福島県の別荘は、もらい手が見つかれば無償で譲れます。ただ、建物が建ったままでは国に引き取ってもらう制度は使えません。手放す道は、個人に「あげます」と譲るか、買取業者に売るかの2つになります。名義が亡くなった親のままなら、どちらを選んでも相続登記が先です。相手が決まっても、贈与の契約と名義を移す登記を終えるまでは、固定資産税の通知はこれまでどおり持ち主に届きます。
空き家
福島県の 別荘は あげますで 手放せる? 譲渡の 費用と 買取の 違い
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「実家と一緒に相続した福島県の別荘に、もう何年も誰も行っていない。タダでいいから、誰かにあげて終わりにしたい」。建物が建ったままの別荘は国に引き渡せないため、手放す先は個人へのあげますか買取業者への売却で、名義が親のままなら相続登記が最初の一歩になります。
当社は建物が残ったままの福島県の別荘も現況で買い取り、お引き渡しと同じ日に代金をお支払いします。地目に田や畑が含まれ、農地法の許可の見通しが立たない別荘には金額をお出ししません。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)
目次(9章)
無償で手放す前に、売れるか確かめる(当社の買取条件)
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福島県の 別荘は 「あげます」で 手放せる? 無償でも 贈与と 登記が 要る
手放せますが、無償でも民法では贈与という契約になり、名義を移す登記を終えるまでは持ち主のままです。
実家の相続の手続きがひと通り片づいたころ、父や母が夏ごとに通っていた福島県の別荘が、誰も行かないまま残っていると気づく。そこで「タダでいいから誰かに」と考えるのは自然な流れです。ただ、お金を受け取らないことと、持ち主の責任から離れることは別の話です。お金が動かない取引にも、民法第549条の契約の決まりと、相続登記の3年の期限は同じように付いてきます。
無償で 譲るのも、 民法では 「贈与」と いう 契約に なる
民法第549条は、一方が自分の財産をただで相手に与えると伝え、相手がそれを受け入れたときに贈与が成り立つと定めています。空き家バンクやインターネットに「別荘あげます」と載せた段階は、まだ申し出にすぎません。もらいたい人が現れ、その人が条件を受け入れた時点で、初めて契約になります。
見落とされやすいのが、口約束の扱いです。書面にしない贈与は、履行が終わる前なら、どちらの側からでも解除できます(民法第550条)。「もらいます」と言ってくれた相手が、冬の現地を見て気持ちを変えることは珍しくありません。譲る側の親族が、あとから反対を言い出すこともあります。贈与契約書を作っておくと、こうした取り消しに振り回されにくくなります。
無償という言葉に条件を足すと、契約の性格も変わります。「滞っている管理費だけは払ってほしい」「家財の片付けはそちらで」といった負担を付けた贈与は、負担付贈与と呼ばれます。この場合、負担の限度で、譲る側にも売主と同じような責任が生じます(民法第551条第2項)。
口約束のリスクや負担付贈与の責任と親からの相続登記が済んでいるかの確認事項
無償譲渡の前に確認すべき主なポイント
申し出
空き家バンク等で「あげます」と伝える
相手の受諾
もらいたい人が現れ条件を受け入れる
贈与契約書の作成
あとからの取り消しを防ぐため書面にする
所有権移転の登記
名義を移す手続きを終える
相続した 別荘は、 名義が 親の ままかを 最初に 確かめる
譲る準備の最初の一歩は、法務局で登記事項証明書を取ることです。取ったら、甲区の所有者の欄を見ます。そこに亡くなった親の名前が残っていれば、贈与契約書に署名しても、相手へ名義を移す登記は申請できません。登記は、いまの名義人から次の名義人へ、順番につないでいく仕組みだからです。
相続登記の申請は、2024年4月1日に義務になりました(不動産登記法第76条の2)。期限は、相続で不動産を取得したと知った日から3年以内です。親が2024年4月1日より前に亡くなり、そのときすでに別荘の存在を知っていた場合も、義務の外にはなりません。その場合の期限は2027年3月31日です。正当な理由なく申請しないままでいると、10万円以下の過料の対象になります(同法第164条)。
遺産の分け方が決まらず、誰の名義にするかで止まっているなら、自分が相続人であることを登記官に申し出る相続人申告登記という手当てもあります(同法第76条の3)。これで申請の義務は果たしたことになります。ただし別荘の名義が自分に移るわけではないので、譲る契約にも売る契約にも進めません。名義を移してから売るまでの順は、「相続した空き家の名義変更と売却の事例」の記事で一つずつ追えます。
申し出から相手の受諾を経て贈与契約書を交わし所有権移転登記を行うまでの順番
別荘を無償で譲る際の手続きの流れ
- 1
申し出と相手の受諾
「あげます」と伝え、相手が受け入れた時点で贈与契約が成り立つ。
- 2
贈与契約書の作成
口約束は解除できるため、取り消しを防ぐ目的で書面を交わす。
- 3
所有権移転の登記
名義を移す登記を終えるまでは、元の持ち主が責任を負う。
福島県の 空き家の 数と、 別荘が 統計で 数えられる 場所
全国の空き家は、総務省統計局の住宅・土地統計調査(令和5年)で900万戸でした。住宅全体に占める割合は13.8%となり、過去最多です(総務省統計局・令和6年4月公表)。この調査では、別荘は「二次的住宅」として空き家の内訳に数えられます。ふだん人が住んでいない住宅という意味で、親の別荘も統計の上では空き家の一戸です。
福島県の総住宅数・空き家数・空き家率は、同じ調査の都道府県別の表で「福島県」の行に載っています。福島県は浜通り・中通り・会津の3つの地方に分かれます。猪苗代湖や裏磐梯の周り、南会津の山あいには、古くからの別荘地が点在しています。
別荘を手放す判断に効くのは、県全体の率よりも、別荘のある市町村で家を探している人がどれだけいるかです。手がかりになるのは、市町村が運営する空き家バンクの掲載の様子と、福島県が設けている空き家の相談窓口です。福島市、只見町、南会津町、喜多方市などが、それぞれ空き家バンクの案内を出しています。
福島県の 別荘を 放置した 場合の リスクは? 早期に 手放すべき 理由
行かない年も固定資産税は地方税法第350条の標準税率1.4%でかかります。空家法の勧告を受ければ、土地の税の軽減も外れます。
雪が解けた春、数年ぶりに別荘の戸を開けたら、カビのにおいと、天井に広がった染みが目に入る。親が元気だったころは毎夏にぎわっていた建物でも、人が入らなくなると傷みは速く進みます。費用は使っても使わなくても同じようにかかり、建物の値打ちだけが下がっていく。早期に手放すべき理由は、この差が年ごとに開いていくことにあります。
毎年の 固定資産税と 別荘地の 管理費は、 行かない 年も 出ていく
固定資産税は、その年の1月1日に登記簿で持ち主とされている人に、1年分がまとめて課されます(地方税法第343条・第359条)。夏に一度も行かなかった年でも、税額は変わりません。通知は別荘のある市町村から届きます。相続登記が済んでいなければ、相続人の代表として届け出た人のところへ送られてきます。
別荘地の中にある建物なら、税とは別に、管理会社への管理費がかかります。除雪、共用の水道、ごみの集積所の維持などが、その中身として契約書に書かれているはずです。管理費は管理会社との契約に基づく支払いです。建物を使っていないことを理由には止められません。滞った分は、譲る相手や買う相手との話し合いの席で、真っ先に問われます。
ほかにも、火災保険、電気の基本料金、冬の水抜きを頼む費用が重なります。一つずつは小さな額です。それが親の代から続く引き落としとして、相続人の口座から毎年出ていきます。
固定資産税や別荘地の管理費のほか火災保険や電気の基本料金など毎年かかる費用
使わない年も発生する主な維持費
固定資産税
1月1日の登記簿の持ち主に1年分が課される
別荘地の管理費
使っていなくても契約に基づき支払いが生じる
火災保険
使わない年も毎年の引き落としが続く
電気の基本料金
冬の水抜き費用などとともに毎年発生する
空 家法の 勧告を 受けると、 住宅用地の 特例が 外れる
建物が建っている土地は、住宅用地の特例で固定資産税の課税標準が下がっています。200平方メートル以下の部分は価格の6分の1、それを超える部分は3分の1です(地方税法第349条の3の2)。この特例は、市町村長から空家法の勧告を受けた空き家の敷地には使えなくなります。
勧告に至る道は2つあります。放っておけば危険な状態になるおそれが大きい空き家として指導を受け、改まらないまま勧告に進む場合が、空家等対策の推進に関する特別措置法第13条です。すでに倒壊などのおそれがある特定空家等として、助言や指導のあとに勧告を受ける場合が、同法第22条です。どちらの道でも、特例が外れるのは勧告を受けた時点です。税額がどこまで上がるかは「空き家の固定資産税が6倍になる条件」の記事にあります。地方税法第349条の3の2の特例が外れたときの数字を追えます。
福島県の山あいの別荘で気をつけたいのは、冬の雪の重みと、春先の雪解け水です。軒や外壁が傷み、はがれた部材が隣の区画に落ちれば、建物の持ち主として損害の責任を問われる場面が出てきます。どういう条件で賠償を負うのかは、「空き家の放置で責任と賠償を負う条件」の記事で民法の決まりから確かめられます。
傷みが進むと、手放し方の選択肢も狭まります。もらい手が探しているのは、手を入れればすぐ使える建物です。屋根が傷んだ別荘には「あげます」と出しても手が挙がりにくいものです。残る道は、解体か、現況のままの買取に寄っていきます。県内のどこに相談すればよいか迷ったら、福島県「空き家の相談窓口」のページから相談先を確かめられます。
勧告を受けると住宅用地の特例が外れ固定資産税の課税標準が上がり負担が増していく
空家法の勧告による税負担の増加
勧告を受ける前
住宅用地の特例で軽減
200平方メートル以下の部分は価格の6分の1、超える部分は3分の1。
放置による傷みの進行
空家法の勧告
市町村長から空家法の勧告を受ける。
勧告を受けた後
特例の適用外になる
住宅用地の特例が使えなくなり、土地の固定資産税の軽減が外れる。
【診断】福島県の 別荘の 手放し方を 4つの 項目で チェックする
次の4つの項目に「はい」「いいえ」で答えていくと、どの手放し方が近いかが見えてきます。
| チェック項目 | 「はい」のとき | 「いいえ」のとき |
|---|---|---|
| 建物を残したまま手放したい | 国庫帰属は使えず、あげますか買取になる | 解体した後なら国庫帰属も候補(相続で取得した土地に限る) |
| 登記の名義が、いまの持ち主(自分)になっている | 贈与や売買の契約に進める | 先に相続登記をする(知った日から3年以内) |
| もらってくれる人の当てがある | 無償譲渡を先に進めてよい | 空き家バンクに出しつつ、買取の金額も取っておく |
| 別荘地の管理費に滞納がない | 譲る相手にも買取にも話を出せる | 滞納額を管理会社に確かめ、誰が払うかを決める |
表の1行目(建物を残したまま手放したい)に「はい」と答えた時点で、国に引き渡す道は外れます。表の2行目(登記の名義が自分になっている)が「いいえ」なら、ほかの行の答えに関わらず、最初にやることは相続登記です。
表の3行目(もらってくれる人の当てがある)と4行目(管理費に滞納がない)は、無償譲渡と買取のどちらに寄せるかを分ける行です。当てがなく、滞納も抱えている別荘ほど、買取の金額を早めに一度取っておく意味が大きくなります。金額を知っていれば、空き家バンクでいつまで待つかの線も引けます。
「福島県の別荘を放置した場合のリスクは?早期に手放すべき理由」について、そのまま聞けます。
福島県の 別荘を 手放す方法は? あげます・ 国庫帰属・ 買取の 分かれ目
方法は、個人に無償で譲る・更地にして国に引き渡す・買取業者に売るの3つです。建物を残したまま手放せるのは、1つ目と3つ目です。
「別荘あげます」を実現する方法を調べ始めた時点では、3つが同じ重さの選択肢に見えるかもしれません。実際には、国に引き渡す道は建物を壊す費用を先に払う仕組みです。承認されたら、原則20万円の負担金を納めます。申請のときには、土地一筆ごとに1万4,000円の審査手数料もかかります(法務省「相続土地国庫帰属制度について」)。建物を残すか壊すかを決めた時点で、選べる方法はかなり絞られます。
1. 個人や 移住を 考える 人に、 無償で 譲る
無償譲渡が成り立ちやすいのは、建物がそのまま使え、水回りが動き、管理費の負担が重くない別荘です。相手として考えられるのは、隣の区画の持ち主、同じ別荘地に通っている人、移住や二つの地域で暮らす場所を探している人です。
譲る側に入るお金はありません。そのうえで、片付けの費用、登記の費用の分担、その年の固定資産税は、話し合いで誰が持つかを決めることになります。代わりに得られるのは、翌年から毎年の支払いが止まることです。
弱いのは、相手が見つかるまでの期間が読めない点です。山あいの別荘地では、冬の間は現地を案内しにくく、話が春まで持ち越されることもあります。待つ間の税と管理費は、そのまま持ち主の負担として続きます。
建物がそのまま使え水回りが動き管理費の負担が重くない別荘は無償でも譲りやすい
無償譲渡が成り立ちやすい別荘の条件
建物がそのまま使える
大規模な修繕なしで利用できる状態である
水回りが動く
給湯器や浄化槽などが正常に機能する
管理費の負担が重くない
毎年の管理会社への支払いが少額で済む
2. 相続土地国庫帰属制度で、 更地に して国に 引き渡す
この制度を申請できるのは、相続か、相続人として受けた遺贈で土地を取得した人です。親が買った別荘地を相続したのなら、対象になり得ます。自分で買った別荘地は対象外です。そのうえで、建物が存在する土地は申請そのものができません(相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律第2条第3項第1号)。
担保権が付いた土地や、土壌汚染のある土地も、申請の段階で外れます(相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律第2条第3項第2号・第4号)。審査では、管理に過分な費用がかかる崖がある土地なども承認されません(同法第5条)。つまり国に渡すには、建物を壊し、更地として条件を満たしてから申請する順番になります。
壊す費用がどう決まるかは、「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事で、建物の造りや重機の入りやすさから見当をつけられます。見落とされやすいのは、解体してから承認が出るまでの間も、土地は自分のものだという点です。建物を壊した土地には、住宅用地の特例がかかりません。そのため、審査を待つ間の固定資産税は、建物があったころより重くなります。
建物を残して譲るか売る方法と解体して国庫に帰属させる方法の費用や手間の違い
別荘を手放す主な方法の比較
| 観点 | 無償で譲る・買取に売る | 国庫帰属制度 |
|---|---|---|
| 建物の扱い | 残したまま手放せる | 壊して更地にする必要がある |
| 対象となる土地 | 自分で買った別荘地も対象になる | 相続か遺贈で取得した土地のみ |
| 手放す前の費用 | 解体費用はかからない | 解体費と審査手数料(1筆1.4万円) |
| 手放す時の負担 | 話し合いや契約による | 原則20万円の負担金を納める |
3. 買取業者に、 建物ごと 現況で 売る
買取は、業者が自分で買主になる売り方です。建物を壊さず、家財を残したままでも話を進められることが多くあります。もらい手を待つ期間もありません。持ち主の手元には代金が入り、そこで税と管理費の支払いも止まります。
金額は、業者が次に売れる見込みの額から、片付け・修繕・解体と、売れるまでの期間の費用を引いて組み立てます。そのため、一般の買主に仲介で売れた場合の価格よりは下がります。仲介なら価格は上がる可能性があります。ただ、買主が現れる時期は読めず、冬の別荘地では内覧の機会そのものが減ります。
売って利益が出れば、翌年に譲渡所得の申告が要ります。無償で譲る場合と違い、手元にお金が残る代わりに、税の手続きが一つ増えると考えてください。
福島県の 別荘の 譲渡で 起きる 問題と 費用の 目安は?

問題は、固定資産税・相続登記・契約不適合の3つに集まります。価格300万円の建物なら、年4.2万円の税と1.2万円の登録免許税が目安です。
「別荘あげます」を実行する際の注意点は、お金が動かない取引でも、税と登記と引き渡し後の責任は動くということです。もらい手が見つかって喜んだ直後に、「今年の税金はどちらが払うのか」「名義を変える費用は誰が持つのか」で話が止まる。その場面を避けるには、3つを契約の前に数字で並べておくのが近道です。
1. 固定資産税:1月1日の 名義人に、 その 年の 1年分が 届く
固定資産課税台帳の価格が300万円の建物なら、課税標準も300万円です。これに地方税法第350条の標準税率1.4%を掛けると、年4.2万円になります。土地の分は、住宅用地の特例などで課税標準が変わります。市町村から届く課税明細書の数字で足してください。
「毎年の固定資産税と別荘地の管理費は、行かない年も出ていく」の節で書いた1月1日の決まりがあります。そのため、6月に名義を移しても、その年の分の通知は譲る側に届きます。売買では、引き渡しの日で日割りにして精算するのが一般的です。贈与では、精算の決まりがありません。精算するかどうか、するならいくらかを、贈与契約書に書いておきます。
山林に近い別荘地では、税がかからないこともあります。同じ市町村に持っている土地の課税標準額の合計が30万円未満、家屋の合計が20万円未満なら、固定資産税は課されません(地方税法第351条)。課税明細書の税額が0円の行があれば、この免税点に当たっています。
課税標準300万円に標準税率を掛けると年額4.2万円の固定資産税がかかる
価格300万円の建物の固定資産税の目安
- 固定資産税(毎年)4.2万円
- 相続登記の登録免許税(1回)1.2万円
2. 相続登記:名義を 移す登録免許税は、 相続と 贈与で 税率が 違う
親の名義を相続人に移す登記では、登録免許税は不動産の価格の0.4%です(登録免許税法別表第一)。価格300万円の建物なら1.2万円で、土地の分も同じ税率で足します。戸籍を集める費用と、頼む場合の司法書士の報酬は、相続人の人数と事務所によって変わります。見積もりで確かめてください。
相続人から、もらい手へ名義を移す2回目の登記は、贈与による移転になります。こちらの登録免許税は価格の2%です(登録免許税法別表第一)。同じ300万円の建物なら6万円で、相続のときの5倍の額になります(同表の税率の差による)。
この6万円を誰が払うかは法律で決まっておらず、当事者の話し合いです。もらう側が持つ形が多いものの、「相手に費用をかけさせたくない」と譲る側が持つ例もあります。どちらにしても、契約書に一行入れておけば、登記の直前に揉めずに済みます。
3. 契約不適合:無償なら 責任は 軽く、 1円でも 売れば 重くなる
無償の贈与では、譲る側は、贈与する物を特定した時点の状態で引き渡すと約束したものと推定されます(民法第551条第1項)。仮に引き渡しの後で、屋根の修理に50万円かかる雨漏りが見つかっても、状態を偽っていなければ、その修理費を求められる場面は限られます。
ところが、「タダでは気が引けるので1円で」と代金を付けた途端に、契約は売買になります。売買では、引き渡した物が契約の内容に合わなければ、買主は修補・代金の減額・損害賠償・解除を求められます(民法(e-Gov法令検索) 第562条から第564条)。さきほどの50万円の修理費が、そのまま請求の対象になり得るということです。
負担付贈与にした場合も、負担の限度で売主と同じ責任を負います(民法第551条第2項)。どの形にするにしても、知っている不具合は契約書に書き出します。現況のまま引き渡すことも明記しておきます。雨漏りの跡、凍結で割れた配管、動かない給湯器など、書いた不具合は後から争いの種になりにくくなります。
「福島県の別荘の譲渡で起きる問題と費用の目安は?」について、そのまま聞けます。
福島県で 別荘を あげる 側 (譲る 側)の 手順は? 空き家バンクから 登記まで
あげる側は、名義を自分に移したうえで空き家バンクなどに出します。相手が決まったら、贈与契約書を交わして所有権移転の登記を申請します。
春のうちに相続登記が終われば、雪のない夏から秋にかけて現地を見てもらえます。山あいの別荘ほど、案内できる季節が限られるからです。費用の中心は、「福島県の別荘の譲渡で起きる問題と費用の目安は?」の節で挙げた贈与の登録免許税です。税率は価格の2%です(登録免許税法別表第一)。
1. 空き家バンクに 出して、 もらい 手を 探す
空き家バンクは、市町村が運営する空き家の掲載の仕組みです。別荘のある市町村の制度を使います。福島市は「空き家売りたい・買いたい方へ(福島市空き家バンク)」として、売りたい側と買いたい側の両方に案内を出しています。会津の山あいでは、只見町が「空き家・空き地バンク」を公開しています。南会津町と喜多方市も、空き家バンクの利用方法を公開しています。
登録の条件は町ごとに違います。名義が登録者本人であることを求めるか、建物の状態をどこまで書くか、無償で譲る物件を載せられるか。この3点を、別荘のある市町村のページで最初に確かめてください。別荘地の区画がその町の空き家バンクの対象に入るかどうかも、窓口に聞けばはっきりします。
市町村の仕組みのほかに、民間の譲渡のマッチングサイトに載せる方法もあります。掲載料の有無と、成立したときに手数料がかかるかは、サイトごとに違います。どの経路でも、写真は外観・水回り・屋根の3つを入れます。冬の様子が分かる写真があれば添えると、問い合わせの段階で話が具体になります。
福島県から遠い所に住んでいて、何度も現地に通えないなら、鍵の預け先と、案内を誰に頼むかを先に決めておきます。行かずに進める段取りは、「遠方の実家を行かずに売却する方法」の記事で郵送と委任の形を確かめられます。長野県の別荘地で同じ探し方を追った「別荘あげますは長野県でも可能?無償譲渡の手順と費用」の記事も、県外の売主が何を準備したかを知る材料になります。
相続登記を済ませて空き家バンクに登録し相手が決まったら贈与契約と登記を済ませる
別荘を譲る側が行う手続きの手順
- 1
名義を自分に移す
春のうちに相続登記を終え、雪のない季節に現地を案内できるようにする。
- 2
空き家バンク等へ登録
市町村ごとの条件を確かめ、外観や水回りの写真を入れてもらい手を探す。
- 3
契約と登記の申請
相手が決まったら贈与契約書を交わし、所有権移転の登記を申請する。
2. 贈与契約書を 交わし、 所有権移転の 登記を 申請する
相手が決まったら、口約束のまま鍵を渡さず、贈与契約書を作ります。書いておく項目は次のとおりです。
- 別荘の土地と建物の表示(登記事項証明書のとおりに)
- 引き渡しの日と、鍵を渡す方法
- 知っている不具合と、現況のまま引き渡すこと
- 家財や残置物を残すか、どちらが片付けるか
- その年の固定資産税を精算するかどうか
- 登記の費用と司法書士の報酬をどちらが持つか
- 別荘地の管理費の滞納の有無と、名義変更の届け出
名義を移す登記は、譲る側ともらう側が一緒に申請するのが原則です(不動産登記法第60条)。譲る側が用意するのは、登記識別情報または権利証、印鑑証明書(発行から3か月以内のもの)、登録免許税の計算に使う固定資産評価証明書です。もらう側は住民票を用意します。司法書士に頼めば、遠方に住んでいても郵送でやり取りできます。
登記が終わったら、別荘地の管理会社に持ち主が替わったことを届け出ます。届け出を忘れると、管理費の請求書が前の持ち主に届き続けます。名義を移したのに、支払いが止まらない形になります。電気や水道の契約の名義も、同じ日に切り替えておくと手間が残りません。
福島県の 別荘を もらう 側の 手順は? 受け取る 前に 確かめる こと

もらう側は、現地で建物と水回りを確かめ、贈与税と不動産取得税の見込みを出します。そのうえで、契約書に署名して登記の申請人になります。
譲る側にとっても、この順番を知っておくと話が早く進みます。相手が税の見込みで迷っているとき、1年間にもらった財産の合計が110万円以下なら贈与税はかからない、という線を伝えられるからです(租税特別措置法第70条の2の4)。もらう側が契約の前に立ち止まる場所は、たいてい建物の状態と、この税の2つです。
1. 現地で 建物と 水回り、 管理の 契約を 確かめる
もらう側が現地で見るのは、屋根と軒の傷み、床下の湿り、凍結で割れた配管の有無、給湯器と浄化槽が動くかどうかです。冬に水抜きをしていなかった別荘では、春になって初めて配管の漏れが分かることがあります。別荘地の管理会社との契約も、管理費の額と、除雪や給水のどこまでが含まれるかを書面で見ておきます。
手を入れて住むつもりなら、市町村の補助が使えるかも、契約の前に調べておく価値があります。会津若松市は「空家等改修支援事業補助金」の案内を出しています。福島県の「福島県空き家対策総合支援事業」、喜多方市の空き家対策に関する補助制度、いわき市の空き家バンク活用支援事業も、それぞれのページで募集の案内を出しています。
補助は年度ごとに募集されます。令和8年度に受け付けているかどうかは、各ページの要項で確かめてください。多くの補助は、工事の契約より前に申請することを条件にしています。もらう側が先に工事を頼んでしまうと、使えたはずの補助を逃すことになります。
屋根や床下の状態と配管の凍結の有無および給湯器や浄化槽の動作と管理契約の内容
もらう側が現地で確認すべき主な箇所
屋根と軒の傷み
建物外部の劣化が進んでいないか見る
床下の湿り
建物内部の湿気やカビの状態を確かめる
凍結で割れた配管
冬の水抜き忘れによる漏れがないか確認する
給湯器と浄化槽
水回りの設備が正常に動くかどうか確かめる
管理会社との契約
管理費の額や除雪が含まれるか書面で見る
2. 贈与税と 不動産取得税の 見込みを 出してから、 契約書に 署名する
贈与税は、もらった側にかかる税です。別荘の額は、売れる値段ではなく、土地は路線価などの財産評価の基準、建物は固定資産税の評価額で計算します。同じ年にほかの贈与も受けていれば、合計で見ます。親から現金をもらった年と重ならないかも確かめておきます。
不動産を贈与で受け取ると、不動産取得税もかかります(地方税法第73条の2)。こちらは県の税なので、福島県の県税の窓口で、税額の見込みと軽減の有無を確かめます。相続で取得したときには課されない税です。相続した側が経験していない分、もらう側に伝え忘れやすい項目です。
翌年からの固定資産税は、もらう側に届きます。管理費とあわせて、毎年の支払いがいくらになるかを、もらう側が受け取る前に計算できるよう、課税明細書の写しを渡しておくと親切です。
なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。
「福島県の別荘をもらう側の手順は?受け取る前に確かめること」について、そのまま聞けます。
福島県の 別荘、 あげますより 買取が 向くのは? 当社が 買い取る 場合の 条件
当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。
「福島県の別荘、あげますより買取が向くのは?当社が買い取る場合の条件」について、そのまま聞けます。
福島県の 別荘を あげます・ 売るで 手放す前に 決める 3つ
- 建物を残すか壊すか。残すなら国庫帰属は使えず、あげますか買取の2つから選びます。壊すなら、解体費と原則20万円の負担金、承認までの間の固定資産税を先に見込みます。
- 名義が誰になっているか。親のままなら、譲るにも売るにも相続登記が先です。期限は知った日から3年以内です。2024年4月1日より前に知っていたなら、2027年3月31日です。
- お金がいくら残るか。無償でも、固定資産税・登録免許税・管理費は誰かが持ちます。譲った場合のマイナスと、買取の提示額から費用を引いた手取りを、同じ紙に並べて比べます。
当社は、建物が残ったままの別荘も現況で買い取ります。ただし、管理費の滞納が評価を上回る別荘と、農地法の許可の見通しが立たない別荘には金額をお出ししません。
通話料無料・全国対応
時間外と定休日のお電話も担当の携帯に転送されるので、直接責任者につながります。
この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。
福島県の 別荘を あげますで 手放すときの よく ある 質問
Q1. 建物が 建ったままの 別荘を、 国に 引き取って もらう ことは できますか
できません。相続土地国庫帰属制度は、建物がある土地を申請の対象から外しています。建物を壊して更地にし、相続で取得した土地であれば、申請の道が開けます。解体の費用と負担金、審査を待つ間の税を足した額が、買取の手取りやあげますで譲る手間と比べてどうかを確かめてから決めてください。手順の順番は「福島県の別荘を手放す方法は?あげます・国庫帰属・買取の分かれ目」の節にあります。
Q2. 別荘を もらってくれた 人に、 税金は かかりますか
かかる場合があります。もらった側には、同じ年の贈与の合計が110万円を超えれば贈与税、さらに不動産取得税がかかります。翌年からは固定資産税も届きます。名義を移す登記の登録免許税も、契約で決めた側が払います。相手が受け取るかどうかを決める材料になるので、課税明細書の写しを先に渡します。税額の見込みは、税務署や県税の窓口で確かめてもらうのが確実です。
Q3. 福島県の 山林や 原野に ある 別荘でも、 相談できますか
ご相談いただけます。気をつけたいのは地目です。登記簿の地目が田や畑なら、農地法の許可が要ります。許可の見通しが立たない間は、当社も金額をお出しできません。山林の土地を新たに取得した人には、森林法第10条の7の2で市町村への届け出が求められます。只見町の「空き家・空き地バンク」のように、建物の無い土地も載せる町もあります。別荘のある町の仕組みも、あわせて確かめてください。
Q4. 法人の 引き取り業者に 別荘を あげると、 譲る 側に 税金は かかりますか
かかることがあります。個人が法人に不動産を贈与すると、時価で売ったものとみなされます。譲る側には、譲渡所得の税が生じます(所得税法第59条第1項第1号)。お金を受け取っていないのに、申告と納税だけが残る形です。法人を相手に無償で手放すときは、契約の前に税務署か税理士に、みなされる額と税の見込みを確かめてください。
Q5. 空き家バンクに 出しても、 もらい 手が 見つからない ときは どうしますか
条件を見直すか、出口を変えるかのどちらかです。家財の片付けや登記の費用を譲る側が持つと書き添えるだけで、問い合わせが来ることがあります。それでも動かないなら、買取の金額を取り、譲った場合のマイナスと並べます。建物を壊せるなら国庫帰属も候補に戻ります。待つ間の税と管理費が、そのまま判断の期限になります。
Q6. 別荘地の 管理費を 滞納したまま、 あげる ことは できますか
できます。ただ、滞納を誰が払うかを決めないまま譲ると、名義を移した後に揉めます。別荘地の区画は、分譲マンションと違います。滞納が新しい持ち主に引き継がれるかは、管理会社との契約と規約で決まります。管理会社に、滞納額を書面で出してもらいます。贈与契約書に「どちらが、いつまでに払うか」を書き込んでから、所有権移転の登記に進んでください。
当社の 見方
相続した物件では、戸籍などの書類が追加で必要になります。
ご用意いただく書類は、個別のご案件によります。
ご負担いただく費用は、個別のご案件によります。
リースバック(売却後も賃借人として住み続ける形)も積極的にお受けしています。
買い取れない物件や、売らないほうがよい場合は、正直にそうお伝えしています。
香川県高松市の戸建て(築60年以上)を、買取金額200万円台で買い取りました(2026年に取引)。
東京都府中市の土地(古家付きを含む)(築50年以上)を、買取金額2,000万円台後半で買い取りました(2026年に取引)。
東京都墨田区の空き家になっていた戸建て(築50年以上)を、約390万円で買い取りました。
当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。
この記事について
- 執筆・編集
- リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
- 監修
鶴野 博之株式会社リアテクス 執行役員宅地建物取引士(東京)第257503号/賃貸不動産経営管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)この区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:鶴野 博之(株式会社リアテクス 執行役員)- 公開・更新
- 公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
- この記事の事実確認の方法
- 法令:民法出典:総務省統計局
- 記事の作り方
- この記事は、当社の担当者が事実確認を行ったうえで公開しています。
出典(14件・に確認)
- laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
- laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
- laws.e-gov.go.jp/law/503AC0000000025
- moj.go.jp/MINJI/minji05_00454.html
- moj.go.jp/MINJI/minji05_00565.html
- stat.go.jp
- pref.fukushima.lg.jp/sec/41065b/akiyasoudan.html
- pref.fukushima.lg.jp/sec/41065b/sundefukushima.html
- city.fukushima.fukushima.jp/soshiki/12/1059/4/2/2745.html
- city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/docs/2018061500016
- town.tadami.lg.jp/akiyabank
- town.minamiaizu.lg.jp/iju/sumu/1489.html
- city.kitakata.fukushima.jp/soshiki/toshiseibi/13812.html
- city.iwaki.lg.jp/www/contents/1617932535562/index.html
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