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空き家

空き家を「あげます」で手放せる?宮崎県の無償譲渡の手順と費用

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 執行役員 鶴野 博之(宅地建物取引士(東京)第257503号)
空き家を「あげます」で手放せる?宮崎県の無償譲渡の手順と費用

「亡くなった父の名義のままの宮崎の空き家を、欲しい人にあげて手放したい」。名義を相続登記で自分に移すことが先で、もらい手がつかない家や傷みの大きい家は、譲るより買取か解体の方が負担を早く止められます。

宮崎県の空き家も家財が残ったまま買い取り、名義が亡くなった方のままなら決済日から逆算して相続登記の日程を司法書士と組みます。すでに書面で贈与を約束した家と、農地を切り分けられない家は買い取れません。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(7章)

無償で手放す前に、売れるか確かめる(当社の買取条件)

約1分で簡単査定を申し込む

この先は当社の買取窓口「買取くん」です。

宮崎県の空き家は、受け取ると言う人がいれば、無償で譲ることができます。ただし、登記の名義が亡くなった親のままだと、贈与の契約も名義の書き換えも進みません。順番は、相続登記で名義を自分に移す、もらう相手を探す、書面と登記で渡す、の3段です。雨漏りや家財の山で、もらい手がつかない家もあります。そうした家は、譲るより買取や解体の方が、固定資産税と管理の負担を早く止められることがあります。

空き家を「あげます」で手放せる?宮崎県の無償譲渡の手順と費用の要点を、定義・この記事でわかること・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

空き家を「あげます」で手放せる?宮崎県ではもらい手と名義が先に要る

居間のテーブルを囲んで、家族が穏やかに話し合っている(家の使い道について)

手放すことはできます。ただし、受け取る人の承諾と、自分名義への相続登記の2つがそろって初めて成り立ちます。

相続登記には、取得を知った日から3年以内という申請の期限もあります。あげる話を進める前に、この2つがどこまで済んでいるかを確かめます。

「あげます」は、受け取る人が承諾して初めて成り立つ空き家の贈与

「あげます」と掲示板や知人に声をかけても、それだけでは何も動きません。贈与は契約です。民法第549条は、ただで渡す意思と相手の受諾がそろって成り立つと定めています。受け取る側には税がかかります。贈与税、名義変更の登録免許税、毎年の固定資産税です。もらう人はその負担と、家の使い道を比べて決めます。家がただでも、使い道がなければ断られます。

宮崎県で受け取る人が見つかりやすいのは、住める状態の家です。屋根と水回りが生きている。家財が片付いている。車を置ける場所がある。買い物や通院の足がある。こうした家には、移住を考える人や近所の人が手を挙げることがあります。何年も閉め切った家は事情が違います。受け取った人が直す費用を背負うので、0円でも割に合わないと見られがちです。

声のかけ方にも気をつけます。ネットの掲示板に「あげます」と出すと、誰でも連絡できます。使い道の分からない相手から声がかかることもあります。資材置き場にされる、荒れたまま放っておかれる、といった形で近所に迷惑が残る例もあります。名義が移れば、その後の管理は受け取った人の責任です。それでも、隣近所との付き合いは、宮崎に残る親族が引き受けることになりがちです。相手の名前と住所、家の使い道は、話を進める前に聞いておきます。

県内にどれだけ同じ立場の家があるかは、総務省統計局の住宅・土地統計調査(令和5年)で確かめられます。全国の空き家は900万2千戸で、総住宅数に占める割合は13.8%でした(総務省 住宅・土地統計調査・令和6年4月公表の住宅数概数集計)。宮崎県の総住宅数・空き家数(戸)・空き家率(%)は、同じ調査の都道府県別の結果の表の宮崎県の行に載っています。<!-- TODO(要実測): 付表の宮崎県の行から「総住宅数」「空き家数(戸)」「空き家率(%)」を写し、この1文に3つ並べて書く。付表を開いて値を確かめるまで数字は入れない(推計しない) -->相続した実家に近いのは、「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」の欄です。貸す予定も売りに出す予定もない家が、ここに数えられます。

名義が亡くなった親のままの空き家は、誰にもあげられない

登記の名義が亡くなった父や母のままなら、あげる契約の前に名義を移す作業が入ります。相続人が複数いる場合を考えます。亡くなった人の財産は、分け方が決まるまで相続人全員の共有です(民法第898条)。この段階で一人が「あげる」と約束しても、ほかの相続人の分まで渡すことはできません。

進め方は決まっています。相続人の話し合いで、実家を誰が取るかを決めます(民法第907条)。その人の名義に相続登記をします。そのあとで、もらう人への贈与の登記に進みます。登記簿の上で、亡くなった人からもらう人へ名義を飛ばすことはできません。

名義の書き換えの窓口は、宮崎地方法務局とその支局です。郵送やオンラインでも申請できるので、宮崎県外に住んでいても進められます。祖父母の代から名義が動いていない家もあります。相続人が枝分かれして、話し合いの相手が増えます。人数が多いときの進め方は、「数次相続で相続人が多い実家の売却」の記事で順に確かめられます。

空き家をあげる前に確認する4つの条件

  • 自分名義への変更は済んだか

    取得を知った日から3年以内に相続登記を終えておく必要がある。

  • そのまま住める状態か

    もらう人は税の負担と家の使い道を比べる。屋根や水回りが生きていると選ばれやすい。

  • 相手の素性と使い道は明確か

    迷惑な使い方を防ぐため、話を進める前に名前・住所・目的を聞き取る。

  • 双方の合意があるか

    民法第549条に基づき、ただで渡す意思と相手の受諾がそろって成り立つ。

もらい手を探す間も、空き家の管理は相続した人に残る

空家等対策の推進に関する特別措置法は、空き家の所有者等に、適切な管理に努める責務を定めています。あげる相手を探している間も、その責任は名義人と相続人の側にあります。草木が隣の敷地に伸びる。瓦が飛ぶ。窓が割れて動物が入る。宮崎県は台風の通り道にあり、屋根や雨どいの傷みは一度の嵐で進みます。

市町村は、管理の行き届かない空き家の所有者等に指導をします。それでも状態が改まらないことがあります。特定空家等になるおそれが大きいと判断されると、勧告に進みます(空家等対策の推進に関する特別措置法第13条)。勧告まで進むと、敷地の税を軽くしていた住宅用地の特例が使えなくなります(地方税法第349条の3の2)。税がどう上がるかは、「空き家の固定資産税が6倍になる条件」の記事で計算の順に追えます。

宮崎県の空き家の譲渡で起きる問題と費用の目安は?

持っている間の固定資産税、譲る前の相続登記、譲った後の契約不適合の責任の3つで、お金と手間が出ていきます。

目安には、敷地が200平方メートル以下の家を使います。固定資産税の評価額は、土地300万円・建物100万円とします。この家なら、固定資産税は年約2万円、相続登記の登録免許税は約1.6万円です。契約不適合の責任は譲り方で変わります。何も負わずに済むことも、補修の費用を求められることもあります。

固定資産税:空き家を譲るまで毎年かかり、この家なら年約2万円

登記簿に所有者として載っている人に、固定資産税はかかります(地方税法第343条)。名義人が亡くなっても、税は止まりません。相続人は、亡くなった人の権利と義務をまとめて引き継ぐからです(民法第896条)。

計算は、評価額に標準税率1.4%を掛けます(地方税法第350条)。住宅が建つ敷地は、200平方メートル以下の部分の課税標準が価格の6分の1になります(地方税法第349条の3の2)。土地は300万円の6分の1で50万円、税は7,000円です。建物は100万円の1.4%で1万4千円です。合わせて年2万1千円ほどになります。都市計画税がかかる区域なら、そこに上乗せがあります。

一年分の税は、毎年1月1日の所有者にかかります(地方税法の賦課期日の定め)。年の途中で譲っても、その年の分は譲った側に通知が来ます。もらう人との間で日割りにするかは、贈与の書面で決めておきます。勧告で住宅用地の特例が外れる条件は、「もらい手を探す間も、空き家の管理は相続した人に残る」の項に書いたとおりです。

譲渡で起きる問題と費用の目安

  • 固定資産税の負担

    譲るまで毎年かかり、この家なら年約2万円

  • 相続登記の期限

    取得を知った日から3年以内に申請する義務

  • 登録免許税の目安

    この家の場合、約1.6万円かかる

  • 契約不適合の責任

    譲り方で変わり、補修費用を求められることも

相続登記:空き家をあげる前の期限は3年、登録免許税はこの家で約1.6万円

相続で不動産を取得した人は、取得を知った日から3年以内に相続登記を申請しなければなりません(不動産登記法第76条の2第1項)。この義務は2024年4月1日に始まり、それより前に始まった相続も対象です。期限は、2024年4月1日と、取得を知った日の遅い方から3年です。親の死亡と実家の相続を、2024年4月1日より前から知っていた人もいます。その人の期限は2027年3月31日です。施行後に初めて知った人は、知った日から3年です。正当な理由なく申請を怠ると、10万円以下の過料の対象になります。法務省の相続登記の案内に載っています。

固定資産税が年約2万円になる計算

  1. 1

    土地の課税標準を出す

    200平方メートル以下の敷地は評価額300万円の6分の1で50万円になる

  2. 2

    土地の税額を出す

    課税標準50万円に標準税率1.4%を掛け、7,000円になる

  3. 3

    建物の税額を出す

    評価額100万円に標準税率1.4%を掛け、1万4千円になる

  4. 4

    合計額を出す

    土地と建物の税額を合わせ、年2万1千円ほどになる

費用の中心は登録免許税です。相続による名義変更は、評価額の0.4%です(登録免許税法の別表第一)。土地300万円・建物100万円の家なら、400万円の0.4%で約1.6万円になります。戸籍の取り寄せの手数料と、司法書士に頼むならその報酬が別にかかります。

期限に間に合わないときは、相続人申告登記という方法もあります(不動産登記法第76条の3第1項)。自分が相続人だと法務局に申し出るもので、申請の義務はこれで果たせます。ただし名義は移りません。あげる相手が決まったら、正式な相続登記がいずれ要ります。

契約不適合:空き家を0円であげるか、値を付けて売るかで責任が変わる

ただで譲る贈与なら、あげる側の責任は軽くなります。民法第551条第1項は、贈与した人は、贈与する物を決めた時の状態で引き渡すと約束したものと推定する、としています。引き渡したあとに雨漏りが見つかっても、決めた時のままなら、直す約束まではしていない扱いです。

1円でも代金を付ければ、それは売買です。売買では、契約の内容に合わない傷みが見つかると、契約不適合の責任(民法第562条)が売主に生じます。買主は補修を求められ、応じてもらえなければ代金の減額や契約の解除、損害賠償の請求に進めます(同法第563条・第564条)。「あげます」の掲示で、1万円や10万円の値を付ける例があります。この形だと売主の立場になります。引き渡しの後に、50万円の補修が要る雨漏りが見つかったとします。その費用をめぐる話し合いは、売主の側に来ます。

ただで譲る場合でも、条件を付けると話が変わります。「家財の片付けを引き受けてくれるなら譲る」は負担付贈与です。民法第551条第2項は、負担付贈与の贈与者は、負担の限度で売主と同じ責任を負うと定めています。売買で責任を外す特約を結んでも、知っていて伝えなかった傷みは外れません(民法第572条)。どの形でも、知っている不具合は書面に書き出して渡すのが安全です。

「宮崎県の空き家の譲渡で起きる問題と費用の目安は?」について、そのまま聞けます。

宮崎県の空き家は、あげます・空き家バンク・買取・国庫帰属のどれが合う?

郊外に建つ木造住宅と、その周囲に広がる自然の風景

4つの出口のどれが合うかは、3点で決まります。名義が自分にあるか、建物が住める状態か、身近に受け取る人がいるかです。

出口ごとに、お金の向きも変わります。近所への贈与や空き家バンクでは、あげる側に残る費用は相続登記の分が中心です。国庫帰属は、建物を壊す費用に加えて、負担金が基本20万円かかります(法務省 相続土地国庫帰属制度の案内)。買取は、代金を受け取る側に回ります。

次のチェックで、当てはまる行が多いまとまりの出口から考えます。まず、どの出口にも共通する1行です。

  • □ 登記の名義が、すでに相続した自分に移っている(移っていなければ、どの出口でも相続登記が先)

近所や知人への無償譲渡が合う家

  • □ 屋根・床・水回りに大きな傷みがなく、手を入れずに住める
  • □ 親族や近所に、欲しいと言っている人がいる

空き家バンクが合う家

  • □ 住める状態だが、身近に受け取る人がいない
  • □ 内見の立ち会いや鍵の受け渡しに、現地へ通える

買取が合う家

  • □ 雨漏り・床の沈み・家財の山で、そのままでは人に見せにくい
  • □ 宮崎県外に住んでいて、何度も現地に行けない
  • □ 片付けや名義の費用を、受け取る代金の中で清算したい

国庫帰属が合う家

  • □ 建物を壊す費用を、先に出せる
  • □ 境界がはっきりしていて、他人が通ったり使ったりしていない土地である

4つの出口に合う家の条件

  • 近所や知人へ譲渡

    住める家で、親族や近所に欲しい人がいる

  • 空き家バンク

    住める状態だが、身近に受け取る人がいない

  • 買取

    傷みや家財で、そのままでは人に見せにくい

  • 国庫帰属

    建物を壊す費用を出せる、境界が明確な土地

1. 近所や知人に空き家をあげる:住める家で、受け取る人の顔が見えるとき

いちばん早く、費用も少ないのが、顔の見える相手への譲渡です。宮崎県の郊外や山あいでは、隣の家が「駐車場や畑にしたい」と言ってくることがあります。親族の中に、Uターンして住みたい人がいることもあります。相手が決まっていれば、探す期間はいりません。

受け取りたい人が相続人の一人なら、贈与より先に考える形があります。遺産分割の話し合いで、その人が直接実家を相続する形です。贈与なら、もらう人に贈与税と2%の登録免許税がかかります。相続で取得すれば贈与税はかからず、登録免許税も0.4%で済みます(登録免許税法の別表第一)。いったん自分の名義にしてから兄弟に贈与する、という回り道を避けられます。

注意は2つです。口約束で進めないこと。もらう人に税の負担があると伝えること。仲のよい近所でも、名義変更の登記を後回しにすると、翌年の固定資産税の通知がまたこちらに来ます。受け取る側の税や許可の話は、もらう側の手順の項にあります。「宮崎県で空き家をあげる手順は?あげる側・もらう側の書類と税」の見出しの中です。

隣の人が欲しいのが土地だけ、という場合もあります。建物を壊してから渡すのか、建物ごと渡して相手に壊してもらうのか。どちらが解体の費用を持つかで、話の重さが変わります。

2. 空き家バンクに出す:宮崎県と市町村の窓口で相手を探すとき

身近に受け取る人がいなければ、空き家バンクに登録して相手を探します。宮崎県は、移住の情報サイトに空き家バンクを設けています。宮崎市・都城市・日南市などの市町村も、それぞれのバンクを持っています。窓口の一覧は、あげる側の手順の項の表にまとめました。

バンクに出すと、移住を考える人の目に届きます。その一方で、いつ相手が見つかるかは読めません。問い合わせ、内見、条件のすり合わせと、相手の都合に合わせた往復が続きます。登録の条件や、宅地建物取引業者が間に入るかどうかは、市町村ごとに違います。申し込む前に、名義が自分に移っていることを求められるかも確かめます。

家財の量も分かれ目です。日南市は、空き家バンクに登録した物件の家財処分などを支える制度を設け、令和8年度から対象を広げています。こうした支えのある市町村なら、片付けの費用を抑えてから出す手が取れます。

4つの出口のどれに進むかの分岐

  1. 1

    住めて身近に相手がいる

    近所や知人への譲渡。あげる側に残る費用は相続登記の分が中心になる。

  2. 2

    住めるが相手がいない

    空き家バンク。内見の立ち会いなどで現地へ通える家が合う。

  3. 3

    傷みがあり見せにくい

    買取。片付けや名義の費用を受け取る代金の中で清算したいときに合う。

  4. 4

    建物を壊す費用が出せる

    国庫帰属。建物の解体費用に加えて、基本20万円の負担金がかかる。

3. 買取で売る:傷みや家財で、空き家の受け取り手がつかないとき

雨漏りがある。床が沈んでいる。家財が部屋を埋めている。こうした家は、ただでも受け取る人がつきにくくなります。買取は、事業者がその状態のまま引き取り、代金を払う形です。相手を探す期間がなく、片付けや補修を先に済ませる必要もありません。

期間の読みやすさも違います。バンクや近所への声かけでは、相手が現れる日を決められません。買取なら、金額に納得すれば、契約とお引き渡しの日を売る側の都合で置けます。相続税の納付や、ほかの相続人に払う代償金など、期日のあるお金に充てたいときは、この差が効きます。

売って利益が出れば、譲渡所得の税がかかります。相続した親の家なら、空き家の特別控除が使える場合があります。家屋を耐震基準に合わせるか取り壊すことが、主な要件の1つです。ほかの要件と期限は、「空き家3000万円控除の条件」の記事で1つずつ確かめられます。個人にただで譲る場合は、あげる側に譲渡所得が生まれないので、この控除の出番はありません。

4. 相続土地国庫帰属制度を使う:空き家を壊したあとの土地

相続した土地を国に引き取ってもらう制度はありますが、建物がある土地は申請できません(法務省 相続土地国庫帰属制度の案内)。家を残したまま、この出口を選ぶことはできない、ということです。境界がはっきりしない土地や、他人が使っている土地なども対象から外れます。承認されたら、負担金を納めます。

使うなら、先に解体があります。木造の家を壊す費用は、建物の広さや前の道の幅で変わります。費用の決まり方は、「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事で確かめられます。宮崎市には、危険な空き家の解体費を補助する制度があり、令和8年度は二次募集の形で受け付けています。解体した翌年度からは、住宅用地の特例が外れて土地の固定資産税が上がります。申請から承認までの間も、この税は払い続けます。

「宮崎県の空き家は、あげます・空き家バンク・買取・国庫帰属のどれが合う?」について、そのまま聞けます。

宮崎県で空き家をあげる手順は?あげる側・もらう側の書類と税

住宅街の道を連れ立って歩いていく家族の後ろ姿

あげる側は、名義を移して窓口に出すところから始めます。もらう側は、年110万円を超えた分にかかる贈与税を見込むところからです。

最後は、両者で贈与の書面を交わし、名義変更の登記を出して終わります。順番を入れ替えると、名義が移らないまま家だけ渡ります。翌年の税の通知も、元の持ち主に届きます。

1. あげる側(譲る側)の手順:名義を移し、宮崎県と市町村の窓口に出す

あげる側の作業は、次の順に進めます。

  1. 法務局で登記事項証明書を取り、土地と建物の名義を確かめる
  2. 名義が亡くなった親のままなら、相続人の話し合いで実家を取る人を決め、相続登記をする
  3. 固定資産税の納税通知書の課税明細で、土地と建物の評価額を控える
  4. 家財を残すか処分するかを決め、残すなら一覧にする
  5. 近所や知人に声をかけるか、空き家バンクに登録する

相続登記に使う書類は、亡くなった人の出生から死亡までの戸籍、相続人の戸籍、遺産分割協議書、相続人全員の印鑑証明書が中心です。本人や直系の親族の戸籍なら、本籍地が宮崎県でも、住んでいる市区町村の窓口でまとめて請求できる仕組みがあります。兄弟姉妹の戸籍は対象外なので、本籍地の市町村に郵送で請求します。

評価額は、もらう人が税を見積もるのに使います。最初に伝えておくと、話が途中で止まりにくくなります。課税明細に載っていない物置や離れがあれば、それも一覧に足します。登記されていない建物は、渡したあとに誰の物か分からなくなりがちです。

宮崎県と県内の主な市町村の窓口は、次のとおりです。

登録の条件、受け付ける物件の範囲、補助の金額と締め切りは、それぞれのページで確かめます。申し込むのは、自分が住んでいる市町村ではなく、空き家がある市町村の窓口です。

2. もらう側の手順:空き家を受け取る前に、贈与税・登記の税・農地の許可を確かめる

もらう側は、受け取る前に税と許可を確かめます。個人から財産をもらった人は、1年間にもらった額の合計が110万円を超えると、超えた分に贈与税がかかります(国税庁 タックスアンサー No.4402、租税特別措置法第70条の2の4)。申告は、もらった年の翌年2月1日から3月15日までです。家と土地の額は時価で見ます。建物は固定資産税の評価額、土地は路線価か評価倍率で計算するのが、国税庁の財産評価の定めです。

値を付けて安く譲る場合も、税の話は残ります。時価より著しく低い値で買うと、時価との差額は贈与とみなされることがあります(相続税法第7条)。

名義変更の登録免許税は、贈与なら評価額の2%です(登録免許税法の別表第一)。評価額400万円の家なら8万円で、相続登記の0.4%より重くなります。登記のあとには、宮崎県から不動産取得税の通知が来ます。相続で取得した場合と違い、贈与では不動産取得税がかかります(地方税法第73条の7は、相続による取得を非課税の対象に挙げています)。

敷地に田や畑の地目の部分があると、もらう人は農業委員会の許可を受けます。農地のまま受け取るなら農地法第3条、家庭菜園をやめて駐車場にするなど農地以外に使うなら、農地法第5条の許可です。許可が下りないと、その部分は名義を移せません。

建て替えの可否も見ておきます。敷地が道路に2m以上接していないと、建物を建てられません(建築基準法第43条第1項)。古い家を壊して新しく建てるつもりなら、受け取る前に市町村の建築の窓口で確かめます。もらう側から見た費用と確かめ方は、「0円物件とは?探し方と、もらう前に確かめる費用・税金」の記事にまとまっています。

あげる側の作業を進める手順

  1. 手順1

    名義の確認

    法務局で登記事項証明書を取り、土地と建物の名義を確かめる。

  2. 手順2

    相続登記

    親名義なら話し合いで取得者を決め、相続登記をする。

  3. 手順3

    評価額の確認

    固定資産税の課税明細で、土地と建物の評価額を控える。

  4. 手順4

    家財の扱いを決める

    家財を残すか処分するかを決め、残すなら一覧にする。

  5. 手順5

    もらい手を探す

    近所や知人に声をかけるか、空き家バンクに登録する。

3. 贈与契約書と名義変更の登記で、空き家をあげたことを確定させる

最後に、贈与の書面を交わして名義変更の登記を出します。書面が要るのは、口約束の贈与は、引き渡しが済むまでどちらからでもやめられるからです(民法第550条)。書面にすれば、気が変わったと一方的に取り消されることはなくなります。

書面に入れる項目は、次のとおりです。

  • 土地と建物の表示(登記事項証明書のとおり)
  • 引き渡す日と、渡す鍵の数
  • 知っているかぎりの傷みの一覧
  • 家財を残すか、誰が処分するか
  • 登記の費用と、その年の固定資産税をどちらが持つか
  • 負担を付けるなら、その中身

登記は、あげる側ともらう側がそろって申請します。あげる側は、登記識別情報か権利証と、印鑑証明書を用意します。もらう側は住民票を出します。司法書士に頼むなら、両者が同じ司法書士に委任することもできます。

引き渡しの日には、もらう人と一緒に家を回り、書面の傷みの一覧と見比べます。日付の入った写真を残しておくと、後から「聞いていない」と言われたときの材料になります。名義が移ったあとの1月1日を過ぎると、その年の固定資産税はもらった人に通知されます。登記されていない建物は、市町村の税の窓口に持ち主が変わったことを届け出ます。電気・水道の名義の変更と、火災保険の解約も、この時期に済ませます。

相続登記に使う主な書類

  • 亡くなった人の戸籍

    出生から死亡までの戸籍が必要

  • 相続人の戸籍

    本人や直系なら住む市区町村でまとめて請求可

  • 遺産分割協議書

    相続人の話し合いで実家を取る人を決めた書面

  • 印鑑証明書

    相続人全員の印鑑証明書をそろえる

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

「宮崎県で空き家をあげる手順は?あげる側・もらう側の書類と税」について、そのまま聞けます。

宮崎県の空き家は譲渡と買取のどちらが手元に残る?当社の実例の金額帯

当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。

「宮崎県の空き家は譲渡と買取のどちらが手元に残る?当社の実例の金額帯」について、そのまま聞けます。

宮崎県の空き家をあげる前に決める3つ

  • 名義を先に動かします。亡くなった親の名義のままでは、あげる契約も登記も進みません。相続登記の期限は、取得を知った日と2024年4月1日の遅い方から3年です。
  • 出口は、建物の傷みと受け取る人の有無で選びます。住めて相手がいれば譲渡、相手がいなければ空き家バンク、傷みや家財で相手がつかなければ買取、建物を壊せるなら国庫帰属です。
  • ただで譲るなら、書面に残します。口約束の贈与は引き渡しまでやめられ、値を付ければ契約不適合の責任が売主に乗ります。知っている傷みは一覧にして渡します。

当社は宮崎県の空き家も家財が残ったまま買い取り、相続登記が済んでいなければ決済の日から逆算して日程を組みます。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

宮崎県の空き家をあげるときによくある質問

Q1. 名義人が亡くなったままの空き家でも、あげることはできますか

そのままでは、あげられません。名義人が亡くなった家は、まず相続で誰かの名義にする必要があります。遺言で実家を受け取る人が決まっていれば、その人の名義に相続登記をします。遺言がなければ、相続人の話し合いで取得する人を決めます。相続人が自分ひとりでも、相続登記を省いて、もらう人に直接名義を移すことはできません。期限が迫っているなら、相続人申告登記で申請の義務だけを先に果たし、名義の移転はそのあとに進めます。

Q2. 宮崎県外に住んでいても、空き家をあげる手続きはできますか

できます。相続登記も贈与の登記も、郵送やオンラインで法務局に申請できます。贈与の書面のやり取りも郵送で済みます。現地でしかできないのは、もらう人の内見の立ち会いと、鍵の受け渡しくらいです。立ち会いを親族や近所の人に頼めるなら、一度も帰らずに進められる場合もあります。売る形に切り替えるときの進め方は、「遠方の実家を行かずに売却する方法」の記事に手順があります。

Q3. もらい手が見つからないときは、どうすればよいですか

受け取る人がつかない理由を、まず見ます。傷みが理由なら補修か買取。家財が理由なら片付けか、家財ごとの買取。立地が理由なら国庫帰属か買取。理由によって、次の手が変わります。空き家バンクに出して反応がないまま時間が過ぎるなら、条件を見直す時期です。待つ間も、固定資産税と管理の負担は続きます。

Q4. 家財が残ったままでも、空き家をあげられますか

あげられます。ただし、もらう人は、家財の処分にかかる費用を見込んで判断します。処分を引き受けてもらうことを条件に譲ると負担付贈与になり、責任の扱いが変わります。その中身は、「宮崎県の空き家の譲渡で起きる問題と費用の目安は?」の契約不適合の項のとおりです。仏壇や写真など、自分で持ち出したい物は先に分けておきます。片付けの範囲の決め方は、「実家の残置物の処分はどこまで?売り方3つの分かれ目」の記事で確かめられます。

Q5. ただで譲ると、あげた側に税金はかかりますか

個人にただで譲るなら、あげた側に譲渡所得の税はかかりません。税がかかるのは、もらった側の贈与税です。注意したいのは、相手が会社などの法人の場合です。法人にただで譲ると、時価で売ったものとみなされます。あげた側に譲渡所得の税がかかる扱いです(所得税法第59条第1項)。相手が個人か法人かは、話を進める前に確かめます。

Q6. 空き家バンクに出しながら、買取の金額を聞いてもよいですか

聞いて構いません。金額を知っておくと、空き家バンクで待つ期間の目安を決められます。受け取る人が現れるまでには、固定資産税と管理の費用がかかります。それが買取の額を超えそうなら、待つより売る方が手元に残ります。気をつけるのは、どちらかで約束を交わしたあとです。書面で贈与を約束したあとは、気が変わったという理由ではやめられません。買取の契約を結べば、その家はバンクで見つけた相手には渡せなくなります。登録の取り下げ方も、市町村のページで先に確かめておきます。

当社の見方

相続した物件では、戸籍などの書類が追加で必要になります。

ご用意いただく書類は、個別のご案件によります。

ご負担いただく費用は、個別のご案件によります。

リースバック(売却後も賃借人として住み続ける形)も積極的にお受けしています。

買い取れない物件や、売らないほうがよい場合は、正直にそうお伝えしています。

東京都練馬区の空き家になっていた戸建てを、約200万円で買い取りました。

埼玉県蕨市の賃貸中の戸建て(築60年以上)を、約200万円で買い取りました。

埼玉県川口市の戸建てを、買取金額300万円台で買い取りました(2025年に取引)。

富山県富山市の戸建てを、買取金額400万円台で買い取りました。

東京都練馬区の戸建てを、買取金額200万円台で買い取りました(2026年に取引)。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
監修
鶴野 博之鶴野 博之株式会社リアテクス 執行役員宅地建物取引士(東京)第257503号/賃貸不動産経営管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)この区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:鶴野 博之(株式会社リアテクス 執行役員)
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公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
この記事の事実確認の方法
法令:民法出典:法務省、あったか宮崎ひなた暮らし、令和8年度・二次募集、令和8年度から対象を拡充
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