本文へスキップ
空き家のゆくえ買取くん

空き家

岩手県の空き家は「あげます」で手放せる?無償譲渡の手順と買取

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 執行役員 鶴野 博之(宅地建物取引士(東京)第257503号)
岩手県の空き家は「あげます」で手放せる?無償譲渡の手順と買取

「名義人の父が亡くなったままの岩手の実家を、誰かにあげて手放せるのかが分からない」。もらい手が見つかっても、名義が亡くなった親のままでは贈与の登記ができないので、相続登記で名義を移してから、無償譲渡・国庫帰属・買取のどれに回すかを費用と月日で比べて決めます。

当社は岩手県の空き家も、家財や冬の傷みが残ったままの現況で、自己資金で買い取ります。別のもらい手と引き渡しや登記まで済んだ家と、田畑と切り分けられない敷地には金額をお出ししません。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(12章)

「あげます」と決める前に、岩手県の空き家をそのままご相談いただけます

約1分で簡単査定を申し込む

この先は当社の買取窓口「買取くん」です。

岩手県の空き家は、もらってくれる相手が見つかれば「あげます」で手放せます。ただ、登記簿の名義が亡くなった親のままなら、先に相続登記で名義を相続人に移さないと、もらい手への名義変更は申請できません。もらい手が見つからない古い家は、建物が建っているかぎり、国に引き取ってもらう制度にも申請できません。その場合は、解体して国に渡すか、家財や傷みを残したまま買取に回すかを、それぞれにかかる費用と月日で比べることになります。

岩手県の空き家は「あげます」で手放せる?無償譲渡の手順と買取の要点を、定義・この記事でわかること・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

岩手県の空き家を「あげます」で手放すと、法律上は何が起きる?

空き家を「あげます」で渡すことは民法第549条の贈与にあたります。もらい手が受け取ると承諾した時点で、契約が成り立ちます。そのあとの扱いは、約束を書面にしたかどうかと、もらい手が個人か法人かの2点で分かれます。個人が受け取れば1年に110万円を超える分に贈与税がかかります。法人に渡せばあげた側に税がかかることがあります。

「あげます」の空き家は、もらい手の承諾で贈与として成り立つ

無償で渡す贈与と売買の違い

観点無償で渡す贈与売買
代金の受け取り0円(無償)わずかでも受け取る
引き渡し後の責任売買より軽い約束と違っていたときの責任が重い

民法第549条は、一方が自分の財産をただで相手に与える意思を示し、相手がそれを受け入れたときに贈与の効力が生じる、と定めています(民法(e-Gov法令検索))。空き家バンクの欄に「無償」と書いたり、町内の回覧で「家をもらってくれる方を探しています」と知らせたりしただけでは、まだ何も決まっていません。受け取る人が名乗り出て「もらいます」と答えたところで、初めて契約になります。

見落としやすいのは、あげる側に立てるのが、その家の所有者だけだという点です。親が亡くなった家は相続人のものになります。ただ、登記簿の名義が親のままだと、もらい手は自分の名義に書き換える登記を申請できません。受け取った家を売ることも、担保に入れることもできません。名義の整え方と期限は、「名義人が死亡したままの岩手県の空き家は、あげる前に何が要る?」の節にあります。

もうひとつ、代金をわずかでも受け取ると、その約束は贈与ではなく売買になります。売買になると、引き渡した家が約束の内容と違っていたときの責任が重くなります。0円で渡すときとは、別の注意が要ります。違いの中身は、「岩手県の空き家をあげるといくらかかる?譲渡で起きる問題と費用の目安」の節の契約不適合の項目で確かめてください。

口約束で「あげます」と言った空き家は、引き渡しの前なら取りやめられる

空き家バンクから贈与成立まで

  1. 1

    空き家バンクや回覧で知らせる

    「無償」と書いたり回覧で知らせたりしただけでは、まだ何も決まっていない。

  2. 2

    もらい手が承諾する

    受け取る人が名乗り出て「もらいます」と答えた時点で、初めて贈与の契約になる。

民法第550条は、書面にしていない贈与は、あげる側からももらう側からも解除できるとしています。ただし、渡し終えた部分はその限りでありません。近所の人に立ち話で「あの家、よかったら使って」と言ったあとで、兄弟と話し合って売ることにした場合でも、鍵を渡す前で名義も動いていなければ、約束を取りやめられます。

鍵を渡して相手が荷物を運び込んでいたり、移転の登記まで済ませていたりすれば、話は別です。その部分は履行が終わったものとして、解除できません。書面で約束した贈与は、渡す前でもこの条文による解除ができなくなります。贈与契約書に署名するのは、ほかの手放し方と比べ終えてからにしてください。

口約束なら取りやめられるとはいえ、相手が掃除や草刈りを始めていれば、気持ちの上でも費用の上でも揉めごとの種になります。誰に、いつ、どの状態で渡すのか。これを家族で決めてから「あげます」と口にすると、取りやめる場面そのものが減ります。

もらい手が法人だと、空き家をあげた側にも税がかかることがある

個人に空き家をあげたときは、税を納めるのは受け取った人で、あげた側に所得税はかかりません。ところが受け取るのが会社などの法人だと、所得税法第59条第1項により、あげた側はその家を時価で売ったものとみなされます。お金を受け取っていないのに、譲渡所得の申告が要ることがあります。

地元の建設会社や地域づくりの法人から「その家を使わせてほしい」と声がかかることは、珍しくありません。相手が個人か法人かで、あげる側の負担はまるで変わります。法人に渡す話が出たら、契約の前に時価がいくらと見られるかを税務署か税理士に確かめてください。受け取る法人の側にも、ただで受け取った分の利益に法人税がかかります。

名義人が死亡したままの岩手県の空き家は、あげる前に何が要る?

名義人が亡くなったままの空き家は、相続登記で名義を相続人に移してからでないと、もらい手への名義変更の登記を申請できません。どれだけ時間がかかるかは、相続人が何人いて、誰がこの家を引き継ぐかが決まっているかで分かれます。相続登記の期限は、相続で取得したと知った日から3年が原則です。

亡くなった親の名義のままでは、空き家をあげる登記が出せない

相続人が複数いる場合の準備

  • 遺産分割の協議

    誰がこの家を引き継ぐかを相続人全員で決める

  • 単独名義での相続登記

    引き継ぐ人の名義に変更してからあげる

  • 共有名義にする場合

    全員があげる側になり、署名と印鑑証明書が全員分必要

  • 相続人申告登記の注意

    名義は親のまま変わらないため、あげる前には不十分

登記は、名義が動いた順に一段ずつ記録していく仕組みです。親から相続人へ、相続人からもらい手へ、という2回の書き換えを飛ばすことはできません。相続人が贈与契約書に署名しても、登記簿の名義が親のままなら、法務局はもらい手への移転を受け付けません。もらい手は登記の上では、いつまでも他人の家に住むことになります。

相続人が1人なら、その人の名義に移す相続登記だけで済みます。兄弟など相続人が複数いれば、誰がこの家を引き継ぐかを遺産分割の協議(民法第907条)で決めてから、その人の名義にします。協議をせずに全員の共有で登記する方法もあります。その場合は共有者の全員が、あげる側になります。贈与契約書への署名も印鑑証明書も、全員分がそろって初めて進みます。

自分が相続人であると法務局に申し出る相続人申告登記(不動産登記法第76条の3第1項)という手続きもあります。ただ、これは義務を果たしたことにする申し出で、家の名義は親のまま変わりません。あげる予定があるなら、申し出で済ませずに、名義を移す相続登記まで進めてください。

空き家の相続登記の期限は「施行日と知った日の遅い方から3年」

親から相続人ともらい手への登記

  1. 1段目

    親から相続人へ

    相続登記で名義を移す。複数なら遺産分割協議から

  2. 2段目

    相続人からもらい手へ

    移転登記でもらい手の名義に書き換える

相続登記の申請は2024年4月1日から義務になり、相続で不動産を取得したと知った日から3年以内の申請が求められています(不動産登記法第76条の2第1項)。この義務は2024年4月1日より前に始まった相続にもかかります。その場合の期限は、施行日の2024年4月1日と、取得を知った日のどちらか遅い方から3年です(法務省「相続登記の申請義務化について」)。

たとえば父が2021年に亡くなり、その時から実家を相続したと分かっていた人は、2024年4月1日より前から知っていたので、期限は2027年3月31日です。一方、相続そのものは施行日より前でも、遠い親戚の家を自分が相続していたと知ったのが2025年の秋なら、その日から3年が期限です。期限は2027年3月31日より後にずれます。

正当な理由なく申請しないままでいると、10万円以下の過料の対象になると法務省は案内しています。名義を移さずに置いた土地がその後どうなるかは、「土地の名義変更をしないとどうなるか」の記事が詳しく扱っています。あげるか売るかを決める前でも、自分の期限だけは先に暦へ書き込んでおいてください。

岩手県で空き家のまま持ち続けると、雪と管理の負担が毎年来る

岩手県の冬は、空き家の傷みを一気に進めます。暖房の入らない家では、水抜きをしていない給水管が凍って割れることがあります。春に通水したとたん、床下が水浸しになる家もあります。雪下ろしをしない屋根は、雪の重みで軒やトタンが曲がります。雪が隣の敷地や道路に落ちる心配も、毎年出てきます。

屋根の一部が落ちたり塀が倒れたりして人や隣家に損害が出れば、民法第717条により、まず家を占有している人が責任を負います。その人が損害を防ぐ注意を尽くしていたときは、所有者が負うとされています。誰も住まず管理も頼んでいない空き家では、所有者が責任を問われる立場になりやすくなります。その条件は「空き家の放置で責任と賠償を負う条件」の記事に整理されています。

管理が行き届かない状態が続くと、市町村長から管理不全空家等として指導を受けることがあります。改善されなければ、勧告へ進みます(空家等対策の推進に関する特別措置法第13条)。勧告を受けた家の敷地は、住宅用地として固定資産税を軽くする特例から外れます(地方税法第349条の3の2)。特例が外れたときの税の上がり方は「空き家の固定資産税が6倍になる条件」の記事にあります。こうした負担は「とりあえず置いておく」間も毎年積み重なります。

相続を放棄すれば手を離せる、と考える方もいます。けれども、放棄の時にその家を現に占有していた人は、次に管理する人へ引き渡すまで、自分の物と同じ注意で保存しなければなりません(民法第940条第1項)。放棄しても雪下ろしや見回りからすぐ解放されるわけではない点は、「相続放棄しても実家の管理義務は消えない」の記事が条文に沿って説明しています。

「名義人が死亡したままの岩手県の空き家は、あげる前に何が要る?」について、そのまま聞けます。

岩手県の空き家はあげる・国に渡す・売るのどれが向く?名義・建物・もらい手の3つの条件で診断

木造住宅の居間で、向かい合って座り、これからの家の扱いについて話し合っている家族

向く手放し方は、名義が整っているか、建物を残したまま渡せるか、もらい手の当てがあるかの3つの条件でほぼ決まります。中でも建物を残すかどうかは、国に引き取ってもらう制度を使えるかを法律で分ける条件です。ここで迷う家は、もらい手を探す前に、壊すか残すかを家族で決めておくと話が早く進みます。

1. 岩手県の空き家の数から、もらい手の見つかりやすさを読む

手放し方を決める3つの条件

  • 名義が整っているか

    手放す相続人の名義になっているか

  • 建物を残して渡せるか

    残すか壊すかで国庫帰属を使えるかが分かれる

  • もらい手の当てがあるか

    売りにも貸しにも出ていない空き家の数から探す

全国の空き家は900万戸で住宅全体の13.8%にあたります。このうち賃貸用・売却用や別荘などを除いた、使い道の決まっていない空き家が385万戸あります(総務省 住宅・土地統計調査(令和5年)・令和6年4月公表。総務省統計局 住宅・土地統計調査)。岩手県の総住宅数・空き家数・空き家率は、同じ調査の都道府県別の付表に載っているので、県全体の値と、物件のある市町村の値を並べて見てください。

付表を見るときは、空き家の総数よりも、賃貸にも売却にも出されていない「その他の住宅」の数に目を向けます。売りにも貸しにも出ていない空き家が多い地域ほど、同じように「もらってほしい」家が周りにいくつもあります。もらい手の側は、条件のよい家から選べるからです。

数と同じくらい効くのが、場所です。岩手県は面積が広く、盛岡市やその周辺、新幹線の駅がある市のように人の動きがある地域と、山あいや沿岸の集落とでは、家を欲しがる人の数がまるで違います。物件のある市町村の空き家バンクに、どんな家がどれくらいの期間載り続けているかを見ると、あげるにしても売るにしても、相手が付くまでの見当が立ちます。

2. 名義・建物・もらい手のチェック表で、岩手県の空き家の手放し方を診断する

当てはまる項目に印を付けると、名義・建物・もらい手の3つの条件のうち、どれが足りないかが見えます。

【名義】

  • □ 登記簿の所有者の欄が、いま手放そうとしている相続人の名前になっている
  • □ 相続人が複数いる場合、誰がこの家を引き継ぐかの話し合いが終わっている

【建物】

  • □ 建物を壊さずに、今の状態のまま人に渡してよいと思える
  • □ ここ数年の冬で、屋根の曲がりや柱の傾きが出ていない
  • □ 敷地に田や畑が入っておらず、宅地だけで渡せる

【もらい手】

  • □ 近所の人や親族、地元の事業者に、受け取ってくれそうな相手がいる
  • □ その相手が、家財の片付けや修繕を自分の負担で引き受けると言っている

名義の項目に印が付かないうちは、無償譲渡・国庫帰属・買取のどれを選んでも、最初の手続きは相続登記です。名義に印が付き、建物を残して渡してよく、もらい手の項目にも印が付く家なら、無償譲渡がいちばん費用をかけずに済む道になります。

建物は残したいのに、もらい手の当てが無い家は、買取か、空き家バンクで売る道が中心です。もらい手がおらず、解体費と国に納める負担金を出してでも土地ごと手放したい家だけが、国庫帰属の候補になります。敷地に田や畑が入っている家は、農地の権利を動かすのに農業委員会の許可が要ります(農地法第3条)。そのため、宅地とは別の段取りが要ります。その出口は「農地を相続したが売れない」の記事にまとまっています。

3. 条件がそろわない空き家は、時間で解ける条件から片づける

印が付かなかった項目には、時間をかければ埋まるものと、待っても埋まらないものがあります。名義と相続人の話し合いは、戸籍を集めて協議をまとめれば整っていきます。けれども、建物の傷みは冬を越すたびに進み、もらい手の当ても、家が古くなるほど見つけにくくなります。待って良くなるのは、名義の側だけです。

そのため、名義の手続きを始めながら、家の状態を写真と書面で残し、もらい手を探す動きも並べて走らせるのが無理のない順番です。名義が整うのを待ってから探し始めると、その間に雪で屋根が傷みます。あげられたはずの家が、解体しなければ誰も受け取らない家に変わることがあります。

空き家を手放す方法は3つ:岩手県で選べる無償譲渡・国庫帰属・買取

相続した岩手県の空き家を手放す方法は、人にあげる無償譲渡、更地にして国に渡す相続土地国庫帰属、買い手に売る買取の3つです。どれを選ぶかは、建物を残すか壊すかと、手放すまでにどれだけの費用と月日をかけられるかで分かれます。

無償譲渡と相続土地国庫帰属

観点無償譲渡相続土地国庫帰属
建物の扱い残したままでも渡せる解体して更地にする必要がある
手放す側の費用お金がほとんど出ていかない解体費や1筆14,000円の審査手数料

1. 無償譲渡:空き家をあげる相手が近くにいる家に向く

無償譲渡の相手と建物の見込み

無償譲渡の相手建物の見込み用途の例
隣の家の人壊して使うことがある車庫、畑、雪の置き場

無償譲渡の相手として現実に多いのは、隣の家の人、親族、移住を考えている人、地元の事業者です。隣の人は、敷地を広げて車庫や畑にしたい、冬の雪の置き場を確保したい、といった理由で欲しがることがあります。建物を壊して使うつもりなら、家の傷みはあまり問題になりません。

あげる側の利点は、手元からお金がほとんど出ていかず、名義が移れば翌年から固定資産税の通知も来なくなることです。その代わり、受け取る側には登記の税や不動産取得税、場合によっては贈与税がかかります。「ただなら」と言っていた相手が、見積もりを見て手を引くこともあります。受け取る側の負担は「もらう側の手順は?岩手県の空き家を受け取る前に確かめる補助と税」の節にあります。話を進める前に相手と一緒に目を通しておくと、途中で立ち消えになりにくくなります。

2. 相続土地国庫帰属:建物が残る空き家の土地は申請できない

相続や遺贈で取得した土地は、法務大臣の承認を受けて国に引き取ってもらえます。ただし、相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律第2条第3項第1号により、建物が建っている土地は承認の申請そのものができません(相続土地国庫帰属法(e-Gov法令検索))。空き家が建ったままの敷地をこの制度で手放すには、まず建物を解体して更地にする必要があります。

費用は、解体費のほかに、申請のときに土地1筆ごとに14,000円の審査手数料がかかります。承認されると10年分の管理費にあたる負担金を納めます。負担金は宅地なら原則20万円とされていますが(法務省の相続土地国庫帰属制度の案内)、市街地の一部の宅地のように面積で計算する土地もあるので、申請先の法務局で確かめてください。

岩手県の古い家には、母屋のほかに納屋や車庫、作業小屋が建っていることもあり、その場合は解体の範囲がそれだけ広がります。解体費の見積もりの取り方は「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事にあります。国庫帰属を考えるなら、解体費と負担金を足した額を、ほかの2つの方法と並べてください。建物のほかにも、申請できない土地や承認されない土地の条件が法律で決まっています。更地にしても承認されないことがある点も、選ぶ前に知っておく必要があります。

3. 買取:もらい手も解体の資金も無い空き家に向く

買取は、不動産を買い取る会社が自分で買主になり、代金を払って家を引き取る方法です。家財が残っていても、雪で傷んだ屋根がそのままでも、現況のまま引き渡せます。もらい手を探す時間も、解体費を先に出す資金も無いときに、残る道です。

買い取る会社は、買った後の片付けや解体、修繕の費用と、次の買い手が見つかるまでの期間を見込んで金額を出します。そのため、同じ家を一般の人に売るときより金額は低くなります。それでも代金から売主の費用を引いて手元に残る額があるなら、ただであげるより得になる場面は多くあります。その分かれ目は、「無償譲渡より買取が向く岩手県の空き家は?手元に残る額の分かれ目」の節にあります。

岩手県の空き家をあげるといくらかかる?譲渡で起きる問題と費用の目安

木造住宅の古びた柱と、一部が剥がれかけた土壁

あげる側の出費は相続登記の登録免許税と名義が移るまでの固定資産税が中心です。評価額500万円の家なら登録免許税は2万円です。費用より重くなりやすいのは、渡した後に不具合が見つかったときの責任です。その重さは、代金を受け取るかどうかで分かれます。

1. 固定資産税:空き家の名義が移る翌年まで、あげる側に通知が届く

たとえば2月に贈与の登記を済ませても、その年度の納税通知書は、あげた側の宛名で届きます。課税の相手は、その年の1月1日に登記簿の所有者の欄に載っている名前で決まります(地方税法第343条・第359条)。もらい手の宛名に変わるのは、翌年度からです。渡した後の月の分を日割りで相手に持ってもらうか、あげた側がその年の分を払い切るかは、贈与契約書に1行入れておきます。書いていなければ、その年の税はあげた側の負担です。

目安をつかむには、納税通知書の課税明細書で評価額を確かめ、標準税率1.4%(地方税法第350条)をかけます。土地の評価額が300万円、建物が200万円の家なら、土地は小規模住宅用地として課税標準が6分の1になるので(地方税法第349条の3の2)50万円に1.4%で約0.7万円、建物は200万円に1.4%で2.8万円となり、合わせて年に約3.5万円です。市街化区域にある家には、このほかに都市計画税がかかる市町村もあります。

古い木造の家では、同じ市町村の中で持っている家屋の課税標準額の合計が20万円に満たず、家屋の分の税がかからないこともあります(地方税法第351条)。ただし、管理が行き届かずに勧告を受けると、土地の課税標準を6分の1にしていた特例が外れ、土地の部分の税が大きく上がります(空家等対策の推進に関する特別措置法(e-Gov法令検索)第13条)。あげる相手を探している間も、見回りと雪下ろしは止めないでください。

評価額500万円の家の税の目安

  • 登録免許税2万円
  • 固定資産税(年額)約3.5万円

2. 相続登記:空き家の登録免許税は評価額の0.4%

相続登記の登録免許税は、固定資産税の評価額の1000分の4、つまり0.4%です(登録免許税法別表第一)。土地300万円・建物200万円の家なら、合わせて500万円に0.4%で2万円になり、名義を引き継ぐ相続人が納めます。

税のほかに、亡くなった方の生まれてから亡くなるまでの戸籍、相続人の戸籍、家を引き継ぐ人の住民票などをそろえる手数料がかかります。司法書士に頼むなら、その報酬が別に乗ります。報酬は事務所や相続人の人数で変わるので、見積もりで確かめてください。岩手県の小さな町や村に本籍があり、郵送で戸籍を取り寄せる場合は、往復の日数もかかります。

期限と過料は、「名義人が死亡したままの岩手県の空き家は、あげる前に何が要る?」の節にあります。ここで押さえたいのは、この2万円が、無償譲渡でも買取でも同じようにかかる費用だということです。手放し方を比べるときには、差になりません。

3. 契約不適合:空き家を0円であげるか1万円で売るかで責任が変わる

0円であげる贈与では、民法第551条第1項により、あげる側は、その家を贈与の対象として決めた時の状態で引き渡すことを約束したものと推定されます。雨漏りがあっても、凍結で割れた給水管があっても、その状態で渡すと約束したと見られるため、後から直すよう求められる場面は、売買より少なくなります。

ところが、手間賃のつもりで1万円でも代金を受け取ると、その契約は売買になります。引き渡した家が契約の内容に合っていなければ、契約不適合の責任(民法第562条)を負います。買った側は修補などの追完を求められ(第562条)、応じなければ代金の減額(第563条)、損害賠償や解除(第564条)へ進むことがあります。1万円の代金に対して、屋根や給排水の修理代を求められるおそれが出てくるわけです。

代金を受け取る形にするなら、責任を負わない旨を契約書に書くこともできます。ただ、売主が知りながら伝えなかった不具合は、その特約があっても責任を免れません(民法第572条)。0円で渡す場合も、知っている傷みを書面に書き出して相手に渡しておくと、後で「聞いていない」という話になりにくくなります。

無償譲渡より買取が向く岩手県の空き家は?手元に残る額の分かれ目

あげるより買取の方が手元に残るのは、買取の代金から登記や印紙の費用を引いてもお金が残り、しかも解体費を自分で負わずに済む家です。反対に、建物を壊してでも土地を欲しがる隣の人がいて、解体や登記の費用を相手が持つなら、0円であげる方が出費も月日も少なく済みます。分かれ目は、もらい手の有無と、建物の始末を誰が負担するかにあります。

1. 買取の方が手元に残る空き家:当社が他県で買い取った例の金額から

当社が他県で買い取った例では、大阪府の、遠方から管理していた相続した実家の戸建てが1,000万円台前半でした。富山県の、投資用に買われ8年空き家になっていた戸建ては400万円台、東京都の、建て直しのできない再建築不可の空き家は100万円未満です。岩手県の家が同じ金額になるわけではありません。それでも、建て直しのできない家に金額が付いた例があるように、古い、傷んでいるというだけで値がゼロとは限りません。

車で入れる道に面している、上下水道か浄化槽が使える、敷地が宅地だけでまとまっている。こうした家は買取でも代金が残りやすく、ただであげれば、その分を相手に渡すことになります。代金から差し引かれる売主の費用は「当社が岩手県の空き家を買い取る場合は?流れ・書類・費用と買えない条件」の節にあるので、提示を受けたら、その費用を引いた額で比べてください。

あげるか売るかで、税の考え方も変わります。個人にただで渡せば代金が入らず、あげた側に売った利益は生まれないので、譲渡所得の特例を気にする場面はありません。買取で代金を受け取り、そこに利益が出たときは話が変わります。亡くなった親が一人で暮らしていた岩手の家と土地であれば、受け継いだ相続人は要件を満たすことで、その利益から最大3,000万円を差し引ける特例を使えます。ただし、令和6年1月1日以後の譲渡では、相続人全体の人数ではなく、その家と敷地を取得した相続人の数で上限が決まります。取得した人が3人以上いれば、1人あたりの上限は2,000万円になります。主な要件には、昭和56年5月31日以前に建てられた家であることと、その家を耐震基準に合わせるか取り壊すことがあります。耐震改修や取り壊しは、売る前に売主が済ませる方法に限りません。この特例の対象は平成28年4月1日から令和9年12月31日までの間の譲渡です。売った年の翌年2月15日までに買主が耐震改修か取り壊しをした場合も、特例の対象になります(租税特別措置法第35条第3項)。家財や傷みを残したまま現況で買取に出すときは、買主がその期限までに解体か改修をするか、その内容を契約書に書けるかを、契約の前に買主へ確かめてください。ほかの要件と、ご自分の家が当てはまるかの見分け方は「空き家3000万円控除の条件」の記事で確かめてください。

当社が他県で買い取った金額例

  • 大阪府の相続した実家1,000万円台前半
  • 富山県の8年空き家400万円台
  • 東京都の再建築不可100万円未満

2. あげる方が向く空き家:もらい手が建物の始末を引き受ける家

隣の人が「家は自分で壊すから土地を譲ってほしい」と言っている家や、移住を考える人が「自分で直して住みたい」と名乗り出ている家は、あげる方が向いています。買取の金額は、買った側の解体や片付けの費用を差し引いて決まります。その費用を自分で負うと言ってくれる相手がいるなら、わずかな代金を受け取るより、ただで渡して早く手を離す方が、維持費の分だけ得になることがあります。

家財を片付けてから渡したい場合は、市町村の補助も確かめます。盛岡市には盛岡市空き家等家財処分事業補助金があります。空き家の家財の処分にかかる費用への、市の補助です。盛岡市内の家なら、片付けたうえで渡す選択が取りやすくなることがあります。誰が申請できるか、令和8年度に受付があるか、予算の残りはどうかは、市のページで確かめてください。

買取で代金が残りやすい条件

  • 車で入れる道

    敷地が車で入れる道に面している

  • 水回りの設備

    上下水道か浄化槽が使える

  • 敷地のまとまり

    敷地が宅地だけでまとまっている

3. 空き家を譲るか売るかで迷うときに比べる3つの数字

迷ったら、次の3つの数字を1枚の紙に書き出してください。

  • 買取の提示額から、印紙代や登記の費用など売主が負担する費用を引いた額
  • あげる場合に自分で負う額(家財の片付け、名義が移るまでの固定資産税、もらい手との書類のやりとりの費用)
  • もらい手が見つかるまでにかかりそうな月数に、1か月あたりの維持費(固定資産税、雪下ろし、見回りの交通費、保険料)をかけた額

1つ目がはっきりプラスなら、お金の面では買取の方が手元に残ります。1つ目が費用に食われてほとんど残らないときは、2つ目と3つ目を足した持ち出しと比べ、出ていくお金と月日の少ない方を選びます。相続登記の費用はどちらでもかかるので、比べる数字には入れません。

1つ目の数字と並べる候補が、もう1つあります。盛岡市の中心部のように、住める状態の家なら一般の人が買って住む地域では、空き家バンクや不動産会社の仲介で売った額が、買取の手取りを上回ることがあります。仲介の場合は、売買が成立した時点で、不動産会社に手数料を払います。手数料の上限額は、宅地建物取引業法第46条を根拠に、国土交通大臣が決めています。当社の買取では当社自身が買主になるため、この手数料は出ていきません。仲介で売った場合の見込み額は、手数料を差し引いてから、1つ目の数字の隣に書いてください。

「無償譲渡より買取が向く岩手県の空き家は?手元に残る額の分かれ目」について、そのまま聞けます。

あげる側(譲る側)の手順は?岩手県の空き家を空き家バンクに出すまで

木造住宅の縁側に立ち、庭先の状態を確認している人の後ろ姿

あげる側は、相続登記で名義を整え、家の状態と家財を書き出してから、物件のある市町村の空き家バンクか相談窓口に出す順で進めます。どこまで早く進むかは、相続登記が済んでいるかで分かれます。済んでいなければ、3年の期限の内側で戸籍を集める期間が最初に入ります。

1. 相続登記を済ませ、空き家の状態と家財を書き出す

最初に、法務局で土地と建物の登記事項証明書を取ります。見るのは、所有者の欄が誰になっているかと、抵当権が残っていないかです。名義が親のままなら相続登記から始め、抵当権が残っていれば、完済したのに抹消していないだけか、まだ借入れが残っているかを、当時の借入先に確かめます。

次に、家の状態を書き出します。屋根の曲がり、雨漏りの跡、給水管の凍結や破裂、床の沈み、白蟻の跡、浄化槽や井戸の有無、それに納屋や車庫が登記されているかどうかを、写真と一緒に1枚にまとめます。そうしておくと、空き家バンクの登録にも、もらい手への説明にもそのまま使えます。家財は、もらい手が使いたい物が残っていることもあるので、全部を処分する前に、何を残すかを相手と決めてからでも遅くありません。

岩手県から離れて暮らし、何度も現地へ通えない方は、鍵の管理と現地の確認を誰に頼むかも、この段階で決めます。現地に行く回数を減らして手放す進め方は「遠方の実家を行かずに売却する方法」の記事にあり、あげる場合も、書類の郵送や委任の考え方はほぼ同じです。

あげる側が空き家バンクに出す順

  1. 1

    登記事項証明書の確認

    法務局で取得し、所有者の欄と抵当権が残っていないかを確かめる。

  2. 2

    名義の変更(相続登記)

    名義が親のままなら、もらい手を探す前に相続登記を済ませる。

  3. 3

    家の状態と家財の書き出し

    傷みや設備の有無を写真と一緒に1枚にまとめ、残す家財を決める。

  4. 4

    空き家バンクへの登録

    物件のある市町村の窓口や空き家バンクに登録し、もらい手を探す。

2. 岩手県内の空き家バンク・相談窓口に登録して、もらい手を探す

登録の窓口は物件のある市町村です。空き家を手放したい人と使いたい人を引き合わせる空き家バンクの運営について、岩手県は市町村の担当者向けに岩手県空き家バンク利活用促進マニュアルを出しています。登録には所有者の申し込みのほか、市町村による現地の確認や、写真・間取りの用意を求められることが多くあります。名義が整っていない家は受け付けてもらえない場合があります。

空き家バンクの多くは売買と賃貸の掲載を前提にしています。「無償で譲る」として載せられるか、載せるならどう書くかは、市町村ごとに扱いが違います。登録の前に、無償の掲載ができるか、もらい手が決まった後の契約や登記に市町村が関わるかを、窓口で聞いておいてください。主な窓口のページは次のとおりです。

一関市のように、空き家バンクに登録された住宅の改修に補助を設けている市では、登録しておくと、直して住みたいもらい手が補助を使える形になります。ほかの市町村の窓口は、県の空家等対策連絡会議がまとめた相談窓口の案内から探せます。

もらう側の手順は?岩手県の空き家を受け取る前に確かめる補助と税

もらう側は、現地と登記簿を確かめ、補助金を使うなら申請の順番を先に決め、受け取った後の税と登記の費用を見積もってから承諾します。負担が重くなるかは、家の評価額と改修に補助を使えるかで分かれます。個人がもらえば、1年に受け取った財産のうち110万円を超える分に贈与税がかかります。

1. 空き家の現地と登記簿を確かめ、補助金の申請の順番を決める

受け取る前に、登記簿の所有者が、あげると言っている人本人になっているかを確かめます。名義が亡くなった方のままなら、相手の相続登記が終わるまで、受け取っても自分の名義にはできません。現地では、前の道に車が入れるか、冬に除雪される道か、水道か井戸か、下水か浄化槽か、屋根と土台がどこまで傷んでいるかを見て、直して住むか、壊して土地として使うかを決めます。

直して住むなら、補助金の申請の順番が大事になります。盛岡市には空き家の改修に対する盛岡市空き家等改修事業補助金があり、一関市には空き家バンクに登録された住宅の改修等への補助があります(「あげる側(譲る側)の手順は?岩手県の空き家を空き家バンクに出すまで」の節の窓口の表)。補助の多くは工事の契約や着工より前の申請を求めているので、令和8年度に受付があるか、受け取る家が対象になるかを、契約の前に市町村の窓口で確かめてください。

盛岡市の空き家等購入費補助金は、名前のとおり空き家を買う費用への補助です。無償で受け取る場合に対象となるかどうかは、市に聞かないと分かりません。補助を当てにして「1万円で買う」形にするなら、売買になったときの責任の違いも考える必要があり、その中身は「岩手県の空き家をあげるといくらかかる?譲渡で起きる問題と費用の目安」の節の契約不適合の項目にあります。

もらう側が補助金を申請する順

  1. 1

    現地と登記簿の確認

    登記簿の名義が本人か確かめ、現地で家の傷みや設備を見て方針を決める。

  2. 2

    補助金の申請

    多くの補助金は、工事の契約や着工より前に申請する必要がある。

  3. 3

    工事の契約と着工

    補助金の対象になるか市町村の窓口で確かめてから、契約と工事に進む。

2. 空き家を受け取った後の贈与税・登録免許税・不動産取得税を見積もる

個人が空き家を受け取ると、その年に贈与で受け取った財産の合計から基礎控除の110万円を引いた残りに贈与税がかかります(国税庁の贈与税の案内)。家の値は、土地は路線価か、路線価の無い地域では固定資産税の評価額に国税庁が定める倍率をかけて、建物は固定資産税の評価額で見ます。土地と建物で500万円と見られる家なら、110万円を引いた390万円が税の計算のもとになります。

名義を移す登記には、固定資産税の評価額の1000分の20、つまり2%の登録免許税がかかります(登録免許税法別表第一)。評価額500万円の家なら、10万円です。誰が納めるかは当事者の取り決めで、多くはもらう側が持ちます。贈与契約書に書いておかないと、どちらが払うかで揉めることがあります。

贈与で不動産を受け取った人には、岩手県の不動産取得税もかかります。相続で取得したときにはかからない税ですが、贈与で受け取ったときは対象になります。受け取ってしばらくすると県から納税通知が届きます。翌年からは固定資産税の通知も届くので、受け取る前に、1年目に払う合計を書き出し、補助金で戻る額と並べてから承諾してください。

岩手県の空き家をあげる契約と名義変更は、どの順で進める?

契約と名義変更は、贈与契約書を交わし、鍵を渡す日を決め、その日に合わせて所有権移転登記を申請する順で進めます。後で揉めるかどうかは、不具合と家財の扱い、登記の税を誰が持つかを書面に入れたかで分かれます。登記の税は評価額の2%(登録免許税法別表第一)なので、500万円の家なら10万円をどちらが払うかまで決めておきます。

1. 贈与契約書に、空き家の現状と費用の持ち方を書く

贈与契約書に入れておきたいのは、次の項目です。

  • 土地と建物の所在・地番・家屋番号(登記事項証明書のとおりに書く)
  • 無償で渡すことと、渡す日
  • 分かっている不具合と、いまの状態のまま渡すこと
  • 残す家財と、片付けを誰がいつまでにするか
  • 登録免許税と登記の手数料、司法書士の報酬を誰が持つか
  • その年の固定資産税をどちらが持つか
  • 渡した後の雪下ろしや見回りを、いつから誰がするか

書面にした贈与は、民法第550条による解除ができなくなります。署名した後は戻りにくくなる反面、もらい手の側は安心して直す計画を立てられます。登記に使うので、あげる側は実印を押し、印鑑証明書を用意します。

贈与契約書に書いておく項目

  • 物件の特定

    登記事項証明書のとおりに所在・地番・家屋番号を書く

  • 無償譲渡と日付

    無償で渡すことと、渡す日を明記する

  • 不具合の現状渡し

    分かっている不具合と、いまの状態のまま渡すことを書く

  • 家財の片付け

    残す家財と、片付けを誰がいつまでにするかを決める

  • 登記費用の負担

    登録免許税や司法書士の報酬を誰が持つか

  • 固定資産税の負担

    その年の固定資産税をどちらが持つか

  • 雪下ろしと見回り

    渡した後の管理をいつから誰がするか

2. 所有権移転登記を申請し、空き家を受け取った翌年の申告と届出を済ませる

贈与による名義の書き換えは権利の登記なので、あげる側ともらう側が一緒に申請します(不動産登記法第60条。不動産登記法(e-Gov法令検索))。申請先は、物件のある地域を受け持つ法務局です。あげる側は登記識別情報か権利証と印鑑証明書を、もらう側は住民票を用意し、登録免許税の計算には固定資産税の評価証明書を使います。

岩手県の古い家では、母屋は登記されていても、納屋や車庫などの附属の建物が登記されていないことがあります。登記の無い建物は登記で名義を移せないので、市町村の固定資産税の窓口に所有者が変わったことを届け出る手続きが別に要る場合があります。届け出の名前や書式は、市町村ごとに違います。

登記が終わったら、受け取った人は、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに贈与税の申告をします。受け取った財産の合計が110万円以下なら申告は要りません。あげる側は、法人に渡した場合を除いて申告は要りません。ただ、翌年の1月1日を過ぎても名義が自分のままだと、その年の固定資産税も自分に届くので、登記は年内に済ませる段取りが安心です。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

「岩手県の空き家をあげる契約と名義変更は、どの順で進める?」について、そのまま聞けます。

当社が岩手県の空き家を買い取る場合は?流れ・書類・費用と買えない条件

当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。

「当社が岩手県の空き家を買い取る場合は?流れ・書類・費用と買えない条件」について、そのまま聞けます。

岩手県の空き家をあげる前に決める3つ

  • 名義が亡くなった親のままなら、あげる・国に渡す・売るのどれでも、最初の手続きは相続登記です。期限は施行日の2024年4月1日と、取得を知った日の遅い方から3年で、施行日より前から知っていた方は2027年3月31日までです。
  • 建物を残したまま手放すなら、無償譲渡か買取です。建物が建っている土地は国庫帰属に申請できず、国に渡すには解体費のほかに審査手数料と負担金がかかります。
  • あげるか売るかは、買取の手取り、あげる場合の持ち出し、もらい手が付くまでの維持費の3つで比べます。代金を少しでも受け取ると、契約不適合の責任を負う売買になります。

当社は岩手県の空き家も現況のまま自己資金で買い取りますが、別のもらい手へ引き渡しまで済んだ家と、田畑と分けられない敷地はお引き受けしません。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

岩手県の空き家をあげるときによくある質問

Q1. 名義人が亡くなったままの空き家でも、あげる約束だけ先にできますか

贈与の契約そのものは、名義が親のままでも相続人が結べます。ただ、もらい手の名義に書き換える登記は、相続登記を済ませるまで申請できません。約束を先にするなら、契約書に「相続登記が終わった後に引き渡し、移転登記をする」と書き、終わる見込みの時期を相手に伝えておくと、相手は補助金の申請や引っ越しの予定を立てやすくなります。誰が家を引き継ぐかの話し合いが終わっていない段階では、もらい手と日付まで約束するのは避けてください。

Q2. 古くて誰ももらってくれない岩手県の空き家は、どうすればよいですか

選べる道は、建物を壊して国庫帰属を申請するか、現況のまま買取に出すか、壊して土地として売るかです。国庫帰属は解体費に加えて審査手数料と負担金がかかり、承認まで時間もかかります。壊す費用を出せるかが、先の判断になります。買取なら解体も片付けも買い取る側が引き受けるので、手元から出るのは印紙代や登記の費用が中心です。冬を越すたびに傷みは進むので、雪の季節の前に方向を決めておくと、取れる道が狭まりにくくなります。

Q3. 岩手県外に住んでいても、空き家をあげる手続きはできますか

贈与契約書のやりとりも登記の申請も郵送で済むので、県外に住んだままでも進められます。司法書士に頼む方法もあります。現地でしかできないのは、家の状態の確認と鍵の受け渡しくらいで、親族や近所の人、管理を頼んだ人に任せることもできます。どこに相談すればよいか分からないときは、岩手県の空き家相談窓口の案内から、物件のある市町村の窓口を探してください。

Q4. 空き家バンクに「無償」や「0円」で出すことはできますか

市町村によって扱いが違います。空き家バンクの多くは売買と賃貸を載せる仕組みとして作られています。価格の欄に0円と書けるか、無償譲渡として別の書き方を求められるか、そもそも無償の掲載を受け付けていないかは、登録の前に窓口で聞くしかありません。無償で載せられる場合も、もらい手が負う登記の税や不動産取得税、贈与税のことを掲載文に添えておくと、費用を知らずに申し込んで途中で辞退する人が減ります。

Q5. あげた空き家の屋根から雪が隣家に落ちたら、誰の責任になりますか

移転の登記を済ませて鍵も渡し、もらい手が家を使い始めた後なら、家を占有し所有しているのは相手なので、原則として相手の側の責任になります。けれども、鍵を渡す前や、名義が自分のままの時期に落ちた雪で損害が出れば、あげる約束をしていても、問われるのは今の所有者です。冬をまたいで引き渡すなら、雪下ろしをいつから誰がするかを契約書に書き、引き渡しまでは自分の側で見回りを続けてください。

Q6. 相続放棄をすれば、空き家をあげる手間はかからなくなりますか

放棄をすると、初めから相続人でなかったものとみなされ(民法第939条)、その家をあげることも売ることもできなくなります。手間が消えるように見えても、放棄の時に家を現に占有していた人には、次の人に引き渡すまで保存の義務が残ります。ほかの相続人も全員が放棄すれば、家庭裁判所に相続財産の清算人を選んでもらう手続きが要ることもあります。放棄には相続の開始を知った時から3か月の期限(民法第915条第1項)があるので、あげる道と比べるなら、その内側で決めてください。

Q7. 解体して更地にしてから「あげます」に出す方が、もらい手は見つかりますか

土地を広げたい隣の人のように、建物を使うつもりの無い相手には、更地の方が受け取りやすくなります。一方、直して住みたい移住希望者には建物が残っている方が魅力で、壊せばその人たちに渡す道を自分で閉じることになります。更地にすると住宅用地の特例が外れて土地の税が上がり、解体費も先に出ていきます。壊すのは、相手が決まり、その相手が更地を望んでいると分かってからでも遅くありません。

当社の見方

相続した物件では、戸籍などの書類が追加で必要になります。

ご用意いただく書類は、個別のご案件によります。

ご負担いただく費用は、個別のご案件によります。

リースバック(売却後も賃借人として住み続ける形)も積極的にお受けしています。

買い取れない物件や、売らないほうがよい場合は、正直にそうお伝えしています。

広島県尾道市の賃貸中の戸建て(築60年以上)を、約80万円で買い取りました。

東京都荒川区の土地を、約2,300万円で買い取りました。

千葉県習志野市の土地(築30年以上)を、約1,000万円で買い取りました。

富山県富山市の戸建てを、買取金額400万円台で買い取りました。

山口県下関市の戸建てを、買取金額400万円台で買い取りました(2026年に取引)。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
監修
鶴野 博之鶴野 博之株式会社リアテクス 執行役員宅地建物取引士(東京)第257503号/賃貸不動産経営管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)この区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:鶴野 博之(株式会社リアテクス 執行役員)
公開・更新
公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
この記事の事実確認の方法
法令:民法、相続土地国庫帰属法、空家等対策の推進に関する特別措置法、不動産登記法出典:一関市、岩手県空家等対策連絡会議
記事の作り方
この記事は、当社の担当者が事実確認を行ったうえで公開しています。

監修者の一覧運営会社・記事の作り方

出典(14件・に確認)

更新履歴

  1. 第1版公開

このテーマの全体像

編集部のおすすめ

ほかの記事

同じ地域の記事

同じ状況の記事

新着記事