| 将来の選択肢 | 建て替えが必要になっても対応できる | 打つ手が無い家を引き受けることになる |
| もらい手からの見られ方 | 引き受け後の負担が軽い | 建物の傷みと同じくらい重く見られる |
市街化調整区域にある古民家では、都市計画法第43条により、建物の建て替えや用途の変更に都道府県知事などの許可が要る場合があります。住まいとして使う分には問題がなくても、店や宿として使いたいというもらい手の計画が、許可の段階で止まることがあります。家の所在地が市街化調整区域かどうかは、市町村の都市計画の担当課で確かめられます。もらい手を探す前に分かっていれば、住まいとして引き受けてくれる人に絞って探せます。
3. 田や畑、 山林が 一緒に 付いていない
古民家の敷地のまわりに、地目が田や畑のままの土地が付いている場合を考えます。その土地の名義を移すには、農地法第3条により農業委員会の許可が要ります。許可を受けるには、もらう側がその農地を耕作することなどの条件を満たさなければなりません。家だけ欲しいという人は田畑を引き受けられないので、家と田畑を一緒にあげたいという話は、ここで行き詰まりやすくなります。
裏山の山林や竹林が別の地番で付いている場合も、管理の手間と固定資産税が増えるだけなので、もらう側から外してほしいと言われることがあります。外した土地は、結局あなたの手元に残ります。登記事項証明書で地目と地番を一覧にしてください。家と一緒に渡せる土地と、渡せない土地を先に分けておくと、もらい手との話が具体的になります。
古民家の 譲渡で 起きる 問題と 費用の 目安は? 固定資産税・相続登記・契約不適合
古民家の譲渡でつまずきやすいのは、固定資産税を誰が払うか、相続登記と移転登記の費用、引き渡した後の不具合の責任の3つです。どれも金額は家ごとに違いますが、税の率や責任の決まりは法律で定められています。手元の固定資産税の納税通知書と契約書の書き方で、どちらにどれだけの負担が出るかの見当が付きます。
1. 固定資産税:1月1日の 名義人に、 その 年度の 1年分が 届く
固定資産税は、登記簿などに所有者として載っている人に課されます(地方税法第343条)。誰に課すかはその年の1月1日の状態で決まります(同法第359条)。2月に古民家をあげて名義を移しても、その年度の1年分の納税通知書はあなたの元に届きます。売買なら、引き渡しの日で日割りにして買い手から受け取る取り決めをすることが多くあります。贈与で同じように日割りの分をもらう側に払ってもらうかどうかは、贈与契約の中で決めておかないと、あなたが1年分を払って終わりになります。
金額の見当は、納税通知書に付いている課税明細書で付けられます。たとえば仮に土地の価格が600万円で、200平方メートル以下の住宅用地として6分の1の特例が使われていれば、課税標準は100万円です。地方税法第350条の標準税率1.4%を掛けると、土地の分は年1.4万円という計算になります。実際の税額には負担を急に上げないための調整が入るので、この計算は目安にとどまります。勧告で特例が外れると6分の1の部分が無くなることは、「愛知県の空き家はどれくらい?古民家を持ち続ける間の負担」の節で書いた地方税法第349条の3の2の仕組みのとおりです。
1月1日の名義人に税が届くため、年の途中で譲る場合は日割りの精算を決めること
譲渡した年の固定資産税の負担
1月1日
課税対象者の決定
この日の名義人に、その年度1年分の固定資産税が課される。
年の途中(例:2月)
古民家の贈与と名義変更
名義を移しても、その年の納税通知書は元の名義人に届く。
贈与契約時
日割り精算の取り決め
契約で決めないと、あげる側が1年分を全額負担して終わる。
2. 相続登記:済ませてからで ないと、 贈与の 登記に 進めない
相続登記にかかる登録免許税は、登録免許税法の別表第一により、固定資産税評価額の0.4%です。評価額が土地と建物を合わせて500万円の古民家なら、2万円という計算になります。そこに戸籍の取り寄せの実費と、頼むなら司法書士への報酬が加わります。そのうえで贈与による名義の移転には、同じ登録免許税法の別表第一により、評価額の2%がかかります。同じ500万円の家なら10万円で、この分をあげる側ともらう側のどちらが持つかも、贈与契約で決めておく事項です。
相続登記をしないままにしておくと、正当な理由なく申請しない人は10万円以下の過料の対象になると、法務省が案内しています。あげる話が進まないあいだも、この義務の期限は進んでいます。費用の順番として、相続登記の2万円の段階を飛ばして、10万円の移転登記に進むことはできません。もらい手が見つかってから慌てるより、先に名義を整えておく方が日程を組みやすくなります。
3. 契約不適合:贈与は 売買より 責任が 軽いが、 負担を 付けると 重くなる
古民家を売った場合なら、渡した家が契約で約束した中身と違っていれば、売った人は民法第562条の契約不適合の責任を問われます。買主は修理などを求められるほか、代金の減額(同法第563条)や損害賠償・解除(同法第564条)を求めることもできます。贈与については、民法第551条第1項が、あげる側は贈与の対象と決めた時の状態で引き渡すことを約束したものと推定する、と定めています。ただで譲った古民家に後から雨漏りが見つかっても、売買ほどの責任は問われにくい作りです(民法(e-Gov法令検索))。
ただし、もらう側に、家財の処分や裏の小屋の解体を引き受けてもらうといった条件を付けると、負担付きの贈与になります。民法第551条第2項により、あげる側はその負担の限度で、売主と同じ責任を負います。たとえば仮に、引き渡したあとで雨漏りが見つかり、修理に50万円かかったとします。何の条件も付けない贈与なら、あげる側は贈与の対象と決めた時の状態のまま渡すと約束したものと推定されます。責任があるかどうかは、この推定と、契約書に書いた引き渡しの状態とを照らして判断されます。その時点ですでに雨漏りがあり、契約書に「直してから渡す」といった別の約束が無ければ、あげる側に修理を求めるのは難しくなります。負担付きの贈与なら、もらう側が引き受けた負担の範囲で、あげる側に請求される余地が生まれます。知っている不具合は書面に書き、写真を添えて渡しておくことが、どちらの形でもいちばんの備えになります。
愛知県の 古民家は あげるか 買取か? 4項目の チェックで 分かれる
次の4項目のチェックがすべて当てはまる古民家は、「あげます」で譲る道が開けます。1つでも外れる家は、買取か解体を並べて考える方が早く片付きます。4項目は、相続登記の有無、建物の状態、もらい手の見込み、維持費の負担です。外れた項目によって、待てば埋まるものと、待っても埋まらないものに分かれます。
□ 相続登記:名義が相続人の自分に移っている□ 建物の状態:雨を防いでいて、手を入れれば住める□ もらい手の見込み:引き受けると言っている人が1人以上いる□ 維持費の負担:見つかるまでの税と管理費を払い続けられる
相続登記、建物の状態、もらい手、維持費の4条件と外れた場合の買取や解体への分岐
あげる道が開ける4条件と外れた時の分かれ目
相続登記(待てば埋まるか)
誰が継ぐか決まっていれば進む。遺産分割が未定なら待っても解決しない。
建物の状態(直さず譲れるか)
雨漏りなどを直して譲るより、現況での買取や解体を選ぶ方が手出しが少ない。
もらい手(すぐ譲れるか)
引き受ける人がいなければ、見つかるまで税と管理費を払い続けることになる。
維持費(払い続けられるか)
待つ間の負担が重い場合、買取や解体を並べて考える方が早く片付く。
1. 相続登記:名義が 相続人の 自分に 移っているか
このチェックが外れていても、相続人の間で誰が受け継ぐかが決まっているなら、時間と費用をかければ埋まります。戸籍を集めて登記を申請すれば、あげる道にも売る道にも進めるようになります。外れたままでは、譲るのも売るのも同じところで止まるので、どちらの出口を選ぶにしても、ここから手を付けることになります。
相続人の間で話がまとまっていない場合は、待っても自然には埋まりません。あげるか売るかの前に遺産分割の話し合いが要るので、このチェック表で判定できる段階に来ていないと考えてください。
2. 建物の 状態:雨を 防いでいて、 手を 入れれば 住めるか
もらい手が付く家の傷みの程度は、「あげますで譲れる古民家は?もらい手が付く3つの条件」の節に書いたとおりです。このチェックで見るのは、あなたが手を入れずに今の状態のまま譲れるかどうかです。雨漏りを直してから譲ろうとすると、あげる側が工事の費用を出して、その家をただで渡すことになり、出ていくお金だけが増えます。
屋根が抜けかけている、床が落ちているといった家は、このチェックが外れます。直して譲るより、解体して土地にするか、現況のまま買い取ってもらう方が、あなたの出すお金が少なくて済みます。
そのまま譲るか解体するかなど、手放す道であげる側が負担する費用の違い
出口ごとのあげる側の費用負担
| 出口 | 建物の状態 | あげる側が出すお金 |
|---|---|---|
| そのまま譲る | 雨を防ぎ、手を入れれば住める | 工事費用なし |
| 直してから譲る | 雨漏りなどがある | 工事の費用(出ていくお金が増える) |
| 解体して土地にする | 屋根が抜けかけ、床が落ちている | 解体の費用(直すより少ない) |
| 現況のまま買い取ってもらう | 屋根が抜けかけ、床が落ちている | 工事・解体費用なし(直すより少ない) |
3. もらい 手の 見込み:引き 受けると 言っている 人が 1人以上 いるか
親戚や近所の人、家を見に来たことのある知り合いなど、すでに名前の挙がっている人がいれば、このチェックは当てはまります。条件の詰めと契約に進めます。名前の挙がっている人がいない場合は、空き家バンクに登録してから声がかかるまでの期間が読めません。その間の維持費をどこまで払えるかという、次の項目とあわせて考えることになります。
もらい手が見つかっても、その人が贈与税や登記の費用を知ったうえで引き受けると言っているかどうかで、話の確かさは大きく変わります。「タダならほしい」という段階の人を数えるのではなく、費用の負担まで話したうえで残った人を1人と数えてください。
4. 維持費の 負担: 見つかるまでの 税と 管理費を 払い続けられるか
もらい手を待つ間も、固定資産税と、草刈りや通風などの管理の費用はかかります。管理が途切れると、空家等対策の推進に関する特別措置法第13条の指導や勧告の対象になり得ます。待つ期間が長いほど、税と管理の両方の負担が重なります(空家等対策の推進に関する特別措置法(e-Gov法令検索))。この項目は、1年あたりの固定資産税と管理費を足した額に、もらい手が見つかるまで待てる年数を掛けて出します。その額を払い続けられるかで判定します。
払い続けるのが苦しい、あるいは遠方に住んでいて管理を頼める人がいないという場合は、このチェックが外れます。待つほど負担が積み上がるので、買取の価格と、待った場合にかかる維持費の合計を並べて決める段階に来ています。
「愛知県の古民家はあげるか買取か?4項目のチェックで分かれる」について、そのまま聞けます。
古民家を あげる 側 (譲る 側)の 手順は? 相続登記の 期限は 知った 日から 3年

あげる側(譲る側)は、相続登記で名義を自分に移してから、空き家バンクや市町村の窓口を通してもらい手を探す順に進めます。どこまで早く進むかは、相続人が何人いて、遺産分割の話がまとまっているかで分かれます。話がまとまっていれば、名義の手続きは数か月で終わります。まとまっていなければ、もらい手探しに入る前の段階で時間がかかります。
1. 相続登記を 済ませて、 名義を 自分に 移す
相続登記をいつまでに申請するかは、親の古民家が自分に来たと知った時期で決まります。2024年4月1日より前から、親が亡くなったことも古民家を受け継いだことも知っていたなら、期限は2027年3月31日です。2024年4月1日より後に知ったなら、知った日から数えて3年です。義務ができる前に始まった相続も、申請しなくてよいことにはなりません(法務省「相続登記の申請義務化について」)。
戸籍の収集や遺産分割協議を経て、法務局への申請で名義が相続人に移るまでの流れ
相続登記を済ませるまでの手順
- 1
戸籍をそろえる
亡くなった親の出生から死亡までと、相続人全員の戸籍を集める。
- 2
遺産分割協議書を作る
誰が受け継ぐかを決め、相続人全員が署名と実印での押印をする。
- 3
法務局へ申請する
24年4月より前に知った人は27年3月末、後に知った人は3年以内が期限。
手順は、亡くなった親の生まれてから亡くなるまでの戸籍と、相続人全員の戸籍をそろえるところから始まります。遺産分割協議書に相続人全員が署名と実印での押印をし、法務局に申請するという流れです。古民家のように祖父母の代から名義が動いていない家では、集める戸籍が増えて数か月かかることもあります。名義を放っておいた場合に何が起きるかは、「土地の名義変更をしないとどうなるか」の記事で売る場面まで含めて確かめられます。
期限までに遺産分割がまとまらないときは、相続人であることを法務局に申し出る相続人申告登記(不動産登記法第76条の3)で、申請の義務を果たせます。ただ、これは名義を移す登記ではないので、この申出だけでは古民家を誰かにあげることはできません。あげる話を進めたいなら、申出で期限をしのぐのではなく、遺産分割をまとめて相続登記まで済ませる必要があります。
2. 空き家バンクに 登録して、 もらい 手を 探す
名義が整ったら、家のある市町村の空き家バンクに登録するのが、知り合いの外でもらい手を探す入口になります。愛知県内の市町村では、空き家バンクのほか、所有者や相続人向けの相談窓口を設けているところがあります。たとえば次の窓口で、登録の条件や、無償で譲りたいという相談を受け付けているかを確かめられます。
| 市町村 | 空き家バンク・窓口 | 確認日 |
|---|---|---|
| 名古屋市 | 名古屋市空き家バンク | 2026-11-02 |
| 西尾市 | 西尾市空き家バンクを利用する | 2026-11-02 |
| 西尾市 | 空家等の相談窓口(所有者・相続人向け) | 2026-11-02 |
| 新城市 | 空き家バンクポータルサイト | 2026-11-02 |
| 新城市 | 空き家の総合相談窓口 | 2026-11-02 |
空き家バンクの扱いは、市町村によって違います。売買と賃貸だけを扱い無償の譲渡は載せない、取引の仲立ちを宅地建物取引業者に頼む、登録できる家の条件を決めている、といった違いです。登録の前に窓口で、ただで譲りたいという条件で載せられるかを聞いてください。登録しても声がかからない場合に、価格や条件のどこを見直すかは、「空き家バンクで売れない原因の切り分け」の記事で原因ごとに分けて考えられます。
愛知県で 古民家を もらう 側の 手順は? 贈与税は 110万円を 超えるかで 決まる
もらう側は、現地と登記・税の書類を確かめてから贈与契約を結び、移転登記を済ませます。もらった財産の評価が年110万円を超えれば、翌年に贈与税の申告をします。手間と費用がどこまで膨らむかは、家と土地の評価額と、あげる側から家財の処分などの負担を引き受けるかどうかで分かれます。
1. 現地と 書類を 確かめてから、 引き 受けると 答える
もらう側が先に見るのは3つです。登記事項証明書で、所有者の欄があげる人の名前になっているか、地目に田や畑が混じっていないかを見ます。そして固定資産税の課税明細書で、毎年の税がいくらかを見ます。ここで分かることは、家を見に行く前に聞いておけば無駄足を減らせます。現地では、屋根と天井のしみ、床下の湿り、井戸や浄化槽などの水回りの状態、車で入れる道の幅を見ます。住めるようにするまでの工事の見積もりを取ってから、引き受けるかどうかを決めます。
「引き受けます」と答えた時点で、贈与の契約は成り立ちます。工事の見積もりが出る前に返事をせず、確かめた結果を見てから答える順番を守ることが、もらう側にとっていちばんの身の守り方です。
2. 贈与契約を 結び、 移転登記と 贈与税の 申告を する
贈与契約書には、あげる土地と建物の地番と家屋番号、引き渡しの日、引き渡す時の状態、登記の費用と固定資産税をどちらが持つかを書きます。あげる側ともらう側が署名して、それぞれ1通ずつ持ちます。登記にかかる税の目安は、「古民家の譲渡で起きる問題と費用の目安は?固定資産税・相続登記・契約不適合」の節に書いた評価額の2%です。申請は司法書士に頼むか、自分で法務局に出します。
もらった家と土地の評価額が、その年にほかにもらった財産と合わせて110万円を超えた場合は、翌年に贈与税の申告と納付をします(国税庁「No.4402 贈与税がかかる場合」)。加えて、贈与で不動産を取得した人には、地方税法第73条の2により不動産取得税がかかることがあります。愛知県の税の窓口から納税通知書が届きます。もらう前に、贈与税・登記の税・不動産取得税の3つを合わせた額を見込んでおくと、引き受けたあとの資金の計画が狂いません。
登記や税の書類を確認し、現地の傷みや道の幅を見てから引き受けるか決める流れ
もらう側が事前に確かめる手順
- 1
登記と税の書類を見る
登記事項証明書で名義と地目を、課税明細書で毎年の税額を確かめる。
- 2
現地の傷みと道を見る
屋根のしみや水回りの状態、車で入れる道の幅を現地で確かめる。
- 3
見積もり後に返事する
住めるようにする工事の見積もりを取ってから、引き受けると答える。
なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。
古民家を あげた後に 揉めないために、 愛知県の 実家で 何を 書面に 残す?
引き渡す時の状態と費用の分担、譲れなかったときの期限と次の手の2つを書面に残しておけば、譲った後の行き違いの多くは避けられます。揉めやすさは、家財や仏壇をどこまで残すか、そして話が途中で止まったときに誰が何を負担するかを、口頭のまま進めたかどうかで分かれます。
1. 引き渡す時の 状態と、 費用の 分担を 書く
書面に残すのは4つの事項です。家財や仏壇、蔵の中の道具を残すのか片付けるのか、知っている雨漏りやシロアリの跡、引き渡しの日に鍵を何本渡すかです。そして相続登記・移転登記・その年の固定資産税・家財の処分の費用を、どちらが持つかです。とくに家財は、もらう側が「使える物は残してほしい」と言っていても、引き渡したあとで処分の費用を請求されることがあります。残す物と処分する物を部屋ごとに書き分けておくと、話がぶれません。
家財の扱いや不具合、費用の分担を書面に残すことで引き渡し後の行き違いを防げること
贈与契約書に残す主な事項
家財や仏壇の扱い
道具を残すのか片付けるのかを部屋ごとに書く
知っている不具合
雨漏りやシロアリの跡などを残しておく
鍵の本数
引き渡しの日に鍵を何本渡すかを決める
費用の分担
登記や税、家財処分の費用をどちらが持つか
知っている雨漏りやシロアリの跡を書面に残しておくと、民法第551条第1項の決まりが、あげる側に有利に働く材料にもなります。あげる側は、贈与の対象と決めた時の状態で家を引き渡すと約束したものと推定される、という決まりです。書面に書いた状態が、引き渡すと約束した状態になります。引き渡したあとでその不具合が問題になっても、契約で決めた状態のまま渡したかどうかを確かめる材料になるためです。
2. 譲れなかった ときの 期限と、 次の 手を 決めて おく
もらい手との話は、見積もりを見て辞退される、家族に反対される、ローンや資金の都合が付かないといった理由で、途中で止まることがあります。「◯月末までに契約がまとまらなければ、この話は終わりにする」という期限を、話を始める段階で相手に伝えておいてください。あなたの側だけが待ち続ける形を避けられます。期限を過ぎたら、解体して国に引き取ってもらうのか、現況のまま売るのかという次の手も、あらかじめ決めておくと迷いません。
税や登記、相続人の間の話し合いで判断に迷う点があるかもしれません。名古屋市が設けている専門家による相談窓口のように、自治体が弁護士や司法書士などの専門家に相談できる場を案内していることがあります。家のある市町村の窓口で、同じような相談先があるかを聞いてみる価値があります。
「古民家をあげた後に揉めないために、愛知県の実家で何を書面に残す?」について、そのまま聞けます。
無償譲渡より 買取が 向く 古民家は? 当社が 買い取る 流れと 条件
当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。
「無償譲渡より買取が向く古民家は?当社が買い取る流れと条件」について、そのまま聞けます。
愛知県の 古民家を あげるか 売るか、 チェックの 結論
- 「あげます」で譲れるのは、相続登記で名義が相続人に移り、雨を防げていて、引き受けると言う人が1人以上いて、見つかるまでの維持費を払い続けられる古民家です。4項目がそろえば、贈与の契約と移転登記で手放せます。
- もらう側には、年110万円を超える分の贈与税と登記の税がかかります。あげる側にも、その年の固定資産税と相続登記の費用が残ります。費用の分担と引き渡す時の状態は、口約束ではなく贈与契約書に書いておきます。
- 名義の手続きに年単位がかかる、建物が傷んで引き受け手が付かない、維持費を払い続けられない家もあります。こうした家は、解体して国に引き取ってもらうか、現況のまま売るかを、待った場合にかかる維持費の合計と並べて決めます。
当社は、傷みや家財が残る古民家も現況のまま買い取り、お引き渡しの日に代金をお支払いします。ただ、農地法の許可が下りない田や畑の部分は買い取れません。
通話料無料・全国対応
時間外と定休日のお電話も担当の携帯に転送されるので、直接責任者につながります。
この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。
愛知県の 古民家を あげますで 手放すときに よく ある 質問
Q1. 古民家を タダであげても、 もらう 側に 税金は かかりますか
かかることがあります。贈与税は、もらった年の1月から12月までにもらった財産を、すべて合計して計算します。古民家の評価額だけなら110万円を下回っていても、同じ年に親などから現金をもらっていれば、合わせた額で110万円を超えることがあります。さらに、贈与で家や土地を取得した人には、不動産取得税がかかることがあります。相続で取得した場合と違って非課税にはならないので、もらう側は贈与税・不動産取得税・登記の税の3つを見込んでおく必要があります。
Q2. 相続登記を していない 古民家は、 そのまま 誰かに 譲れますか
登記の上では譲れません。所有者の欄が亡くなった方の名前のままでは、あげる人として名乗れないので、先に相続登記で名義を相続人に移す必要があります。古民家では、所有者の欄に祖父母や曾祖父母の名前が残っていることがあります。その場合は亡くなった方ごとに相続人をたどるので、遺産分割に加わる人が遠い親戚まで広がることもあります。まず登記事項証明書で、所有者の名前を確かめてください。司法書士に、何代分の相続をたどる必要があるかを聞くと、手続きにかかる期間の見当が付きます。
Q3. 建物が 建ったままの 土地を、 国に 引き取って もらえますか
引き取ってもらえません。相続土地国庫帰属制度は、建物が建っている土地を対象から外しているので、古民家を解体して更地にしてから申請することになります。審査の手数料は、土地1筆ごとに14,000円です。承認されたら納める負担金は、宅地なら20万円が基本で、一部の市街地の宅地などは面積で計算されます(法務省「相続土地国庫帰属制度について」)。解体の費用に手数料と負担金が加わるので、現況のまま売った場合の金額と並べてから決めると、手元に残る額の違いが見えます。
Q4. 空き家バンクに 載せると、 古民家は どれくらいでもらい 手が 見つかりますか
期間の目安は、統計としても当社の記録としても示せるものがありません。見つかるまでの長さを左右するのは、家のある地域に移り住みたい人がどれだけいるか、車で入れて建て替えができるか、田畑が付いていないかです。登録の情報に現地の写真と不具合が正直に載っているかも左右します。これらが整っていない家ほど、長くかかります。待てる期間をあらかじめ決め、その期間の固定資産税と管理費を足した額を出しておいてください。期限を過ぎたときに、次の手へ移る判断がしやすくなります。
Q5. 古民家を 会社や NPO法人に 無償で 譲ると、 あげる 側に 税金は かかりますか
かかることがあります。所得税法第59条第1項により、個人が法人に不動産を贈与した場合は、その時の値段で売ったものとみなされます。相続した時から値上がりしている分があれば、あげる側に譲渡所得の税がかかる場合があります。個人に譲る場合とは、扱いが逆になります。地域の団体やNPO法人に譲ろうと考えているときは、話を進める前に税務署か税理士に、みなされる値段と税額の見込みを確かめてください。
Q6. 仏壇や 家財が 残ったまま でも、 譲ったり 買い 取って もらったりできますか
譲る場合は、もらう側が家財ごと引き受けると同意すれば可能です。ただ、後で処分の費用をどちらが持つかで揉めやすいので、残す物と処分する物を部屋ごとに贈与契約書へ書き分けておくことが欠かせません。仏壇は、引き渡す前に菩提寺と相談して閉眼の供養を済ませておく家が多く、もらう側もそのうえで引き受けるかを決めます。当社に売る場合は、仏壇や家財が残ったままの現況でお引き渡しいただけるので、片付けを終えてから相談する必要はありません。
当社の 見方
相続した物件では、戸籍などの書類が追加で必要になります。
ご用意いただく書類は、個別のご案件によります。
ご負担いただく費用は、個別のご案件によります。
リースバック(売却後も賃借人として住み続ける形)も積極的にお受けしています。
買い取れない物件や、売らないほうがよい場合は、正直にそうお伝えしています。
青森県黒石市の賃貸中の戸建て(築60年以上)を、約50万円で買い取りました。
大阪府堺市の戸建てを、買取金額1,000万円台前半で買い取りました。
千葉県市川市の土地を、約940万円で買い取りました。
東京都杉並区の戸建て(築60年以上)を、買取金額1,000万円台後半で買い取りました(2024年に取引)。
当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。
この記事について
- 執筆・編集
- リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
- 監修
鶴野 博之株式会社リアテクス 執行役員宅地建物取引士(東京)第257503号/賃貸不動産経営管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)この区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:鶴野 博之(株式会社リアテクス 執行役員)- 公開・更新
- 公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
- この記事の事実確認の方法
- 法令:民法、空家等対策の推進に関する特別措置法出典:所有者・相続人向け
- 記事の作り方
- この記事は、当社の担当者が事実確認を行ったうえで公開しています。
出典(11件・に確認)
- laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
- laws.e-gov.go.jp/law/426AC1000000127
- nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4402.htm
- moj.go.jp/MINJI/minji05_00565.html
- moj.go.jp/MINJI/minji05_00454.html
- stat.go.jp/data/jyutaku/index.html
- city.nagoya.jp/bousai/anzen/1034530/1014550/1014567.html
- city.nagoya.jp/bousai/anzen/1034530/1014550/1014551.html
- city.nishio.aichi.jp/kurashi/sumai/1001387/1001795.html
- city.shinshiro.lg.jp/kurashi/jyutaku-tochi/akiya/akiya-bank.html
- city.shinshiro.lg.jp/kurashi/jyutaku-tochi/akiya/kaisyu-jigyo.html
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