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空き家

実家の解体費用はいくら?決まる条件と解体しない選択

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 執行役員 鶴野 博之(宅地建物取引士(東京)第257503号)
実家の解体費用はいくら?決まる条件と解体しない選択

「亡くなった親の家を解体すると、費用はどのくらいかかるのかを知りたい」。解体費用は見積書の4つの費目と道路の幅・残置物の量で決まり、壊すかどうかは、更地の固定資産税と売れるまでの月数を引いた手取りで決まります。

当社は解体も片付けもしていない実家を現況のまま買い取り、解体費と残置物の処分費は買取価格の計算に入れます。建物がまだ使え、住まいとして一般の買主に売れる実家は、仲介の方が手取りが残るとお伝えしています。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(12章)

片付けも解体もしていない実家も、そのまま相談できます

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この先は当社の買取窓口「買取くん」です。

実家の解体費用は、建物の構造と延床面積に、前面道路の幅と家の中に残った物の量が重なって決まります。同じ広さの家でも、重機が入れるかどうかで総額が大きく変わります。決まった相場の金額は、見積もりを取るまで出てきません。そのうえ相続した実家では、払った解体費用を売却の手取りで取り戻せるかどうかが分かれます。分けるのは、更地にしたあとの固定資産税と、相続した空き家の3,000万円控除の扱いです。見積もりの前に、そもそも壊すかどうかを決めておくことが先になります。

実家の解体費用はいくら?決まる条件と解体しない選択の要点を、定義・この記事でわかること・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

実家の解体費用は、見積書の4つの費目と現場の条件で決まる

実家の解体費用は、本体工事・付帯工事・廃棄物の処分・諸経費の4つの費目を、建物と敷地の条件に合わせて積み上げた額で決まります。総額を大きく分けるのは延床面積の広さよりも、重機が敷地まで入れるかどうかと、家の中にどれだけ物が残っているかの方です。

見積書に並ぶ4つの費目と、それぞれに入るもの

本体工事は建物そのものを壊す工事です。屋根、壁、柱、基礎までを取り壊して運び出す作業がここに入ります。木造か鉄骨造か鉄筋コンクリート造かによって、使う重機の大きさと工期が変わります。付帯工事は建物の外にあるものを壊す工事で、ブロック塀、門扉、物置、車庫、庭木と庭石、浄化槽や井戸といった、親が長い年月をかけて敷地に置いてきたものが対象になります。

廃棄物の処分は、壊して出た木材、コンクリート、瓦、石膏ボードを種類ごとに分け、処分場へ運ぶ費用です。分別に手間のかかる建材が多い家ほど、ここが膨らみます。

諸経費には、足場と防音の養生、近隣へのあいさつ、工事車両を停める場所の確保がまとめて入ります。道路で誘導する警備員や、役所への届出の書類作りも同じ欄です。見積書に「一式」とだけ書かれていたら、何が含まれているかを口頭ではなく書面で聞いておきます。追加の請求が来たときに比べる材料が手元に残ります。相続した実家で業者ごとの差が開きやすいのは付帯工事と廃棄物の処分で、本体工事は構造と面積が同じなら、それほど大きくは動きません。

解体費用の見積書に並ぶ4つの費目

  • 本体工事

    屋根や基礎など建物そのものを壊して運び出す費用

  • 付帯工事

    塀や庭木など建物の外にあるものを壊す費用

  • 廃棄物の処分

    壊して出た建材を種類ごとに分け処分場へ運ぶ費用

  • 諸経費

    足場や防音の養生、近隣あいさつや役所への届出

構造・延床面積・前面道路の幅・残置物で金額が動く理由

構造の違いは、壊すのに使う機械と日数の違いとして金額に出ます。木造よりも鉄骨造、鉄骨造よりも鉄筋コンクリート造の方が、同じ延床面積でも手間と処分する量が増えます。延床面積は本体工事を見積もる基準になる数字ですが、2階建てか平屋かで屋根と基礎の広さが変わるため、面積だけで他の家と比べると読み違えます。

前面道路の幅は、相続した実家の解体費用を最も大きく動かす条件の一つです。道が狭くて大きな重機や運搬車が入れない敷地では、小さな重機で何往復もするか、人の手で壊す範囲を増やすしかありません。日数と人件費がそのまま上乗せになります。隣の家との間が狭い場合も同じで、隣家の外壁や屋根を傷つけないよう手で外す作業が増え、養生も厚くなります。

家の中に残った家具、衣類、布団、仏壇、食器、家電といった残置物は、解体業者がまとめて引き取ると、建物を壊して出た廃材とは別に処分の費用がかかり、量が多いほど総額を押し上げます。自治体のごみ収集に出せる物を相続人が少しずつ出しておけば、見積もりの中で増減する部分が小さくなり、業者どうしの金額も比べやすくなります。

解体費用を動かす主な条件と理由

費目対象となる作業や物
本体工事屋根・壁・柱・基礎の取り壊しと運び出し
付帯工事ブロック塀・門扉・物置・車庫・庭木・庭石・浄化槽・井戸
廃棄物の処分木材・コンクリート・瓦・石膏ボードの分別と運搬
諸経費足場・防音養生・近隣あいさつ・駐車場所・警備員・届出書類

築年数の古い実家で解体費用が上がりやすい理由

築年数の古い実家は、建ててから何度も手を入れていることが多く、外から見えない部分に費用を押し上げる要素が重なっています。土壁や瓦屋根は重さと量があるので、処分する量が増えます。古い建物では、屋根材や外壁材、天井の吹付けに石綿を含む建材が使われていることがあります。大気汚染防止法にもとづいて、解体の前に石綿の有無を調べる事前調査が求められます。その調査と、含まれていたときの除去の費用が加わります。

増築を重ねた家では、元の建物と増築部分の基礎が別々に作られていたり、登記されていない離れや蔵が敷地の奥に建っていたりして、現地を見て初めて工事の範囲が広がることがあります。古い井戸や浄化槽、前に建っていた建物の基礎やがれきが地中から出てくることもあります。掘り出したあとに追加の費用として請求されるのが通例です。「地中から出た物の扱い」を見積もりの段階で書面に入れてもらうことが、古い実家ではとくに効いてきます。

こうした費用を、更地にして売るときは売主が負担し、建物を残して売るときは買主が価格の中で見込むことになり、その比べ方は「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事で、解体して売る場合と現況のまま売る場合に分けて扱っています。

名義が親のままの実家は解体できる?2024年4月1日からの相続登記の期限

古い木造住宅の居間で、テーブルを囲んで話し合っている家族

名義が亡くなった親のままでも解体工事は頼めますが、相続人の誰が施主になり費用を出すかを先に決めておかないと、工事の契約と同意の段階で止まります。進め方が分かれるのは、相続人が1人か複数か、そして相続登記を解体の前に済ませるか、解体のあとに土地だけで済ませるかです。

実家じまいとは、両親が住んでいた家を処分するまでの一連の作業

実家じまいとは、両親が住んでいた家の中の物を片付け、家そのものを売る、貸す、壊すといった形で処分するまでの一連の作業を指します。解体はその途中にある選択肢の一つにすぎません。基本的な進め方は、相続人が誰かを戸籍で確かめ、遺言の有無と遺産の分け方を決め、家の中を片付け、建物を残すか壊すかを決めてから売却や保有の手続きに進む、という順番です。

順番を入れ替えて解体を先に決めると、あとから選べる売り方が減ります。建物を壊すかどうかで、使える税の特例、翌年度からの固定資産税、そして相続放棄ができるかどうかまでが変わるからです。解体の見積もりを取るのは、相続人の間で家をどうするかの方向が決まってからでも遅くはありません。

実家じまいにおける解体判断の順序

  1. 1

    相続人の確認と分け方の決定

    戸籍で相続人を確かめ、遺産の分け方を決める

  2. 2

    家の中の片付け

    両親が住んでいた家の中の物を片付ける

  3. 3

    解体するかの判断

    建物を残すか壊すかを決める

  4. 4

    売却や保有の手続き

    解体の判断のあとに、売却や保有の手続きに進む

相続登記の期限と、解体の前後どちらで申請するか

実家の相続登記には申請の期限があります。親が亡くなって実家を取得したと知った日から3年以内に申請する義務で、2024年4月1日に始まりました(不動産登記法第76条の2第1項)。施行日より前に親が亡くなっていた場合も対象です。数え始めるのは、施行日と取得を知った日のうち遅い方なので、施行日より前から知っていた方の期限は2027年3月31日、施行日のあとに知った方の期限は知った日から3年になります(法務省 相続登記の申請義務化)。

解体との前後で変わるのは、登記の対象が建物と土地の両方か、土地だけかという点です。建物の名義人が亡くなっていても、取り壊したあとに相続人が建物の滅失の登記を申請する形が取れるため、壊す建物について先に相続登記を入れる必要があるかどうかは、管轄の法務局に事前に確かめておくと無駄な費用を払わずに済みます。

土地の方は、壊しても壊さなくても相続登記の義務が残ります。名義を親のままにしておくと売却の契約が結べず、期限を過ぎたときの扱いも出てくるので、その全体は「土地の名義変更をしないとどうなるか」の記事で、自分の期限を確かめながら読んでみてください。

「名義が親のままの実家は解体できる?2024年4月1日からの相続登記の期限」について、そのまま聞けます。

実家の解体費用は誰が払う?相続放棄の期限3か月で分かれる

実家の解体費用を払うのは、その家を相続して持ち主になった人で、遺産をまだ分けていない間は、相続人全員で話し合って負担を決めます。負担の形が分かれるのは、相続人が1人か複数か、そして誰かが3か月の期限のうちに相続放棄をするかどうかです。

1. 相続人が1人なら、その人が施主として払う

相続人が1人なら、親の家はその人のものになり、解体の契約を結ぶのも、費用を払うのもその人です。親の預貯金から払う場合でも、相続人が1人であれば遺産からの支払いとして整理しやすく、見積書と領収書を残しておけば、売ったときにその取壊しの費用を譲渡費用として扱えるかどうかを、税務署で確かめる材料になります。

迷いが残るのは、ほかに相続人がいないことを戸籍で確かめ終えるまでの間です。前の結婚で生まれた子や、認知した子が戸籍から見つかることもあるので、工事の契約は戸籍がそろってから結ぶ方が安全です。

2. 相続人が複数いるときの、解体費用の分け方

相続人が複数いると、遺産を分けるまでの間、実家は相続人全員の共有になります(民法第898条)。建物を壊すことは、共有している物の形を大きく変える行為に当たります。民法第251条は、そうした変更を加えるには他の共有者の同意が要ると定めています。兄弟の1人が独断で解体の契約を結ぶと、あとで費用の負担を巡って争いになります。

費用をどう分けるかは法律で一律に決まっておらず、法定相続分に合わせて割る、家を取得する人がまとめて払う、売却代金から精算するといった形を、相続人の間の協議で決めます。

どの形にしても、誰がいつまでにいくら出すかを遺産分割協議書か別の合意書に書き、全員が署名しておくと、工事が終わってから「聞いていない」と言われる場面を避けられます。兄弟のうち1人が解体にも売却にも反対している場合の段階的な進め方は、「実家の売却に兄弟が反対」の記事で扱っています。

複数人で解体費用を分ける際の注意点

  • 法定相続分に合わせて割る

    法律上の相続割合に応じて全員で分担する形

  • 家を取得する人がまとめて払う

    実家を相続する人が解体費用も単独で負担する形

  • 売却代金から精算する

    解体後に売却し、得られた代金から費用を引く形

3. 相続放棄した実家の解体と、保存の責任(民法第940条)

相続放棄は、自分のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所へ申し立てる手続きです(民法第915条第1項)。放棄をした人は初めから相続人ではなかったものとみなされます(民法第939条)。ここで気をつけたいのが解体の時期で、民法第921条は相続財産を処分した相続人は単純承認をしたものとみなすと定めており、建物の取壊しはこの処分に当たると扱われるおそれがあるので、放棄を考えている間は解体の契約を結ばない方が安全です。

親と同居していた方が放棄した場合、解体の話とは別に、家の保存の責任だけが残ることがあります。根拠は民法第940条第1項です。放棄の時に家を現に占有していた人は、次に管理する相続人などへ引き渡すまで、自分の財産と同じ注意で保存する義務を負います(民法(e-Gov法令検索))。

保存の責任は、建物を壊す義務とは別のものです。親と同居していた方や鍵を預かって出入りしていた方が放棄したときに、解体費用を誰が負うのか、管理の責任がどこへ移るのかは、「相続放棄した家の解体費用は誰が払うか」の記事で、管理義務の行き先から順に追えます。

相続人が1人の場合と複数の場合の負担

観点相続人が1人の場合相続人が複数の場合
実家の扱いその人のものになる遺産を分けるまでは全員の共有
解体の決定1人の判断で契約できる他の共有者全員の同意が要る
費用の負担その人が施主として払う協議で決める(法定相続分など)
契約前の準備戸籍で他に相続人がいないか確認誰がいくら出すか合意書に署名

実家を解体すると固定資産税は?住宅用地の6分の1の特例が外れる時点

建物を取り壊して更地にすると、土地の固定資産税の課税標準を価格の6分の1か3分の1まで下げていた住宅用地の特例が外れ、税額が上がります(地方税法第349条の3の2)。上がり始める年度を分けるのは、毎年1月1日の時点で建物が建っているかどうかと、市町村から勧告を受けているかどうかです。

1. 住宅用地の特例が、実家の土地の税額をどこまで下げているか

実家の土地の税が低い理由は、住宅用地の特例にあります(地方税法(e-Gov法令検索))。固定資産税では、第349条の3の2により、課税標準が価格の3分の1に下がります。敷地のうち200平方メートル以下は小規模住宅用地で、下がり方は6分の1です。都市計画税は第702条の3が根拠で、同じ区分がそれぞれ3分の2と3分の1になります。

つまり親が住んでいた家が建っている間、実家の土地の税は本来の価格よりかなり低い額を基準に計算されています。建物を壊すと、この下げ幅がまとめて外れます。毎年届く納税通知書の課税明細書に、土地の価格と課税標準額が別々に書かれているので、その2つの差が、更地にしたときに外れる部分の大きさの目安になります。

どこまで上がるかは、税の計算の調整で年度ごとに違うため、翌年度の見込み額は市区町村の資産税の担当課で聞くのが確実です。上がり方の仕組みと、勧告までの流れは「空き家の固定資産税が6倍になる条件」の記事で扱っています。

住宅用地の特例による課税標準の軽減

区分割合
200平方メートル以下の部分固定資産税の課税標準は価格の6分の1
200平方メートルを超える部分固定資産税の課税標準は価格の3分の1

2. 1月1日に建物が建っているかで、翌年度の税額が決まる

税額を決める日は、その年度の初日の属する年の1月1日です(地方税法第359条)。この賦課期日の土地と建物の状態で、1年分の固定資産税が決まります。そのため年の途中で解体しても、その年度の税額はそのままで、特例が外れるのは解体を終えたあとに迎える最初の1月1日からになります。

この仕組みは、解体と売却の日程を組むときに使えます。年末に解体を終えてから年をまたいで売りに出すと、更地の税を1年分丸ごと抱える形になりやすくなります。逆に年が明けてから解体し、その年のうちに売却を終えれば、翌年の1月1日を更地のまま迎えずに済みます。

売れるまでの期間が読めない土地ほど、この1月1日をまたぐ回数が手取りを削るので、解体の着工日は、売り出しの時期と一緒に決めてください。

3. 建物が残っていても、勧告を受けると特例は外れる

解体しなければ特例が続くとは言い切れません。空家等対策の推進に関する特別措置法は、市町村長が、管理が行き届かない管理不全空家等の所有者に指導し、なお改善されなければ勧告ができること(第13条)と、倒壊のおそれなどがある特定空家等の所有者に助言・指導、勧告、命令ができること(第22条)を定めています。

地方税法第349条の3の2は、このどちらかの勧告を受けた空き家の敷地を住宅用地の特例から外しているので、建物を残したまま手を入れずにいると、壊したときと同じように特例を失うことがあります。外れる時点は勧告を受けたときで、特定空家等として扱われ始めた時点ではありません。

市町村から助言や指導の文書が届いた段階なら、まだ勧告の前です。その段階で、建物を直すのか、壊すのか、手放すのかを決めれば、税の面で取り返せる余地が残ります。

1月1日を基準とした固定資産税の決定

  1. 1月1日(賦課期日)

    建物が建っている

    住宅用地の特例が適用され、1年分の税額が低いままになる

  2. 1月1日(賦課期日)

    建物を取り壊して更地

    住宅用地の特例が外れ、翌年度から土地の税額が上がる

解体して売ると3,000万円控除は使える?取り壊す人と期限で分かれる

相続した実家を解体して土地で売る場合も、建物を残して売り買主が取り壊す場合も、要件を満たせば相続空き家の3,000万円控除の対象になります。分かれ目は、誰がいつまでに取り壊すかと、家が建てられた時期、そして相続した人の数です。

1. 控除の対象になる実家と、売る期限

親が一人で住んでいた家とその敷地を相続した人は、一定の要件を満たして売却すると、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。国税庁の案内(No.3306)が挙げる主な要件の1つが、昭和56年5月31日以前に建てられた家であることです。ほかにも、相続の直前に親以外に住んでいた人がいないことや、売却代金が1億円以下であることなどが求められます。家屋は耐震基準に合わせるか取り壊すかが要ります(国税庁 No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例)。

売る期限は、租税特別措置法第35条第3項で、相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までとされ、制度として使えるのは令和9年12月31日までの売却です。親が亡くなった日から数えるので、相続登記や片付けに時間をかけているうちに期限が近づくことがあり、実家の解体の日程を考える前に、まず自分の場合の期限を暦の上で確かめてください。

要件はここに挙げたものだけではありません。全部を満たすかどうかは、国税庁の案内の要件を一つずつ自分の実家に当てはめて確かめる必要があります。

2. 売主が壊してから売るか、買主が翌年2月15日までに取り壊すか

売主が先に解体して土地として売る場合は、取り壊したあと売るまでの間に、その土地を貸したり駐車場にしたりしていないことが求められるので、更地にしたまま使わずに売る形になります。この道では、解体費用を売主が先に払い、売れるまでの間は住宅用地の特例が外れた固定資産税も売主が負います。

令和6年1月1日以後の売却では、建物を残したまま売り、買主が売却の翌年2月15日までに取り壊すか耐震改修をする場合も、この控除の対象になりました(国税庁 No.3306)。売主が解体費用を立て替えなくても特例が使える道ができたということで、現況のまま売る相手を選ぶときの判断が変わります。

この道を取るなら、買主が期限までに取り壊すことを売買契約書に書き、工事が終わったことを売主が確かめられるようにしておきます。期限を過ぎると、売主の側で特例が使えなくなるおそれがあるからです。

売主が壊す場合と買主が壊す場合の違い

観点売主が壊してから売る買主が取り壊す
解体費用の支払い売主が先に払う売主は払わずに済む
売るまでの土地の状態更地にしたまま使わずに売る建物を残したまま売る
売るまでの固定資産税特例が外れた高い税を売主が負う特例が適用された税を売主が負う
3,000万円控除の条件売主が解体して土地として売る買主が翌年2月15日までに取り壊す

3. 相続した人が3人以上なら、1人あたり2,000万円になる

令和6年1月1日以後の売却では、その家と敷地を相続した人が3人以上いるときは、1人あたりの控除の上限が2,000万円になります(国税庁 No.3306)。兄弟3人で共有のまま売る場合と、遺産分割で1人か2人にまとめてから売る場合とでは、1人あたりの上限が変わるので、分け方を決める段階で、税の面からも比べておく意味があります。

相続空き家の3,000万円控除(租税特別措置法第35条第3項)と、相続税を納めた人が、その相続税の一部を売った家や土地の取得費に足せる特例(同法第39条)は、同じ売却ではどちらか一方しか選べません。どちらが得かは相続税の額と売却の額で変わり、自分で判定するための条件の並べ方は「空き家3000万円控除の条件」の記事にあります。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

解体しない実家の出口は、建物を使う買主がいるかで分かれる

空き家になった実家の庭先で、伸びた草木を手入れしている家族

解体しないで実家を手放す道は、現況のまま仲介で売る、現況のまま買取に出す、当面は持ち続けるの3つです。どれが合うかは、建物を使いたい買主が現れるかどうかと、売れるまで待てる期間で決まります。

1. 現況のまま、仲介で一般の買主に売る

建物がまだ住める状態で、駅や生活の便が良い場所にある実家なら、手を入れて住みたい一般の買主が現れることがあり、解体費用をかけずに、建物の価値を含めた価格で売れる可能性があります。仲介で売る場合は、売買が成立したときに、宅地建物取引業法第46条にもとづいて国土交通大臣が定める上限の範囲で仲介手数料がかかります。

この道の重さは時間です。買主が現れるまでの間も固定資産税、火災保険、庭木や雨どいの手入れの費用は続き、遠方に住んでいれば、見に行く交通費と手間も重なります。

内覧のたびに家の中を見せられる状態にしておく必要もあるので、残置物を片付けてから売り出すのが一般的です。片付けの費用は、この道でも売主が負うことになります。

2. 現況のまま、不動産買取業者に売る

不動産買取業者に売る場合、買主は建物を直すか壊すかを自分で決めます。提示額は、次に売れる見込みの額から、解体費と残置物の処分費、売れるまでの期間の費用を引いて組み立てられます。そのため仲介で売れたときの価格よりは低くなりますが、片付けも解体もせずに引き渡せるので、売主が先に払うお金が少なく、日程も読めます。

相続空き家の3,000万円控除との組み合わせは、「売主が壊してから売るか、買主が翌年2月15日までに取り壊すか」の節に書いたとおりで、取り壊す買主に売るなら、売主が解体費用を払わずに特例を使える道があります。家の状態や残置物がどこまで残っていても売れるかの条件は、「空き家をそのまま売る方法」の記事で、価格との関係から確かめられます。

仲介で売る道と買取に出す道の違い

売却方法買主売主が先に払う費用売れるまでの時間と手間
現況のまま仲介で売る一般の買主片付け費用・固定資産税・維持費など買主が現れるまで時間がかかり内覧の手間がある
現況のまま買取に出す不動産買取業者片付けも解体も不要なため少ない日程が読め、そのまま引き渡せる

3. 解体も売却もせずに持ち続ける場合の注意点

持ち続けること自体に問題はありませんが、実家じまいで見落としやすい注意点は、手を入れない時間が長くなるほど選べる道が細くなることです。空家等対策の推進に関する特別措置法第22条は、特定空家等の所有者に対して、市町村長が助言・指導、勧告、命令をし、命令に従わなければ行政代執行ができると定めていて、代執行にかかった費用は所有者に請求されます(空家等対策の推進に関する特別措置法(e-Gov法令検索))。

税の面では、「建物が残っていても、勧告を受けると特例は外れる」の節で触れた勧告の時点で住宅用地の特例が外れます。相続空き家の3,000万円控除の期限も、親が亡くなった日から走り続けています。

屋根材や外壁が飛んで通行人や隣家に損害を与えたときの責任は、所有者に向かいます。どの段階で賠償の責任が問われるかは、「空き家の放置で責任と賠償を負う条件」の記事で、火災と倒壊に分けて確かめておくと、持ち続ける間に何を手入れすべきかが絞れます。

「解体しない実家の出口は、建物を使う買主がいるかで分かれる」について、そのまま聞けます。

実家の解体費用の見積もりは何社から取る?2社以上を同じ条件で

見積もりは2社以上から、片付けの範囲と工事の範囲をそろえた同じ条件で取ると、金額の差が何に対する差なのかが読めるようになります。比べられるかどうかを分けるのは、家の中の物を誰がどこまで処分するかを、見積もりを頼む前に決めてあるかどうかです。

1. 残置物の片付けの範囲を、見積もりの前に決める

最初にするのは、家の中から残す物を取り出す作業で、権利証や登記識別情報、固定資産税の納税通知書、預金通帳、写真や形見を探し出し、相続人の間で誰が引き取るかを決めます。解体業者に入ってもらったあとでは、残した物を探し出すことはできません。

そのうえで、自治体のごみ収集に出せる物を相続人がどこまで出すか、残りを片付けの業者に頼むか解体業者にまとめて引き取ってもらうかを決め、見積もりを頼むときに「残置物は撤去済み」「一部残る」「全部残る」のどれかを、どの業者にも同じ言い方で伝えます。条件がそろっていないと、安く見えた見積もりが、実は片付けを含んでいなかっただけということが起きます。

片付けが手に負えない量で、解体も売却も同時に考えているなら、片付けをせずに売る道もあり、費用を誰が負うかの分かれ目は「ゴミ屋敷を片付けずに売却できるか」の記事で確かめられます。

見積もり前に残置物を振り分ける手順

  1. 1

    残す物を取り出す

    権利証や形見を探し出し、誰が引き取るか決める

  2. 2

    残置物を振り分ける

    ごみ収集、片付け業者、解体業者のどれに出すか分ける

  3. 3

    同じ条件で見積もりを頼む

    撤去済みか残るかを、どの業者にも同じ言い方で伝える

2. 2社以上の見積書を、同じ欄で突き合わせる

見積書がそろったら、総額ではなく、次の欄を1つずつ横に並べて読みます。

  • 石綿の事前調査の費用と、石綿が見つかったときの除去の扱い
  • 付帯工事に入るもの(塀、門扉、物置、庭木、庭石、浄化槽、井戸)
  • 地中から古い基礎やがれきが出たときの、追加の費用の決め方
  • 近隣へのあいさつ、養生、警備員の配置が含まれているか
  • 取壊しが終わったことを証明する書類を発行してもらえるか

最後の書類は、建物の滅失の登記を申請するときに使うので、工事の契約の前に発行を頼んでおきます。

業者の側も確かめてください。解体工事を請け負うには、建設業の許可か解体工事業の登録が要るので、許可や登録の番号を見積書か会社の案内で見て、その番号を都道府県の名簿で照らし合わせると、名乗っている業者が実在するかが分かります。工事を急がせる説明や、その場での契約を求められたら、見積書を持ち帰ってから決めて構いません。

解体費用の補助金と、補助金以外に使える制度を確かめる

解体費用の補助金は国の一律の制度ではなく市区町村ごとの制度なので、工事の契約を結ぶ前に、実家がある市区町村の窓口で対象と申請の時期を確かめます。使えるかどうかは、建物の状態が自治体の定める対象に当たるかと、申請の順番を守れるかで分かれます。

1. 市区町村の解体補助金を、契約の前に確かめる手順

実家がある市区町村のホームページで、空き家の除却や老朽住宅の解体に関する補助の制度があるかを探し、見つからなければ、空き家対策や建築指導を担当する課に電話で聞きます。補助の対象は自治体ごとに決まっていて、建物の傷み具合の判定、所有者や申請者の条件、税の滞納がないことなどが求められることが多いので、制度の名前だけで使えると決めずに、申請の要件を書いた文書を取り寄せてください。

申請の順番も、自治体の案内で必ず確かめます。多くの制度では、申請して交付の決定を受ける前に工事の契約や着工をすると対象から外れ、年度ごとの予算に達すると受付が締め切られることもあります。

交付が決まったら、工事を終えたあとに完了の報告と写真、領収書を出して、ようやく補助金が支払われます。補助金を当てにして解体費用を工面するなら、工事代金を先に払い、補助金はあとから戻る形になると見込んで資金を用意してください。

解体補助金を申請して受け取るまでの順

  1. 契約の前

    事前の問い合わせと申請

    市区町村の窓口で要件を確かめ、補助金を申請する

  2. 申請のあと

    交付の決定

    決定前に工事の契約や着工をすると対象から外れる

  3. 交付決定のあと

    工事の契約と着工

    交付が決まってから解体業者と契約を結び、工事を始める

  4. 工事のあと

    完了の報告と受け取り

    完了報告と写真・領収書を出し、あとから補助金を受け取る

2. 補助金を使わない実家じまいにかかる費用と、補助金以外の制度

補助金が使えない、あるいは使わない場合でも、実家じまいでかかる費用の柱は同じで、家の中の物を片付けて処分する費用、建物を壊す解体工事の費用、相続登記や滅失の登記と翌年度からの固定資産税といった登記と税の費用の3つです。このうち片付けと解体は売主の段取りで額が変わり、登記と税は手続きの順番で額が変わります。

補助金以外の制度として、まず相続空き家の3,000万円控除があり、要件と期限は「解体して売ると3,000万円控除は使える?取り壊す人と期限で分かれる」の章に書いたとおりで、解体費用そのものは減らせなくても、売ったあとの税を大きく減らせる場合があります。もう一つは、相続した土地を国に引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度で、建物が建ったままの土地は申請できないため、使うなら解体が前提になり、審査と負担金があり、宅地の負担金は原則20万円(法務省の定める原則の額)です。法務局で自分の土地が対象になるかを確かめてから解体を決める順番になります。

解体と現況売却、手取りの差はどう計算する?1月1日と売れるまでの月数を入れる

選択肢を比べる様子を象徴する、左右の皿が釣り合ったアンティーク調の天秤

手取りの差は、解体して更地で売る道と現況のまま売る道のそれぞれで、売却額から解体費用と待つ間の税を引いた額を並べると計算できます。差を大きく動かすのは、解体見積額と、1月1日を更地のまままたぐ回数、そして売れるまでにかかる月数です。

1. 計算に入れる数字を、3つの書類から拾う

計算に使う数字は、解体業者の見積書、固定資産税の納税通知書と課税明細書、不動産会社の査定書か買取の提示額という3つの書類から拾えます。見積書からは解体見積額と、片付けの費用が別になっているならその額を拾います。

課税明細書からは土地のいまの年税額を拾い、更地にしたあとの年税額の見込みは、市区町村の資産税の担当課で土地の価格をもとに聞きます。査定書からは、更地として売ったときの想定価格と、建物を残したまま売ったときの想定価格、買取なら提示額を拾います。

売れるまでの月数は、査定をした不動産会社に、その地域で同じような土地や家が売れるまでにかかっている期間を聞いて、自分で置きます。分からなければ、短い場合と長い場合の2通りを置いて計算してください。

手取りの計算に使う3つの書類と数字

  • 解体業者の見積書

    解体見積額と、別枠になっていれば片付けの費用

  • 固定資産税の課税明細書

    土地のいまの年税額

  • 査定書か買取の提示額

    更地や現況で売ったときの想定価格や買取提示額

2. 解体して売る場合と現況のまま売る場合の手取りを、同じ式で試算する

試算の式は次のとおりで、手元の数字を入れればそのまま比べられます。

  • 更地の税の増額 = (更地の年税額の見込み − いまの年税額) × 1月1日を更地でまたぐ回数
  • 解体して仲介で売る手取り = 更地の想定価格 − 解体見積額 − 片付けの費用 − 更地の税の増額 − 仲介手数料 − 月々の管理の費用 × 売れるまでの月数
  • 現況のまま仲介で売る手取り = 現況の想定価格 − 片付けの費用 − 仲介手数料 − 月々の管理の費用 × 売れるまでの月数
  • 現況のまま買取に出す手取り = 買取の提示額 − 片付けの費用(提示額が片付けを含まない場合だけ)

式の使い方を確かめるための試算の早見表です。数字はすべて仮に置いたもので、相場や当社の実績ではありません。ご自分の3つの書類から拾った数字に置き換えてください。仮の置き方は、更地の年税額がいまより10万円上がり、1月1日を更地で1回またぎ、月々の管理の費用が1万円、売れるまでの月数は更地で6か月、現況で12か月としています。仲介手数料は、売買価格が400万円を超えるときの上限(価格の3%+6万円に消費税)で計算しました。

試算の項目解体して仲介で売る現況のまま仲介で売る
想定価格1,500万円1,300万円
解体見積額−200万円0円
片付けの費用−50万円−50万円
更地の税の増額(10万円 × 1回 = 10万円)−10万円0円
仲介手数料−56.1万円−49.5万円
月々の管理の費用(1万円 × 月数)−6万円−12万円
手取り1,177.9万円1,188.5万円

現況のまま買取に出す道は、提示額を片付け込みの1,000万円と置くと、引く費用がなく手取りも1,000万円です。

この仮の数字では、更地の方が200万円高く売れても、解体見積額と更地の税を引くと、現況のまま仲介で売る道の方が10.6万円多く残ります。更地で売れるまでの月数を12か月に延ばし、1月1日を2回またぐと置けば、解体して売る手取りは1,161.9万円まで下がって、差はさらに開きます。

3つの式の答えを並べ、解体して売る手取りが現況のまま売る手取りを上回る額が、解体費用を払って待つ手間に見合うかどうかを考えます。上回る額が小さいか、売れるまでの月数を長めに置いた途端に逆転するなら、解体は急がない方が残る額は多くなります。

この式には、売ったあとの譲渡所得の税は入れていません。相続空き家の3,000万円控除が使えるかどうかで税の額は大きく変わるので、控除を使える道と使えない道があるときは、税引き後の額でもう一度並べてください。

「解体と現況売却、手取りの差はどう計算する?1月1日と売れるまでの月数を入れる」について、そのまま聞けます。

実家を解体せずに当社へ売ると、入金まで何日?早ければ2週間以内

当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。

「実家を解体せずに当社へ売ると、入金まで何日?早ければ2週間以内」について、そのまま聞けます。

実家の解体費用を払う前に決める3つ

  • 解体費用は見積書の費目と現場の条件で決まります。 本体工事・付帯工事・廃棄物の処分・諸経費のうち、差が開くのは付帯工事と処分の欄です。前面道路の幅と残置物の量で総額が動くので、片付けの範囲をそろえて2社以上から取ってください。
  • 壊すと税の扱いが変わります。 解体のあとに迎える最初の1月1日から、住宅用地の6分の1と3分の1の特例が外れます。3,000万円控除は、売主が壊す道と買主が翌年2月15日までに取り壊す道で使え、期限は親が亡くなった日から走っています。
  • 手取りは同じ式で並べてから決めます。 解体見積額、更地の税の増額、売れるまでの月数を入れ、解体して売る道と現況のまま売る道の差が解体の手間に見合うかを見ます。相続人が複数なら、壊す前に全員の同意と負担の割合を書面にします。

当社は解体も片付けもしていない実家をそのまま買い取り、解体費と処分費は価格の内訳に入れてお示しします。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

実家の解体費用についてよくある質問

Q1. 築100年ぐらいの実家は、解体費用が大きく変わりますか

築年数そのものより、古い家に重なりやすい条件で変わります。土壁や瓦の量が多い、石綿を含む建材があり事前調査と除去が要る、増築部分や蔵が別にある、古い井戸や前の建物の基礎が地中に残っている、といった条件が重なるほど上がります。

築100年近い家は、こうした条件のどれかに当たっていることが多いので、見積もりの段階で地中から出た物の扱いと石綿の扱いを書面に入れてもらってください。金額の幅は、現地を見た業者の見積もりでしか出てきません。

Q2. 実家の解体費用は、誰が支払うべきですか

その家を相続して持ち主になった人が払います。相続人が複数いて遺産を分ける前なら全員の共有なので、壊すには全員の同意が要り、負担の割合は話し合いで決めて書面に残します。

相続放棄を考えている方は、解体を頼むと単純承認とみなされるおそれがあるので、放棄の手続きが済むまでは解体の契約を結ばないでください。詳しくは「実家の解体費用は誰が払う?相続放棄の期限3か月で分かれる」の章にあります。

Q3. 古い家を解体すると、固定資産税はどうなりますか

解体のあとに迎える最初の1月1日から、住宅用地の特例が外れて土地の税額が上がります(地方税法第349条の3の2・第359条)。家が建っている間は、土地の課税標準が価格の3分の1、200平方メートル以下の部分は6分の1に下げられていたので、その下げ幅がなくなります。

上がる額の見込みは、課税明細書を持って市区町村の資産税の担当課で聞くのが確実です。年が明けてから解体し、その年のうちに売れれば、更地のまま1月1日を迎えずに済みます。

Q4. 亡くなった親の家の解体費用は、どのくらいかかりますか

構造、延床面積、前面道路の幅、隣家との距離、残置物の量、地中の埋設物の有無で決まり、同じ広さの家でも条件しだいで総額が大きく変わるため、一律の金額はお答えできません。目安を知るには、片付けの範囲をそろえて2社以上から現地を見た見積もりを取るのがいちばん早い方法です。

払う前に、解体せずに売った場合の手取りとも比べてください。比べる式は「解体と現況売却、手取りの差はどう計算する?1月1日と売れるまでの月数を入れる」の章に載せています。

Q5. 親の死後、家を処分しようとしても売れないのはなぜですか

売れない理由の多くは、建物の古さよりも手続きと土地の条件にあります。名義が親のままで相続登記が済んでいない、相続人の間で売るかどうかがまとまっていない、家の中に物が残ったままで内覧ができない、前面道路が狭くて建て替えが難しい、といった条件が重なると、一般の買主が付きにくくなります。

手続きの問題は時間をかければ解けますが、土地の条件は待っても変わりません。土地の条件で一般の買主が付かない家は、現況のまま買取に出す道を比べる価値があります。

Q6. 一軒家を解体して更地にする場合、費用はどのくらいかかりますか

建物を壊す工事の費用に加え、更地にしたあとの整地、地中から出た物の撤去、建物の滅失の登記、翌年度からの固定資産税の増額までが、更地にするためにかかるお金です。解体の見積もりだけを見て決めると、この後ろの費用を見落とします。

更地にして売るつもりなら、売れるまでの月数を置いて、税の増額と管理の費用を引いた手取りで比べてください。売るまでの間に土地を貸したり駐車場にしたりすると、相続空き家の3,000万円控除が使えなくなる点にも気をつけてください。

当社の見方

ご相談の中では、親が住まなくなった実家を解体してから売るか迷い、先に解体の見積もりだけ取ってみたという方が多くいらっしゃいます。当社では、解体を決める前に一度、建物が残ったままの状態でいくらになるかを確かめていただくことをおすすめしています。ご相談から買取価格のご提示までは目安30分ですので、解体費用の見積もりと並べて比べる材料を早めにお持ちいただけます。そのまま売る場合も、一般には売買契約書の印紙代や抵当権の抹消登記の費用、相続した物件では相続登記の費用がかかるため、解体費用と合わせて手元に残る額で見ておくと安心です。ご契約までは目安1〜2週間、お引き渡しは早ければ2週間以内で、お引き渡しと同時にご入金しますので、空き家の管理を長く続けずに済みます。全国(47都道府県)に対応しており、買い取れない物件や売らないほうがよい場合は正直にそうお伝えしていますので、解体するかどうかを決める前の相談先としてお使いください。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
監修
鶴野 博之鶴野 博之株式会社リアテクス 執行役員宅地建物取引士(東京)第257503号/賃貸不動産経営管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)この区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:鶴野 博之(株式会社リアテクス 執行役員)
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法令:民法、地方税法、空家等対策の推進に関する特別措置法
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