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事故物件

事故物件の自宅を売る|告知義務の期間と価格の戻り方

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 執行役員 鶴野 博之(宅地建物取引士(東京)第257503号)
事故物件の自宅を売る|告知義務の期間と価格の戻り方

「自宅で家族が亡くなった家を売りたいが、どこまで伝える義務があるのか分からない」。売買には賃貸の「概ね3年」という区切りが置かれておらず、買主から問われれば年数に関係なく答える前提で進みます。

当社は告知事項のある自宅を現況のまま買い取り、特殊清掃や解体を条件にしません。そのかわり価格は仲介での成約想定額より低く、起きた事実を書面に残さない売却はお引き受けできません。この物件が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(7章)

先にこの物件の買取価格のめどだけ知りたい方へ。

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自宅で人が亡くなった家を売るとき、どこまで伝えるかは死の種類で分かれます。国土交通省が2021年10月に公表したガイドラインは、賃貸借について「概ね3年」という目安を示しました。売買には、同じ期間の区切りが置かれていません。そして売主本人には、宅地建物取引業法とは別に民法上の責任が残ります。年数が過ぎたから黙ってよい、という順番にはなりません。

事故物件の自宅を売るの要点を、定義・この記事でわかること・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

自宅が事故物件に当たるかと、告知義務を負う人

ガイドラインの対象外となる死

  • 他殺・自殺・事故死

    原則として告げる対象になる

  • 自然死・不慮の死

    特殊清掃の有無で扱いが分かれる

  • 特殊清掃を入れた場合

    自然死や不慮の死でも告げる対象に変わる

  • 通常の清掃で済んだ場合

    原則として告げる対象にならない

「事故物件」という言葉に、法令上の定義はありません。実務の基準になっているのは、国土交通省の「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」です。公表は2021年10月です。扱われているのは、取引の対象になる不動産で起きた人の死です。病院や施設で亡くなった場合は、そもそも対象に入りません。

ご相談で多いのは「これは事故物件でしょうか」という問いです。答えは死因だけでは決まりません。発見までに時間がかかったか、そのあと特殊清掃を入れたかで扱いが変わります。

告げる対象になる死と、原則ならない死

自宅で起きたことガイドラインでの原則の扱い
他殺、自殺、火災や転落による事故死告げる対象になる
老衰や病気による自然死原則として告げなくてよい
転倒、入浴中の事故、誤嚥などの日常生活の中の不慮の死原則として告げなくてよい
上の2つのうち、特殊清掃や大規模なリフォームを行ったもの告げる対象になる

自然死が原則から外れるのは、清掃の話が絡んだときです。一人暮らしの親が亡くなり、発見が数週間後だったという形がこれに当たります。床や壁に痕が残り、臭気も残ります。特殊清掃を入れたなら、自然死でも告げる対象です。

逆に、同居のご家族が看取った自然死で、清掃も通常の範囲で済んだ場合は、原則として告げる対象になりません。「病気で自宅で亡くなった」だけでは事故物件になりません。ここを混同したまま、はじめから値段を下げる必要はありません。

業者に向けた目安と、売主に残る責任

ガイドラインの宛先は宅地建物取引業者です。売主であるご本人に直接かかる決まりではありません。それでも売主の側に責任は残ります。根拠が別の法律にあるためです。

業者の側では、人の死は宅建業法第35条が列挙する重要事項に挙がっていません。それでも、取引の判断に重要な影響を及ぼす事実を故意に告げなければ、同法第47条第1号に触れます(宅地建物取引業法(e-Gov法令検索))。

売主の側の根拠は民法です。契約の内容に適合しない状態で引き渡したと評価されれば、代金の減額、損害賠償、契約の解除を求められる可能性があります。買主が当社のような買取業者でも同じです。業者向けの目安で「告げなくてよい」に当たる事案でも、売主が問われて虚偽を答えれば別の問題になります。

告知の扱いが分かれる分岐

  1. 1

    自然死・不慮の死

    原則として告げなくてよい

  2. 2

    特殊清掃を入れた自然死

    清掃が絡むと原則から外れ、告げる対象になる

  3. 3

    他殺・自殺・事故死

    清掃の有無にかかわらず、告げる対象になる

年数に関係なく告げる場合と、伝える範囲

ガイドラインは、期間の経過にかかわらず告げる必要がある場合を挙げています。ひとつは、買主から問われた場合です。もうひとつは、事件性、周知性、社会に与えた影響が特に高い事案です。

実務では、買主はほぼ必ず聞きます。買取業者も聞きます。つまり「何年で消えるか」より、「聞かれたときに何を答えるか」を先に決めることになります。

起きた場所によって、原則の側が変わる部分もあります。ガイドラインは、隣接する住戸で起きた死と、日常生活で通常使用しない共用部分で起きた死は、原則として告げなくてよいとしています。屋上や機械室がこれに当たります。一戸建てで室内で起きた事案は、建物本体の話です。マンションなら、自室のほか、廊下やエレベーターは日常的に使う共用部分です。敷地内の物置や車庫のように、判断が分かれる場所もあります。迷う場所で起きたなら、隠すのではなく、起きた場所を書面に書いてください。 告げるかどうかの判断は、買主と媒介する業者が行います。

伝える範囲には歯止めもあります。ガイドラインは、亡くなった方の氏名、年齢、住所、家族構成、具体的な死の態様や発見状況までは告げる必要がないとしています。遺族の名誉やプライバシーへの配慮を求める趣旨です。伝えるのは事実の枠で、家族の事情の中身ではありません。 線引きの全体像は「事故物件の告知義務はどこまでか」の記事にまとめています。

「自宅が事故物件に当たるかと、告知義務を負う人」について、そのまま聞けます。

事故物件の告知義務は、時間の経過で消えるのか

居間のテーブルに向かい、ノートにペンで書き込みをしている家族の姿

「3年たてば言わなくていい」という説明を目にした方は多いはずです。この3年は賃貸借取引の目安です。自宅を売る場面にそのまま持ち込むと、判断を誤ります。

1. 賃貸の「概ね3年」は、売買には置かれていない

起きた事案賃貸借での原則売買での原則
他殺、自殺、事故死発生から概ね3年で告げなくてよい期間の区切りは示されていない
特殊清掃を行った自然死・不慮の死発覚から概ね3年で告げなくてよい期間の区切りは示されていない
特殊清掃を伴わない自然死・不慮の死原則として告げなくてよい原則として告げなくてよい

売買で期間が示されていない理由は、取引の性質の違いです。借りる人は数年で出ていけます。買う人はその不動産を持ち続けます。金額の桁も違います。ガイドラインは、売買について期間による線引きを置きませんでした。

実務でも、経過年数だけで扱いが決まってはいません。建物が建て替えられたか、近隣に記憶が残っているか、周辺でどう語られているか。買主はこうした事情を合わせて見ます。売買では「3年経過」は、告げない理由になりません。

2. 起算点は、発生の日か発覚の日か

他殺、自殺、事故死は、起きた日が起算点です。特殊清掃を行った自然死や不慮の死は、発覚した日が起算点です。この違いは、発見が遅れた事案で効きます。

亡くなった日と発見された日が離れているなら、両方の日付を残してください。警察の検視が入った場合は、その日付も記録に残ります。日付が曖昧なままだと、買主も業者も判断の前提を置けません。

記録に残すべき日付の例

  1. 亡くなった日

    他殺・自殺・事故死の起算点

    発見日と離れている場合は両方の日付を残す

  2. 発見された日

    特殊清掃を伴う自然死の起算点

    発見が遅れた事案では発覚した日が基準になる

  3. 検視の日

    警察が入った日付の記録

    検視が入った場合はこの日付も記録に残す

  4. 特殊清掃の日

    清掃を行った時期の記録

    判断の前提を置くため曖昧にせず記録する

3. 買主から問われたら、年数に関係なく答える

ガイドラインは、買主から問われた場合には告げる必要があるとしています。社会的な影響の大きさから、買主が把握しておくべき特段の事情があると認識した場合も同じです。

売主が伏せた場合、責任は民法で問われます。引き渡した不動産が契約の内容に適合しないとして、代金の減額、損害賠償、解除を求められる形です(民法(e-Gov法令検索))。第562条から第564条までがその枠です。契約から何年もたって請求が来る形が、いちばん困ります。

4. 記録が残っている事案は、時間で薄まらない

報道された事案、地域で語られている事案は、年数で消えません。検索すれば住所が出てくる状態なら、買主も同じものを見ます。売主が黙って売っても、買主は契約の前に見つけます。

ここで価格の話を先にすると、順序が逆になります。事実を出し、そのうえで金額の話に移る形が、結果として早く終わります。

事故物件の自宅を、更地にして売るか建物ごと売るか

更地化による固定資産税の変化

住宅用地の部分課税標準額
200平方メートル以下の部分価格の6分の1
200平方メートルを超える部分価格の3分の1

「更地にすれば売りやすい」という話と、「更地にしても告知は消えない」という話は、どちらも正しいです。両方を並べないと決められません。先に出ていく費用と、そのあと戻る分を比べます。

1. 更地にして得られる2つのこと

ひとつは、室内を見せずに済むことです。特殊清掃の後でも、痕や臭気が完全に消えないことがあります。内覧で買主が室内に立つかどうかは、心理的な負担に直結します。更地なら、その場面がなくなります。

もうひとつは、買主の幅です。建物付きだと、住む人は室内を気にします。更地なら、土地を探している人や建売の事業者も検討できます。建物の傷み、残置物、設備の不具合が、交渉の材料から外れます。

2. 更地にしても、土地の告知は残る

ガイドラインが対象にしているのは、取引の対象になる不動産で起きた人の死です。建物を取り壊したから告げなくてよい、とは書かれていません。建物がなくなっても、そこで起きた事実は残ります。

近隣の記憶も残ります。買主が近所で話を聞けば、同じ話に行き当たります。更地は売りやすさの手当てであって、告知を消す手段ではありません。

3. 解体費と税額が先に出ていく

住宅用地の区分固定資産税の課税標準
小規模住宅用地(200平方メートル以下の部分)価格の6分の1
一般住宅用地(200平方メートルを超える部分)価格の3分の1

この軽減は、住宅が建っている土地に適用されます。根拠は地方税法第349条の3の2です(地方税法(e-Gov法令検索))。建物を取り壊せば、適用は外れます。

固定資産税の賦課期日は1月1日です。年内に解体し、更地で年を越すと、翌年の税額が上がります。売却が翌年にずれ込めば、その1年分を負担します。解体費の水準と、見積書のどこを見るかは「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事に書きました。

4. 更地にしたあと、建て直せるか

更地の値段は、建物を建てられる土地かどうかで変わります。建築基準法第43条は、幅員4メートル以上の道路に敷地が2メートル以上接することを求めています。この条件を満たさない敷地では、更地にしても新築の確認が下りません。

再建築ができない土地を更地にすると、解体費を払い、税額が上がり、使い道が駐車場や資材置き場に限られる組み合わせになります。接道の確認は、物件所在地の建築主管課で行います。判断の順序は「再建築不可物件はなぜ売りにくいのか」の記事に整理されています。

5. 内装だけ直して売る場合

特殊清掃のあと、床材と壁紙、場合によっては下地まで交換します。水回りを含めると金額は大きくなります。かけた費用が、そのまま価格に乗るわけではありません。

ただし、どこまで直したかの記録は効きます。何を交換し、何を残したか。写真と施工内容が残っていれば、買主は状態を確かめられます。記録がないと、買主は最悪の想定で値を置きます。

売却方法ごとの費用と告知

  • 建物付きのまま売る

    室内を見せる負担があり、建物の傷みが交渉材料になる

  • 更地にして売る

    室内を見せずに済み、土地を探す人など買主の幅が広がる

  • 更地で先に出る費用

    解体費がかかり、住宅用地の特例が外れて翌年の税額が上がる

  • 更地にした後の告知

    建物がなくなっても、土地で起きた事実は消えずに残る

「事故物件の自宅を、更地にして売るか建物ごと売るか」について、そのまま聞けます。

事故物件になった自宅を売るまでに、順番にすること

部屋の片付けを進めながら、段ボール箱に荷物をまとめている家族の姿

紙1枚に書き出す事実

  1. 1

    発生と発見の記録

    亡くなった日、発見された日と発見した人

  2. 2

    場所と死因の区分

    起きた場所と、自然死や自殺などの死因区分

  3. 3

    外部の介入と清掃

    警察や消防が入ったか、特殊清掃を行ったか

片づけや解体から始めると、費用が先に出ていきます。順番を変えるだけで、支出を後ろにずらせます。最初にするのは、紙とペンで済む作業です。

1. 起きた事実を、紙1枚に時系列で書く

書き出す項目は7つです。

  • 亡くなった日(推定の場合は推定の幅)
  • 発見された日と、発見した人
  • 起きた場所(建物内の部屋、敷地内、共用部分のどこか)
  • 死因の区分(自然死、不慮の死、自殺、他殺、事故死)
  • 警察や消防が入ったか、検視があったか
  • 特殊清掃の有無と、行った時期
  • そのあとの使用状況(誰かが住んだか、空き家のままか、貸していたか)

この1枚が、告知書の下書きになります。 記憶が曖昧な部分は、曖昧なまま書いて構いません。推定の幅を書けば、買主はその幅で判断します。

2. 特殊清掃とリフォームの記録を集める

集める書類入手先分かること
特殊清掃の見積書と作業報告書施工した業者処理の範囲と、行った日
リフォームの契約書と領収書施工した業者交換した部位と、残した部位
作業の前後の写真手元、または施工した業者現況の裏づけ

数年前の工事でも、業者に照会すれば控えが残っていることがあります。価格の交渉で効くのは、この3種類がそろっているかどうかです。

3. 登記の名義を確認する

登記の名義が亡くなった方のままなら、決済の前に名義を移す手続きが要ります。相続登記は2024年4月1日に申請が義務となりました。期限は、自分がその不動産を相続で取得したと知った時点から3年です。施行より前に相続を知っていた自宅も外れません。この場合の締切は2027年3月31日です(相続登記の申請義務化について(法務省))。

名義が動かなければ、どの相手に売っても決済できません。相続人が複数いるなら、遺産分割の話も同時に進みます。手順は「実家 空き家 売却の順番」の記事にあります。

4. 土地の値段の水準を、自分で見る

国土交通省の不動産情報ライブラリでは、周辺で実際に取引された価格を地域と面積帯で調べられます。築年の古い自宅では、建物に値段がほとんど乗りません。まず土地の水準を押さえてください。

そこから、解体費、室内の処理費、告知事項の分が引かれます。高い金額が出た会社には、根拠を聞いてください。根拠のない高値の読み方は「不動産買取の査定額が高い理由」の記事に書いています。

5. 告知書を空欄で出さない

売買では、売主が物件の状況を書面に記入します。業者は、売主に告知書へ記載を求める方法で調査を行います。ガイドラインも、業者が自ら近隣に聞き込みを行うことまでは求めていません。

つまり、事実の出どころは売主です。空欄のまま出すと、後で「聞いていない」という争いの起点になります。 分からない項目は「不明」と書けますが、調べずに不明と書くのは危険です。

6. 契約書で、告知と契約不適合責任の扱いを決める

読む条項は4つです。

  • 告知事項の記載
  • 契約不適合責任の扱い(免責とするか、期間を区切るか。この2択を1つの条項で決めます)
  • 手付解除の条件
  • 決済の時期

個人の売主が免責の合意をすること自体は可能です。ただし限界があります。民法第572条により、責任を負わない旨の特約をしても、売主が知りながら告げなかった事実については責任を免れません。事実を伝えたうえでの免責は有効で、伏せたうえでの免責は効きません。 ここが、告知を先に済ませる実利です。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

「事故物件になった自宅を売るまでに、順番にすること」について、そのまま聞けます。

当社が事故物件の自宅を買い取る場合の条件

当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。

「当社が事故物件の自宅を買い取る場合の条件」について、そのまま聞けます。

事故物件の自宅を売るとき、告知義務で先に固める3点

  • 売買に「概ね3年」の区切りはありません。 3年の目安は賃貸借について示されたものです。売買では期間による線引きが置かれておらず、買主から問われれば答えることになります。年数を待つより、事実を書面にまとめるほうが早く進みます。
  • 更地にしても、土地の告知は残ります。 室内を見せずに済み、買主の幅は広がります。一方で解体費が先に出て、住宅用地特例が外れ、翌年の税額が上がります。再建築ができない敷地では、この組み合わせが不利に働きます。
  • 伏せたままの免責は効きません。 民法第572条により、知りながら告げなかった事実については、免責の特約があっても責任が残ります。事実を先に出し、そのうえで価格と条件を書面にする形が、契約後の請求を防ぎます。

当社は買主として、告知事項のある自宅を現況のまま買い取ります。特殊清掃や解体を条件にしません。そのかわり価格は仲介での成約想定額より低く、起きた事実を書面に残さない売却はお引き受けできません。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

事故物件の自宅の告知義務について、よくある質問

Q1. 自宅の告知義務は、何年たてばなくなりますか

売買では、年数で自動的に消える仕組みになっていません。ガイドラインが示した「概ね3年」は賃貸借についての目安です。売買については期間の線引きが置かれていません。そして買主から問われた場合は、期間の経過にかかわらず答えることになります。 実務では、買取でも仲介でも、買主はこの点を必ず確認します。年数を待つ方針は、契約後の請求という形で残ります。

Q2. 父が自宅で病死しました。これも事故物件になりますか

病気による自然死は、ガイドラインで原則として告げなくてよい類型に入ります。同居のご家族が看取り、清掃も通常の範囲で済んだのであれば、その扱いです。分かれ目は、発見が遅れて特殊清掃を入れたかどうかです。 入れた場合は、自然死でも告げる対象になります。判断に迷うなら、亡くなった日と発見された日、清掃の内容を書き出したうえで、媒介する業者か買主に示してください。

Q3. 建物を解体して更地にすれば、買主に伝えなくてよくなりますか

なりません。ガイドラインは、取引の対象になる不動産で起きた人の死を対象にしており、建物の解体で告知が不要になるとは定めていません。近隣の記憶も残ります。更地にする効果は、室内を見せずに済むことと、買主の幅が広がることです。その効果と引き換えに、解体費が先に出て、住宅用地特例が外れます。 建て替えができない敷地では、更地にする利点が小さくなります。

Q4. 告知せずに売ったら、あとで何を求められますか

買主から、代金の減額、損害賠償、契約の解除を求められる可能性があります。根拠は民法の契約不適合責任で、第562条から第564条までの規定です。加えて、免責の特約を入れても守りにはなりません。民法第572条は、売主が知りながら告げなかった事実について責任を免れないと定めています。買主が事業者の場合、再販時の説明で事実が判明し、そこから請求に至る流れがあります。 伝える手間より、あとの負担のほうが大きくなります。

Q5. 近隣に知られたくありません。伏せたまま進められますか

売却の事実を近隣に知らせずに進めることはできます。買取では広告も看板も出さないため、内覧に人が出入りすることもありません。一方で、買主に対する告知は別の話です。近隣に伏せることと、買主に伏せることを混ぜないでください。 当社に売る場合、事実は書面に記載します。書面に残さないままの売却を希望される場合、当社は金額を出さずにお断りしています。

Q6. 自分が住んでいた自宅を売ると、税金はどうなりますか

告知事項があるかどうかで、税の計算は変わりません。売って利益が出れば、譲渡所得に所得税と住民税がかかります。ご自身が住んでいた自宅なら、居住用財産を売った場合の3,000万円特別控除を検討できます。住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡することが条件です。取得費が分かる契約書が見つからない場合、収入金額の5%を取得費として計算することになり、税額が増えます。 適用の可否は、契約の前に税務署または税理士へご確認ください。

Q7. 相続した家を売る場合、空き家の特例は使えますか

要件の確認が必要です。被相続人が一人で住んでいた家屋とその敷地を相続した相続人が、一定の要件を満たして売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる制度があります。ただし令和6年1月1日以後の譲渡では、その家屋と敷地等を相続または遺贈で取得した相続人が3人以上の場合、1人あたり2,000万円までになります。告知事項があること自体は、この特例の要件に影響しません。 家屋の耐震性や取壊しの時期など、確認する項目は国税庁の被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例に一覧があります。

告知事項のある自宅は、事実を紙1枚にまとめた時点から動かせます。金額を出すために先に片づける必要はありません。所在と面積、起きた事実の7項目が分かれば、机上での金額の幅までお伝えできます。

当社の見方

ご自宅であった家をお売りになるとき、その事実がいつ誰の目に触れるのかを書いておきます。当社にお話しいただいた内容は、査定を担当する者と契約の書面を作る者の間にとどまります。ご近所の方やお勤め先へ、当社からお伝えすることはありません。現地を拝見するときも、社名の入った車や看板は使いません。

一方で、当社がこの家を次に扱う段になれば、起きた事実は書面に記して引き継ぎます。伏せたまま先へ回すことはしないためです。つまり伝わる先は将来の買主であって、いま周囲にいらっしゃる方ではありません。この区別を先にご理解いただけると、お話しいただきやすくなると思います。ご提示までの目安はおおむね30分、お引き渡しは早ければ2週間以内で、同時にご入金します。周囲への広がりが気がかりでしたら、その点も含めてご相談ください。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
監修
鶴野 博之鶴野 博之株式会社リアテクス 執行役員宅地建物取引士(東京)第257503号/賃貸不動産経営管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)この区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:藤山 大二郎(株式会社リアテクス 代表取締役CEO)
公開・更新
公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
この記事の事実確認の方法
法令:宅地建物取引業法、民法、地方税法出典:法務省
記事の作り方
この記事は、当社の担当者が事実確認を行ったうえで公開しています。

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