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空き家のゆくえ買取くん

空き家

実家を売る相場はいくら?税金と手取りの早見表

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 取締役COO 薩摩 賢幸
実家を売る相場はいくら?税金と手取りの早見表

「親が亡くなって空き家になった実家を売りたいが、相場がいくらで、税金を払ったあと手元にいくら残るのかが分からない」。実家を売る相場は近所の土地の成約価格から解体や片付けの費用を引いたあたりで、手元に残る額は、相続した空き家の3,000万円特別控除が使えて税金が0円になるかどうかで大きく変わります。

当社は実家を家財が残った現況のまま自己資金で買い取り、お出しする金額は片付けと解体の費用を見込んで引いた額です。駅に近く建て替えもできる実家は、仲介で一般の方に売る方が手取りが多くなることがあります。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(12章)

片付けが済んでいない実家も、売る前に相場を一緒に確かめられます

約1分で簡単査定を申し込む

この先は当社の買取窓口「買取くん」です。

実家を売る相場は、近所で実際に売れた土地の成約価格が上限の目安です。古い家が建ったままなら、解体や片付けの費用を買い手が差し引いたところで値が付きます。実家の売却で手元に残るのは、その価格から売るための費用と税金を引いた額です。相続した空き家の3,000万円特別控除が使えるかどうかで、税金が0円で済むか、利益の全体に課税されるかが分かれます。

実家を売る相場は、近所の成約価格と土地の値から読む

実家を売る相場は、近所で同じくらいの広さの土地が実際にいくらで売れたかを拾います。そのうえで建物の値を足すか引くかを考えると見当がつきます。相場の見え方を分けるのは2つです。拾った数字が成約価格なのか売り出し価格なのかと、実家の建物にまだ値が残っているかどうかです。

不動産情報ライブラリで、実家の近所の成約価格を拾う

国土交通省の不動産情報ライブラリでは、地域と時期を指定して、実際に行われた不動産の取引価格や成約価格を地図や一覧で調べることができます。実家の住所と同じ町名から始め、件数が少なければ隣の町名まで範囲を広げます。土地の面積が近いもの、建物付きか土地だけかが実家と同じものを選んでください。売り出しの広告を眺めるより、ずっと実態に近い数字が手に入ります。

拾うときに気をつけたいのは取引の時期です。数年前の取引と直近の取引を混ぜてしまうと、その間に起きた値動きが相場の幅に紛れ込みます。駅からの距離、前面道路の幅、土地の形も見比べ、角地や形の整った土地の取引ばかりを拾っていないかを確かめてください。通路の奥に家が建つ旗竿地のような土地は、同じ面積でも値の付き方が大きく違います。

拾った取引は、価格を面積で割った単価に直してから、実家の土地の面積を掛けると比べやすくなります。ただ、単価は広さによっても変わります。一般の家族が買うには広すぎる土地は、分けて売る手間がかかる分だけ単価が下がることがあります。面積の近い取引を優先して使うのが確かです。

成約価格と売り出し価格の違い

観点成約価格売り出し価格
価格の正体実際に不動産の取引が行われた価格売主が希望して付けた価格
調べられる場所不動産情報ライブラリ不動産会社のサイトや広告
相場としての確からしさ実態に近い数字が手に入る売れ残る物件の希望額が混ざりやすい

売り出し価格を実家の相場と取り違えない

不動産会社のサイトや広告に出ている価格は、売主が希望して付けた売り出し価格で、その額で実際に売れたとは限りません。売れずに残っている物件ほど長く掲載され続けるので、広告ばかりを集めると、売れにくい物件の希望額を相場としてつかむことになります。

仲介の会社が出す査定額も同じ性質を持っています。これは「この額で売りに出せば買い手が付きそうだ」という見込みで、会社が自分のお金で買う額ではありません。複数の会社に頼むと金額に差が出るのはそのためです。いちばん大きい査定額を相場だと受け止めて売りに出し、何か月も反応が無いまま値下げを重ねる流れは、空き家の売却でよく起きます。

確かめ方は単純で、査定を受けたら、その金額の根拠にした近所の成約事例を見せてもらってください。事例が出てこない査定額は、その会社の希望の数字です。相場の計算には入れないでください。

古い実家は建物より土地の値で売る価格が決まる

親が長く住んでいた実家は、建ってから何十年もたっていることが多くあります。その場合、買い手は建物にほとんど値を付けず、土地の値から話が始まります。建物を壊して新しく建てたい人には、古い家は解体費の分だけ負担です。そのため、土地の相場から解体費を引いた額が交渉の出発点になります。

反対に、建物をそのまま使いたい人が見つかる実家もあります。雨漏りが無く、台所や浴室がまだ使える状態であれば、建物に値が残ることがあります。どちらに当たるかは、近所で古い家付きの土地がどう取引されているかで見当がつきます。古家付きの単価が更地の取引とあまり変わらないなら、建物にはほぼ値が付いていないと考えてよいでしょう。

固定資産税の納税通知書に載っている評価額も手がかりにはなりますが、評価額は税を計算するための値で、売れる値とは一致しません。通知書は、土地と建物の地番や面積を確かめる書類として手元に置いておけば足ります。

近所の成約価格から相場を読む手順

  1. 1

    地域と条件を絞る

    同じ町名から探し、面積や建物の有無が実家と近い取引を選ぶ

  2. 2

    時期と土地の形を見る

    直近の取引を選び、駅からの距離や道路幅、土地の形を見比べる

  3. 3

    単価に直して面積を掛ける

    価格を面積で割った単価に、実家の土地の面積を掛けて比べる

空き家の実家を売らずに持つと何が減る?住宅用地の6分の1の特例が外れる勧告

家族が前に立って眺めている、庭の草木が伸びた木造住宅

空き家の実家を売らずに持つ間は、固定資産税と管理の手間が毎年かかります。管理が届かずに市町村から勧告を受けると、税を抑えていた住宅用地の特例も外れます。減り方の速さを分けるのは、実家を見に行ける距離に相続人の誰かが住んでいるかどうかと、建物がまだ雨風をしのげる状態かどうかです。

固定資産税は、売るまで実家を持つ相続人に毎年かかる

固定資産税は毎年1月1日の時点の所有者に課されます(地方税法第343条・第359条)。親が亡くなったあとは、納める立場が実家を相続した人に移ります。相続登記がまだで名義が親のままでも、税がかからなくなるわけではありません。相続人の中から代表して納める人を決めるよう、市区町村から求められることがあります。

住宅が建っている土地には、住宅用地の特例があります。200平方メートル以下の部分は課税標準が価格の6分の1、それを超える部分は3分の1です(地方税法第349条の3の2)。空き家でも建物が建っていれば、この特例は原則として続きます。そのため毎年の税額だけを見ると、持っていても困らないように見えます。ただ、草刈り、通水、雨戸の開け閉め、郵便物の確認といった管理は、離れて暮らす相続人の誰かが担い続けることになります。

管理を業者に頼めば費用が出ていき、自分で通えば交通費と休みの日が出ていきます。売るまでの期間が長くなるほど、この支出は売値と関係なく積み上がります。待つ間に相場が少し上がったとしても、その分を管理の支出が食ってしまうことがあります。

管理が届かない実家は、勧告で税の特例が外れる

空家等対策の推進に関する特別措置法は、放っておくと危険になりそうな空き家を、市町村長が管理不全空家等として指導できると定めています。なお悪くなるおそれが大きければ、勧告もできます(第13条)。倒壊のおそれがあるような特定空家等には、助言・指導から勧告、命令、代執行へと進める道を用意しています(第22条)。どちらも勧告を受けると、その敷地は住宅用地の特例の対象から外れ(地方税法第349条の3の2)、固定資産税の負担が増えます。

勧告の前には指導があり、きっかけは近所からの通報であることが少なくありません。屋根材が飛んだ、庭木が道路や隣の敷地に伸びた、門扉が壊れて誰でも入れるといった状態は、離れて住む相続人には見えにくいものです。気づいたときには市町村から通知が届いているという順番になりがちです。指導から勧告に進むまでの流れと税の増え方は、「空き家の固定資産税が6倍になる条件」の記事で確かめられ、特例が外れる根拠は地方税法第349条の3の2です。

管理不全空き家への措置の段階

  1. 危険な状態の放置

    助言・指導

    市町村長が特定空家等として助言や指導を行う

  2. 改善されない場合

    勧告

    住宅用地の特例から外れ固定資産税の負担が増える

  3. さらに放置した場合

    命令

    市町村長から改善の命令を受ける

  4. 命令に従わない場合

    代執行

    市町村が代わりに措置を行う

親が生きているうちに売らなかった実家に残るリスク

親が生きているうちなら、親自身が売主として契約でき、親が住んでいた家であれば、居住用の財産を売ったときの3,000万円の控除(租税特別措置法第35条第1項)を親の側で使う道もありました。親が亡くなった今は、その道が閉じた代わりに、名義を相続人に移す登記と、相続人のあいだで誰が実家を引き継ぐかを決める話し合いが、売る前の手順として加わっています。

親の判断能力が落ちていた時期があったなら、その間に売ることはそもそも難しく、成年後見の手続きが要る場面でした。生前の売却がどう進むはずだったかは「親が認知症で家を売る方法」の記事にあり、相続を迎えた家族が、その時点で動けなかった理由を確かめる材料になります。

相続した今の実家に残るリスクは、大きく2つあります。ひとつは、親が実家を買ったときの契約書や領収書が見つからないと、売ったときの利益が大きく計算されて税金が増えることで、仕組みは下の税金の章で、取得費を売った額の5%で置く場合として説明しています。もうひとつは、空き家のまま傷んだ建物が火災や倒壊で他人に損害を与えたときに、所有者として責任を問われうることで、どこから責任が生じるかは「空き家の放置で責任と賠償を負う条件」の記事で確かめてください。

「空き家の実家を売らずに持つと何が減る?住宅用地の6分の1の特例が外れる勧告」について、そのまま聞けます。

実家の売却は仲介か買取かで、相場の物差しが変わる

同じ実家でも、仲介で一般の買い手を探すか、買取で業者に直接売るかで、相場として見るべき数字そのものが変わります。どちらの物差しを使うべきかは、建物を使いたい一般の買い手が現れそうな実家かどうかと、売れるまでの期間をどれだけ待てるかで分かれます。

1. 仲介で売る実家の価格は、一般の買い手が出せる額で決まる

仲介で売る場合、不動産会社が広告を出して買い手を探し、内覧を受け、購入の申し込みが入ってから契約に進みます。買い手の多くは住宅ローンを組んで家を買う人です。価格は、その人たちが借りられる額と、近所で同じような家がいくらで売れたかで決まります。不動産情報ライブラリで拾える成約価格の多くは、この層の取引です。

駅に近く、土地の形が整い、建て替えもできる実家は、一般の買い手に人気があります。そのため、仲介で売る方が価格は上がりやすくなります。その一方で、いつ買い手が現れるかは読めず、売りに出してから契約までに数か月かかることも珍しくありません。契約のあとも、買い手の住宅ローンの審査と融資の実行を待ってから決済に進みます。

仲介で売ると、売買が成立したときに仲介手数料がかかり、その上限は宅地建物取引業法第46条にもとづく国土交通大臣の定めで決まっています。内覧のために家財を片付けておく必要もあり、遠方に住む相続人にとっては、その手配と立ち会いが売れるまで続きます。

2. 買取で売る実家の価格は、次に売るまでの費用と期間を引いた額になる

買取では、不動産会社が自分のお金で実家を買い、片付けや解体、改修をしたうえで次の買い手に売ります。価格は、次に売れる見込みの額から費用などを引いて組み立てます。引くのは、片付けと解体や改修の費用、売れるまでにかかる税や保険料、その期間に見込む利益です。そのため、仲介の成約価格よりは低くなります。

その代わり、買い手を探す工程が無く、家財を残したまま引き渡せます。雨漏りや傷みも直す必要がないので、売る日を自分の予定に合わせて決められます。仲介では内覧で敬遠されやすい、何年も人が住んでいない実家や、家財が部屋に残った実家ほど、この差が効いてきます。

仲介と買取の価格の決まり方

観点仲介買取
買い手住宅ローンを組んで家を買う一般の人自分のお金で買う不動産会社
価格の決まり方買い手が借りられる額と近所の成約価格次に売る額から改修費や利益を引いた額
価格の傾向条件がそろった実家ほど上がりやすい仲介の成約価格よりは低くなる
売れるまでの期間いつ現れるか読めず数か月かかることも売る日を自分の予定に合わせて決められる

3. 実家の売り方を、価格・期間・手間の3点で比べる

価格は、提示された金額どうしではなく、費用を引いたあとの額どうしで比べてください。仲介なら仲介手数料と片付けの費用、買取なら売主が負担する登記などの費用を引きます。仲介の見込み額の方が大きくても、片付けに数十万円単位の費用がかかるなら、その差は縮みます。

期間は、売れるまでの月数に、毎月の管理の支出と固定資産税の月割りを掛けて、価格の差から引いてみると比べやすくなります。仲介で半年待つ見込みなら、その6か月分を引いた額が、買取の金額と並べるべき数字です。

手間は金額にしにくいものの、遠方から何度も実家に通う交通費と時間、内覧の立ち会い、買い手からの値下げの相談への対応は、相続人の誰かが負うことになります。価格・期間・手間の3点を同じ紙に書き出すと、どちらの物差しで実家の相場を見るべきかが自然に決まります。

仲介で実家を売却する流れ

  1. 1

    広告を出し内覧を受ける

    家財を片付けて内覧を受け、一般の買い手からの申し込みを待つ

  2. 2

    申し込みが入り契約に進む

    売りに出してから契約までに数か月かかることも珍しくない

  3. 3

    ローン審査を待って決済

    買い手の融資実行を待って決済し、売買成立時に仲介手数料がかかる

片付けや建て替えが済まない実家を売りたいときの分かれ目

片付けも建て替えも済んでいない実家を売りたいときは、家財をどこまで自分で出すかと、建物を残すか壊すかを先に決めると、かかる費用の幅が決まります。費用が膨らむか抑えられるかは、売り方を決める前に片付けや工事を始めてしまうかどうかで分かれます。

1. 実家じまいの費用相場は、荷物の量と運び出しの条件で変わる

家財を片付けて実家を空にする、いわゆる実家じまいの費用相場は、部屋の数と荷物の量でおおよその幅が決まり、そこに運び出しの条件が上乗せされます。階段しかない2階からの搬出、トラックを家の前に付けられない細い道、庭の物置や納屋の中身、エアコンや冷蔵庫のように家電リサイクルの料金がかかる品物は、どれも費用を押し上げます。

見積りは2社以上から取り、作業の人数、車両の台数、処分費、リサイクルの料金がそれぞれいくらかを分けて書いてもらってください。一式いくらとしか書かれていない見積りでは、何が増えたときにいくら上がるのかが分かりません。当日になって追加の請求を受ける原因になります。

親の家財には、売れる骨董や着物、使える家具が混ざっていることもありますが、まとめて引き取ってもらうと処分費と相殺される形になるのが普通で、一点ずつ値を付けてもらうには別の業者に頼む手間がかかります。

2. 実家じまいの費用を抑えるポイントは、売り方を先に決めること

実家じまいの費用を抑えるいちばんのポイントは、売り方を決めてから片付けに手を付けることです。買取で売るなら家財を残したまま引き渡せるので、売主が業者に払う片付けの費用は、買い手が価格の中で見込む分に置き換わります。仲介で売るなら内覧に耐える程度には片付けが要るので、その費用を売値から引いて比べることになります。

どちらの売り方でも、先に探しておくべき物があります。登記識別情報や権利証、親が実家を買ったときの売買契約書と領収書、建てたときの請負契約書、固定資産税の納税通知書は、売るときと税金を計算するときに要る書類で、片付けの業者に一括で任せると、家財と一緒に処分されてしまうことがあります。

自治体の粗大ごみの回収を使えば費用は下がりますが、回数や量に限りがあり、遠方の相続人が何度も通う手間との兼ね合いになります。形見として残したい物だけを家族で先に持ち出し、あとは売り方に合わせて任せるという順番にすると、費用と手間の両方が読みやすくなります。

片付け前に探しておくべき書類

  • 登記識別情報や権利証

    売却手続きに必須のため、片付け前に確保する

  • 買った時の売買契約書と領収書

    親の取得費を証明し、売却時の税金計算に使う

  • 建てた時の請負契約書

    建物の取得費が分かり、税金を抑えるために要る

  • 固定資産税の納税通知書

    売却時や税金計算に使うため、誤廃棄を防ぐ

3. 実家を建て替えるお金がない場合の対処方法は、売る・貸す・残すの比較

相続人の誰かが実家に住みたいと考えていても、古い家を建て替えるお金がない場合の対処方法は、建て替えずに改修して住む、人に貸す、売って別の住まいを探す、の比較になります。改修して住むなら、耐震や水回りにかかる費用を見積もり、築年数によっては改修だけでは安心して住めない家もあることを確かめてから決めてください。

貸す場合は、改修費を先に出したうえで、借り手が付くまでの期間と、入居後の修繕の負担を家主として持ち続けることになります。売る場合は、建物の傷みは価格の中で見込まれ、改修のためのお金を用意する必要がありません。出口ごとの費用の違いは、「空き家の引き取り先を比較」の記事で4つの出口を並べて確かめられます。

前面の道路が狭い土地では、今の建物を壊すと同じ大きさの家を建てられないことがあります。建て替えという選択肢そのものが無い土地もあります。建て替えの費用を調べる前に、市区町村の建築の窓口で、その土地に家を建て直せるかを先に聞いてください。

実家じまいの見積もりの内訳

見積もりの内訳項目費用が上がる条件・注意点
作業の人数階段しかない2階からの搬出など
車両の台数トラックを家の前に付けられない細い道など
処分費庭の物置や納屋の中身など
リサイクルの料金エアコンや冷蔵庫などの品物
一式(避けるべき書き方)追加請求の原因になるため分けてもらう

実家を解体してから売ると相場は上がる?1月1日に建物が無いと税が上がる

解体して更地にしても、売値が解体費の分だけ上がるとは限らず、1月1日に建物が無ければその年度から土地の固定資産税も上がります。解体が得になるかは、近所で家を建てたい買い手が更地を探しているかどうかと、解体してから売れるまでの期間の長さで分かれます。

1. 更地にして売る方が早いのは、建物を使う買い手がいない実家

家を建てたい人が多い地域では、古い家が建ったままの土地より、すぐに建築に取りかかれる更地の方が買い手の目に留まりやすく、売れるまでの期間が短くなることがあります。古い建物が残っていると、買い手は解体費や地中に何が埋まっているかを自分で見積もる必要があり、その不安の分だけ慎重になるからです。

反対に、建物を直して使いたい人が見込める実家や、相続した空き家の控除の要件を満たすために解体を考えている実家では、壊す前に、建物付きのまま売る道と比べておく価値があります。建物を使う買い手がいるかどうかは、近所で古家付きの取引がどのくらい行われているかで見当がつきます。

2. 解体費の分だけ実家の売値が上がるとは限らない

解体費は、建物の大きさだけでなく、重機が入れる道の幅、隣の家との距離、アスベストを含む建材の有無、地中に古い基礎や浄化槽が残っているかで変わります。売主が解体費を払って更地にしても、その金額がそのまま売値に上乗せされるわけではありません。近所の更地の相場で買い手が付く以上、解体費の一部は売主の負担として残ることがあります。

解体するかどうかの判断と費用の内訳は、「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事で、解体して売る場合と現況のまま売る場合を比べながら確かめられます。

実家の解体費を左右する条件

  • 建物の大きさ

    解体する建物の規模によって基本の費用が変わる

  • 重機が入れる道の幅

    前面の道が狭いと手作業が増え、費用を押し上げる

  • 隣の家との距離

    隣家と近いと慎重な作業が求められ、費用に影響する

  • アスベストを含む建材の有無

    除去や処分に特別な工程が必要になり、費用が上がる

  • 地中の古い基礎や浄化槽

    地中に残置物が見つかると、撤去費用が追加される

3. 解体した翌年度から、実家の土地の固定資産税が上がる

上で触れた住宅用地の特例は、毎年1月1日に住宅が建っているかどうかで判定されるので、解体して1月1日を迎えると、その年度から特例が外れて土地の固定資産税が上がります。

この仕組みから、解体の時期は売れる見込みの時期と合わせて決めるのが基本です。年が明けてから解体し、その年のうちに売り終えれば、売主の側で上がった税を払う年度は生じません。逆に、秋に解体して売れないまま年を越すと、翌年度は特例の無い税額の通知が届き、売れるまでの月数だけ負担が続きます。

実家を売る時期はいつまで?相続から3年後の年末が控除の期限

相続した空き家の3,000万円特別控除を使って実家を売るなら、相続が始まった日から3年を経過する日が属する年の12月31日までに売ることが期限です。どの期限を基準に売る時期を決めるかは、控除の要件を満たす実家かどうかと、相続税を納めたかどうかで分かれます。

1. 3,000万円控除で売る実家の期限は、相続から3年を経過する日の年の年末

この控除は、国税庁の被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例(No.3306)にあるとおり、売る期限が年単位で決まっています。たとえば2023年5月に親が亡くなったなら、3年を経過する日は2026年5月で、その年の12月31日である2026年12月31日までに売る必要があります。

この期限とは別に、制度そのものの対象が令和9年(2027年)12月31日までの売却と定められています(租税特別措置法第35条第3項)。2025年に相続した実家でも、今の定めのままなら2027年12月31日までに売らなければ控除は使えません。2つの日付のうち早い方が、自分の実家の期限です。

期限の年の年末が近づくと、買い手を探す時間が足りなくなります。仲介で売るなら、売りに出してから契約と決済が終わるまでの月数を逆算し、遅くとも期限の年の前半には売り出しておく必要があり、相続登記と解体の日程もその前に入ります。

2. 相続税を納めた実家は、取得費加算の期限と並べて選ぶ

相続税を納めた人には、納めた相続税のうち実家に対応する分を取得費に足して、売った利益を小さくできる取得費加算の特例があります。相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売ることが条件です(租税特別措置法第39条)。

ただし、この取得費加算と空き家の3,000万円控除は同時には使えず、どちらか一方を選ぶことになります(国税庁 No.3306)。どちらが税金を小さくするかは、納めた相続税の額と売った利益の大きさで変わるので、2つの期限と2通りの税額を並べてから、売る時期を決めてください。取得費加算で減る額の計算は、「相続した家の売却の税金」の記事に例があります。

3. 実家の相場が戻るのを待つ間にかかる費用を数える

近所で取引が少ない時期や、空き家が増えている地域では、相場が戻るのを待ってから売りたいと考えるのは自然です。ただ、待つ間には固定資産税、管理の支出、火災保険料がかかり、建物の傷みも進むので、待った分だけ売値が上がるとは限りません。

控除の期限をまたいで待つと、その差はさらに大きくなります。手取りの早見表の計算では、1,500万円で売る場合、控除が使えるかどうかで税額が約289.5万円違います。待つ間に相場がこの額以上に上がらなければ、期限の内側で売った方が手元に残る額は多くなります。

3,000万円控除で売る期限

  1. 売り出す前

    相続登記と解体

    売り出しの前に相続登記と解体の日程を入れる

  2. 遅くとも期限の年の前半

    売り出し

    契約と決済までの月数を逆算して売りに出す

  3. 相続から3年後の年末

    3,000万円控除の期限

    または2027年12月31日のうち早い方までに売る

「実家を売る時期はいつまで?相続から3年後の年末が控除の期限」について、そのまま聞けます。

実家を売る前の相続登記は何年以内?知った日から3年が期限

周囲の街並みになじんで住宅街に建つ、瓦屋根の古い木造住宅

相続で実家を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する義務があり、2024年4月1日より前に相続した実家も対象になります。登記を急ぐ必要があるかは、売る時期が決まっているかどうかと、遺産の分け方の話し合いがまとまっているかどうかで分かれます。

1. 相続登記の期限を、実家を相続した日付で確かめる

相続登記の申請は2024年4月1日から義務になりました。相続で所有権を取得した人は、相続が始まったことと自分が取得したことを知った日から3年以内に申請しなければなりません(不動産登記法第76条の2第1項)。法務省の相続登記の申請義務化についての案内によると、2024年4月1日より前に相続を知っていた人も対象で、その場合の期限は2027年3月31日です。

自分の期限は、親が亡くなったことを知った日から数えます。たとえば2025年6月に知ったなら、3年後の2028年6月が期限の目安です。正当な理由なく申請しないままだと過料の対象になりえます。遺産の分け方がまとまらず期限に間に合いそうにないときは、相続人申告登記の手続きがあります。自分が相続人であることだけを登記官に申し出るものです(不動産登記法第76条の3第1項)。申請の義務は、これで果たしたことになります。

ただし、相続人申告登記では実家の名義は相続人に移らないので、売るためには、誰が実家を取得するかを決めたうえで、改めて相続登記を済ませる必要があります。売る時期が決まっているなら、決済の日から逆算して、司法書士に頼む時期を先に押さえておくと日程が崩れにくくなります。

相続登記の申請期限

  1. 相続を知った日

    期限の起算点

    ここから3年以内が相続登記の申請期限になる

  2. 期限に間に合わないとき

    相続人申告登記

    自分が相続人であることを申し出て申請義務を果たす

  3. 実家を売るとき

    改めて相続登記

    誰が取得するか決めたうえで名義を移す

2. 実家を売るときの書類を、相続の分と売買の分に分けて集める

実家を売るまでに要る書類は、名義を相続人に移すための相続の分と、買い手に引き渡すための売買の分に分けて集めると、どこで止まっているかが分かりやすくなります。相続の分は司法書士と、売買の分は買い手の側と確かめながら進めます。

相続の分として、一般には次のような書類が要ります。

  • 親の出生から死亡までの戸籍(本籍地を移していれば、移す前の市区町村からも取る)
  • 相続人全員の戸籍と、実家を取得する人の住民票
  • 遺産分割協議書と、相続人それぞれの印鑑証明書(話し合いで分けた場合)
  • 実家の土地と建物の固定資産評価証明書

売買の分では、相続登記のあとに相続人の名前で発行される登記識別情報、本人確認書類、印鑑証明書、固定資産税の納税通知書が中心になります。これとは別に、親が実家を買ったときの売買契約書と領収書は、売ったあとの税金を計算するときに取得費の証拠になるので、見つかれば一緒に保管してください。

戸籍の収集は、本籍地が遠方の市区町村にあると郵送のやり取りで日数がかかり、相続人が多いと全員の印鑑証明書がそろうまでにも時間がかかります。本籍地の移動が多い親の戸籍は、そろうまでに1か月以上かかることもあります。売る時期が決まったら、戸籍の請求をいちばん先に始めてください。どの書類が要るかは、実家を管轄する法務局か司法書士に一覧で出してもらえます。

実家の売却にかかる税金はいくら?所有5年超なら利益の20.315%

家族が数人で囲んで話し合いをしている居間のテーブル

実家の売却にかかる税金は、売った利益に対して、所有期間が5年を超えていれば所得税と住民税を合わせて20.315%です。税額を大きく分けるのは、利益の計算に使う取得費が分かるかどうかと、相続した空き家の3,000万円特別控除が使えるかどうかです。税率の内訳は、国税庁の「長期譲渡所得の税額の計算」(No.3208)にあるとおり、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。所有期間が5年を超える土地建物の利益を分けて課税する仕組みは、租税特別措置法第31条に定められています。

1. 実家を売った利益を出し、取得費が分からなければ売った額の5%で置く

税金がかかるのは売った金額そのものではなく、売った金額から取得費と譲渡費用を引いた利益で、これを譲渡所得と呼びます(所得税法第33条)。相続した実家の取得費は、親が実家を買ったときの代金と購入にかかった費用を引き継ぎ、親が持っていた期間も相続人が持っていたものとして数えます(所得税法第60条第1項)。

所有期間は、売った年の1月1日の時点で5年を超えているかどうかで判定するので、親が何十年も住んでいた実家なら、相続してすぐに売っても長期の税率になるのが普通です。親が実家を買ってから間もなく亡くなったような場合は、5年以下の短期の扱いになり、税率が高くなります。

取得費が分からないとき、たとえば親が実家を買ったときの契約書や領収書が見つからないときは、売った金額の5%を取得費とすることができます。国税庁の取得費となるもの(No.3258)にある扱いです。売った金額の95%が利益として残る計算になるので、古い実家ほど書類の有無で税額が大きく変わります。実際の取得費が分かり、それが5%より大きければ、そちらを使えます。

2. 相続した実家に3,000万円の特別控除が使えるかを確かめる

譲渡所得から最大3,000万円を引ける特例が、親が一人で住んでいた実家を相続して売る人にはあります。一定の要件を満たし、利益が控除の枠に収まれば、税金は0円になります。主な要件は、国税庁の案内によると次のとおりです。

  • 相続が始まる直前に、親が一人でその家に住んでいた(要介護認定などを受けて老人ホーム等に入所していた場合も、入所の直前まで一人で住み、入所後に家を貸したり他の人が住んだりしていないなどの要件を満たせば対象になる)
  • 昭和56年5月31日以前に建てられた家である
  • マンションのような区分所有の建物ではない
  • 相続のあと売るまで、誰も住まず、貸したり事業に使ったりしていない
  • 売った代金が1億円以下である
  • 売る前に耐震基準に合うよう改修するか、家を取り壊している(令和6年1月1日以後の売却なら、売った翌年の2月15日までに買い手が行う形も認められる)

売る期限は相続から3年を経過する日が属する年の12月31日で、取得費加算とは同時に使えません。令和6年1月1日以後に売る場合で、家屋と敷地等を取得した相続人が3人以上いるときは、一人あたりの控除の上限が2,000万円になります。

この控除は、売ったあとに売買契約書の写しなどを付けて市区町村へ申請し、被相続人居住用家屋等確認書の交付を受けて使います。それを売った翌年の確定申告に添付して初めて使えるもので、税額が0円になる場合でも申告は省けません。要件の細かな判定は「空き家3000万円控除の条件」の記事で、自分の実家が当てはまるかを1つずつ確かめられます。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

実家を売った利益の計算手順

  1. 1

    取得費を確かめる

    親が買った代金か、分からない場合は売った金額の5%を置く

  2. 2

    差し引いて利益を出す

    売った金額から取得費と譲渡費用を引いて譲渡所得を計算する

  3. 3

    所有期間で税率を判定

    売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えるかで税率が決まる

実家を売ると手取りはいくら?100万円・500万円・1,500万円で試算

家具が少し残る和室で、家族が座布団に座ってくつろいでいる

取得費を売った額の5%とし、控除を使わず売る費用も引く前の手取りは、100万円の売却で約80.7万円、500万円で約403.5万円、1,500万円で約1,210.5万円です。手取りを大きく分けるのは3,000万円の特別控除が使えるかどうかで、使えればこの3つの売却額ではいずれも税額が0円になります(国税庁 No.3258・No.3208の扱いにもとづく計算)。

1. 実家の売却額ごとの税額と手取りの試算(早見表)

この試算は、所有期間が5年を超える実家を、取得費が分からないまま売った場合の計算です。取得費は売った額の5%(国税庁 No.3258)、税率は所得税と住民税を合わせた20.315%(国税庁 No.3208)とし、仲介手数料や印紙代などの売る費用はまだ引いていません。実際の税額は、所得税と住民税を別々に計算して端数を切り捨てるので、ここでは約の数字で示しています。

売却額100万円の場合

  • 取得費:100万円 × 5% = 5万円(国税庁 No.3258)
  • 利益:100万円 − 5万円 = 95万円
  • 控除なしの税額:95万円 × 20.315% = 約19.3万円(国税庁 No.3208)
  • 控除なしの手取り:100万円 − 約19.3万円 = 約80.7万円
  • 控除ありの税額:95万円 − 3,000万円 = 0円(マイナスは0円)なので税額0円、手取り100万円

売却額500万円の場合

  • 取得費:500万円 × 5% = 25万円(国税庁 No.3258)
  • 利益:500万円 − 25万円 = 475万円
  • 控除なしの税額:475万円 × 20.315% = 約96.5万円(国税庁 No.3208)
  • 控除なしの手取り:500万円 − 約96.5万円 = 約403.5万円
  • 控除ありの税額:475万円 − 3,000万円 = 0円(マイナスは0円)なので税額0円、手取り500万円

売却額1,500万円の場合

  • 取得費:1,500万円 × 5% = 75万円(国税庁 No.3258)
  • 利益:1,500万円 − 75万円 = 1,425万円
  • 控除なしの税額:1,425万円 × 20.315% = 約289.5万円(国税庁 No.3208)
  • 控除なしの手取り:1,500万円 − 約289.5万円 = 約1,210.5万円
  • 控除ありの税額:1,425万円 − 3,000万円 = 0円(マイナスは0円)なので税額0円、手取り1,500万円

家屋と敷地等を取得した相続人が3人以上で、控除の上限が一人あたり2,000万円になる場合でも、この3つの売却額なら利益が上限の内側に収まるので、税額は0円のままです。親が実家を買ったときの書類が見つかり、取得費が売った額の5%より大きければ、利益が小さくなる分だけ控除なしの税額も下がります。

売却額ごとの控除なしの手取り比較

  • 売却額100万円
    控除を使わない場合。使えば手取り100万円
  • 売却額500万円
    控除を使わない場合。使えば手取り500万円
  • 売却額1500万円
    控除を使わない場合。使えば手取り1500万円

2. 税金の前に、実家を売る費用を売り方ごとに書き出す

試算の手取りから、さらに売るための費用が引かれます。売主が払う費用は売り方と実家の事情で変わるので、自分の実家に当てはまるものを先に書き出しておくと、提示された金額を受け取ったときに手元に残る額がすぐに分かります。

  • 売買契約書に貼る印紙代
  • 親の住宅ローンが残っていた場合の抵当権の抹消登記の費用
  • 登記簿の住所と今の住所が違う場合の住所変更登記の費用
  • 名義を相続人に移す相続登記の費用
  • 仲介で売る場合の仲介手数料(当社が買い取る場合は仲介手数料はかかりません)
  • 自分で行う場合の片付けと解体の費用

このうち、仲介手数料や印紙代のように売るために直接かかった費用は、譲渡費用として利益から差し引ける場合があり、試算より税額が小さくなります。どの費用が差し引けるかは国税庁の案内か税務署で確かめ、費用の全体像は「不動産売却の費用一覧」の記事で、買取のときに発生しない費用と見比べてください。

「実家を売ると手取りはいくら?100万円・500万円・1,500万円で試算」について、そのまま聞けます。

当社に実家を売る場合の流れは?価格のご提示まで目安30分

当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。

「当社に実家を売る場合の流れは?価格のご提示まで目安30分」について、そのまま聞けます。

実家を売る相場と手取りで、先に確かめる3つ

  • 相場は、不動産情報ライブラリで拾う近所の成約価格から土地の値を読み、古い実家なら解体や片付けの費用を引いたところが出発点です。売り出し価格や根拠の無い査定額は相場として使いません。
  • 手元に残る額は、相続した空き家の3,000万円控除が使えるかどうかで大きく変わります。1,500万円で売る場合、控除が使えなければ税額は約289.5万円、使えれば0円で、控除には相続から3年後の年末と、制度の令和9年12月31日という2つの期限があります。
  • 進める順番は、相続登記の期限の確認と書類集め、税額の計算、売る費用の書き出しです。仲介と買取は、それぞれ費用と期間を引いたあとの額どうしで比べます。

当社は実家を家財が残ったままの現況で買い取り、お引き渡しと同じ日にご入金しますが、地主の承諾が得られない借地の実家は買い取れません。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

実家を売る相場と税金で、よくある質問

Q1. 実家を500万円で売ったら、税金はいくらかかりますか

親から相続して所有期間が5年を超え、取得費が分からない実家なら、売った額の5%にあたる25万円を取得費として引いた475万円が利益になり、所得税と住民税を合わせた20.315%で税額は約96.5万円です(国税庁 No.3258・No.3208)。相続した空き家の3,000万円控除が使えれば、利益が控除の枠に収まるので税額は0円になります。

仲介手数料や印紙代のように売るために直接かかった費用を差し引ければ、利益はさらに小さくなり、税額も下がります。計算の手順は手取りの早見表で、100万円と1,500万円の場合とあわせて確かめられます。

Q2. 実家を売るのにかかる費用は、どんなものがありますか

売主が払う費用は、売買契約書の印紙代、親のローンが残っていた場合の抵当権の抹消登記の費用、登記簿の住所が今と違う場合の住所変更登記の費用、名義を移す相続登記の費用が中心です。仲介で売るならこれに仲介手数料が加わり、当社が買い取る場合は仲介手数料はかかりません。

これとは別に、自分で片付けや解体をしてから売るならその費用がかかり、売れるまでの固定資産税と管理の支出も手取りを減らします。売り方ごとに当てはまる項目は、手取りの試算のあとに並べた費用の一覧で書き出せます。

Q3. 実家じまいの処分費用はいくらくらいですか

家財の処分費用は、部屋数と荷物の量で幅が決まり、階段からの搬出、トラックが横付けできない道、家電リサイクルの料金がかかる品物があると上がるので、一律の金額では言えません。2社以上から、人数・車両・処分費・リサイクル料金を分けた見積りを取って比べるのが確実です。

買取で売るなら家財を残したまま引き渡せるので、売主が処分費用を別に払う必要はなく、その分は買い手が金額の中で見込みます。片付けを始める前に、権利証や親が実家を買ったときの契約書だけは先に探しておいてください。

Q4. 親の家を売ったときの税金は、誰がいくら払いますか

親が亡くなって相続したあとに売るなら、税金を払うのは売主になった相続人で、親が持っていた期間を引き継ぐので、多くの場合は所有期間5年超の長期の扱いになり、利益に対して所得税と住民税を合わせた20.315%がかかります(国税庁 No.3208・租税特別措置法第31条)。

親が生きているうちに親自身が住んでいた家を売った場合は、売主は親で、居住用の財産を売ったときの3,000万円の控除(租税特別措置法第35条第1項)を親の側で使う形になります。相続後は、親が一人で住んでいた家であれば、空き家の3,000万円控除の要件に当てはまるかを確かめるところから始めてください。

Q5. 家を100万円で売ったら、税金はいくらぐらいかかりますか

取得費が分からず売った額の5%の5万円を取得費として引くと、利益は95万円で、所有期間5年超なら20.315%をかけて税額は約19.3万円、売る費用を引く前の手取りは約80.7万円です(国税庁 No.3258・No.3208)。空き家の3,000万円控除が使えれば税額は0円です。

売却額が小さい実家ほど、印紙代や登記の費用、片付けの費用が手取りに占める割合が大きくなり、売る費用のうち譲渡費用に当たるものを差し引くと、利益がほとんど残らないこともあります。どの費用が差し引けるかは税務署で確かめてください。

Q6. 実家の相続でやってはいけないことは何ですか

相続放棄を考えているうちに、実家の家財を処分したり売る話を進めたりすると、民法の規定により相続を受け入れたものとみなされることがあります。その場合は放棄ができなくなります。放棄を選ぶなら、相続を知った時から3か月以内に家庭裁判所で手続きをする決まりなので(民法第915条第1項)、その間は実家に手を付けないのが安全です。

相続すると決めたあとは、親が実家を買ったときの契約書や領収書を片付けで捨ててしまうこと、相続登記の期限と控除の期限を確かめないまま空き家にしておくことが、あとで税金や手間を増やします。遺産の分け方がまとまる前に、引き渡しの日付を入れた売買契約を結ばないでください。話し合いが長引くと決済の日までに名義を相続人へ移せず、引き渡しが遅れた分の違約金を求められることがあります。

当社の見方

ご相談の中では、実家の相場ばかりに目が向き、税金や諸費用を引いて手元に残る金額を後から知って驚かれる方が多いです。当社では、売買契約書の印紙代、抵当権の抹消登記の費用、住所変更登記の費用、相続した物件では相続登記の費用がかかることを、価格と一緒にお伝えしています。書類は一般には登記識別情報または権利証・本人確認書類・印鑑証明書・固定資産税の納税通知書で、相続した物件では戸籍などが加わります。買取の場合、ご相談から買取価格のご提示までが目安30分、ご契約までが目安1〜2週間、お引き渡しは早ければ2週間以内で、お引き渡しと同時にご入金します。ご負担いただく費用やご用意いただく書類は個別のご案件によりますので、早見表の数字は目安として、ご自身の実家に当てはめて確かめていただくのが確実です。買い取れない物件や、売らないほうがよい場合は、正直にそうお伝えしていますので、まだ売るか決めていない、相場を知る段階でのご相談でもかまいません。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
監修
薩摩 賢幸薩摩 賢幸株式会社リアテクス 取締役COOこの区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:薩摩 賢幸(株式会社リアテクス 取締役COO)
公開・更新
公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。情報の確認日 (出典の公的資料を開いて内容を確かめた日)
この記事の事実確認の方法
出典:No.3306、No.3258
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