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空き家のゆくえ買取くん

空き家

鳥取県の別荘は「あげます」で手放せる?贈与と国庫帰属・買取

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 取締役COO 薩摩 賢幸
鳥取県の別荘は「あげます」で手放せる?贈与と国庫帰属・買取

「親から相続した鳥取県の別荘が空き家のままになっている。タダでいいから誰かにあげたいけれど、何から手を付ければいいのか分からない」。もらう人の承諾と相続登記がそろえば別荘はあげられますが、建物が傷んでもらい手が見込めないなら、売るか、取り壊して国庫帰属を申請する道に替わります。

当社は鳥取県の別荘も現況のまま自己資金で買い取り、お引き渡しと同時に代金をお支払いしますが、別荘地の管理費の滞納が評価を超える物件と、給水を引き継ぐ同意が管理会社から得られない物件は買い取れません。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(12章)

無償で手放す前に、売れるか確かめる(当社の買取条件)

約1分で簡単査定を申し込む

この先は当社の買取窓口「買取くん」です。

鳥取県にある親の別荘を「あげます」と言って手放すことは、もらう人が承諾すればできますが、親から相続した別荘なら自分の名義に移す登記を先に済ませる必要があり、建物が傷んでもらい手が見込めないときには、売るか、取り壊して国に引き取ってもらう申請をするかに道が替わります。どの道に進むかは、建物がそのまま使える状態か、もらい手の当てがあるか、相続登記が済んでいるかの3点でおおむね決まります。

鳥取県の別荘は「あげます」で手放せる?贈与と国庫帰属・買取の要点を、定義・この記事でわかること・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

鳥取県の別荘は、「あげます」と出してから、どこまで進めば手を離れる?

テーブルに置いた1枚の書類を見ながら話し合っている(家族が別荘の居間で)

もらう人が承諾して贈与の約束が成り立ち、贈与による名義の移転の登記まで済んだところで、別荘は手を離れます。それまでは、固定資産税の通知も、建物について近所や市町村から来る連絡も、譲る側に届きます。

親から相続した別荘なら、もらう人への登記の前に、親から自分への相続登記が1回入ります。

無償譲渡は民法の「贈与」で、もらう人の承諾がないと成り立たない

掲示板や空き家バンクに「あげます」と出した時点では、まだ何も決まっていません。民法第549条は、一方が財産を無償で与える意思を示し、相手がそれを受け入れたときに贈与の効力が生じると定めていて、別荘の無償譲渡もこの贈与にあたるため、もらう人が「もらいます」と応じて初めて約束になります。こちらがどれほど手放したくても、相手が引き受けなければ別荘は手元に残り、固定資産税も草刈りや通水の手間もそのまま続きます。

見落としやすいのが、口約束のまま話を進める危うさです。書面によらない贈与は、引き渡しや登記が終わるまでは当事者のどちらからでも解除できるとされているので(民法第550条)、もらう人が冬の下見のあとで気が変わることも、親族の反対で譲る側が取りやめることも起こりえます。話がまとまった段階で、譲る土地と建物の範囲、引き渡しの日、家財をどうするかを書いた書面を交わしておけば、途中で白紙に戻る余地は小さくなります。

名義が移るまでは、税の通知と近所からの連絡が譲る側に届く

その年の固定資産税を納めるのは、1月1日に登記簿に所有者として載っている人です。鍵を渡して別荘を使ってもらっていても、登記が年明けにずれ込めば、その年の納税通知書は譲った側に届きます。屋根材が飛んだ、庭木が隣へ伸びたといった近所からの連絡や、市町村からの空き家の管理についての通知も、登記簿で所有者を調べて送られます。名義が残っているかぎり、届く先は譲った側です。

このずれを残さないには、鍵を渡す日と、贈与の登記を申請する日を同じ日にそろえます。もらう人の都合で登記だけ後に回す話が出たら、その間の固定資産税をどちらが持つか、連絡が来たら誰が対応するかを書面に書いてから鍵を渡してください。

相続した別荘は、まず相続登記を済ませてから譲る

登記の期限は、別荘を引き継いだと知った時期で2通りに分かれます。親が亡くなって別荘が自分のものになったと2024年3月までに知っていた人は、2027年3月31日が締め切りです。2024年4月以降に知った人は、知った日から数えて3年です。2024年4月1日に始まったこの義務は、それより前に親が亡くなっていた別荘にも及ぶので、「昔の相続だから関係ない」とはなりません。理由なく放っておくと10万円以下の過料を科されることがあると、法務省の相続登記の申請義務化の案内に書かれています。

譲る相手が決まっていても、登記簿の所有者が親のままなら、親から自分へ、自分からもらう人へと名義の変更を2回、順に入れることになり、兄弟姉妹と一緒に相続したのであれば、遺産分割で誰が別荘を引き継ぐかを決めるところから始まります。そもそも相続するかどうかで迷っている段階なら、「住まない実家を相続するか」の記事で放棄も含めた分かれ目を確かめておくと、譲る準備を途中でやり直さずに済みます。

別荘が手を離れるまでの流れ

  1. 親から相続した別荘の場合

    親から自分への相続登記

    もらう人への登記の前に、まず自分への相続登記を済ませる

  2. 「あげます」と出した時点

    まだ何も決まっていない

    相手が「もらいます」と応じて初めて贈与の約束になる

  3. 話がまとまった段階

    書面を交わす

    範囲や引き渡し日を書面にし、白紙に戻る余地を小さくする

  4. 引き渡しと登記の日

    鍵渡しと登記申請を同日に

    登記が済むまで税の通知や近所からの連絡は譲る側に届く

鳥取県の別荘を放置した場合のリスクは?早期に手放す理由

外壁を指差して確認している(家族が庭木が伸びた建物の外で)

誰も使わない別荘でも、毎年1月1日の所有者として固定資産税がかかり続け、傷んだ建物が人に損害を与えれば所有者が責任を問われることもあります。

何年待てるかは、建物が傷む速さと、もらい手が見つかる見込みのどちらが先に尽きるかで分かれます。

鳥取県の空き家の数は、統計の都道府県別の付表で確かめる

全国の空き家は900万戸、空き家率は13.8%で、いずれも過去最多・過去最高だったことを、総務省統計局の住宅・土地統計調査(令和5年)が公表しています(総務省 住宅・土地統計調査・令和6年4月公表)。鳥取県の総住宅数・空き家数(戸)・空き家率(%)は、同じ調査の都道府県別の付表に鳥取県の行として載っています。

この調査は空き家を、貸すための住宅、売るための住宅、別荘などの二次的住宅、それ以外の住宅に分けて数えているので、使われている別荘と、年に一度も人が入らなくなった別荘とでは、統計の上でも別の扱いになります。親が通っていた頃は二次的住宅だった別荘も、誰も行かなくなって何年も過ぎれば、管理されていない空き家と同じ目で地域から見られるようになります。

放置した場合に、別荘で起きること

山あいや海沿いの別荘は、ふだん暮らす家より周りの目が少ない分、傷みに気づくのが遅れがちで、雨樋が外れて外壁に水が回り、窓の隙間から湿気が入り、冬の雪の重みが屋根にかかる、という変化が、誰も見ていないあいだに重なっていきます。庭木や竹が隣の土地へ伸び、屋根材や外壁が風で飛んで人や車に当たれば、土地の工作物の保存に不備があったとして所有者が損害を賠償する立場になることがあり(民法第717条)、どこまで責任を負うかは「空き家の放置で責任と賠償を負う条件」の記事で場面ごとに確かめられます。

管理されていない状態が続き、市町村長から管理不全空家等や特定空家等として勧告を受けると、その敷地は住宅用地の特例(地方税法第349条の3の2)から外れ、土地の固定資産税が上がります。勧告に至るまでの流れは「空き家の固定資産税が6倍になる条件」の記事にあり、遠方に住んでいて年に何度も行けない人ほど、この流れに入る前に手を打つ意味が大きくなります。

早期に手放す理由は、選べる道が年ごとに減ること

もらい手が付くのは、手を入れれば住める、あるいは週末に使えると思える建物だけで、雨漏りが進み床が沈むと「あげます」と出しても問い合わせが来なくなり、そこから先は取り壊すか、建物ごと事業者に売るかの話に変わります。取り壊せば解体の費用がかかり、更地のまま持てば住宅用地の特例も外れるので、建物が使えるうちに動いた人と、使えなくなってから動いた人とでは、同じ別荘でも手元から出ていく額がまるで違ってきます。

早期に動くもう一つの理由は、相続登記の期限です。「相続した別荘は、まず相続登記を済ませてから譲る」の見出しで書いた期限は、もらい手を探しているあいだも進むので、譲る話が長引きそうなら、登記だけは先に済ませておくと期限に追われずに相手と話せます。

別荘を放置した場合に起きるリスク

  • 建物の傷みの進行

    雨樋の外れや窓の隙間からの湿気、雪の重みで傷む

  • 隣地への影響

    庭木や竹が隣の土地へ伸びる

  • 損害賠償の責任

    屋根材等が飛んで人や車に当たると責任を負う

  • 勧告による税の特例除外

    管理不全空家等になると住宅用地の特例から外れる

「鳥取県の別荘を放置した場合のリスクは?早期に手放す理由」について、そのまま聞けます。

別荘をあげる・売る・国庫帰属、鳥取県では3つのうちどれを選ぶ?

建物が使えてもらい手の当てがあれば「あげる」、建物に値が付くなら「業者に売る」、建物を取り壊せるなら「更地にして国庫帰属を申請する」が候補になります。

3つの道は、建物が残っているか、傷みがどこまで進んでいるか、もらい手の見込みがあるか、相続登記が済んでいるかの4点で分かれます。

1. 建物の傷みと設備で、もらい手の見込みが分かれる

もらう人は、譲られた日からその別荘の固定資産税と修繕を引き受けるので、タダであっても「直すのにいくらかかるか」を先に考えます。屋根と外壁に雨の跡がなく、水道と電気がすぐ使え、トイレが下水か浄化槽につながっている別荘なら、移住や二拠点の暮らしを考える人が下見に来る見込みがありますが、給湯器が壊れ、浄化槽が止まり、床が沈んでいる別荘は、建物そのものが負担と見られて話が進みにくくなります。

周辺の様子も同じくらい効きます。冬に車が入れる道か、買い物の店までどれほどかかるか、携帯電話の電波が入るかといった点は、建物の写真だけでは伝わらないので、もらい手を探すなら、建物の傷みと一緒に暮らしの条件を書き出しておく必要があります。

もらい手の見込みを分ける建物の条件

観点相続登記が済んでいる親の名義のまま(未済)
次の手続きへ動ける時期もらい手が決まった月のうち相続登記をしてから
名義変更前の準備不要(すぐ贈与の登記へ)戸籍集めや分け方の決定
手続きにかかる時間短い郵送の往復だけで数か月かかることも
もらい手への影響話がスムーズに進む待つ間に気が変わる例がある

2. 相続登記の済み未済で、動ける時期が分かれる

相続登記が済んでいれば、もらい手が決まった月のうちに贈与の登記まで進めることもできますが、親の名義のままなら、戸籍を集め、相続人どうしで分け方を決め、相続登記をしてからでないと、どの道にも進めません。相続人が県外に散らばっていると、書類の郵送の往復だけで数か月かかることもあり、そのあいだにもらい手の気が変わる例も出てきます。

業者に売る場合も、国庫帰属を申請する場合も、名義が自分にあることが前提です。どの道を選ぶにしても相続登記は避けて通れないので、迷っているうちは、登記を先に進めておくことが、選べる道を残しておくことにつながります。

相続登記の状況で変わる手続きの順序

  1. 1

    済なら:すぐ贈与の登記へ

    もらい手が決まった月のうちに進められる

  2. 2

    未済なら:戸籍集めと話し合い

    親の名義のままなら、まず分け方を決める

  3. 3

    未済なら:相続登記

    数か月かかることもあり、もらい手を逃す恐れも

3. 分かれ道のチェック表で、3つの道から選ぶ

鳥取県の別荘を前にして、当てはまる行に印を付けてみてください。

□ 建物を取り壊していて、土地だけが残っている□ 雨漏りや床の沈みがなく、水道と電気をすぐ使える□ 県や市町村の空き家バンク、知人、近所の人など、もらい手の当てがある□ 相続登記が済み、登記簿の所有者が自分になっている□ 別荘地の管理費や共益費に滞納がない

建物がすぐ使え、もらい手の当てがあり、相続登記も済んでいる人は「あげる」がそのまま進められる側にいて、建物は使えるがもらい手の当てがない人や、傷んでいても建物と土地に値が付きそうな人は「業者に売る」と比べることになります。土地だけが残っている人と、取り壊す費用を出せて国に引き取ってもらいたい人は「更地にして国庫帰属を申請する」が候補ですが、相続登記の行と管理費の行に印が付かない人は、どの道を選ぶ前にもその2つを片付けるところから始まります。

鳥取県の別荘を個人にあげると、もらう人に贈与税はかかる?

個人から1年間にもらった財産の合計が110万円の基礎控除を超えると、もらう人に贈与税がかかります(国税庁のNo.4402 贈与税がかかる場合)。

かかるかどうかは、別荘の評価額と、その年にもらう人がほかにもらった財産の合計で分かれます。

1. 110万円を超えるかは、時価ではなく別荘の評価額で決まる

贈与税を計算するときの不動産の値は、売れそうな値段ではなく、土地は路線価か、路線価の無い地域では固定資産税評価額に国税庁が定める倍率をかけた額で、建物は固定資産税評価額で見ます。鳥取県の別荘は、評価額が小さく基礎控除の内側に収まることもあれば、敷地が広く110万円を超えることもあるので、毎年届く固定資産税の納税通知書の課税明細を、もらう人に見せたうえで話を進めると、あとから「税がかかるとは聞いていない」と言われずに済みます。

贈与税がかかる評価額の分かれ目

観点売れそうな値段(時価)贈与税の計算に使う評価額
土地の評価使わない路線価または固定資産税評価額×倍率
建物の評価使わない固定資産税評価額
確認する書類市場の相場など固定資産税の納税通知書の課税明細
110万円の判定関係しないこの評価額の合計で決まる

2. 登記の税と不動産取得税も、もらう人の負担になりやすい

贈与で名義を移すときには、所有権の移転の登記に登録免許税がかかり、もらった人には鳥取県から不動産取得税の通知が届くことがあります。どちらが負担するかは当事者の取り決めで決まりますが、タダでもらう側に負担してもらう形が多く、もらう人から見ると「タダの別荘」でも、登記と税と司法書士への報酬で現金が出ていくことになります。

この負担を前もって伝えずに話を進めると、登記の直前にもらう人が手を引くことがあります。もらう人に払ってもらう費用の項目だけでも最初の下見の日に書面で渡しておくと、引き受けるかどうかを相手がその場で判断できます。

3. 法人や業者に譲るときは、あげる側にも税がかかることがある

個人ではなく法人にタダで譲ると、あげる側は、その時の値段で売ったものとみなされて譲渡所得の計算をすることになります(所得税法第59条)。値の付かない別荘であれば税額が出ないこともありますが、相手が会社なのか個人なのかで、あげる側の申告まで変わることは覚えておいてください。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

建物が残る鳥取県の別荘は、国庫帰属を申請できる?

建物が建ったままの土地は相続土地国庫帰属制度の申請ができないので、国に引き取ってもらうには、先に取り壊して更地にする必要があります。

この道を選べるかは、解体の費用と、承認されたあとに納める負担金を払えるかで分かれます。

1. 建物の存する土地は、申請の対象から外れる

相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律第2条第3項第1号は、建物のある土地を承認の申請ができない土地として挙げていて、別荘の建物が残っているかぎり、どれほど古くても申請の入口に立てません。同じ項には、担保の権利が付いている土地や、境界がはっきりしない土地なども挙がっていて、法務省の相続土地国庫帰属制度の案内で要件の全体を確かめることができます。

申請できるのは、相続か、相続人への遺贈で土地を取得した人です。親から相続した別荘ならこの条件に当たりますが、自分で買った別荘の土地はこの制度の対象になりません。

2. 更地にしてから申請するときの費用

承認されると、10年分の土地の管理費に相当する負担金を納めることになり、法務省の相続土地国庫帰属制度の案内では、宅地や原野の多くは面積にかかわらず20万円が基本で、申請のときには土地1筆ごとに14,000円の審査手数料がかかります。ここに解体の費用が先に乗るので、建物が大きいほど、重機が入りにくい山道の先にあるほど、国に引き取ってもらうまでに出ていく額は大きくなり、解体費の決まり方は「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事で確かめられます。

取り壊したあとは、1か月以内に建物の滅失の登記を申請します(不動産登記法第57条)。申請から結果が出るまでのあいだも土地の固定資産税は続くので、建物の解体と申請を同じ年のうちに進められるかどうかも、この道を選ぶ前に考えておく点です。

建物がある別荘を国庫帰属させる手順

  1. 1

    1. 建物の解体

    建物が大きいほど、重機が入りにくいほど費用が乗る

  2. 2

    2. 建物の滅失の登記

    取り壊したあと、1か月以内に申請する

  3. 3

    3. 国庫帰属の申請

    土地1筆ごとに14,000円の審査手数料がかかる

  4. 4

    4. 承認と負担金の納付

    承認後、基本20万円の負担金を納める

3. 鳥取県空き家除却等支援事業を、解体の前に確かめる

鳥取県には、空き家の取り壊しなどを支える鳥取県空き家除却等支援事業があり、国庫帰属を見すえて解体するなら、この事業と、別荘のある市町村の取り壊しの補助を、解体の契約を結ぶ前に問い合わせておくと費用の見通しが変わります。対象となる建物や金額、申請の窓口は年度ごとに変わることがあるので、令和8年度に使えるかどうかは、このページと市町村の担当課で確かめてください。

補助の多くは、工事に取りかかる前に申請することを求めます。先に解体業者と契約してしまうと対象から外れることがあるので、見積りを取る段階で補助の窓口に連絡を入れておくのが安全です。

無償譲渡より買取が向く鳥取県の別荘は?譲る方が向く条件

家族が和室で、畳の表面を手で撫でて状態を確かめている手元

建物と土地に値が付く別荘は買取の方が手元にお金が残り、値が付きにくくても住みたいもらい手がいる別荘は譲渡の方が向きます。

譲っても登記の費用や引き渡しまでの管理は手元から出ていくので、比べるのは「タダ」と「代金」ではなく、どちらの道で何がいくら残るかです。

1. 買取の方が手元に残る条件

鳥取県内で当社が買い取った記録は台帳に無く、下の表は当社が他県で買い取った戸建ての例です。

種別・築年金額帯(買取額)取引年
戸建て・相続した実家・遠方管理(大阪府)/築年は台帳に記載なし1,000万円台前半台帳に記載なし
戸建て・投資用・空き家8年(富山県)/築年は台帳に記載なし400万円台台帳に記載なし
戸建て・再建築不可・空き家(東京都)/築年は台帳に記載なし100万円未満台帳に記載なし

価格を出す前に確かめるのは、相続した家か、どれだけの期間空き家だったかという状態です。表の2行目(富山県の、8年空き家だった投資用の戸建て)のように長く人が入っていなかった家にも値が付いたことがあり、表の3行目(東京都の再建築不可の戸建て)のように100万円未満にとどまる家もあるので、譲る前に一度売った場合の額を聞いておくと、タダで手放すことで何を手放すのかが金額で分かります。

2. 譲る方が向く条件

建物の傷みが軽く、空き家バンクを通じて「直して住みたい」という人から問い合わせが来ているなら、譲る方が向くことがあります。買取の額は、次に売れるまでの期間と修繕の費用を引いて決まるので、値の付きにくい山あいの別荘ほど額は小さくなり、それなら住む人に引き継いでもらう方が建物にとっても地域にとっても残るものが多い、という判断も成り立ちます。

税の面も比べておきます。相続した空き家を売るときの3,000万円の特別控除は、亡くなった親がふだん住んでいた家であることが主な要件の1つなので、親が通っていただけの別荘はこの特例の対象になりません。特例の条件は「空き家3000万円控除の条件」の記事で確かめられます。

無償譲渡が向く別荘の主な条件

  • 建物の傷みが軽い

    修繕費用が少なく、直して住みたい人がいる場合

  • 値が付きにくい立地

    山あいの別荘など、買取額が小さくなりやすい場合

  • 特例の対象外

    親が通っていただけで3,000万円の特別控除の対象外

3. 管理費が続く別荘地は、専門の買取業者への売却とも比べる

伊豆エリアの大きな別荘地の話として語られることの多い、訳ありの別荘を専門の買取業者に売却するという道は、鳥取県の別荘地でも同じように検討の対象になります。別荘地には管理会社に払う管理費や給水の費用が毎月かかるところがあり、もらい手にとってはその支払いを一生引き受けることになるので、管理費の続く別荘ほど譲る相手は見つかりにくく、買取や引き取りの相談先と比べる意味が大きくなります。

管理費の滞納がある別荘や、リゾートマンションのように管理組合のある物件の出口は、「別荘・リゾートマンションを処分したい」の記事で、滞納が残ったまま手放すと何が起きるかを確かめてから相手を選んでください。

「無償譲渡より買取が向く鳥取県の別荘は?譲る方が向く条件」について、そのまま聞けます。

鳥取県で別荘のもらい手を探す手順は?空き家バンクに載せる2つの準備

もらい手探しは、物件の情報を1つにまとめることと、県と市町村の空き家バンクに掲載を申し込むことの2つから始めます。

情報が足りないまま載せると下見の問い合わせばかりが増えるので、掲載の前にまとめる手間が、あとの往復の回数を決めます。

1. 物件の情報(間取り・設備・傷み・周辺の様子)を1枚にまとめる

まとめておく項目は、登記簿の所在と面積、建物の間取りと建てた年、水道・電気・ガスの引き込みと浄化槽の有無、雨漏りや床の沈みなど把握している傷み、冬の道の状態と最寄りの店までの距離、別荘地なら管理費の額と管理会社の名前です。写真は外観だけでなく、屋根、水回り、床下の点検口、前の道を撮っておくと、遠くに住むもらい手でも、下見に来るかどうかを写真の段階で決められます。

雨漏りや床の沈みのように把握している傷みも、項目に入れておきます。あとで「聞いていなかった」と言われるのは、たいてい書かなかった傷みで、もらい手が見つかったあとに話が壊れるよりも、最初から傷みを知ったうえで手を挙げた人と話す方が、引き渡しまでの手間は小さく済みます。

もらい手に渡す物件情報の主な項目

  • 登記と建物の基本情報

    所在、面積、間取り、建てた年

  • インフラと設備

    水道・電気・ガスの引き込み、浄化槽の有無

  • 把握している傷み

    雨漏りや床の沈みなど、知っている不具合を全て

  • 周辺の環境

    冬の道の状態、最寄りの店までの距離

  • 管理費用の負担

    別荘地の場合、管理費の額と管理会社の名前

2. 県と市町村の空き家バンクに掲載を申し込む

鳥取県は空き家バンクの取り組みについてのページで、県内の空き家バンクの取り組みをまとめています。物件を載せる窓口は別荘のある市町村で、鳥取市は建築指導課の空き家情報バンクで登録物件の一覧を出し、若桜町は空き家と空き地をあわせて載せるバンクを、日野町は空き家バンクと並べて町が空き家を借り上げて活用する住宅の案内を出しています。

表に無い市町村に別荘があるときは、その市町村の移住や建築の担当課に、空き家バンクがあるか、無償で譲る物件も載せられるかを電話で聞いてください。空き家バンクは所有者ともらい手を引き合わせるところまでを受け持つ仕組みが多く、契約や登記は当事者どうしで進めることになるので、次の見出しの書面の準備も並行して始めておくと、問い合わせが来てから慌てずに済みます。

別荘を「あげます」で実行する際の注意点:あげる側(譲る側)ともらう側の手順

あげる側(譲る側)は現状のまま引き渡す旨を書面に残し、もらう側は名義変更の登記と税の申告を済ませるところまでが、無償譲渡の手順です。

どちらの手順も、相手の分まで知っておくと、引き渡しの日に何が足りないかを前もって埋められます。

1. あげる側(譲る側)の手順:現状のまま引き渡す旨を書面に書く

譲る側が書面に入れておきたいのは、譲る土地と建物を登記簿の表示どおりに特定すること、雨漏りなど分かっている傷みを書き出したうえで現状のまま引き渡すこと、家財や物置の中身を残すのか片付けるのか、引き渡しの日と鍵の受け渡しの方法、登記と税の費用をどちらが持つかです。贈与では、贈る側は贈与の目的として特定した時の状態で引き渡す約束をしたものと推定されますが(民法(e-Gov法令検索) 第551条)、傷みを書いていなければ争いの種になるので、知っている傷みは全部書面に載せておきます。

引き渡しの前には、電気と水道の名義を切り替える段取りと、別荘地なら管理会社への名義変更の届けも書面に入れます。固定資産税をいつから相手が負担するかを、日割りにするか年度で区切るかも決めておくと、翌年の春に届く納税通知書の扱いで揉めずに済みます。

譲る側の書面に入れておくべき項目

  • 物件の特定

    譲る土地と建物を登記簿の表示どおりに書く

  • 傷みと現状引き渡し

    分かっている傷みを書き出し、現状のまま渡す旨

  • 家財の取り扱い

    家財や物置の中身を残すか片付けるか

  • 引き渡しと鍵

    引き渡しの日と鍵の受け渡しの方法

  • 費用と税の負担

    登記費用や固定資産税の日割り等の負担割合

  • 名義変更の段取り

    電気・水道・管理会社への届け出の手順

2. もらう側の手順:名義変更の登記と、税の申告

もらう側は、引き渡しの日に合わせて、譲る側と一緒に贈与による所有権の移転の登記を申請し、多くは司法書士に頼んで、譲る側の登記識別情報か権利証、印鑑証明書を受け取って申請します。登記が終わると、もらった人には鳥取県から不動産取得税の通知が届くことがあり、その年にもらった財産の合計が基礎控除を超えた人は、もらった年の翌年に贈与税の申告をすることになります。

税がかかるかどうかの分かれ目は、「鳥取県の別荘を個人にあげると、もらう人に贈与税はかかる?」の見出しで書いた評価額の考え方で判定できます。もらう側にとって注意したいのは、登記が終わった翌年の1月1日から自分が固定資産税の納税者になり、草刈りや屋根の修繕も自分の負担になることで、引き受ける前にその年の固定資産税の額を課税明細で確かめておくと、もらったあとの暮らしの費用が読めます。

譲渡で起きる問題と費用の目安は?鳥取県の別荘の固定資産税・相続登記・契約不適合

譲渡の前に問題の芽を確かめる目安は、固定資産税なら30万円の免税点、相続登記なら10万円以下の過料、契約不適合なら「1万円で売る」形の扱いです。

どれも譲ったあとに表に出る問題なので、引き渡しの日より前にしか手当てできません。

1. 固定資産税と相続登記で起きる問題と費用の目安

その年の1月1日に登記簿などに所有者として載っている人に固定資産税が課されるので(地方税法第343条・第359条)、年末に引き渡しても登記が年明けにずれ込めば、その年の税は譲った側に届きます。土地の課税標準額が30万円未満、家屋が20万円未満なら免税点に当たって課税されないことがあり(同法第351条)、評価額の小さい別荘では課税明細を見ると税額が0円になっていることもありますが、それでも別荘地の管理費は毎年かかるので、もらう人に伝える費用は固定資産税だけで終わらせないでください。

相続登記は、「相続した別荘は、まず相続登記を済ませてから譲る」の見出しで書いた10万円以下の過料のほかに、譲渡の場面では別の問題を生みます。相続登記をしないまま空き家バンクに載せて、もらい手が決まってから戸籍を集め始めると、名義が自分に移るまでの数か月のあいだに相手の住まいの予定が変わり、話が流れることがあるので、登記の申請は不動産登記法(e-Gov法令検索)第76条の2の期限を待たずに、もらい手探しと同じ時期に始めるのが確実です。

2. 契約不適合で起きる問題と、1万円で売る形の注意

無償の贈与ではなく、たとえば1万円のような名目の代金を付けて譲ると、その契約は贈与ではなく売買になり、引き渡した別荘が契約の内容に合っていなかったときに、もらった側が修理や代金の減額を求められる契約不適合の決まりがかかります。売主の責任を負わない特約を付けることはできますが、知っていながら告げなかった傷みについては特約があっても責任を免れないので(民法第572条)、代金をいくらにするにせよ、知っている傷みを書面に残すことが譲る側を守ります。

引き渡しのあとに問題が出やすいのは、浄化槽や給水管のように目で見えない設備と、冬を越してから分かる雨漏りです。タダであげる場合でも、書面に「現状のまま引き渡し、引き渡し後の修繕はもらう側が行う」と書き、分かっている不具合を列挙しておくと、翌年の春に連絡が来ても書面に沿って話ができます。

譲渡の場面で起きる問題と費用の目安

項目譲渡の場面で起きる問題防ぐための動き
名義変更の登記年明けにずれると譲った側に税が届く年明けにずれ込まないよう進める
免税点と管理費税が0円でも別荘地の管理費は毎年かかる固定資産税以外の費用も相手に伝える
相続登記数か月かかる間に相手の予定が変わり話が流れるもらい手探しと同じ時期に始める

「譲渡で起きる問題と費用の目安は?鳥取県の別荘の固定資産税・相続登記・契約不適合」について、そのまま聞けます。

当社が鳥取県の別荘を買い取るとき、価格から何を差し引く?

当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。

「当社が鳥取県の別荘を買い取るとき、価格から何を差し引く?」について、そのまま聞けます。

鳥取県の別荘は、あげる・売る・国庫帰属で、手放したあとに何が残る?

  • あげたあとに残るのは、書面に書かなかった傷みの話です。 登記と税の費用はもらう人が持つ形が多い一方、分かっていた傷みを書かずに渡すと、冬を越してからの雨漏りや浄化槽の故障で連絡が来ます。1万円のような代金を付けると売買になり、契約不適合の決まりがかかります。
  • 売ったあとは、草刈りや通水の手間がお引き渡しの日で終わります。 翌年度からの固定資産税の通知も届きません。その代わり、修繕や家財の処分、次に売れるまでの費用が価格から差し引かれ、管理費の滞納が建物と土地の評価を超える別荘はこの道に進めません。
  • 国庫帰属は、承認されるまで費用と固定資産税が続きます。 解体、滅失の登記、1筆14,000円の審査手数料を先に払い、承認後に負担金を納めます。結果が出るまでの土地の固定資産税も、申請した側の負担です。

どの道を選ぶにも、登記簿の所有者が自分になっていることが入口です。親の名義のままなら、相続登記の期限(知った日から3年、2024年3月までに知っていた人は2027年3月31日)が来る前に、戸籍を集めるところから始めてください。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

当社の見方

相続した物件では、戸籍などの書類が追加で必要になります。

ご用意いただく書類は、個別のご案件によります。

ご負担いただく費用は、個別のご案件によります。

リースバック(売却後も賃借人として住み続ける形)も積極的にお受けしています。

買い取れない物件や、売らないほうがよい場合は、正直にそうお伝えしています。

神奈川県川崎市宮前区の土地(古家付きを含む)を、買取金額1,000万円台前半で買い取りました(2025年に取引)。

広島県福山市の賃貸中の戸建て(築40年以上)を、約320万円で買い取りました。

埼玉県さいたま市桜区の土地を、約1,050万円で買い取りました。

香川県高松市の賃貸中の戸建て(築60年以上)を、約240万円で買い取りました。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

よくある質問:鳥取県の別荘を譲る・売る手続きの途中で出てくる質問

Q1. タダで別荘をもらった人に、税金はかかりますか

もらった年の財産の合計が110万円を超えれば贈与税がかかり、超えなくても、名義を移す登記の登録免許税と、鳥取県からの不動産取得税は別にかかることがあります。不動産の値は売れる値段ではなく評価額で見るので、固定資産税の課税明細をもらう人に見せ、その年にほかにもらう財産がないかも聞いたうえで、税務署か税理士に確かめてもらってください。もらった翌年の1月1日からは、もらった人が固定資産税の納税者になります。

Q2. 建物が古くてもらい手がいない場合は、どうすればいいですか

建物ごと値が付くかを事業者に聞き、値が付かず取り壊せるなら、更地にして相続土地国庫帰属制度を申請する道があります。建物があるままでは申請できず、承認されると10年分の管理費に相当する負担金を納めることになるので、解体の費用と合わせて払えるかを、法務省の相続土地国庫帰属制度についての案内で要件と一緒に確かめてください。取り壊す前には、鳥取県や市町村の取り壊しの補助を問い合わせておきます。

Q3. 相続登記をしないまま、別荘を誰かに譲ることはできますか

登記簿の所有者が亡くなった親のままでは、もらう人へ名義を移す登記ができないので、実際には譲れません。親から自分へ相続登記をしてから、自分からもらう人へ贈与の登記をする、という2回の手続きが要り、兄弟姉妹と相続していれば、誰が別荘を引き継ぐかを遺産分割で決めるのが先です。もらい手が見つかってから慌てないよう、相続登記はもらい手探しと同じ時期に始めてください。

Q4. 兄弟と共有で相続した別荘を、自分の判断だけであげることはできますか

別荘全体を誰かに譲るには、共有している相続人全員の同意が要ります。自分の持分だけを譲ることはできますが、ほかの相続人との共有になる別荘をタダでもらう人はまず見つかりません。実際には、遺産分割で1人が引き継ぐか、全員で譲る相手を決めて全員が書面に署名する形になります。共有で相続登記を入れたあとに引き継ぐ人を決め直すと、登記をもう一度入れることになるので、話し合いの段階で「誰が引き継ぐか」と「譲るか売るか」を一緒に決めておいてください。

Q5. 雪で現地へ行けない時期でも、譲る話や売る話を進められますか

書類と写真のやり取りは冬のあいだも進められますが、もらう人の下見や、建物の中の傷みの確認は、道に雪が残るうちはできないことがあります。山あいの別荘では、冬を越した屋根や水回りを見てから決めたいと言われることも多くあります。秋のうちに写真を撮り、水抜きをしたかどうかを書面に残しておくと、春先に話を再開しやすくなります。当社へのご相談も冬のあいだに始められますが、建物の中を確かめる日は雪の状況に合わせて決めることになります。

Q6. 家財が残ったままの別荘でも、あげたり売ったりできますか

あげる場合は、家財を残すか片付けるかをもらう人と決めて書面に書けば、残したまま引き渡すこともできますが、相手が不要な家財の処分を嫌って話が流れることもあります。当社に売る場合は家財が残ったまま現況で引き取るので、片付けのために鳥取県へ通う必要はありません。親の思い出の品だけは、引き渡しの前に持ち出しておいてください。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
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薩摩 賢幸薩摩 賢幸株式会社リアテクス 取締役COOこの区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:薩摩 賢幸(株式会社リアテクス 取締役COO)
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公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
この記事の事実確認の方法
法令:民法、不動産登記法出典:令和5年、建築指導課
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