相続した沖縄県の別荘を「あげます」と言って手放すことは、受け取る人がいれば法律の上では贈与として成り立ちます。ただ、潮風や台風で傷んだ建物や、船や飛行機で渡る離島の物件は、0円でも受け取り手が現れないまま年が明けることがあります。その間も、名義人のもとには固定資産税の通知だけが届き続けます。譲れるかどうかを決めているのは値段ではなく、建物の状態と登記簿の名義と、現地まで見に行ける相手がいるかどうかです。
空き家
沖縄県の 別荘を あげますで 譲れる? 贈与税110万円と 離島の 注意
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「相続した沖縄の別荘に誰も行かなくなった。タダでもいいから、誰かにあげて手放したい」。沖縄県の別荘は受け取る人がいれば無償で譲れますが、もらい手が付くかは本島か離島か・建物の傷み・相続登記の有無で決まり、付かなければ買取か、建物を壊して国に引き取ってもらう道になります。
当社は沖縄県の別荘も家財や傷みを残したまま買主として買い取り、お引き渡しと同時に代金をお支払いしますが、敷地に畑が混じり切り分けられない物件はお引き受けできません。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)
目次(12章)
沖縄県の別荘、あげます先が見つからないままでも相談できます
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沖縄県の 別荘を あげますで 手放すとき、 贈与は いつ成り 立つ?

別荘の贈与は、あげる側の申し出に、もらう側が「受け取ります」と応じた時点で成り立ちます。
そのうえで結果を分けるのは、約束を書面にしたかどうかと、名義を移す登記まで進めたかどうかです。ここが抜けると約束が途中でほどけたり、名義人として税を払い続けたりすることになります。
相手が 受け取ると 応じるまで、 別荘の 贈与は 始まらない
民法第549条は、一方が財産をただで与えるという意思を示し、相手がそれを受け入れたときに贈与の効力が生じると定めています。あげる側だけで手放すことはできない仕組みになっています。掲示板や知人づてに「別荘あげます」と声をかけて問い合わせが来ても、それはまだ申し込みの段階にすぎません。相手が現地を見て、名義の移し方と費用の負担まで聞いたうえで受け取ると答えるまでは、名義人は変わらずあなたのままです。
問い合わせの数と受け取る人の数が大きく違うのは、ただでもらえる物件であっても、もらう側には登記の費用と税と、その後の修繕や管理の負担が付いてくるからです。受け取ると言ってもらうためには、建物の傷み、家財が残っているか、毎年の固定資産税がいくらかを最初に伝えておく方が、話が途中で止まりにくくなります。
書面に しない 約束は、 引き渡しの 前なら 解除できる
民法第550条は、書面によらない贈与はどちらの側からでも解除できるとしつつ、すでに履行を終えた部分は解除できないと定めています。口約束だけで進めた別荘の贈与は、鍵を渡す前であれば相手が「やっぱり要らない」と言えば終わってしまいます。逆に、鍵を渡して相手が使い始めた後になってから、名義を移す登記の費用で揉めても、引き渡しを済ませた部分は取り戻しにくくなります。鍵を渡すのは、贈与契約書に双方が署名した後にしてください。順番が逆になると、登記の費用を誰が払うか決まらないまま相手が住み始め、その状態から話を戻せなくなります。
契約書に書いておく事項は、渡す土地と建物の所在と地番、家財をどうするか、登記の費用と税を誰が払うか、その年の固定資産税をどう分けるか、引き渡す日の5つが中心です。ここがはっきりしていれば後の言い分の食い違いはかなり減ります。
沖縄県の 別荘も 空き家の 統計に 数えられる 区分
総務省統計局の住宅・土地統計調査(令和5年)では、全国の空き家数は900万戸、空き家率は13.8%です(総務省 住宅・土地統計調査・令和6年4月公表)。沖縄県の総住宅数・空き家数・空き家率は、同じ調査の都道府県別の集計表に載っています。この調査は空き家を、別荘などの二次的住宅、賃貸用、売却用、その他の住宅に分けて数えています。使われていない別荘も空き家の統計の中に入っています。
ただし、固定資産税や管理の責任は統計の区分ではなく、実際に誰が名義人で、どう管理されているかで決まります。別荘と呼んでいるから扱いが軽くなるわけではありません。
渡す物件の所在や費用の負担など、贈与契約書に定めておくべき事項
贈与契約書に書いておく主な事項
土地と建物の所在と地番
渡す物件を正確に特定する
家財の扱い
残った家財をどうするか決める
登記の費用と税の負担
誰が費用を払うかを明確にする
その年の固定資産税
税金をどう分けるかを取り決める
引き渡す日
いつ引き渡すかを指定する
沖縄県の 別荘を 放置した 場合の リスクは? 早期に 手放す理由と 毎年の 税
使っていない別荘でも、毎年1月1日時点の名義人に固定資産税がかかり、傷みが進むほど受け取ってくれる相手が減っていきます。
放置の重さを分けるのは、建物がどれだけ早く傷む環境にあるかと、市町村から管理の指導を受ける段階まで進んでいるかどうかです。沖縄県の海に近い別荘は前者の進み方が速いことが多くあります。
別荘を 放置した 場合に 起こるリスク
海に近い建物は潮風で金物や窓枠がさびやすくなります。台風の多い地域では、屋根や窓の小さな傷みから雨が入ります。人が来ない家ではその水が乾かないまま、床や壁にシロアリやかびを呼び込みます。年に何度か風を通していた別荘でも、相続のあと数年足が遠のくだけで、手を入れずには泊まれない状態になっていることがあります。台風で屋根材や塀が飛んで隣の家や通行人に損害を与えた場合に、名義人がどこまで責任を問われるかは、「空き家の放置で責任と賠償を負う条件」の記事に場面ごとの考え方があります。
管理が行き届かない状態が続くと、空家等対策の推進に関する特別措置法第13条により、市町村長から管理不全空家等として指導を受け、改善されなければ勧告に進むことがあります。勧告を受けた敷地は、地方税法第349条の3の2の住宅用地の特例から外れます。税額が何倍になり得るのか、どの段階で外れるのかは「空き家の固定資産税が6倍になる条件」の記事に順を追ってまとめてあります。県としての取り組みや相談の入口は、沖縄県の空き家の案内のページから市町村の窓口へたどれます。
別荘を 早期に 手放す理由
早いうちに手放した方がよい理由のひとつは、名義を決めないまま次の相続が起きると、相続人が子や孫の世代に広がることです。そうなると印鑑をもらう相手が増え、譲るにも売るにも話をまとめる手間が一段と重くなります。
もうひとつは、売ったときの税を軽くする特例が、別荘ではまず使えないことです。相続した家を売った譲渡所得から最大3,000万円を差し引ける特例はありますが、前提は、亡くなった方がひとりで暮らしていた家とその敷地を、相続人が一定の要件を満たして売ることです。令和6年1月1日以後に売った場合、その家と敷地を相続で取得した人が3人以上いれば、取得した人それぞれが差し引ける額は2,000万円までになります。週末や夏の間だけ過ごしていた別荘は、この「暮らしていた家」に当たらないことが多く、控除なしで税を見込んでおく方が安全です。普段の住まいとは別に持っていた建物がどこで線を引かれるかは、「空き家3000万円控除の条件」の記事で要件ごとに確かめられます。
建物が泊まれる状態のうちに手放せば、受け取る人にとっては住み始めるまでの費用が小さく済みます。傷みが進んでからでは、同じ別荘でも受け取り手の候補が大きく減ります。
潮風によるさびや台風による雨漏りなど、海に近い別荘を放置するリスク
別荘を放置した場合に起こるリスク
建物のさびや雨漏り
潮風や台風で金物がさび、雨が入る
シロアリやかびの発生
水が乾かず床や壁が傷む
他人への損害
飛んだ屋根や塀が隣家や通行人を傷つける
市町村からの指導と勧告
管理不全空家等として指導を受ける
固定資産税の負担増
勧告を受けると住宅用地の特例から外れる
管理が行き届かない状態から市町村長の指導や勧告に進み特例から外れる過程
管理不全空家等として指導を受ける流れ
- 1
管理が行き届かない状態
放置により建物の傷みが進む。
- 2
市町村長からの指導
空家等対策の推進に関する特別措置法第13条により指導を受ける。
- 3
改善されない場合は勧告
指導を受けても改善されなければ勧告に進む。
- 4
住宅用地の特例から外れる
勧告を受けた敷地は地方税法第349条の3の2の特例から外れる。
「沖縄県の別荘を放置した場合のリスクは?早期に手放す理由と毎年の税」について、そのまま聞けます。
沖縄県の 別荘は どの 手放し方が 向く? 4つの チェックで 分かれる

向く手放し方は、立地・建物の傷み・相続登記・もらい手の見込みの4つを確かめると、無償譲渡・空き家バンク・買取・国庫帰属のどれかに絞れます。
結果を大きく分けるのは建物の傷みと立地です。この2つに印が付かない別荘は、ただで譲ろうとしても受け取り手の候補がほとんど残りません。最初から買取か解体を視野に入れた方が、持ち続ける年数を短くできます。
沖縄県の別荘の手放し方診断チェック(当てはまるものに印を付けます)
- □ 別荘は本島にあり、もらい手が車で見に行ける
- □ 雨漏り・シロアリ・さびの傷みが軽く、手を入れずに泊まれる
- □ 登記簿の所有者が、いまの名義人であるあなたになっている
- □ 親族や知人など、もらってくれそうな相手の当てがある
4つすべてに印が付けば、個人への無償譲渡がいちばん手間も費用も少なく済みます。もらい手の当てだけが無い場合は、市町村の空き家バンクに載せて受け取り手を探す道が向いています。建物の傷みに印が付かない場合は、建物ごと買取業者に売るか、建物を壊したうえで国に土地を引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度を考える段階に入ります。登記簿の名義に印が付かない場合は、どの道を選ぶにしても相続登記を先に済ませることになります。
1. 立地は 本島か 離島か
本島の別荘であれば、もらい手は週末に車で見に来られます。離島の別荘は、船や飛行機の時刻に合わせて見に行く日程を組むことになります。一度見に行くだけでも交通費と宿泊費がかかるので、受け取ろうと考える人の数そのものが少なくなります。離島の村でも、粟国村の空家情報のページのように空き家の情報を出しているところがあります。島への移住を考えている人の目に触れる場があるかどうかは、役場に問い合わせて確かめる価値があります。
2. 建物の 傷み
沖縄では鉄筋コンクリート造の住宅をよく見かけますが、塩分がしみ込むと中の鉄筋がさびてふくらみ、表面のコンクリートが剥がれ落ちることがあります。木造であれば白蟻の食害と雨の吹き込みが傷みの中心になります。どちらの構造でも、天井の染み、床のきしみ、外壁の剥がれ、窓の閉まり具合を写真に撮っておくと、もらい手にも買取業者にも同じ材料で状態を伝えられます。
3. 相続登記
登記簿の所有者が亡くなった親のままでは、贈与の相手が見つかっても名義を移すことができません。受け取る側の手続きが止まってしまうため、名義を確かめる作業は診断の段階で済ませておきます。申請の期限と手順は、「あげる側(譲る側)の手順は?別荘の相続登記を3年以内に済ませる」の節に書きました。
4. もらい 手の 見込み
もらい手の当てがあるかどうかは、親族や知人に限らず、近所の人や、建物を借りていた人、地元で事業をしている人など、その別荘を実際に見たことがある人がいるかどうかで考えると見通しが立ちやすくなります。写真だけで受け取りを決める人はほとんどいません。
立地や建物の傷みなど、別荘の手放し方を絞り込むための4つの確認事項
沖縄県の別荘の手放し方診断チェック
立地は本島か
もらい手が車で見に行けるか
建物の傷みは軽いか
手を入れずに泊まれる状態か
名義はあなたか
登記簿の所有者がいまの名義人か
もらい手の当てはあるか
親族や知人など受け取る相手がいるか
もらい 手が 見つかる 別荘は? 沖縄県の 無償譲渡と 空き家バンク
本島で傷みの軽い別荘なら、知り合いへの無償譲渡か、市町村の空き家バンクへの登録で、0円でも受け取り手が見つかる余地があります。
どちらが向くかは、受け取る相手がすでに見えているかどうかで分かれます。相手が見えていれば直接の贈与、見えていなければ空き家バンクのような人の目に触れる場を使うことになります。
1. 親族や 知人への 無償譲渡で 「別荘あげます」を 実現する 方法
相手が決まっているときに「別荘あげます」を実現する方法としていちばん手堅いのは、贈与契約書を作り、司法書士に名義を移す登記を頼み、その年の固定資産税と登記の費用をどちらが払うかを書面で決めてから鍵を渡す、という順番を崩さないことです。親族だから口約束で十分と考えて鍵だけ先に渡すと、名義があなたに残ったまま相手が使い続けることになりやすくなります。翌年もその次の年も、固定資産税の通知はあなたに届きます。親しい相手ほど書面と登記を先に済ませておく方が後の関係も穏やかに保てます。
家財を残したまま渡すなら、仏壇や写真など手元に残したい物を先に運び出し、残す物は相手が自由に処分してよいと契約書に書いておくと、渡した後に処分の費用をめぐる話を持ち込まれずに済みます。
2. 沖縄市などの 空き家バンクに 載せる
相手が見えていない場合は、市町村が運営する空き家バンクに物件を登録して、住まいを探している人に見てもらう方法があります。沖縄県内では沖縄市の空き家バンクのページのように、市のサイトで登録の案内を出しているところがあります。空き家バンクの対象になる建物の条件や、登録した後の契約の進め方は市町村ごとに違います。別荘として使っていた建物が登録できるかどうかも、それぞれの決まりによります。登録を申し込む前に、別荘の所在地の市町村の担当窓口に条件を確かめてください。
空き家バンクは物件の情報を載せる場です。載せたからといって受け取り手が決まるわけではありません。問い合わせが来るまでの間も、固定資産税と管理の手間は名義人に残ります。載せてから何か月待つかを最初に決めておくと、次の手に移る時期を見誤りません。
相手が決まっている直接の贈与と、相手を探す空き家バンクの使い分け
無償譲渡と空き家バンクの相手の違い
| 手放し方 | 相手の見込み | 進め方の違い |
|---|---|---|
| 親族や知人への無償譲渡 | すでに見えている | 書面と登記を先に済ませてから鍵を渡す |
| 空き家バンク | 見えていない | 市町村の窓口に条件を確かめて登録する |
贈与契約書を作り名義を移す登記を済ませてから鍵を渡す安全な順番
知人へ別荘を無償譲渡する際の手順
契約の前
残したい家財の運び出し
仏壇や写真など手元に残す物を先に運び出す
契約の時
贈与契約書の作成
費用負担や残置物の処分について書面で決める
契約の後
名義を移す登記
司法書士に頼み、名義変更の登記を済ませる
登記の後
鍵の引き渡し
書面と登記を先に済ませてから鍵を渡す
もらい 手が つかない 別荘は? 買取と 相続土地国庫帰属制度の 条件
誰も受け取らない別荘は、建物ごと買取業者に売るか、建物を壊して令和5年4月27日に始まった相続土地国庫帰属制度で国に引き取ってもらうかに絞られます。
分かれ目は解体費を出せるかどうかです。建物を壊す費用を先に払えない、あるいは払っても取り戻せる見込みが立たない場合は、建物を残したまま買い取る相手を探す方が、手元から出ていくお金を抑えられます。
1. 建物ごと 買取業者に 売る
買取業者は、傷みや家財が残った状態のまま建物と土地をまとめて買い、その後の修繕や解体、次の買主への販売を自分の費用で引き受けます。売主は片付けや修繕を済ませないまま話を進められます。その分、提示される価格は、次に売れる見込みの額から、修繕や解体の費用と売れるまでの期間の負担を引いた額になります。一般の買主に売るより手取りが下がることは避けられません。どの程度下がるのか、どんな家なら仲介に出した方がよいのかは、「空き家を買取で売るデメリット」の記事で条件を確かめてから決めてください。
離島の別荘は、買取業者にとっても現地を見に行く費用と、次の買主が見つかるまでの期間が読みにくい物件です。本島の同じ広さの別荘より価格が低くなるか、業者によっては買取そのものを見送ることがあります。
2. 建物を 壊して 国庫帰属を 申請する
法務省の相続土地国庫帰属制度の案内によると、この制度は相続などで土地を取得した人が国に土地を引き取ってもらうための仕組みです。建物がある土地は引き取りの対象になりません。承認されると10年分の土地の管理費に相当する負担金を納めることになります。つまり、別荘を国に渡すには、先に解体費を払って更地にし、そのうえで審査を受け、承認後に負担金を納めるという順番になります。解体費と負担金の合計が、買取業者に建物ごと売った場合の手取りとどう違うかを並べてから選ぶのが筋道です。
建物がなくても、土地の状態によっては承認されないことがあります。申請を考えるときは解体の契約を結ぶ前に、法務局で相談して、その土地が対象になりそうかを確かめておくと、壊した後に行き場を失う事態を避けられます。
建物を残したまま売る買取と、解体費を払って更地にしてから渡す国庫帰属の違い
買取と相続土地国庫帰属制度の違い
| 観点 | 買取業者に売る | 国庫帰属制度 |
|---|---|---|
| 建物の扱い | 傷みや家財を残したまま渡せる | 先に解体して更地にする必要がある |
| 手出しの費用 | 解体費を先に払う必要はない | 解体費と10年分の負担金が必要 |
| 手続きの順番 | そのまま話を進められる | 更地にする→審査→承認後に負担金納付 |
別荘を 解体して 土地で 渡すなら? 令和8年度の 補助金と 解体費用
解体してから渡す場合は、那覇市や沖縄市のように除却費の補助を設けている市があるため、工事の契約を結ぶ前に補助の募集を確かめます。
解体が得になるかどうかを分けるのは、補助を受けられるかどうかと、更地になった後に誰が受け取るか、あるいはいつ売れるかの見通しです。受け取り手のいない更地を持ち続けると、建物があったときより重い税を払い続けることになりかねません。
1. 解体の 補助金は 工事の 前に 確かめる
沖縄市は令和8年度沖縄市空家等除却費補助金の募集を案内しており、那覇市も那覇市不良住宅等除却費補助金および那覇市空家等除却費補助金という制度の案内を出しています。こうした補助は、対象になる建物の条件や申し込める期間、工事を始めてよい時期がそれぞれの要綱で決まっています。補助の申請より先に工事の契約を結ぶと、対象から外れる制度も多くあります。解体業者に見積もりを頼む段階で、別荘のある市町村の担当窓口に募集の有無と順番を問い合わせてください。
2. 解体費用と、 更地に なった 後の 固定資産税
解体費用は建物の構造と広さだけでは決まらず、前の道に重機が入れるか、家財が残っているか、古い建材に処分の手間がかかるものが含まれていないかで上下します。見積もりは工事の範囲を書面で並べてもらったうえで比べます。費用の考え方と、解体して売るか現況で売るかの判断は、「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事に整理してあります。
建物を取り壊すと、その翌年度からは住宅用地として土地の固定資産税の課税標準を下げる特例(地方税法第349条の3の2)が使えなくなり、同じ土地でも税が上がります。建物を壊したら、不動産登記法第57条により滅失の日から1か月以内に建物の滅失の登記を申請することになっています。解体業者から取壊しの証明書を受け取っておき、登記の手続きまで含めて日程を組んでください。
工事の契約を結ぶ前に市町村の窓口へ補助の募集と順番を問い合わせる手順
解体の補助金を利用する際の手順
- 1
見積もりと補助の問い合わせ
解体業者に見積もりを頼む段階で、市町村に募集の有無を確かめる。
- 2
工事の契約より先に申請
契約を先に結ぶと対象から外れる制度が多いため、先に申請する。
- 3
解体と取壊しの証明書受領
工事を行い、解体業者から取壊しの証明書を受け取る。
- 4
1か月以内に滅失の登記
不動産登記法第57条により、滅失の日から1か月以内に申請する。
「別荘を解体して土地で渡すなら?令和8年度の補助金と解体費用」について、そのまま聞けます。
あげる 側 (譲る 側)の 手順は? 別荘の 相続登記を 3年以内に 済ませる
譲る側は、登記簿の名義をいまの自分に移す相続登記を先に済ませ、そのあと贈与契約書を交わして所有権の移転の登記を申請します。
この順番が入れ替えられないのは、登記簿の所有者が亡くなった親のままでは、贈与の相手に名義を移す登記を申請できないからです。もらい手が見つかってから慌てて相続登記を始めると、戸籍を集める期間だけ相手を待たせることになります。
1. 登記簿で 名義を 確かめ、 相続登記を 申請する
親が亡くなってから何年も手を付けていない別荘にも、申請の期限は付いています。相続登記の義務は2024年4月1日に始まり、法務省の案内では、それより前に起きた相続も対象です。その場合の3年は、2024年4月1日と、別荘を相続したと知った日の、遅い方から数えます。2024年4月1日より前から相続を知っていたなら、期限は2027年3月31日です。それ以後に知った場合は、知った日から3年の間に申請します。手始めに法務局で土地と建物の登記事項証明書を取り、所有者の欄がいまも親の名前のままかを見てください。
相続登記には、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍と、相続人全員の戸籍、遺産分割協議書などがそろう必要があります。本籍地が県外にあると、郵送での取り寄せに日数がかかります。もらい手を探し始めるのと同じ時期に、司法書士に必要な書類の一覧を出してもらうと待ち時間が重なって短く済みます。
2. 贈与契約書を 交わし、 所有権の 移転の 登記を 申請する
名義があなたに移ったら、贈与契約書を交わし、あなたと受け取る人が共同で、法務局に贈与を原因とする所有権の移転の登記を申請します。契約書の中身は、民法(e-Gov法令検索)の贈与の規定(第549条から)を踏まえて、渡す物件、家財の扱い、費用の負担、引き渡しの日を具体的に書き、署名と押印をした書面を双方で1通ずつ持ちます。
贈与による名義の移転には、固定資産税の評価額に1000分の20を掛けた登録免許税がかかります(登録免許税法の別表第一)。これを誰が払うかも契約書に書いておきます。渡す相手が個人ではなく会社などの法人である場合は、所得税法第59条により、ただで渡しても時価で売ったものとみなされます。あげる側に譲渡所得の税がかかることがあるので、法人に譲る話が出たら、契約の前に税務署か税理士に確かめてください。
自分の名義にする相続登記を済ませてから所有権の移転の登記を申請する順番
あげる側が名義を移すまでの手順
手始めに
登記簿の確認
法務局で証明書を取り、所有者の名義を確かめる
もらい手探しと同時
必要書類の確認
司法書士に頼み、相続登記の必要書類を把握する
贈与の前
相続登記の申請
亡くなった親から自分へ名義を移す登記を済ませる
名義が移った後
所有権移転登記の申請
贈与契約書を交わし、受け取る人と共同で申請する
もらう 側の 手順は? 別荘を 受け取ると 年110万円を 超えた分に 贈与税
もらう側は、受け取る前に現地と税額の見込みを確かめ、受け取った翌年に、1年間にもらった財産の合計から110万円を引いた残りについて贈与税を申告します。
受け取ってから困るかどうかを分けるのは、受け取る前に建物と税の負担をどこまで確かめたかです。0円でもらった別荘でも、毎年の固定資産税と修繕費、それに受け取った年の税がもらう側に移ってくることを先に知っておく必要があります。
1. 受け取る 前に、 現地・ 固定資産税・家財を 確かめる
受け取ると答える前に、実際に現地へ行き、雨漏りの跡、床のきしみ、外壁の剥がれ、水道や電気が使えるか、前の道が車で入れる幅かを自分の目で見ておきます。あげる側から固定資産税の課税明細書を見せてもらえば、毎年いくらの税を引き継ぐかと、建物と土地の評価額が分かります。その評価額が登録免許税と贈与税の計算の土台にもなります。
家財が残っている場合は、受け取った後に処分してよいのか、あげる側が引き取りに来る物があるのかを書面で決めておかないと、処分の費用と手間がそのまま受け取った側に残ります。
2. 受け取った 後の 贈与税と 不動産取得税
国税庁の贈与税がかかる場合の案内では、個人から財産をもらった人には、1年間にもらった財産の合計額から基礎控除額の110万円を差し引いた残りに贈与税がかかるとされています。別荘の土地と建物の評価額の合計が110万円を超えれば、受け取った年の翌年2月1日から3月15日までに申告して納めることになります。評価額は、土地は路線価または固定資産税評価額に倍率を掛ける方法で、建物は固定資産税評価額で出すのが国税庁の財産評価の取扱いです。同じ年にほかにもらった財産があれば合計して計算します。
あわせて、贈与で不動産を取得すると不動産取得税がかかります。地方税法第73条の7が相続による取得を非課税としているのとは、扱いが違います。受け取った後に沖縄県の県税事務所から届く通知の分も、受け取る前の資金の見込みに入れておいてください。
現地と税額の見込みを確かめてから受け取り、翌年に贈与税を申告する流れ
別荘をもらう側が踏むべき手順
- 1
現地で建物の状態を確認
雨漏りや設備の状況、前の道が車で入れる幅かを自分の目で見る。
- 2
課税明細書で税と評価額を確認
引き継ぐ固定資産税額と、税計算の土台になる評価額を確かめる。
- 3
家財の扱いを書面で決める
受け取った後の処分や引き取りについて、あげる側と取り決める。
- 4
翌年に贈与税を申告
評価額合計が110万円を超えれば、翌年2月1日から3月15日に申告する。
譲渡で 起きる 問題と 費用の 目安は? 別荘の 固定資産税・相続登記・契約不適合

譲渡でお金が出ていく場面は、渡す年までの固定資産税、相続登記を怠ったときの10万円以下の過料、渡した後の契約不適合をめぐる求めの3つです。
「別荘あげます」を実行する際の注意点は、この3つのどれが、渡す前に片付くもので、どれが渡した後にまで尾を引くものかを分けて考えることです。渡す前の分は日程と書面で抑えられます。渡した後の分は契約の形の選び方で大きく変わります。
1. 固定資産税と 相続登記で、 渡す前に かかる 費用の 目安
固定資産税は毎年1月1日時点の名義人に1年分がかかります。たとえば年の途中で渡しても、その年の分はあなたに通知が届きます。受け取る側との間で日割りにするかどうかは当事者の取り決めに任されます。地方税法第351条には免税点の定めがあり、同じ市町村の中で持っている土地の課税標準額の合計が30万円未満、家屋の課税標準額の合計が20万円未満であれば固定資産税は課されません。課税明細書の金額が0円になっている別荘もあれば、毎年数万円の税が続く別荘もあります。まずは通知書の数字を確かめて、譲る年の取り決めを決めてください。
相続登記は、正当な理由なく申請の義務を怠ると、不動産登記法第164条により10万円以下の過料の対象になります。申請するときには固定資産税の評価額に1000分の4を掛けた登録免許税(登録免許税法の別表第一)と、司法書士に頼むならその報酬がかかります。期限や必要書類の詳しい案内は、法務省の相続登記の申請義務化のページで確かめられます。
2. 契約不適合で、 渡した後に 残る 費用の 目安
ただで渡す贈与では、民法第551条により、あげる側は贈与の対象として決めた時点の状態で渡すことを約束したものと推定されます。現状のまま渡すと書面に書いておけば、渡した後に修繕を求められる場面はかなり限られます。ところが、名目だけの代金、たとえば1万円で売る形にすると、それは売買になります。引き渡した建物が契約の内容に合わなかったときには、買主から修繕や代金の減額、損害の賠償を求められることがあります。その額が代金の1万円までに収まるという決まりはありません。
売買の形を取るときに契約不適合の責任を負わない特約を入れても、民法第572条により、売主が知っていながら伝えなかった雨漏りやシロアリの被害については責任を免れません。知っている傷みは写真と一緒に書面に書き出し、それを受け取る側が読んだうえで署名する形にしておくことが、渡した後の負担を減らすいちばん確かな方法です。
なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。
渡す前にかかる固定資産税や登記費用と、渡した後に残る契約不適合の負担
譲渡の前後で発生する費用の目安
| 発生する時期 | 費用の種類 | 金額の目安・決まり方 |
|---|---|---|
| 渡す前 | 固定資産税 | 課税標準額による(免税点未満なら0円) |
| 渡す前 | 相続登記を怠った過料 | 10万円以下 |
| 渡す前 | 登録免許税 | 固定資産税の評価額の1000分の4 |
| 渡した後 | 契約不適合による修繕 | 売買の形にすると求められることがある |
「譲渡で起きる問題と費用の目安は?別荘の固定資産税・相続登記・契約不適合」について、そのまま聞けます。
沖縄県の 別荘は 無償譲渡と 買取の どちらが 手元に 残る? 当社の 流れと 条件
当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。
「沖縄県の別荘は無償譲渡と買取のどちらが手元に残る?当社の流れと条件」について、そのまま聞けます。
沖縄県の 別荘を あげますで 手放す前に 決める 3つ
- 名義を先に整えます。登記簿の所有者が亡くなった親のままなら、もらい手が見つかっても名義を移せないので、相続登記を済ませてから「あげます」と声をかけます。
- 道は4つのチェックで選びます。本島か離島か、建物の傷み、相続登記、もらい手の見込みに印を付け、無償譲渡・空き家バンク・買取・国庫帰属のどれが合うかを決め、待つ期間の上限も同時に決めます。
- 渡した後に戻ってくる費用まで数えます。贈与か名目の売買かで契約不適合の求めの範囲が変わり、受け取る側には年110万円を超えた分の贈与税と不動産取得税がかかるので、どちらの負担かを書面に残します。
当社は沖縄県の別荘も家財や傷みを残したまま買い取り、お引き渡しと同時に代金をお支払いしますが、畑と一体で切り分けられない敷地の別荘はお引き受けできません。
通話料無料・全国対応
時間外と定休日のお電話も担当の携帯に転送されるので、直接責任者につながります。
この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。
沖縄県の 別荘を あげますで 譲る ときの よく ある 質問
Q1. タダでも 別荘の 引き取り手が いない ときは、 どうすればよいですか
空き家バンクに載せて一定の期間待っても問い合わせが来ないなら、建物ごと買取業者に売るか、建物を壊して相続土地国庫帰属制度を申請するかを比べる段階です。国に引き取ってもらうには解体費と10年分の管理費に相当する負担金がかかります。買取では価格が低くなる代わりに、解体費を払わずに済みます。両方の額を並べてください。リゾートマンションのように管理費が毎月かかる別荘の手放し方は、「別荘・リゾートマンションを処分したい」の記事に出口の選び方があります。
Q2. 離島の 別荘でも 相談できますか
ご相談いただけます。現地へ行くための交通費と、次の買主が見つかるまでの期間が読みにくい分、本島の別荘より価格は低くなるか、状態によってはお引き受けできないこともあります。何度も島へ渡れない場合に、委任と郵送で売買を進める段取りは、「遠方の実家を行かずに売却する方法」の記事にまとめてあります。
Q3. 相続登記を していないまま、 別荘を 譲る ことは できますか
登記簿の名義が亡くなった方のままでは、受け取る人へ名義を移す登記を申請できません。贈与の約束はできても手続きを終えることはできません。相続人が複数いる場合は、誰が別荘を相続するかを遺産分割で決め、その人の名義に相続登記をしてから贈与契約書を交わす順番になります。
Q4. 那覇市で 別荘を 壊してから 譲る とき、 補助金は 使えますか
那覇市は那覇市不良住宅等除却費補助金および那覇市空家等除却費補助金の案内を出しています。対象になる建物の条件と申し込める時期をこのページと担当窓口で確かめてください。補助の多くは工事の契約より前に申請が要るため、解体業者と契約する前に問い合わせてください。契約を先に結んでしまうと、条件に合う建物でも補助を受けられなくなることがあります。
Q5. 別荘を 受け取った 相手が、 後から 返したいと 言ってきたら どうなりますか
名義を移す登記まで済んだ贈与は履行を終えているので、相手が一方的に返すことはできません。返すならあなたが改めて受け取ると応じる必要があり、その場合は名義を戻す登記の費用と税がまたかかります。書面に、現状のまま渡すことと、知っている傷みを伝えたことを残しておけば、返したいという話が修繕の求めに変わるのを防ぎやすくなります。
Q6. 家財が 残ったまま でも、 別荘を あげる ことは できますか
できますが、残した家財を相手が自由に処分してよいかを書面で決めておかないと、処分の費用をめぐって後から話が来ることがあります。手元に残したい物だけを先に運び出し、残りは相手に任せると契約書に書くか、家財を残したまま買取業者に売るかを、片付けに通える回数と費用で比べてください。
当社の 見方
相続した物件では、戸籍などの書類が追加で必要になります。
ご用意いただく書類は、個別のご案件によります。
ご負担いただく費用は、個別のご案件によります。
リースバック(売却後も賃借人として住み続ける形)も積極的にお受けしています。
買い取れない物件や、売らないほうがよい場合は、正直にそうお伝えしています。
長崎県長崎市の賃貸中の戸建て(築20年以上)を、約140万円で買い取りました。
広島県尾道市の賃貸中の戸建て(築60年以上)を、約80万円で買い取りました。
東京都練馬区の空き家になっていた戸建てを、約200万円で買い取りました。
北海道紋別市の賃貸中の戸建て(築50年以上)を、約200万円で買い取りました。
当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。
この記事について
- 執筆・編集
- リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
- 監修
薩摩 賢幸株式会社リアテクス 取締役COOこの区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:薩摩 賢幸(株式会社リアテクス 取締役COO)- 公開・更新
- 公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
- この記事の事実確認の方法
- 法令:民法
- 記事の作り方
- この記事は、当社の担当者が事実確認を行ったうえで公開しています。
出典(10件・に確認)
- stat.go.jp/data/jyutaku/index.html
- laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
- nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4402.htm
- moj.go.jp/MINJI/minji05_00454.html
- moj.go.jp/MINJI/minji05_00565.html
- pref.okinawa.jp/machizukuri/jutakutochi/1012281/1012316.html
- city.okinawa.okinawa.jp/k042/contents/p00004.html
- vill.aguni.okinawa.jp/kurashi/1042.html
- city.okinawa.okinawa.jp/k042/contents/p00029.html
- city.naha.okinawa.jp/kurasitetuduki/life/1002061/1002064/1002067.html
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