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空き家のゆくえ買取くん

空き家

空き家の売却に解体費用は必要?更地とそのままの手残り

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 取締役COO 薩摩 賢幸
空き家の売却に解体費用は必要?更地とそのままの手残り

「相続した実家が空き家のまま。解体してから売るべきか、解体費用をどう工面すればいいのかが分からない」。建物があるまま売れば解体費用を先に払う必要はなく、更地にして得になるのは、売値の上がり幅が解体費用と更地で待つ間の税を上回るときだけです。

当社は建物があるままの空き家を買い取り、解体費用は請求せずに買取価格の中で見込みます。建物を残して直す前提の物件では、控除に要る翌年2月15日までの取壊しはお約束できません。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(6章)

解体費用を払う前の空き家も、建物ごと売却の相談ができます

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この先は当社の買取窓口「買取くん」です。

相続した実家を売るために、先に解体費用を払う必要はありません。建物があるまま売れば、壊すか直すかの費用は買主が価格の中で見込みます。更地にして売る方が手元に多く残るのは、2つの条件がそろうときです。土地を探す買主が多い場所であること。売値の上がり幅が、解体費用と更地で待つ間の税を上回ることです。その差は、見積書と売値の見込みを1枚の表に入れると見えてきます。

空き家の売却に解体費用は必要?更地とそのままの手残りの要点を、定義・この記事でわかること・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

空き家を売却するとき、解体費用は誰がいくら払う?

家族がテーブルを囲んで話し合っている(実家の居間で)

解体費用は、工事を発注した人が払います。建物ごと売るなら、売主が先に現金を出すことはありません。

売主が壊すか、買主が壊すか。道は2つです。売主が壊してから売るなら、売主が解体業者と契約して代金を払います。建物があるまま売るなら、壊すか直すかは買主が引き渡しの後に決めます。その費用は、買主が出す金額の中ですでに引かれています。どちらの道でも、解体費用はどこかで差し引かれます。違うのは、誰が先に払い、いつ戻ってくるかです。

相続した実家では、払う人を決める前に「いま誰の家か」を確かめます。名義が亡くなった親のままでも、見積もりを取ることはできます。ただ、売る段階では相続登記を済ませる必要があります。

空き家の解体費用が構造と延床面積だけで決まらない理由

解体費用は、構造と延床面積で大枠が決まります。そこから立地・付帯物・家財の量で上下します。同じ広さの家でも、見積書の総額が大きく違うのはこのためです。解体費用の相場は、構造と面積別の単価で説明されることが多いものです。ただ、その単価だけで総額を読むと外れます。

構造は、壊す手間と出る廃材の重さを決めます。木造は手で崩せる部分が多く、廃材も比較的軽い傾向です。鉄骨造は、鉄骨を切る工程が入ります。鉄筋コンクリート造は重機で砕く時間が長く、運び出す量も増えます。延床面積は、その手間に掛け算で効いてきます。2階建ての実家なら、1階と2階の合計で見積もられます。

立地は、重機と運搬の車が入れるかで効きます。前の道が狭いと、小さな重機と小型の車で何往復もすることになります。隣家との間が狭い家では、手作業で壊す範囲が広がります。足場と養生のシートも、隣家に近いほど念入りに張ります。旗竿地のように通路の奥にある家も、運び出しの手間が増える側です。

付帯物は、建物の外にあるものです。ブロック塀、門扉、物置、カーポート、庭木、庭石、井戸、浄化槽。見積書で、これらが本体の工事に含まれるかを見ます。含まれていなければ、更地にする段階で追加になります。

家財は、実家で特に重くなる項目です。布団や衣類、食器、家電、仏壇が残ったままだと、その撤去と処分の費用が乗ります。親が長く暮らした家ほど、押し入れと物置の奥に物がたまっています。

構造ごとの考え方と見積書の読み方は、「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事にも載っています。売却と組み合わせたときに効いてくるのは、付帯物と家財の行です。買主がどこまで残してよいと考えるかで、壊す範囲そのものが変わるからです。

解体費用を左右する主な要因

  • 構造と延床面積

    壊す手間と廃材の重さで大枠の金額が決まる

  • 前の道の広さ

    狭いと小型の重機や車で何往復もすることになる

  • 隣家との距離

    狭いと手作業の範囲や足場・養生の手間が増える

  • 敷地の形

    旗竿地など通路の奥にあると運び出しの手間が増える

  • 建物の外にある付帯物

    ブロック塀や庭木などの撤去も見積もりに影響する

見積もりのあとで解体費用が増えやすい3つの項目

追加の請求が出やすいのは、地中の埋設物・石綿(アスベスト)・家財の3つです。どれも、壊し始めるまで量が確定しにくい項目です。

  • 地中の埋設物:古い基礎、浄化槽、井戸、瓦や陶器のかけら、昔の建物のがら
  • 石綿(アスベスト):屋根材、外壁材、天井材、配管の保温材に使われていることがある
  • 家財:押し入れや物置、天井裏、床下収納に残った物

地中の埋設物は、建物を撤去して地面を掘るまで見えません。実家が建つ前に別の建物があった土地では、その基礎が残っていることがあります。浄化槽を使っていた家は、槽の撤去と埋め戻しが要ります。井戸を埋めるときにお祓いをする地域もあります。見つかった後に、撤去を売主と買主のどちらが持つかで揉めやすい項目です。

石綿は、解体の前に建材を調べる事前調査が義務です。大気汚染防止法で、元請けの業者に課されています。含まれていれば、飛び散らないように除去する工程が加わります。築年数が古い家ほど、使われている可能性を考えておく必要があります。調査の結果が出る前の見積もりには、石綿の分が入っていないことがあります。

家財は、見積もりの日に見えている量と、実際の量がずれがちです。仏壇や神棚の扱い、写真や書類の仕分けは、家族が立ち会わないと進みません。家財の処分は建物の解体くずと扱いが分かれます。見積書で別の行になっているかを見てください。

見積書を受け取ったら、この3つの書き方を確かめます。「別途」「一式」「概算」のどれかです。追加が出たときの単価と、写真で報告する約束が契約書にあるかも見ます。

相続と解体費用の関係:名義が亡くなった親のままでも壊せるか

名義が親のままでも、解体の工事は発注できます。ただし、相続人どうしの合意と、売るための相続登記は別に要ります。

遺産を分けるまでの間、実家は相続人全員の共有です(民法第898条)。建物を壊すと、共有の財産そのものが無くなります。相続人の1人だけの判断で壊すと、後で費用の負担や売値の分け方で争いになりやすくなります。誰が解体費用を立て替え、売れた代金からどう精算するか。これを書面に残してから業者と契約します。

相続の放棄を考えている人は、壊す前に立ち止まってください。放棄するかを決める前に家を壊すと、相続財産を処分したとみなされるおそれがあります。そうなると、民法の単純承認の定めにより放棄ができなくなることがあります。放棄の期限は、自分が相続人になったと知った時から3か月以内です(民法第915条第1項)。

相続登記は、2024年4月1日から申請が義務になりました(不動産登記法第76条の2第1項)。親が亡くなり、実家を相続したと知った日を確かめます。それが2024年4月1日以後なら、その日から3年以内が自分の期限です。それより前に知っていた家も対象になり、その場合の期限は2027年3月31日です。案内は法務省の相続登記の申請義務化についてにあります。

解体と売却の順番で見ると、相続登記は土地の名義を移すために要ります。建物を壊しても、土地の名義が親のままでは売れません。建物があるまま売るなら、土地と建物の両方を相続登記します。どちらの道でも、登記の費用は手残りから引かれる行になります。

建物を壊したら、滅失の登記を1か月以内に申請します(不動産登記法第57条)。名義人が亡くなっている建物では、相続人から申請する形になります。どの戸籍が要るかは、建物のある地域を管轄する法務局に事前に確かめてください。

解体費用は誰が払う?2つの道

観点売主が壊してから売る建物があるまま売る
壊すか直すかの決定売主が売る前に決めて壊す買主が引き渡しの後に決める
現金の先払い売主が解体業者に代金を払う売主が先に現金を出すことはない
解体費用の引かれ方売主が直接支払う形で引かれる買主が出す金額の中ですでに引かれている

相続した実家を解体する際の手続き

  1. 1

    名義の確認

    払う人を決める前に、いま誰の家かを確かめる

  2. 2

    見積もりの取得

    名義が亡くなった親のままでも取れる

  3. 3

    相続登記

    売る段階では済ませる必要がある

  4. 4

    滅失の登記

    建物を壊したら1か月以内に申請する(不動産登記法第57条)

「空き家を売却するとき、解体費用は誰がいくら払う?」について、そのまま聞けます。

空き家は解体して売却すべき?解体費用を出すかが分かれる4つの条件

前の道が広く、周囲に住宅が立ち並ぶ地域の整った空き地

解体して売る方が得かは、4つの条件で分かれます。更地を探す買主の多さ、解体費用、更地で待つ間の税、3,000万円の控除の使い方です。

4つのうち、売値を上げる方向に働くのは1つ目だけです。2つ目と3つ目は、壊した分だけ手元から出ていく費用です。売値の上がり幅が、この2つの合計を超えるかどうか。判断はまずこの点に集まります。4つ目の控除は費用ではありません。どちらの売り方でも使えるかどうかで、手残りに差が出る条件です。

1. 更地を探す買主が多い場所か:空き家を解体するメリットが出る条件

更地にするメリットが大きいのは、家を建てたい人が土地を探している地域です。駅や学校に近く、前の道が十分に広い、形の整った土地が典型です。

こうした場所の買主は、古い建物を「壊す手間」と見ます。建物が残っていると、解体費用と工事の期間を自分で見込む必要があります。更地なら、その分の不安が消えます。買主が住宅ローンで土地を買い、すぐに家を建てる計画も立てやすくなります。

売主の側にも利点があります。雨漏りやシロアリといった建物の不具合を、買主に説明する必要が無くなります。売った後に建物の不具合で責任を問われる心配も、建物の分は消えます。地中の埋設物も、壊した時点で見つかれば、売る前に片付けられます。

空き家の管理の手間も減ります。建物が無くなれば、倒壊や火災、不法侵入の心配がほぼ無くなります。遠方に住んでいて、草刈りや換気に通えない人には大きな差です。

ただし、更地にしても売値が上がらない場所があります。人が減っている地域や、土地の取引が少ない地域です。そこでは更地でも買主が現れにくく、待つ期間だけが延びます。その場合、解体費用はそのまま手元から出ていくだけになります。

2. 解体費用を先に払えるか:解体するデメリットと戻らない出費

解体の最大のデメリットは、費用を先に払い、売れるまで戻らないことです。売れるまでが長いほど、立て替えた現金が眠ります。

手元の資金で払えないなら、解体ローンを組むか、相続人で出し合うことになります。借りれば利息がかかります。出し合えば、売れた後の精算に手間が増えます。売れないまま年が過ぎると、解体費用は回収できない出費に近づきます。

壊した建物は元に戻せません。この点が、建て直せない土地では決定的に効きます。実家の敷地が道路に接している幅を確かめてください。2mに届かなければ、壊した後に新しい家は原則として建てられません(建築基準法第43条第1項)。古い建物が残っていれば、直して使う道があります。更地にすると、その道が閉じます。

建物を直して住みたい人や、貸して家賃を得たい人も買主になり得ます。古い家を安く買い、自分で手を入れる層です。更地にすると、こうした買主を最初から外すことになります。

控除の要件にも、誰が壊すかが関わります。売主が壊さなくても使える形があるため、控除のために急いで壊す必要はありません(「4. 3,000万円の特別控除の使い方:空き家を解体しなくても使える形」)。

解体して売却するか分かれる条件

  • 買主にとってのメリット

    解体費用や期間の不安が消え、建築計画が立てやすい

  • 売主の責任が減る

    雨漏りなど建物の不具合を説明する責任が消える

  • 管理の手間が減る

    倒壊や火災、不法侵入の心配がほぼ無くなる

  • メリットが大きい場所

    駅や学校に近く、道が広くて形の整った土地

  • メリットが出ない場所

    人が減り取引が少ない地域では費用が出ていくだけ

3. 更地で売却を待つ間の税:固定資産税が上がる時期

境目は、建物を壊した後の最初の1月1日です。その日から、土地の固定資産税は住宅用地の特例が外れた額になります。

固定資産税は、毎年1月1日の状態で課税されます(地方税法第359条)。住宅が建っている土地には、課税標準を下げる特例があります(地方税法第349条の3の2)。1月1日の時点で建物が無ければ、その年度から特例は使えません。

1月1日時点の土地の状態土地の課税標準(地方税法第349条の3の2)
住宅が建っている土地の200㎡以下の部分価格の6分の1
住宅が建っている土地の200㎡を超える部分価格の3分の1
建物を壊して更地になっている住宅用地の特例は使えない
勧告を受けた空き家が建っている住宅用地の特例は使えない

都市計画税にも同じ仕組みがあります。住宅用地は価格の3分の2、200㎡以下の部分は3分の1が課税標準です(地方税法第702条の3)。更地にすると、こちらも特例が外れます。

壊す時期で、税が上がり始める年度が動きます。1月1日を過ぎてから壊せば、その年度は住宅用地のまま課税されます。12月中に壊すと、翌月の1月1日に更地と判定されます。売れる見込みが立つ前の年末に壊すのは避けます。上がった税を1年分まるごと抱えるからです。

建物を残していれば安心、とも言えません。管理されていない空き家として市区町村から勧告を受けると、建物があっても特例は外れます。勧告の根拠は空家等対策の推進に関する特別措置法で、管理不全空家等は第13条、特定空家等は第22条です。勧告までの流れは、「空き家の固定資産税が6倍になる条件」の記事で、地方税法第349条の3の2の除外の規定とあわせて確かめられます。

更地で待つ間の税の増え分は、売れるまでの月数で決まります。この金額は、「1. 解体費用と売値の見込みを、計算表の2列に入れる」の表の、売れるまでの保有費の行に入れます。

4. 3,000万円の特別控除の使い方:空き家を解体しなくても使える形

相続した空き家の3,000万円控除は、売主が壊さなくても使えます。買主が翌年2月15日までに壊せば対象になります。

売って出た利益(譲渡所得)から最大3,000万円を差し引けるのが、いわゆる「空き家特例」です。使えるのは、亡くなった親が一人で暮らしていた家と敷地を相続し、一定の要件を満たして売った相続人です。空き家売却後の税金を左右する制度です。令和6年1月1日以後の売却では、買主が売った年の翌年2月15日までに建物を壊すか耐震改修をした場合も対象になりました。家屋と敷地等を取得した相続人が3人以上なら、1人あたりの控除の上限は2,000万円です(令和6年1月1日以後の売却分)。中身は国税庁のNo.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例で確かめられます。

主な要件には、次のようなものがあります(租税特別措置法第35条第3項)。

  • 昭和56年5月31日以前に建てられた家屋であること
  • 相続の直前に、亡くなった親が一人で住んでいたこと
  • 相続から売るまで、貸したり誰かが住んだりしていないこと
  • 売った代金が1億円以下であること
  • 家屋の所在地の市区町村から、被相続人居住用家屋等確認書を受けること

ほかにも要件があります。自分の家がすべてを満たすかは、国税庁の案内で1つずつ確かめてください。

売る期限は2つあり、先に来る方が自分の期限です。相続から数える期限は「相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日」です。令和5年(2023年)中に相続が始まった家なら2026年12月31日、令和6年(2024年)中なら2027年12月31日になります。制度そのものの期限は令和9年(2027年)12月31日です。令和6年の相続では、2つが同じ日になります。令和7年(2025年)以後の相続では、相続から数える期限は2028年以後です。制度の期限の2027年12月31日の方が先に来ます。制度が延びるかは、売る年の国税庁の案内で確かめてください。

壊すかどうかで変わるのは、誰が工事をするかです。売主が壊すなら、売主が解体費用を払い、更地で売ります。買主に壊してもらうなら、売主は解体費用を出さずに済みます。その代わり、翌年2月15日までに壊すか耐震改修する約束を、売買の条件に入れておく必要があります。工事が期限に間に合わなければ、売主が控除を受けられなくなります。

自分のケースで使えるかは、「空き家3000万円控除の条件」の記事で、要件を1つずつ当てはめて判定できます。

売値の上がり幅と費用の比較

  • 分かれる条件4つ
  • 売値を上げる条件1つ
  • 手元から出る費用2つ

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

「空き家は解体して売却すべき?解体費用を出すかが分かれる4つの条件」について、そのまま聞けます。

空き家の売却で解体費用を払うと手残りはいくら?計算表と3つの手順

部屋の机に向かい、ペンを持って作業をしている手元

手残りは、売値の見込みから解体費用・売主の費用・保有費・税を引いた額です。更地とそのままの2列を同じ表で比べると、差が出ます。

売値だけを比べても、どちらが得かは分かりません。更地の方が高く売れることはあります。それでも、解体費用と待つ間の税が上回れば、手元に残る額は逆転します。逆に、建物付きの金額が低く見えても、引かれる行が少なければ差は縮みます。

1. 解体費用と売値の見込みを、計算表の2列に入れる

計算表は、左の列に「解体して更地で売る」、右の列に「建物があるまま売る」を置きます。行ごとに、自分の物件の数字を入れていきます。

売値の見込みは、2つの列で取り方が違います。更地の列は、近くで土地が実際に取引された価格から見当をつけます。国土交通省の不動産情報ライブラリでは、地域と面積の帯を指定して取引価格を調べられます。ここに出るのは、一般の買主が買った価格です。右の列には、建物付きで買い取る相手に出してもらった金額を入れます。解体費用は、見積書の総額をそのまま入れます。

手残りの試算は、次の計算表で行います。

項目解体して更地で売る建物があるまま売る
① 売値の見込み土地としての見込み(A)建物付きの提示額(a)
② 解体費用の見積もり見積書の総額(B)0円
③ 建物の滅失登記土地家屋調査士などへの費用(C)0円
④ 売買契約書の印紙代売値に応じた額(D)売値に応じた額(d)
⑤ 抵当権の抹消・住所変更の登記残っていれば要る(E)残っていれば要る(E)
⑥ 相続登記土地の分(F)土地と建物の分(f)
⑦ 売れるまでの保有費税・保険・管理(G)税・保険・管理(g)
⑧ 仲介で売る場合の仲介手数料仲介なら要る(H)仲介なら要る(h)
⑨ 譲渡所得の税控除の可否で変わる(I)控除の可否で変わる(i)
手残りA−B−C−D−E−F−G−H−Ia−d−E−f−g−h−i

⑦の保有費は、次の式で見積もります。

売れるまでの月数 × 1か月あたりの保有費 = ⑦の金額

更地の列では、1か月あたりの保有費に、特例が外れて上がった税の分が入ります。月数は、地域で土地が売れるまでの期間を不動産会社に聞き、長めに置きます。

④〜⑥の費用は、「不動産売却の費用一覧」の記事で項目ごとに当てはめられます。⑧は、仲介で売る場合だけの行です。当社が買い取る場合は仲介手数料はかかりません。仲介で売る場合は、宅地建物取引業法第46条に基づいて国が定めた上限の範囲で手数料がかかります。

⑨は、3,000万円の控除が使えるかで大きく動きます。どちらの列でも要件を満たせるなら、Iとiの差は小さくなります。片方の列でしか満たせないなら、その差が判断を左右します。買主が壊さない前提の買取では、右の列で控除を使えないことがあります。

表の結果には、当てはまらない場合もあります。建て直せない土地では、更地の見込み(A)が建物付きの金額(a)を下回ることがあります。更地の列が多く残っても、それは売れた場合の数字です。月数を延ばして計算し直し、それでも逆転しないなら、解体して売る方に分があります。

2. 解体費用を安く抑える方法と、払えないときの売却の選び方

解体費用を安く抑える方法は、工事を頼む前の段階に集まっています。見積もりの取り方、家財の量、工事の範囲、壊す時期、補助金の有無です。

見積もりは、複数の業者から同じ条件で取ります。条件がそろっていないと、安い見積もりが「付帯物を含まないだけ」ということが起きます。延床面積、付帯物の範囲、家財の扱い、整地の仕上がりを1枚の紙に書いて渡します。

家財は、家族で持ち出せる物を先に減らします。自治体の粗大ごみの回収や資源ごみの日を使えば、業者に頼む量が減ります。ただし、遺品の仕分けに何か月もかけると、その間の保有費が増えます。減らす量と、かかる月数を天秤にかけます。

工事の範囲は、売り方に合わせて決めます。買主が家を建て直すつもりなら、塀や庭木を残すかは買主の希望に合わせられます。先に全部を撤去すると、残してよかった物まで費用をかけて壊すことになります。

時期は、税の判定日を意識します。「3. 更地で売却を待つ間の税:固定資産税が上がる時期」の表の後の説明のとおり、1月1日を過ぎてから壊せば、その年度は住宅用地の課税のままです。売り出しの準備が整う時期と、壊す月を合わせます。

空き家解体の補助金や助成金制度は、市区町村によって有る所と無い所があります。古く危険な空き家の除却を対象にしたものが中心です。対象の建物、金額、受付の期間は自治体ごとに違います。工事の契約や着工より前の申請を条件にしている制度が目立ちます。業者と契約する前に、建物のある市区町村の窓口へ問い合わせてください。

解体費用を払えないときは、無理に工面して壊すより、建物があるまま売る道を先に比べます。建物付きで買う相手は、解体費用を自分の側で見込みます。売主は現金を出さずに済みます。控除も、買主が期限までに壊す形なら使える場合があります。

まだ相続を承認するか決めていないなら、相続放棄も選択肢に入ります。ただ、放棄してもその家を現に占有していれば、保存の義務が残ります。次に管理する人へ引き渡すまで、自分の物と同じ注意で守る義務です(民法第940条第1項)。壊す費用が最後に誰へ行くかは、「相続放棄した家の解体費用は誰が払うか」の記事で、管理の義務の行き先とあわせて確かめられます。

手残りが決まる計算の仕組み

  • 建物ありの解体費用0円
  • 建物ありの滅失登記0円

3. 空き家の解体を頼む前に、見積もり・届出・自治体の確認を済ませる

解体を頼むなら、建物付きで売った場合の金額を先に聞きます。見積もり・届出・自治体の確認は、そのあとです。

順番を逆にすると、比べる前に壊すことになります。壊した後で建物付きの方が残る額が多かったと分かっても、元には戻せません。空き家解体の流れとスケジュールの目安は、この順番で組みます。

最初に、相続人の間で売り方と費用の分担を決めます。誰が業者とやり取りをし、誰が解体費用を立て替えるのか。売れた代金からどう精算するのか。ここが決まらないまま進めると、途中で止まります。

次に、建物があるまま売った場合の金額を聞きます。この金額が、計算表の右の列の出発点です。家財が残ったままでも、金額は出してもらえます。

そのうえで、解体の見積もりを取ります。現地を見てもらい、石綿の事前調査をいつ行うかも聞きます。補助金を使うなら、ここで申請します。

3,000万円の控除を使う予定なら、被相続人居住用家屋等確認書の手続きを確かめます。確認書は、家屋のある市区町村が出します。壊してから売る場合と、建物があるまま売る場合で、申請に添える書類が変わることがあります。手続きの流れは国土交通省の空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除の案内にあります。壊す前の家の様子が分かる写真なども、求められることがあります。壊す前に、窓口で要る書類を確かめてください。

工事の前には届出があります。床面積の合計が80㎡以上の建物を壊すときは、届出が要ります。根拠は建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)です。届け出るのは発注者で、期限は工事に着手する7日前までです。業者に委任して出す形も多いので、誰が出すかを契約の前に決めます。

電気とガスは、業者と相談して止める日を決めます。水道は、工事中にほこりを抑える散水で使うことがあります。止める日は、業者に聞いてからにします。

工事が終わったら、取り壊しの証明書を業者から受け取ります。滅失の登記に使う書類です。期限は「相続と解体費用の関係:名義が亡くなった親のままでも壊せるか」に書いた1か月です(不動産登記法第57条)。

手残りを試算する手順

  1. 1

    売値の見込みを入れる

    更地は実際の取引価格、そのままは買取の提示額

  2. 2

    解体費用を入れる

    更地の列に見積書の総額をそのまま入れる

  3. 3

    費用と税を引く

    登記費用、印紙代、保有費、税などを引く

  4. 4

    2列の手残りを比べる

    更地とそのままの列を比べ、どちらが得か判断する

「空き家の売却で解体費用を払うと手残りはいくら?計算表と3つの手順」について、そのまま聞けます。

当社に空き家をそのまま売却する場合、解体費用はどうなる?

当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。

「当社に空き家をそのまま売却する場合、解体費用はどうなる?」について、そのまま聞けます。

空き家の売却前に、解体費用より先に確かめる3つのこと

  • 名義と期限を確かめます。親の名義のままでは土地を売れず、相続登記には相続を知った日から3年以内という期限があります。
  • 控除の形を確かめます。相続した空き家の3,000万円控除は、買主が翌年2月15日までに壊す形でも使えます。控除のために急いで壊す必要はありません。
  • 手残りの差を計算します。売値の見込み、解体費用、売主の費用、売れるまでの保有費、税を2列に入れます。壊すのは、月数を長めに置いても更地の列が多く残るときです。

当社は建物があるままの空き家を買い取り、解体の費用は提示額の中で見込みます。ただし、建物を残して直す前提の物件では、控除に要る期限までの取壊しはお引き受けできません。

査定は無料・売却の義務なし
0120-996-748受付時間10:00〜19:00(水・日曜定休)

通話料無料・全国対応

この先は、当社の買取窓口「買取くん」のページです(運営は同じ株式会社リアテクスです)。

空き家の売却と解体費用についてよくある質問

Q1. 名義変更していない家は、解体できますか?

工事そのものは、名義が亡くなった親のままでも発注できます。解体業者との契約は、登記の名義を書き換えなくても結べるからです。ただ、業者から、相続人であることが分かる書類を求められることがあります。

気をつけたいのは、壊した後の手続きです。滅失の登記は、名義人が亡くなっていれば相続人から申請します。要る書類は、管轄の法務局で確かめてください。土地を売るには、土地の相続登記も済ませる必要があります。相続人が複数いるなら、壊すことと費用の分け方について、全員の同意を書面に残してから工事を頼みます。放棄を考えているなら、決める前に壊すと放棄できなくなるおそれがあります(民法第921条)。

Q2. 30坪の家を更地にする解体費用は、いくらですか?

総額は、30坪(約99㎡)に見積書の1㎡あたりの単価を掛けた本体工事の額に、付帯物の撤去・家財の処分・整地の行を足した額です。単価は木造か鉄骨造か、前の道に重機が入るかで変わるため、広さだけでは金額が決まりません。構造ごとの単価の目安は、「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事で確かめられます。

広さの数字だけで出された概算には、付帯物や家財が入っていないことがあります。現地を見てもらい、石綿の事前調査をいつ行うかも聞いてから比べてください。売るつもりなら、解体の見積もりと同じ時期に、建物付きの金額も聞いておきます。壊す価値があるかを、同じ日に判断できるからです。

Q3. 実家の解体費用が出せないときは、どうすればいいですか?

壊さずに、建物があるまま売る道を先に比べてください。建物付きで買う相手は、解体費用を自分の側で見込みます。売主が現金を用意しなくても、売却は進められます。

それでも壊したい事情があるなら、市区町村の補助金や助成金を確かめます。契約前の申請を条件にする制度が目立ちます。業者を決める前に、窓口へ問い合わせます。相続人で費用を出し合い、売れた代金から精算する形もあります。その場合は、立て替えた人と額を書面に残します。費用を抑える工夫は「2. 解体費用を安く抑える方法と、払えないときの売却の選び方」にあります。借りて壊すなら、利息も計算表の保有費の行に足して比べてください。

Q4. 実家じまいで空き家を売却するまで、何年かかりますか?

決まった年数はありません。かかる時間は、片付けの量と、相続の手続きの進み方で決まります。

先に来る期限から並べると見通しが立ちます。相続放棄をするかの判断は、相続人になったと知った時から3か月以内です(民法第915条第1項)。相続登記は、相続を知った日から3年以内が申請の期限です。3,000万円の控除を使うなら、相続の年で決まる売却の期限があります。これは「4. 3,000万円の特別控除の使い方:空き家を解体しなくても使える形」の日付で確かめてください。

売る段階に入れば、建物があるまま当社が買い取る場合、お引き渡しは早ければ2週間以内です。長くかかりやすいのは、その手前の片付けと話し合いです。段取りの全体は、「実家じまいの手順」の記事で、片付けから売却まで順に追えます。

Q5. 空き家は何年で住めなくなりますか?

何年という線は決まっていません。傷み方は、換気と通水の頻度、雨漏りの有無、建物の造りで大きく変わります。

人が住まない家は、湿気がこもりやすくなります。排水口の水が切れると、臭いや虫が上がってきます。屋根や外壁の小さな割れから雨が入ると、柱や土台の傷みが早まります。

空き家を放置し続けると、建物の傷みだけでは済まなくなります。瓦や塀が崩れて人や隣家に害を与えれば、所有者が責任を問われることがあります。市区町村から勧告を受ければ、住宅用地の特例も外れます(空家等対策の推進に関する特別措置法第13条・第22条)。責任を負う条件は、「空き家の放置で責任と賠償を負う条件」の記事で、火災と倒壊の場面ごとに確かめられます。

Q6. 解体した後、土地が売却できるまでの税金はどうなりますか?

壊した後の最初の1月1日から、住宅用地の特例が外れます。土地の固定資産税と都市計画税の両方です。判定は毎年1月1日です。売れずに年を越すたびに、上がった税を払うことになります。特例の割合は「3. 更地で売却を待つ間の税:固定資産税が上がる時期」の表にあります。

年の途中で売れた場合も、その年度の固定資産税は1月1日の所有者に課されます(地方税法第343条・第359条)。引き渡しの日で日割りにして買主と精算するかは、法律で決まっていません。売買契約で取り決めます。

空き家売却後の税金としては、売った年の翌年に、譲渡所得の確定申告をします。3,000万円の控除を使う場合も申告が要ります。確認書などの書類をそろえる時間を、日程に入れておいてください。

当社の見方

当社にいただくご相談では、「売る前に解体して更地にしないといけないのでは」と心配し、解体の見積もりを取ったところで手が止まってしまう方が多いです。当社が買い取る場合は、ご相談から買取価格のご提示までが目安30分です。解体を決める前に、今のままでいくらになるかを先に確かめていただけます。売主様にご負担いただく費用は、一般には売買契約書の印紙代、抵当権の抹消登記の費用、住所変更登記の費用です。相続した物件では相続登記の費用もかかり、実際の費用は個別のご案件によります。当社では、残置物がたくさん残った戸建てを現況そのままの状態で活かせた例もあります。片付けや解体を先に済ませないと話が進まない、とは限りません。解体費用を先に用意するよりも、手残りの見通しを立てやすいと当社では考えています。買い取れない物件や、売らないほうがよい場合は、正直にそうお伝えしています。更地にするかどうか迷っている段階でも、お気軽にご相談ください。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

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リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
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薩摩 賢幸薩摩 賢幸株式会社リアテクス 取締役COOこの区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:薩摩 賢幸(株式会社リアテクス 取締役COO)
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