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空き家

空き家のリフォーム費用はいくら?直すか売るかの計算表

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 取締役COO 薩摩 賢幸
空き家のリフォーム費用はいくら?直すか売るかの計算表

「相続した実家をフルリフォームしたら、費用がどのくらいかかるのか知りたい」。直す範囲は傷みの深さと使い道で決まり、工事費と持ち続ける間の税の合計が、手を入れずに売った手残りを超えるなら直さない方が手元に残ります。

当社は手を入れる前の状態のまま買い取り、直す費用は売主さまに求めず提示額の計算に入れます。補助を受けて直した家で返還の条件が残るときは、その額が決まるまで契約に進めません。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(6章)

空き家のリフォーム費用を出す前に、今の状態のまま相談できます

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空き家のリフォーム費用を決めるのは、家の広さより、傷みの深さと直したあとの使い道です。屋根から雨が入っていれば、内装より先に屋根の工事が要ります。家族が住むのか、人に貸すのか、売るのかで、直す範囲も変わります。そして相続した家には、もう一つ条件が付きます。直して貸したあとに売ると、相続した空き家の税の控除が使えなくなります。見積もりを取る前にこの順で決めていけば、払わなくてよい工事費を避けられます。

空き家のリフォーム費用はいくら?直すか売るかの計算表の要点を、定義・この記事でわかること・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

相続した空き家のリフォーム費用はいくら?100万円で足りるかの見方

家族が壁や柱の状態を指差して確認している(相続した古い木造住宅の和室で)

相続した空き家のリフォーム費用は、傷みの深さと直したあとの使い道で決まり、どの家にも通る相場の額はありません。

広告やまとめのページには、相場として金額が並んでいます。ただ、その金額が含む工事の範囲は、ページごとにそろっていません。台所の交換だけの数字と、屋根から床下まで直した数字が、同じ「相場」として並ぶこともあります。自分の家に当てはめられるのは、工事の範囲が同じときだけです。100万円で足りるかどうかも、範囲を決めてからでないと答えが出ません。

空き家のリフォーム費用を動かすのは、傷みの深さと工事の範囲

費用の桁を変えるのは、見えている傷みではなく、見えていない傷みです。壁紙のはがれや畳の日焼けは、張り替えれば終わります。困るのは、屋根裏と床下と壁の中です。

人が住まない家は、住んでいる家と傷み方が違います。窓を開けないので、湿気がこもります。水を流さないので、排水の管にたまった水が乾きます。すると下水のにおいや虫が上がってきます。給水の管は、久しぶりに水を通すと継ぎ目から漏れることがあります。雨漏りに気づく人もいません。天井にしみが出たときには、小屋裏の木が長いあいだ濡れていたということもあります。

傷みは、深い所ほど費用が大きくなります。深い順に並べると次のようになります。

  • 雨水が建物に入っている(屋根・外壁の防水)
  • 水が通らない、または漏れる(給水と排水の管、給湯器)
  • 床が沈む、きしむ(床下の腐れ、シロアリ)
  • 設備が古い(台所・浴室・洗面所・便所)
  • 内装が汚れている(壁紙・床材・畳・建具)

上の段を直さないまま、下の段だけ直しても長くは持ちません。床を張り替えても、雨が入り続ければまた腐ります。きれいになった内装の下で、管の漏れが続くこともあります。

自分の家がどの段まで傷んでいるかは、見積もりの前に知っておくと話が早く進みます。建築士などが建物を見る既存住宅状況調査(インスペクション)があります。これを使えば、床下と小屋裏の状態を記録に残せます。リフォーム会社の現地調査でも、床下と天井裏をのぞいてもらうよう頼んでください。表面だけを見て作った見積もりは、工事が始まってから追加の費用が出やすくなります。

当てはまりにくいのは、親が亡くなる直前まで手入れを続けていた家です。空いた期間が短く、雨漏りの跡もなければ、設備と内装の話から始められることもあります。

空き家の傷みの深さ

  • 屋根・外壁の防水

    雨水が建物に入っていないか

  • 給水・排水管と給湯器

    水が通らない、または漏れていないか

  • 床下の腐れ・シロアリ

    床が沈んだり、きしんだりしないか

  • 台所・浴室などの設備

    設備が古くなっていないか

  • 壁紙・床材などの内装

    内装が汚れていないか

空き家のリフォームとリノベーションの違い

どちらの言葉にも法令上の決まった定義はなく、違いは工事の目的で分けて考えると混乱しません。

呼び方工事の中身の例相続した空き家で気をつけること
リフォーム傷んだ所を元の状態に戻す。屋根の補修、水回りの交換、内装の張り替え開けてみて初めて分かる傷みで、追加の工事が出やすい
リノベーション間取りや性能を変えて、新しい使い方に合わせる。壁を抜く、断熱材を入れる、配管を引き直す柱や壁など構造に手が入ると、耐震の検討や建築の手続きが絡む
全面改修(フルリフォーム)内装・設備・外回りをまとめて直す解体して建て直す費用や、更地で売る値と並べないと判断できない

見積書の題がどちらの言葉でも、中身の項目を読めば区別できます。「元に戻す」工事か、「変える」工事か。それで費用の幅も手続きも変わります。

構造に手を入れる工事や、屋根・壁の大半をやり直す工事では、手続きが要ることがあります。建築基準法の確認です。建物によって変わります。要るかどうかは、市区町村の建築の担当課か建築士に確かめてください。古い家で、建てたときの検査済証が見つからないこともあります。その場合は手続きの準備に時間がかかります。書類の無い家がどう扱われるかは「検査済証がない家の売却」の記事で確かめられます。

全面改修を考えるときは、建物を壊す選択とも並べてください。工事費が新しく建てる費用に近づくなら、古い家を直す理由は薄くなります。壊す場合にかかる額と、壊したあとの税の考え方は「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事にあります。

100万円の予算で、空き家のリフォームをどこまで決めるか

100万円という予算で先に決めるのは、金額の配り方ではなく、直す場所の順番です。

予算を先に置くと、目に見える所にお金が流れます。壁紙と床がきれいになると、直した気持ちになるからです。ところが、その下で雨漏りや管の漏れが続けば、数年で同じ所をまたはがします。100万円を2回払うことになりかねません。

順番は、「空き家のリフォーム費用を動かすのは、傷みの深さと工事の範囲」の箇条に並べた深い順のとおりです。見積もりを工事の場所ごとに分けて取り、上の段から順に足していきます。100万円に届いた所で線を引きます。その線より下が、今回は見送る工事です。100万円で収まるかどうかは、この足し算でしか分かりません。

もう一つ確かめたいのは、直したあとの家の値です。100万円をかけても、その分だけ高く売れたり、家賃が取れたりするとは限りません。周りで実際に取引された価格は、国土交通省の不動産情報ライブラリで、地域と面積を指定して調べられます。古い家付きの土地が安い値で取引されている地域では、工事費が売る値を押し上げる幅も小さくなります。

例外は、家族がその家に住むと決めている場合です。住む人にとっては、売る値より暮らしやすさが基準になります。ただ、その場合も雨と水と床の順番は変わりません。

「相続した空き家のリフォーム費用はいくら?100万円で足りるかの見方」について、そのまま聞けます。

空き家をリフォームして使うか、手を入れずに売るか?

昭和に建てられた古い木造住宅と、その周囲の住宅街

分かれ目は、工事費と持ち続ける間の税を足した額が、手を入れずに売ったときの手残りを超えるかどうかです。

この比べ方に、相続した家ならではの条件が1つ加わります。相続した空き家を要件どおりに売ると、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例です(国税庁 タックスアンサーNo.3306)。この特例は、相続してから家を貸したり住んだりすると使えなくなります。リフォームして貸すか、手を入れずに売るか。その選択で税の額が大きく変わることがあるのは、このためです。

1. 住む・貸す・売る:空き家をリフォームする目的で、要る工事が変わる

リフォームの目的が決まれば、直す範囲の上限も決まります。

家族が住む目的なら、暮らせる状態に戻す工事が全部要ります。雨と水と床に加えて、断熱や段差、耐震も考えに入ります。昭和56年5月31日以前に建てられた家は、今の耐震の基準より前の設計です。住むなら耐震の診断を受け、補強をするかどうかを決めてください。耐震の診断や改修に補助を設けている市区町村もあります。

人に貸す目的なら、入居者が使う所に絞れます。空き家投資として古い家を買う人も、同じ考え方で工事を抑えます。ただし貸主には、修繕の義務があります(民法第606条)。借りた人が使えるようにする義務です。貸してから雨漏りや給湯器の故障が出れば、費用は家賃の中から払います。工事費を家賃で何年かけて取り戻すか。空室の月も入れて計算してください。

売る目的なら、直さないという選択も十分にあります。古い家を探す人の多くは、自分の好みで直すつもりで見に来ます。売主が先に入れた工事は、好みに合わなければ値段に乗りません。売るために直すなら、雨漏りを止めるなど、買う人が見て不安になる所に限るのが一つの考え方です。

リフォームのメリットは、使える家に戻ることから生まれます。

  • 家族が住めば、別の住まいの家賃がかからない
  • 人に貸せば、毎月の家賃が入る
  • 人が出入りすると、換気と通水が続き、傷みの進み方が遅くなる

反対に、デメリットもはっきりしています。工事費は先に出ていきます。工事の途中で追加の費用が出ることもあります。そして税の扱いが変わります。その中身は「3. リフォームして貸すと、売るときの3,000万円控除が使えなくなる」で確かめてください。

空き家をリフォームするメリット

  • 家族が住む場合

    暮らせる状態に戻す全工事と、断熱や耐震

  • 人に貸す場合

    入居者が使う所に絞るが、貸主の修繕義務あり

  • 売る場合

    直さない選択や、雨漏りなど不安な所に限る

2. 手を入れずに置いた空き家の税金と、管理不全空家の勧告

直さずに置くこと自体は違法ではありませんが、傷みが進んで市町村長の勧告を受けると、土地の固定資産税が上がります。

土地に住宅が建っていると、固定資産税の税額のもとになる評価額に軽減がかかります。小規模住宅用地と呼ばれる200平方メートルまでの部分は、評価額が6分の1になります。それより広い分は3分の1です(地方税法第349条の3の2)。都市計画税にも似た軽減があります(地方税法第702条の3)。空き家になっても、住宅として建っている間は、この軽減が続くのが原則です。

この軽減が外れるのは、勧告を受けたときです。空家等対策の推進に関する特別措置法は、管理が行き届かない家を「管理不全空家等」としています。このままでは特定空家等になるおそれのある家です。市町村長はその所有者を指導できます。それでも改まらず、特定空家等になるおそれが大きいときは勧告ができます(同法第13条)。勧告を受けた家の敷地は、住宅用地の軽減の対象から外れます。

特定空家等になると、段階はさらに進みます。助言や指導、勧告に続いて、命令や代執行があります(空家等対策の推進に関する特別措置法第22条)。勧告から先の流れと税の変わり方は「空き家の固定資産税が6倍になる条件」の記事に順を追って書かれています。

税とは別に、所有者としての責任も残ります。瓦が落ちて通行人がけがをした。塀が倒れて隣の車を傷つけた。こうした事故では、所有者が賠償を求められることがあります。どんな管理の不足が責任につながるかは「空き家の放置で責任と賠償を負う条件」の記事で確かめられます。

勧告の心配が小さいのは、定期的に通って換気や草刈りをしている家です。管理が行き届いていれば、管理不全空家等に当たりにくくなります。直す工事と、管理の手間は別のものです。工事をしないと決めても、管理まで止める必要はありません。

3. リフォームして貸すと、売るときの3,000万円控除が使えなくなる

相続した空き家の特例は、相続のときから売るまで、家を貸したり住んだり事業に使ったりしていないことが要件の1つです。

国税庁の案内では、対象は被相続人が一人で住んでいた家屋とその敷地です。相続人が要件を満たして売却すると、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。主な要件は次のとおりです。全部の要件と細かい例外は、国税庁 タックスアンサーNo.3306で確かめてください。

  • 昭和56年5月31日以前に建てられた家で、区分所有の建物ではないこと
  • 亡くなる直前に、亡くなった方のほかに住んでいた人がいないこと
  • 相続のときから売るまで、事業・貸付け・居住に使っていないこと
  • 売る代金が1億円以下であること
  • 家を今の耐震の基準に合わせてから売るか、家を取り壊してから売ること
  • 決められた期限までに売ること

リフォームとの関係で効いてくるのは、3つ目の要件(相続のときから売るまで、事業・貸付け・居住に使っていないこと)です。直して人に貸せば、その時点で貸付けに使ったことになります。家族が住んでも、居住に使ったことになります。そのあとで売っても、この特例は使えません。

逆に、リフォームの中でも耐震の改修は、この特例の要件に沿う工事です。耐震の基準に合わせ、空き家のまま売れば、控除の対象になりえます。令和6年1月1日以後の売却では、買主が耐震の改修か取り壊しをした場合も、対象に加わりました。期限は、売った年の翌年2月15日までです。

家と敷地を相続した人が3人以上いると、令和6年1月1日以後に売った場合の控除の上限は、1人あたり2,000万円です(国税庁 タックスアンサーNo.3306)。兄弟で相続した実家では、この線を確かめてください。

期限は2つあり、早く切れる方が効きます。1つは、相続の開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日です。もう1つは、この特例そのものの期限で、令和9年12月31日までの売却が対象です(租税特別措置法第35条第3項)。

  • 2023年8月に相続が始まった家:3年を経過するのは2026年8月なので、期限は2026年12月31日。特例の期限の2027年12月31日より先に切れる
  • 2025年3月に相続が始まった家:3年の側で数えると2028年12月31日。特例の期限の2027年12月31日の方が先に来る

工事の見積もりを取る前に、自分の家がこの期限のどこにいるかを確かめてください。直して貸すと決めるなら、控除で減るはずだった税と、家賃で入る額を並べる必要があります。要件を一つずつ当てはめる手順は「空き家3000万円控除の条件」の記事にもあります。

目的で変わるリフォームの範囲

  1. 1

    家族が住む場合

    暮らせる状態に戻す工事が全て必要。断熱や段差、耐震も検討する。

  2. 2

    人に貸す場合

    入居者が使う所に絞る。ただし貸主には修繕の義務がある。

  3. 3

    売る場合

    直さない選択もある。直すなら買う人が不安になる所に限る。

相続した空き家をリフォームして貸すと、売るときの税金はどうなる?

相続後に家を貸したり住んだりすると、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例が使えなくなります。

  • 効果:譲渡所得から最高3,000万円を控除
  • 外れる条件:相続した家を貸す、または住む
  • 分かれ目:工事費と税の合計と手残りの比較

4. 空き家のリフォーム費用と、手を入れずに売った手残りを比べる計算表

直す場合と直さない場合の手残りは、同じ欄に自分の数字を入れて引き算すれば比べられます。

金額だけを横に並べても比べられません。直す側は工事費と持ち続ける年数分の税が出ていきます。売る側は、控除で税が減ることがあります。次の計算表の空欄に、見積書と固定資産税の納税通知書の数字を入れてください。

項目直して持ち、のちに売る場合手を入れずに今売る場合
① 受け取る金額直したあとに売る見込みの額+貸した間の家賃の合計(  万円)買主の提示額(  万円)
② リフォーム費用見積書の合計+追加の見込み(  万円)0円(工事は買主が見込んで提示額を出す)
③ 持ち続ける間の固定資産税・都市計画税年額 × 持ち続ける年数(  万円)引き渡しの日までの分(  万円)
④ 火災保険料・草木の手入れ・電気と水道の基本料金年額 × 持ち続ける年数(  万円)引き渡しの日までの分(  万円)
⑤ 売るときの費用印紙代・登記費用、仲介で売るなら仲介手数料(  万円)印紙代・登記費用(当社が買い取る場合は仲介手数料はかかりません)(  万円)
⑥ 譲渡所得の税貸すか住んだあとなら、3,000万円の控除は使えない(  万円)要件を満たせば、最高3,000万円を控除して計算(  万円)
手残り① −(②+③+④+⑤+⑥)① −(③+④+⑤+⑥)

③の欄は、次の式で埋めます。

固定資産税・都市計画税の年額 × 持ち続ける年数 = 持ち続ける間の税

年額は、毎年届く納税通知書の課税明細書で確かめられます。勧告を受ければ土地の分が上がります。傷みが進みそうな家では、年額を今のまま据え置かずに見てください。

⑥の欄の譲渡所得は、売った金額から取得費と売るためにかかった費用を引き、使える特別控除をさらに引いた額です。親が買ったときの売買契約書が見つからないなら、売った金額の5%を取得費とする方法があります(国税庁の譲渡所得の案内)。

売った金額 × 5% = 取得費が分からないときの概算の取得費(国税庁の譲渡所得の案内)

相続した家は、親が持っていた期間を引き継いで所有の期間を数えます(所得税法第60条第1項)。親が長く持っていた家なら、相続してすぐに売っても、所有の期間は短くなりません。

計算の結果、直す側の手残りが多く出ることもあります。ただ、その差が見積もりの追加分で消えるほど小さいなら、直す判断は危うくなります。差が小さいときは、金額より期間の読みやすさで選ぶという考え方もあります。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

「空き家をリフォームして使うか、手を入れずに売るか?」について、そのまま聞けます。

空き家のリフォーム費用を抑えて進める3つの手順

居間のテーブルで、家族がリフォームの計画について話し合っている

費用を抑える順番は、補助と減税の条件を先に確かめ、見積もりを工事の場所ごとに取り、自分でやる所と任せる所を分けることです。

順番を入れ替えると、使えたはずの補助を逃します。工事の契約を結んでから補助の制度に気づいても、間に合わない制度は少なくありません。見積もりの比べ方を決めずに1社と話を進めると、高いか安いかを判断できないまま契約に進みます。

1. 工事の契約より前に、空き家リフォームの補助金・助成金・減税制度を確かめる

補助金・助成金・減税制度を活用するなら、確かめる時期は工事の契約より前です。

空き家の改修に使える補助や助成の窓口は、主に市区町村です。名前は「空き家改修補助」「空き家活用支援」など、自治体ごとに違います。対象になる条件も、自治体が決めています。よく見られる条件には、次のようなものがあります。

  • 空き家バンクに登録すること、または登録した家を買った人が使うこと
  • 直したあとに、自分か家族が住むか、その地域に住む人に貸すこと
  • 工事をその市区町村の中の業者に頼むこと
  • 申請して交付の決定が出てから、工事の契約と着工をすること

最後の条件がある制度では、決定より前に結んだ契約の工事は対象になりません。見積もりを取るのはかまいません。契約の日付だけは、決定の後に置いてください。

補助金は、工事が終わって報告を出したあとに振り込まれるのが通例です。工事費はいったん全額を立て替えます。年度の予算が尽きると、途中で受付を締め切る自治体もあります。年度の初めに窓口へ問い合わせておくと、予算の残りが分かります。

補助を受けて直した家には、返還の決まりが付くことがあります。決められた年数のうちに売ったり使い道を変えたりすると、補助金を返す決まりです。直して数年で売るつもりなら、交付の要綱でこの条件を読んでから申し込んでください。

減税は、国の所得税と、市区町村の固定資産税で分かれます。耐震の改修や、段差をなくす改修、省エネルギーの改修には、所得税の控除や固定資産税の減額の制度があります。ただし所得税の控除は、工事をした人がその家に住むことが要件です。相続した空き家を直して貸すだけなら、当てはまらないことが多いです。固定資産税の減額は、工事のあと決められた期間内に市区町村へ申告します。要件は国税庁や市区町村の案内で、工事の前に確かめます。

耐震の補助を使って直し、空き家のまま売る組み立ては、相続した空き家の3,000万円の特例の要件とも重なります。ただし補助の返還の条件が残っていれば、売る時期はその条件に縛られます。

補助金や助成金の主な条件

  • 空き家バンクの登録

    登録すること、または登録した家を買うこと

  • 直したあとの使い道

    自分や家族が住むか、地域の人に貸すこと

  • 工事を頼む業者

    その市区町村の中の業者に頼むこと

  • 契約と着工の時期

    申請して交付の決定が出てから行うこと

2. 空き家のリフォーム会社に見積もりを頼むときの確認点

見積もりは工事の場所ごとに分けて、2社以上から取ります。どの工事にいくら払うのかを比べられます。

1社だけの見積もりでは、その金額が妥当かを判断する材料がありません。合計の額だけを比べても、含まれる工事が違えば比べたことになりません。見積書を受け取ったら、次の項目を読み合わせてください。

  • 工事の場所ごとに、数量と単価が書かれているか
  • 床下と天井裏を見たうえでの見積もりか
  • 開けてみて傷みが見つかったときの追加の扱いと、その上限
  • リフォームの工期と、天候や部材の遅れで延びたときの扱い
  • 代金を払う時期と、着工前に払う額
  • 工事の保証の年数と、保証の対象になる範囲
  • 補助金の申請に使う書類を出してもらえるか

空き家ならではの確認もあります。工事の間、持ち主が現地にいられないことが多いからです。鍵の預け方、工事の進み具合を写真で知らせてもらう方法、近所へのあいさつを誰がするか。こうしたことを、契約の前に決めておきます。

費用を抑える方法として、工事の範囲を最低限に絞る考え方があります。空き家投資で古い家を貸す人は、工事を集める場所を決めています。入居者が毎日使う水回りと、目に入る内装です。家族が住む予定のない家なら、この考え方は参考になります。ただし、雨漏りと管の漏れを後回しにした「最低限」は、最低限になりません。あとで直すときに、張ったばかりの床や壁をはがすことになるからです。

着工前に多くを払う契約は、避けた方が安全です。工事が途中で止まったとき、払った分を取り戻すのが難しくなります。

リフォーム費用を抑える手順

  1. 1

    制度の確認と見積もり

    工事の契約より前に制度を確かめ、見積もりを取る。

  2. 2

    補助金の申請と決定

    申請を行い、交付の決定が出るのを待つ。

  3. 3

    工事の契約と着工

    交付決定の後に工事の契約を結び、着工する。

  4. 4

    工事完了と報告

    工事が終わったら報告を出す。その後補助金が振り込まれる。

3. DIYで済ませてよい所と、業者に任せる空き家リフォームの所

自分の手で済ませてよいのは、資格が要らず、失敗しても建物を傷めない作業です。

DIYで費用を抑えやすいのは、工事の前の片付けと掃除です。家財を出し、ごみを分け、床と壁を拭く。それだけでも、業者に頼む項目が減ります。草刈りや庭木の枝払い、障子や襖の張り替えも、手を出しやすい作業です。

業者に任せる所は、はっきり分かれています。電気の配線に手を入れる工事は、電気工事士の資格がある人でなければできません(電気工事士法)。ガスの機器の付け替えも、資格のある業者の仕事です。水道につながる給水の工事は、自治体が指定した事業者が行う決まりがあります。屋根の上の作業は、落ちたときの危険が大きすぎます。

古い建材にも注意が要ります。古い家の屋根材や外壁材、天井材には、石綿(アスベスト)を含むものがあります。改修の工事の前には、石綿があるかどうかを調べる決まりがあります(大気汚染防止法)。自分ではがしたり削ったりすると、粉を吸い込むおそれがあります。

片付けを全部自分でやるかどうかは、時間と距離で決めてください。遠くに住んでいて、片付けのために何度も通えば、交通費と時間が積み上がります。往復の回数を数えてから決めるのが確かです。手を入れずに売るなら、片付けをしないまま相談できる買主もいます。そのまま売れる条件と価格の付き方は「空き家をそのまま売る方法」の記事で確かめられます。

「空き家のリフォーム費用を抑えて進める3つの手順」について、そのまま聞けます。

手を入れずに空き家を売ると、入金はいつ?早ければ2週間以内

当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。

「手を入れずに空き家を売ると、入金はいつ?早ければ2週間以内」について、そのまま聞けます。

空き家のリフォーム費用を見積もる前に決める3つ

  • 使い道を先に決めます。住む・貸す・売るで直す範囲が変わり、売るなら直さない選択も残ります。どの使い道でも、雨・水・床の順に傷みを見ます。
  • 相続した空き家の特例の期限を確かめます。直して貸すか住むと、最高3,000万円の控除は使えなくなります。期限は、相続の開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日と、令和9年12月31日の早い方です。
  • 計算表で手残りを比べます。工事費に、持ち続ける年数分の税と保険料を足します。その額を、手を入れずに売ったときの手残りと並べます。

当社は直す前の状態のまま買い取り、工事の費用は提示額の計算に入れますが、補助金の返還の条件が残る家は、その額が決まるまで契約に進めません。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

空き家のリフォーム費用についてよくある質問

Q1. 空き家をフルリフォームする費用はどのくらいかかりますか

一つの金額で答えることはできません。屋根・外壁・水回り・内装・床下をまとめて直すと、範囲が広がります。その分、開けてから見つかる傷みも増えるからです。見積もりの合計は、工事を始めてから動くものと考えてください。比べる相手は、ほかのリフォーム会社の見積もりだけではありません。建物を壊して建て直す費用と、土地として売る値の2つとも並べます。昭和56年5月31日以前に建てられた家なら、耐震の補強の費用も加わります。全面改修を決める前に、直したあとの家が周りでいくらで取引されているかを確かめてください。

Q2. 空き家は固定資産税が安くなるのは本当ですか

住宅が建っている土地は、空き家でも住宅用地の軽減が続くのが原則です。その意味では、建物を残しておく方が土地の税は低く出ます。ただし、市町村長の勧告を受けると、この軽減は外れます。また、人が住めないほど傷んだ家は、住宅として扱われないことがあります。自分の家がどう扱われているかは、課税明細書の住宅用地の欄で確かめられます。分からなければ、市区町村の資産税の担当課に聞いてください。

Q3. 空き家の固定資産税が6倍になるのはいつからですか

勧告を受けたあと、1月1日の時点で勧告が続いていれば、その年度の固定資産税から住宅用地の軽減が外れます。「6倍」は、200平方メートル以下の部分が価格の6分の1になる軽減(地方税法第349条の3の2)が外れることを指した言い方です。別の調整があるため、実際の税額がそのまま6倍になるとは限りません。勧告の前には、指導や助言の段階があります。その段階で傷みを直したり管理を整えたりすれば、勧告に進まないこともあります(空家等対策の推進に関する特別措置法(e-Gov法令検索) 第13条・第22条)。

Q4. 今後、空き家は増えますか

総務省の令和5年住宅・土地統計調査(令和6年4月公表)では、全国の空き家は約900万戸、住宅全体に占める割合は13.8%でした。どちらも、これまでの調査でいちばん多い数字です。この先の数を言い切ることはできません。自分の家の判断に役立つのは、全国の数より、その地域で古い家がいくらで取引されているかです。国土交通省の不動産情報ライブラリで、同じ地域の取引価格を見てください。

Q5. リフォームしてから貸した空き家は、3,000万円の控除を使えますか

使えません。相続のときから売るまで、貸付けに使っていないことが要件だからです。貸した期間が短くても、この要件は満たせません。要件の全体と期限の数え方は、「3. リフォームして貸すと、売るときの3,000万円控除が使えなくなる」に並べました。直したあとに自分が住み、その家を売る場合は別の特例が候補になります。自分の住まいを売ったときの3,000万円の控除です(租税特別措置法第35条第1項)。住まなくなってからの期限などの要件があるので、売る前に税務署か税理士に確かめてください。

Q6. 空き家をリフォームしてから売ると、売れる値段は上がりますか

上がることはありますが、工事費の分だけ上がるとは限りません。住宅ローンで買う一般の方にとっては、雨漏りや設備が直っている家の方が検討しやすくなります。一方、当社のような買主は、自分で直す工事を見込んで値段を出します。売主が入れた工事が、その予定と重なる分しか値段に効きません。売るために直すかどうかは、誰に売るかで決まります。仲介で一般の方に売るなら直す意味が出やすく、買取で売るなら直さない方が手残りが多くなることがあります。

当社の見方

ご相談の中では、空き家のリフォーム費用の見積もりを取ったものの、かけた費用を売却や賃貸で取り戻せるのか判断がつかず、そのまま手が止まっているという方が多くいらっしゃいます。当社では買取価格のご提示までが目安30分ですので、リフォームの見積もりと並べて「直す場合」と「そのまま売る場合」を同じ表で比べていただけます。そのまま売る場合も手元に残る金額がそのまま価格になるわけではなく、一般には売買契約書の印紙代や抵当権の抹消登記の費用、相続した物件では相続登記の費用などがかかりますので、計算表にはこれらも入れておくことをおすすめします。直す場合は工事の間も時間が過ぎていきますが、当社の買取ではご契約までが目安1〜2週間、お引き渡しは早ければ2週間以内で、お引き渡しと同時にご入金します。比べてみた結果、当社で買い取れない物件や、売らないほうがよい場合は、正直にそうお伝えしています。全国(47都道府県)に対応していますので、遠方の空き家でも、直すか売るかを決める前の比較材料としてお気軽にご相談ください。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

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リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
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薩摩 賢幸薩摩 賢幸株式会社リアテクス 取締役COOこの区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:薩摩 賢幸(株式会社リアテクス 取締役COO)
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法令:空家等対策の推進に関する特別措置法
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