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空き家のゆくえ買取くん

空き家

別荘あげますは長野県でも可能?無償譲渡の手順と費用

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 取締役COO 薩摩 賢幸
別荘あげますは長野県でも可能?無償譲渡の手順と費用

「親から相続した長野県の別荘を、誰かにあげてでも手放したい。もらってくれる人が本当にいるのか分からない」。長野県の別荘をあげる話は、もらう人の承諾と、相続登記・管理費の精算がそろって初めて進みます。値がつく別荘なら、無償で譲るより売る方が手元にお金が残ります。

当社は長野県の別荘も買主として直接買い取り、代金は引き渡しの日にお支払いします。地主が借地の譲渡を承諾しない区画と、管理費の滞納が土地と建物の値を上回る区画は買い取れません。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(6章)

長野県の別荘、あげます以外の手放し方も相談できます

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この先は当社の買取窓口「買取くん」です。

長野県の別荘は、「あげます」と相手を募って無償で手放すことができます。成り立つのは、もらう人が受け取ると承諾したときだけです。その人には贈与税や不動産取得税、毎年の固定資産税と管理費が移ります。負担を引き受けてでも欲しいと思われる別荘なら、譲る話はまとまります。値がつく別荘なら、無償で譲るより売った方が手元にお金が残ります。

別荘あげますは長野県でも可能?無償譲渡の手順と費用の要点を、定義・この記事でわかること・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

別荘をあげますと決める前に、長野県で知っておく前提は?

別荘をもらう人が、信濃町の野尻湖にある建物の冬の現地を訪れ、冬の水抜きの作業をしている

別荘をあげる話は、もらう人の承諾で初めて成り立ち、税と管理の負担もその人へ移ります。

軽井沢町、茅野市の蓼科、白馬村、信濃町の野尻湖のまわり。長野には古くからの別荘地が各地にあります。親が若いころに買った区画を、子が相続して持て余す。よくある形です。もらう人は、その年にもらった財産の合計が110万円を超えると、贈与税の申告をします。名義が親のままなら、2024年4月1日に始まった相続登記の義務も関わります。この3つの前提を押さえてから、相手探しに入ります。

「あげます」は贈与で、もらう人の承諾までは何も決まらない

不動産を無償で渡すことは、民法では贈与にあたります。民法第549条は、渡す側が無償で与えると伝え、受け取る側がそれを受け入れたときに贈与の効力が生じると定めています。掲示板やマッチングサイトに「別荘あげます」と載せただけでは、まだ何も決まっていません。名乗り出た人が「もらいます」と答えて、ようやく合意になります。

合意しても、口約束のままでは安心できません。民法(e-Gov法令検索)の第550条は、書面にしていない贈与は、引き渡しなどが済んだ部分を除き、どちらの側からも解除できるとしています。もらう人が冬の現地を見て、気が変わることがあります。あげる側が、親族に反対されて取りやめることもあります。話が固まったら、贈与契約書を交わしておく方が後で揉めません。

承諾が得られるまで、別荘はあなたの持ち物です。固定資産税は、毎年1月1日の時点で登記簿に所有者として載っている人に課されます(地方税法第343条・第359条)。冬の見回りや管理費の支払いも続きます。相手が見つかるまでの期間は、誰にも読めません。「あげると決めたから、もう自分の物ではない」とは考えないでください。

もらう側にも贈与税・不動産取得税・管理費がかかる

「無償」なのは、あげる側から見た話です。もらう側には、受け取った時点から出ていくお金があります。

最初に来るのが贈与税です。暦年課税の贈与税は、1年間にもらった財産の合計から基礎控除の110万円を引いた残りにかかります(国税庁 No.4402)。別荘の評価がこれを超えれば、もらった人が翌年に申告して納めます。評価の仕方は国税庁の財産評価の決まりによるので、売れる値とは一致しません。

次に、長野県の不動産取得税です。相続で取得したときはかからない税ですが、贈与で取得するとかかります(地方税法の不動産取得税の非課税の定め)。通知は、登記を終えてしばらくしてから県から届きます。税額の見込みは、長野県の県税の窓口で聞けます。所有権を移す登記には登録免許税がかかり、司法書士に頼めば報酬も要ります。

そのうえで、持ち続ける費用が毎年乗ってきます。

  • 固定資産税と、区域によっては都市計画税
  • 別荘地の管理費(区画の中の道の補修、除雪、ごみの回収など)
  • 別荘地の水道の基本料金と、温泉を引いている区画ではその使用料
  • 冬の水抜き、屋根の雪下ろし、草刈りの手間か、委託した場合の料金

もらう人はこれを積み上げてから返事をします。「無償でも割に合わない」と断られることは珍しくありません。あげる側が管理費の年額と固定資産税の額を先に示せると、相手は判断しやすくなります。数字のない「あげます」は、問い合わせの段階で止まりがちです。

別荘を譲る前に知っておくべき前提

  • 贈与の成立

    もらう人が承諾して初めて合意になる

  • 口約束のリスク

    書面にしていない贈与は後から解除できる

  • 相手探しの期間

    決まるまでは固定資産税や管理費の負担が続く

相続した別荘を放置した場合のリスクと、早期に決める理由

相続した別荘を手放すには、先に名義を相続人へ移します。亡くなった親の名義のままでは、贈与の登記も売買の登記もできないからです。相続登記は2024年4月1日から義務になり、相続で不動産を取得したと知った日から3年以内に申請します(不動産登記法第76条の2第1項)。義務化の前に親が亡くなり、別荘を継いだと知っていた場合も、申請は免れません。この場合の期限は2027年3月31日です。起点は親が亡くなった日ではなく、取得を知った日です。自分の期限がどの日付になるかを、最初に確かめてください。

分け方の話し合いがまとまらないときは、相続人であることを登記官に申し出る相続人申告登記という手段があります(不動産登記法第76条の3第1項)。期限への備えにはなりますが、名義は移りません。この状態では、あげることも売ることもできません。名義変更の順番と費用は、「相続した空き家の名義変更と売却の事例」の記事で追えます。

名義を整えないまま放置した場合、長野の別荘には冬のリスクが重なります。給水管や給湯器が凍って破れる。春に水が噴き出し、床が傷む。雪の重みで屋根や張り出したデッキが壊れる。閉め切った室内にカビが広がる。どれも、人が通っていれば防げた傷みです。

傷みは建物の中だけで終わりません。屋根からの落雪や倒れた木が隣の区画を壊せば、所有者が責任を問われることがあります。どんな場合に賠償まで及ぶかは、「空き家の放置で責任と賠償を負う条件」の記事で確かめられます。管理されず危険な状態になった家は、市町村から指導や勧告を受けることもあります(空家等対策の推進に関する特別措置法第13条・第22条)。管理費の滞納も、規約によっては遅延の損害金が付いて膨らみます。

早期に決める理由は、時間とともに「もらってくれる人」が減っていくことにあります。傷んだ別荘を欲しがる人は少なくなります。雪の季節は現地を見せられず、話が春まで止まります。その間も税と管理費は積み上がります。相続登記の期限も近づきます。決めるのが1年遅れると、同じ別荘でも選べる手放し方が1つ減る。そう考えておくと、動く時期を見誤りません。

「別荘をあげますと決める前に、長野県で知っておく前提は?」について、そのまま聞けます。

長野県の別荘はどの方法で手放す?無償譲渡・空き家バンク・買取の分かれ目

木造の建物の外観と、その周りの木々

手放し方は、建物が冬を越せる状態か、管理費の滞納がないか、土地が所有地かでほぼ決まります。

「別荘あげます」を長野で実現する方法は、個人に譲る、空き家バンクに載せる、国に引き取ってもらう、売る、に分かれます。同じ別荘でも、どの道を選ぶかで手元に残る額が変わります。当社が他県で買い取った戸建てでも、100万円未満から1,000万円台前半まで開きがありました。値がつくかどうかを知ってから、譲るか売るかを決めても遅くはありません。

1. 個人に無償で譲る:知人・隣地・マッチングサイト

話がいちばん早くまとまりやすいのは、隣の区画の持ち主です。庭を広げたい。車を置く場所がほしい。目の前に別の建物が建つのを避けたい。そうした理由で引き受ける人がいます。近くに住む知人や、別荘地の管理会社が心当たりを知っていることもあります。

心当たりがなければ、マッチングサイトや「あげます」の掲示板に載せる方法があります。全国の人の目に触れるので、山の暮らしに憧れる人と出会えることもあります。掲載や成約に手数料がかかるかどうかは、サイトによって違います。載せる前に、利用の規約を読んでください。

載せるときは、良いことだけを並べない方が話がこじれません。管理費の年額。冬に車で建物の前まで入れるか。雨漏りや凍結の跡。家財が残っているか。この4つを最初の案内に書いておきます。現地まで来てから断られる回数が減ります。遠くから長野まで足を運ぶ相手にとっても、無駄足になりません。

相手の身元も確かめます。受け取った人が管理を続けなければ、荒れた別荘が別荘地の中に残ります。管理会社によっては、所有者が変わるときに届出や書類を求めます。誰に渡すかは、同じ別荘地の他の持ち主にも関わる話です。名乗り出た相手が会社のときは、税の扱いが個人と違います。あげる側に税がかかる場合があるので、よくある質問の「会社(法人)に別荘をあげると、税金はどうなりますか」も読んでから決めてください。

他県での戸建て買取価格の開き

  • 下限の買取額100万円未満
  • 上限の買取額1,000万円台前半

2. 長野県内の市町村の空き家バンクに載せる

空き家バンクは、市町村が、家を売りたい・貸したい人と、住みたい人をつなぐ仕組みです。長野県内では、移住の相談窓口と合わせて空き家バンクを運営している市町村があります。登録の窓口は、別荘がある市町村の空き家や移住の担当課です。長野県の公式サイトから、各市町村のサイトへたどれます。

長野県の空き家の状況は、総務省統計局の住宅・土地統計調査(令和5年)の都道府県別の表で、総住宅数・空き家数・空き家率を同じ行で確かめられます。この調査の空き家には、別荘などの「二次的住宅」も数に入っています。全国では、令和5年の調査で空き家が900万戸、空き家率は13.8%でした(総務省 住宅・土地統計調査・令和6年4月公表)。別荘地を抱える長野県の空き家の数は、住む人のいない家と、ふだん使われない別荘を合わせた値として読みます。

空き家バンクに載せられる家の条件は、市町村ごとに違います。移り住む人に向けた仕組みなので、別荘地の区画をどう扱うかも市町村が決めています。定住を前提にした制度では、別荘として使う人への譲渡は扱わないこともあります。登録の前に、別荘地の区画でも載せられるかを窓口で聞いてください。

登録そのものに費用がかからない市町村でも、契約まで無料とは限りません。契約の段階で地元の宅地建物取引業者が間に入る市町村もあり、その場合は仲介手数料がかかります。無償で譲るつもりでも、仲介の扱いになるかを先に確かめます。

譲渡のときの家財の片付け、建物の解体、住むための改修に、市町村が補助を出していることもあります。補助は年度ごとの予算で組まれます。令和8年度(2026年4月〜2027年3月)の補助は、その年度の交付要綱に書かれた条件で決まります。前の年度にあった補助が、今年度も同じ金額・同じ対象で残っているとは限りません。予算の枠に達すると、年度の途中でも受付を締める市町村があります。

  • 譲渡の補助(空き家バンクでの成約に伴う家財の片付けなど):主に使うのは、空き家バンクに登録した持ち主か、移り住む人です。別荘地の区画が空き家バンクの対象か、成約や登録が補助の条件かを確かめます
  • 解体の補助:主に使うのは持ち主です。危険な状態の空き家に限るか、居住用の家に限って別荘などの二次的住宅を除いていないかを確かめます
  • 改修の補助:主に使うのは、移り住んで住民票を移す人です。何年以上住むという条件があるか、別荘として使う人が対象から外れていないかを確かめます

解体の補助には、国土交通省の空き家対策総合支援事業などを使って市町村が設けているものがあります。管理されずに傷んだ家を除くための制度なので、ふだん使っていないだけの別荘は、傷みの判定で対象外になることがあります。どの補助も、交付の決定より先に契約や工事、片付けを始めると、対象から外れるのが通例です。窓口では、令和8年度の要綱、受付の期間、予算の残り、工事が年度をまたぐときの扱いを聞いてください。交付が決まってから業者と契約します。

個人へ無償譲渡する際の手順

  1. 1

    相手を探す

    隣の区画の持ち主や知人、マッチングサイトなどで探す。

  2. 2

    最初の案内に条件を書く

    管理費の年額や建物の傷みなどを伝え、無駄足を防ぐ。

  3. 3

    相手の身元と意思を確かめる

    管理を続けられるか、個人か会社かを確認して決める。

3. 相続土地国庫帰属制度は、建物が建つ別荘地には使えない

国に土地を引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度は、建物がある土地では申請できません(法務省「相続土地国庫帰属制度について」)。別荘が建ったままの区画は、そのままでは対象外です。相続などで土地を取得した人が使う制度で、承認されれば負担金を納めます。負担金は、宅地は原則20万円です(相続土地国庫帰属制度について(法務省))。

使うなら、先に建物を壊して更地にします。解体費は持ち主の手出しです。木造の別荘でも、急な斜面に建っている、重機が入れない、浄化槽を撤去する、といった条件で費用が上がります。費用の考え方は、「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事で確かめられます。

更地にしても、承認されるとは限りません。法務省の案内には、建物のほかにも申請できない土地や、承認されない土地の決まりが挙げられています。区画の中の道を別荘地の会社や住民が共有している、土地に担保が付いている、といった事情があれば、案内の要件に照らして確かめます。

解体費に負担金が加わると、手放すための出費は大きくなります。この道は、建物を壊しても値がつかず、もらう人もいない区画のための出口です。値がつく別荘や、もらい手が見込める別荘で選ぶ道ではありません。

募集の案内に記載すべき情報

  • 管理費の年額

    受け取った後に毎年いくら出ていくかを示す

  • 冬のアクセス

    冬に車で建物の前まで入れるかを伝える

  • 建物の傷み

    雨漏りや凍結の跡など悪い点も書いておく

  • 家財の有無

    家財を残して渡すか片付けてあるかを明記する

4. 無償譲渡より買取が向く別荘は?値がつくかの確かめ方

建物が使える状態で、滞納の精算を済ませても値が残る別荘なら、無償譲渡より買取や売却の方が手元に残ります。無償譲渡で受け取るお金は0円です。それでも、相続登記や滞納の精算の費用は、あげる側が持ちます。売れば、その費用を代金から払ったうえで残りが手元に入ります。

当社が他県で買い取った例では、大阪府堺市の戸建ては1,000万円台前半でした。相続した実家で、遠方から管理されていた家です。富山県富山市の戸建ては、投資用に買われて8年空き家だった家で、400万円台でした。東京都荒川区の再建築不可の空き家は、100万円未満でした。どれも長野の別荘ではありません。それでも、建て替えができない土地や長く放置された家にも値はついています。「誰ももらわないだろう」と決める前に、値を確かめる意味はあります。

無償譲渡の方が向くのは、次のような別荘です。建物の傷みが進み、解体費が土地の値を上回る区画。隣の持ち主が欲しがっている、小さな区画。管理費の滞納が大きく、精算すると代金がほとんど残らない区画。こうした別荘は、値をつけて売ろうとしても話が進みにくく、もらってくれる相手がいるうちに渡す方が負担は軽く済みます。滞納がある場合の出口は、「別荘・リゾートマンションを処分したい」の記事でも比べられます。

反対に、仲介の方が手取りが多くなる別荘もあります。建物が傷んでおらず、買い手を探す人が多い区画です。時間をかけて一般の買主を探せるなら、買取の提示額より高い値で決まることがあります。仲介で売ると、成約したときに仲介手数料がかかります。当社が買い取る場合は仲介手数料はかかりません。引き取り先ごとの費用の違いは、「空き家の引き取り先を比較」の記事で並べて見られます。

値の見当は、国土交通省の不動産情報ライブラリで、市町村と面積を指定して過去の取引価格を調べるとつきます。ただし、長野の別荘地は取引の数が少なく、区画ごとの差も大きくなります。固定資産税の課税明細書にある評価額も、売れる値とは別物です。確かなのは、買主から実際の提示を1つ取ることです。

売ったときは、譲渡所得の税も見込みます。相続した空き家の特別控除は、亡くなった親が相続の直前まで住んでいたことが主な要件の1つです(租税特別措置法第35条第3項)。年に数回しか使わない別荘は、この要件に当たりにくくなります。親が別荘に移り住んでいた場合など、当てはまるかどうかは「空き家3000万円控除の条件」の記事で判定できます。

5. 長野の別荘に合う手放し方を選ぶ診断チェック

8つの項目のうち、当てはまるものに□を付けます。付かなかった項目で、向く手放し方が分かれます。

  • □ 雨漏り・床の沈み・凍結による配管の破れが、どれもない
  • □ 冬でも車で建物の前まで入れる
  • □ 管理費や水道・温泉の使用料に滞納がない
  • □ 別荘地の規約で、名義を変えるときの届出の決まりを確かめた
  • □ 土地は借地ではなく、自分で所有している
  • □ 相続登記を済ませ、名義が自分になっている
  • □ 家財を片付ける時間と費用を出せる
  • □ 手放すまで1年以上待てる
□が付かなかった項目向く手放し方理由
なし(8つ全部に□)空き家バンク・仲介・個人への譲渡のどれも選べる状態がよく待てるので、値をつけて売る余地がある
家財の片付け/1年以上待てる買取家財を残したまま、日程を決めて引き渡せる
建物の傷み/冬の進入買取か、隣の区画の持ち主への譲渡一般のもらい手は、現地を見た段階で断りやすい
管理費などの滞納/借地管理会社や地主との話し合いが先精算や承諾がないと、誰にも名義を移せない
相続登記/規約の届出手続きを先に済ませる名義と手順が決まれば、表のほかの行へ進める

複数の行に当てはまるときは、表の下の行から片付けます。名義と滞納が決まらないうちは、どの手放し方を選んでも、最後の登記で止まるからです。

「長野県の別荘はどの方法で手放す?無償譲渡・空き家バンク・買取の分かれ目」について、そのまま聞けます。

別荘をあげる側ともらう側は、長野県で何をどの順に進める?

部屋の窓際で外の景色を眺め、背伸びをしている人

あげる側は名義と管理費の精算から、もらう側は冬の現地と別荘地の規約の確認から始めます。

手続きの最後は、所有権の移転登記です。12月に登記を終えるか、1月にずれ込むかで、翌年度の固定資産税の通知がどちらに届くかが変わります。逆算して動くと、余計な1年分を払わずに済みます。

1. あげる側(譲る側)の手順:名義を整え、条件を示し、書面で約束する

あげる側は、次の順に進めます。

  1. 法務局で登記事項証明書を取り、所有者の欄を見る。親の名義のままなら、相続登記から始める
  2. 管理会社に、滞納の有無と、名義を変えるときの届出の決まりを聞く
  3. 家財を残して渡すか、片付けてから渡すかを決める
  4. 管理費の年額、固定資産税の額、冬の道、建物の傷みを書き出す
  5. 隣の区画、知人、マッチングサイト、空き家バンクで相手を探す
  6. 合意したら、贈与契約書を交わす
  7. 所有権の移転登記を、もらう人とそろって申請する
  8. 管理会社への届出、電気・水道・ガスの名義変更、鍵の引き渡しを済ませる

手間がかかるのは、1と2です。相続登記には、亡くなった親の戸籍をそろえる時間がかかります。相続人が多いと、遺産分割の話し合いにも日数が要ります。管理会社への問い合わせは、相続登記と並行して進められます。滞納があれば、誰がいつ精算するかもここで決めます。

4の書き出しは、相手探しの成否を左右します。もらう人が知りたいのは、受け取った後に毎年いくら出ていくかです。課税明細書と管理費の請求書を手元に置き、数字で示してください。冬の写真が1枚あると、道の様子も伝わります。

7の登記には、あげる側の書類も要ります。印鑑証明書や、相続登記の後に発行された登記識別情報などです。司法書士に頼む場合は、どちらが依頼して費用を誰が持つかも、契約書に書いておきます。

移転登記に必要な書類と費用

  • 名義の整理

    親の名義のままなら先に相続登記を済ませる

  • 滞納の精算

    管理費の滞納があれば誰がいつ払うか決める

  • 登記の書類

    印鑑証明書や登記識別情報などを用意する

  • 費用の負担

    司法書士に頼む費用をどちらが持つか決める

登記完了時期と固定資産税の課税

  1. 1. 名義の整理

    相続登記と滞納の確認

    法務局で名義を確認し、管理会社に滞納の有無と名義変更の決まりを聞く。

  2. 2. 相手探し

    条件を書き出し募集

    家財の扱いを決め、費用や傷みを示して知人やサイトで相手を探す。

  3. 3. 契約と登記

    贈与契約と移転登記

    合意後に贈与契約書を交わし、もらう人とそろって所有権移転登記を申請する。

  4. 4. 引き渡し後

    届出と名義変更

    管理会社への届出やインフラの名義変更を済ませ、鍵を引き渡す。

2. もらう側の手順:受け取る前に現地・規約・費用を確かめる

もらう側が最初にするのは、できれば冬の現地を見ることです。夏の別荘地と冬の別荘地は、暮らしやすさがまるで違います。受け取ってから困らないよう、次の点を確かめます。

  • 冬の道:除雪は誰がするのか。別荘地の管理会社か、町か、自分か
  • 水:別荘地の水道か、公営の水道か。名義を変えるときに手数料や加入金が要るか
  • 規約:建て替えや増築の制限、通年で住めるかどうか
  • 町の基準:軽井沢町のように、自然保護対策要綱で建物の建て方に独自の基準を設けている町がある
  • 登記簿:乙区に抵当権が残っていないか、甲区に差押えの登記がないか
  • 土地:所有地か借地か。借地なら地代と、地主が名義の変更を承諾するか
  • 費用:贈与税・不動産取得税・登録免許税・管理費の年額の見込み

建物も見ます。床下の湿気、水まわりの凍結の跡、屋根の傷み。受け取った別荘を直して使うつもりなら、修理の見積りを先に取ると判断がつきます。

確かめ終えたら、贈与契約を結び、登記を申請します。登記の後には、長野県から不動産取得税の通知が届きます。贈与税は、もらった翌年に申告します。そのほかの財産を同じ年にもらっていれば、合計で計算します。管理会社への届出と、水道・電気の契約の切り替えも、受け取った側の仕事です。

あげる側の手続き手順

  1. 1

    名義と費用の整理

    相続登記を済ませ、管理費の滞納や建物の状態を書き出す。

  2. 2

    相手探しと条件提示

    整理した費用や状態を伝え、引き受けてくれる人を探す。

  3. 3

    契約と登記

    合意したら贈与契約書を交わし、移転登記を申請する。

  4. 4

    引き渡し後の届出

    管理会社への届出やインフラの名義変更、鍵を渡す。

3. 「別荘あげます」を実行するときの注意点:契約書と双方の費用

無償で渡す話でも、契約書には売買と同じくらい中身を書きます。民法(e-Gov法令検索)の第551条第1項は、贈与する人は、贈与の目的として特定した時の状態で引き渡すと約束したものと推定する、としています。売買の契約不適合責任とは考え方が違い、あげる側の責任は軽く置かれています。それでも、知っている不具合を伝えずに渡せば、後で揉める元になります。

契約書に入れておく項目は、次のとおりです。

  • 建物と土地を、引き渡しの時の状態のまま渡すこと
  • 雨漏り、凍結の跡、シロアリなど、あげる側が知っている不具合
  • 家財を残すかどうかと、残した家財の処分を誰がするか
  • 管理費の精算日と、滞納があればその精算の方法
  • 登記の費用を誰が持つか
  • 引き渡しの日と、鍵の受け渡し

費用の負担は、次のように分かれます。

費用主に負担する側注意点
相続登記の登録免許税・司法書士報酬あげる側名義を移さないと、贈与の登記に進めない
管理費・使用料の滞納分あげる側精算を名義変更の条件にする管理会社がある
贈与税もらう側1年にもらった財産の合計から110万円を引いた残りにかかる(国税庁 No.4402)
不動産取得税もらう側登記の後に長野県から通知が届く
所有権移転の登録免許税・司法書士報酬話し合いで決める決めた負担者を契約書に書く
その年の固定資産税1月1日の所有者日割りで精算するかを契約書で決める
家財の片付け話し合いで決める残すなら、そのことを契約書に書く

注意点として見落とされやすいのは、表の1行目と2行目です。あげる側は1円も受け取らないのに、この2つの費用は出ていきます。滞納が大きい別荘では、無償で譲るために数十万円単位の持ち出しになることもあります。値がつく別荘なら、売った代金でこの費用を払える。ここが、譲るか売るかを決める分かれ目になります。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

「別荘をあげる側ともらう側は、長野県で何をどの順に進める?」について、そのまま聞けます。

長野県の別荘を当社が買い取る場合、入金まで何日かかる?

室内を掃除機で掃除している

価格のご提示までは目安30分、ご契約までは目安1〜2週間で、代金は引き渡しと同時にお支払いします。

相談から入金までの流れと、長野の別荘で先に確かめること

取引態様:買主(当社が自ら買い取ります)/媒介(当社で買い取れない物件は、仲介で売却をお手伝いします)

対応しているのは全国47都道府県で、長野県の別荘地も含みます。ご相談から買取価格のご提示までが目安30分、ご契約までが目安1〜2週間です。お引き渡しは早ければ2週間以内で、その日に代金をお支払いします。代金のお支払いと所有権の移転の登記は、同じ日に行います。当社は自己資金で買うため、融資が下りなければ白紙に戻る、という特約は付けません。

決済の日は、売主さまのご都合に合わせて置けます。雪が降る前に済ませたい。年内に名義を移したい。そうしたご事情を伺って日を決めます。遠方にお住まいの売主さまからは鍵をお預かりし、当社だけで現地を見ることもできます。

長野の別荘で、価格と可否に響くことから順に確かめます。

  • 管理費や水道・温泉の使用料の滞納額と、管理会社が名義変更に求める手続き。精算が名義変更の条件になっていることがあるためです
  • 土地が所有地か借地か。借地なら、地主の承諾が要るためです
  • 建物の傷みと家財の量。凍結の跡や雨漏りは、直す費用として価格に表れるためです

当社の実務では、名義が相続登記で相続人に移っているかを先に確認します。済んでいなければ、引き渡しの日から逆算して司法書士と日程を組みます。手続きの決まりは相続登記の申請義務化について(法務省)で確かめられます。

買取相談から入金までの期間

  1. ご相談

    買取の相談

    全国47都道府県に対応。名義が相続人に移っているかを先に確認する。

  2. 目安30分

    買取価格のご提示

    滞納額や建物の傷みなどを確かめ、買取価格を提示する。

  3. 目安1〜2週間

    ご契約

    融資特約は付けず自己資金で買い取る。決済日は売主の都合に合わせる。

  4. 早ければ2週間以内

    引き渡しとご入金

    引き渡しと同時に代金を支払い、所有権の移転登記も同じ日に行う。

用意する書類と、売主さまにご負担いただく費用

一般にご用意いただくのは、登記識別情報または権利証、本人確認書類、印鑑証明書、固定資産税の納税通知書です。相続した別荘では、戸籍などの書類が追加で必要になります。どの書類が要るかは、個別のご案件によって変わります。

売買契約書に貼る印紙、別荘に残る抵当権を消す登記、登記簿の住所を今の住所に直す登記。この3つの費用は、一般に売主さまが持ちます。相続した別荘では、相続登記の費用もかかります。こちらも、個別のご案件によって変わります。当社が買い取る場合は仲介手数料はかかりません。

無償で譲る場合と比べると、出ていく費用の種類はほぼ同じです。違うのは、代金が入るかどうかです。売却の費用の全体は、「不動産売却の費用一覧」の記事で確かめられます。

当社が買い取れない別荘と、仲介や譲渡の方が向く別荘

当社が買い取れないのは、土地が借地で、地主が借地権の譲渡を承諾しない区画です。長野の別荘地には、土地を借りて建物だけを持つ区画があります。借地権を移すには地主の承諾が要ります。承諾がないまま買っても、当社はその土地で建物を使い続ける権利を持てません。

管理費の滞納が土地と建物の値を上回る区画も、買い取れません。管理会社が全額の精算を名義変更の条件にしていると、代金で精算しきれないためです。名義を移した後も、別荘地の道や水道を使えるかが決まりません。

仲介の方が手取りが多くなるのは、建物が傷んでおらず、買い手を探す人が多い区画です。時間をかけて一般の買主を探せるなら、当社の提示額より高い値で決まることがあります。隣の区画の持ち主が欲しいと言っている小さな区画なら、その人に譲る話を先に進めてください。相手が決まっている分だけ、確実に手放せます。

「長野県の別荘を当社が買い取る場合、入金まで何日かかる?」について、そのまま聞けます。

長野県の別荘をあげますと出す前に、決める3つのこと

  • 値がつくかを先に知ります。 無償で譲っても、相続登記や滞納の精算の費用はあげる側が持ちます。値がつけば、その費用を代金から払えます。建て替えのできない土地や長く空いた家にも値がついた例はあるので、譲ると決める前に提示を1つ取ってください。
  • 名義と滞納を片付けます。 名義が親のままでは、贈与の登記も売買の登記もできません。相続登記の期限は、取得を知った日から3年以内です。管理会社には、滞納の有無と名義変更の届出の決まりを聞いておきます。
  • もらう人の負担を数字で示します。 もらう人には贈与税・不動産取得税・登録免許税と、毎年の固定資産税・管理費がかかります。年額を書いた「あげます」の方が、相手は判断しやすくなります。

当社は長野県の別荘も、家財が残ったままの状態で買主として買い取ります。借地で地主の承諾が出ない区画と、滞納が値を上回る区画はお引き受けしません。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

長野県の別荘をあげますで手放すときによくある質問

Q1. もらい手が見つからないときは、どうすればよいですか

先に、買取の提示を取ってみてください。値がつけば、譲るより手元にお金が残ります。値がつかず、解体しても土地の買い手がいない区画なら、相続土地国庫帰属制度が残ります。ただし建物があると申請できず、承認されれば負担金も要ります(相続土地国庫帰属制度について(法務省))。

募り方を見直す手もあります。管理費の年額と固定資産税の額を書き足す。冬に車で入れるかを書く。家財を片付けた後の写真に差し替える。もらう人が迷う点を減らすほど、問い合わせは来やすくなります。

Q2. 管理費を滞納している別荘でも、あげられますか

あげることはできますが、精算の扱いを先に決めないと話が止まります。別荘地の管理費は、管理会社との契約や規約で決まっています。名義を変える届出のときに、滞納の精算を求める管理会社もあります。

滞納分を誰がいつ払うかを、契約書に書いてください。引き渡しの前にあげる側が精算しておく形が、揉めにくい進め方です。もらう人が知らないまま引き継ぐ形にすると、受け取った後に争いになります。滞納額が大きく、精算すると何も残らない場合は、診断チェックの表で「管理費などの滞納/借地」の行を見てください。

Q3. 評価額が110万円以下なら、もらう人に贈与税はかかりませんか

暦年課税なら、その年にほかにもらった財産と合わせて110万円以下であれば、贈与税はかかりません(国税庁 No.4402)。比べるのは売れる値ではなく、国税庁の財産評価の決まりで出す評価額です。

気をつけたいのは、贈与税がかからなくても、不動産取得税と登録免許税は別に出ていくことです。どちらも、贈与税の基礎控除とは関係なく計算されます。同じ年に親などから別の贈与を受けていれば、合計で110万円を超えることもあります。もらう人の年内の受け取りを、先に聞いておくと安心です。

Q4. 会社(法人)に別荘をあげると、税金はどうなりますか

あげる側に所得税がかかることがあります。所得税法第59条第1項は、個人が法人に資産を贈与したとき、その時の価額で譲渡したものとみなすと定めています。無償で渡したのに、売ったのと同じ計算で譲渡所得が出るということです。

受け取った会社の側でも、もらった価額が法人税の計算に入ります。マッチングサイトで名乗り出た相手が会社なら、契約の前に税務署か税理士に確かめてください。個人に渡すか会社に渡すかで、あげる側の負担が変わります。

Q5. 相続放棄をすれば、長野の別荘の管理から外れられますか

外れられるとは限りません。民法第940条第1項は、相続を放棄した人でも、放棄した時にその財産を実際に占有していれば、次に管理する人へ渡すまで、自分の財産と同じ注意で保存しなければならないとしています。鍵を持ち、冬の水抜きに通っていた別荘は、占有していたと見られる余地があります。

放棄は別荘だけを選べません。初めから相続人でなかったことになるので、預金など他の財産も受け取れなくなります(民法第939条)。期限は、自分が相続人になったと知った時から3か月以内です(民法第915条第1項)。管理の責任がどこまで残るかは、「相続放棄しても実家の管理義務は消えない」の記事で確かめられます。

Q6. 冬の長野へ行けなくても、手放す話を進められますか

進められます。当社は遠方の売主さまから鍵をお預かりし、当社だけで現地を見ることもあります。ただ、雪で区画まで車が入れない時期は、雪解けを待って建物を見ることがあります。その間も、登記事項証明書の取得や管理会社への確認は、現地に行かずに進められます。

個人に譲る場合は、もらう人が現地を見るまで話は決まりません。冬に見せられないなら、雪の季節の写真と道の様子を、文章で先に伝えておきます。春に現地を案内する日を決めておくと、話が途切れずに続きます。

当社の見方

相続した物件では、戸籍などの書類が追加で必要になります。

ご用意いただく書類は、個別のご案件によります。

ご負担いただく費用は、個別のご案件によります。

リースバック(売却後も賃借人として住み続ける形)も積極的にお受けしています。

買い取れない物件や、売らないほうがよい場合は、正直にそうお伝えしています。

埼玉県川越市の土地(古家付きを含む)(築50年以上)を、買取金額700万円台で買い取りました(2026年に取引)。

東京都足立区の戸建て(築60年以上)を、買取金額400万円台で買い取りました(2023年に取引)。

東京都東村山市の土地を、約1,500万円で買い取りました。

埼玉県川越市の土地(築50年以上)を、約760万円で買い取りました。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
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薩摩 賢幸薩摩 賢幸株式会社リアテクス 取締役COOこの区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:薩摩 賢幸(株式会社リアテクス 取締役COO)
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