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空き家

実家の売却で税金はいくら?|相続3000万円控除と計算例

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 取締役COO 薩摩 賢幸
実家の売却で税金はいくら?|相続3000万円控除と計算例

「親から相続した実家が空き家のままになっている。売ったら税金がいくらかかって、手元にいくら残るのかが分からない」。税金は売った金額ではなく、取得費と売るための費用を引いた利益にかかり、利益が出なければ0円です。相続した空き家で条件を満たせば、その利益から最大3,000万円を差し引けます。

相続した実家は片付けや解体をせずに現況のまま買い取り、お出しする金額は仲介での成約想定より低くなります。税額の計算や申告はお引き受けせず、契約書の金額や日付を税の都合で実際と変えることには応じません。この家が買い取れるかどうかだけ、先に聞く(無料)

目次(6章)

税金が気になる実家の売却も、空き家のままご相談いただけます

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実家を売ったときの税金は、売れた金額ではなく、そこから生まれた利益にかかります。利益が出なければ、所得税も住民税も0円です。相続した空き家なら、条件を満たすと利益から最大3,000万円を差し引けます。税額を分けるのは、親が買った値段が分かるか、所有期間が5年を超えるか、特例の条件に入るかの3つです。

実家の売却で税金はいくら?の要点を、定義・この記事でわかること・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

実家の売却で税金はかかる?かかるのは売って利益が出たときだけ

実家の居間のテーブルで向かい合い、家の売却について話す夫婦

実家の売却でかかる税金は、利益にあたる譲渡所得をもとに計算します。利益が0円以下なら、税額も0円です。

ただし、利益の大きさは売った値段だけでは決まりません。親が買ったときの値段を引きます。売るためにかかった費用も引きます。相続した実家では、この親が買ったときの値段が分からないことがよくあります。そのとき使う計算の決まりが、税額を大きく左右します。

譲渡所得は、売った金額から取得費と譲渡費用を引いた残り

譲渡費用に入るものと入らないもの

  • 売買契約書の印紙代

    売るために直接かかった費用として入る

  • 仲介手数料

    仲介で売った場合にかかる費用として入る

  • 測量の費用

    境界を確かめるための費用として入る

  • 固定資産税

    持っている間に払った税金は入らない

  • 草刈りの代金

    売る前の管理の出費は入らない

  • 火災保険料

    持っている間にかかった費用は入らない

税金の元になる利益は、売った金額から取得費と譲渡費用を引いて求めます。残った額が譲渡所得です。これに税率をかけたものが税額になります。所得税法第33条は、資産を譲渡して得た所得を譲渡所得としています。

取得費は、その家と土地を手に入れるのにかかったお金です。所得税法第38条では、買った代金に設備費や改良費を足した額とされています。親が土地を買い、家を建て、のちに増築したなら、その合計が出発点です。建物の分は、建ててから経った年数に応じて目減りさせて計算します。目減りの計算は細かいので、税務署か税理士に確かめてください。

譲渡費用は、売るために直接かかった費用です。売買契約書に貼る印紙の代金が入ります。仲介で売ったときの仲介手数料も入ります。境界を確かめる測量の費用も同じです。当社が買い取る場合は仲介手数料はかかりません。そのぶん譲渡費用は小さくなります。ただ、手取りが増えるかどうかは売値と合わせて見る話です。費用の種類と、どれが買取では出ないかは「不動産売却の費用一覧」の記事で確かめられます。

空き家を持っている間に払った固定資産税は、譲渡費用に入りません。草刈りの代金や火災保険料も同じです。売る前の管理の出費は、税の計算では差し引けないということです。持ち続けた年数が長いほど負担は積み上がりますが、利益の計算には効きません。

例を置きます。800万円で売れ、取得費が700万円、譲渡費用が30万円だったとします。譲渡所得は70万円です。税がかかるのはこの70万円で、800万円ではありません。取得費と譲渡費用の合計が売った金額を上回れば、利益は出ていません。その場合は所得税も住民税もかかりません。

損が出たときの扱いには注意が要ります。相続して自分は住んでいない実家を売って出た損を、給与など他の所得と差し引きできるかは別の問題です。差し引けないことが多いため、損が出そうなときは申告の前に税務署で確かめてください。

親が買ったときの値段と時期は、相続した子に引き継がれる

相続した実家の取得費は、相続した日の評価額ではなく、親が買ったときの値段です。所得税法第60条第1項は、相続で受け取った資産を、亡くなった人が持ち続けていたものとみなすと定めています(相続や贈与によって取得した資産の取得費(国税庁))。取得した日付も、同じように引き継ぎます。

ここでよくある思い違いがあります。相続税の申告で使った土地の評価額を、そのまま取得費にできると考える方がいます。評価額は、相続税を計算するための数字です。譲渡所得の取得費には使えません。親が昭和50年代に土地を買っていれば、その当時の代金が取得費になります。地価が上がった地域では、ここで利益が大きく見えます。

引き継ぐ時期のほうは、税率に効いてきます。相続した日から数え直すのではありません。親が買った日から数えます。親が何十年も住んでいた実家なら、相続した翌月に売っても、所有期間は長いままです。所有期間の数え方と税率の違いは、「相続した実家の売却で税金はどこで変わる?5年の線と3000万円控除」の章の「1. 所有期間は親が取得した日から数え、5年を超えれば長期になる」の項で表にしています。

相続のときに子が払ったお金にも、取得費に入るものがあります。国税庁の同じ案内では、相続の際に支払った登記の費用は取得費に含まれるとされています。相続登記を頼んだ司法書士の請求書は、捨てないでください。登録免許税の領収書も同じです。売った後の申告まで、まとめて残しておきます。

買ったときの値段が分からなければ、売った金額の5%で計算する

譲渡所得を求める計算の流れ

  1. 1

    売った金額を出す

    実家を売却して得た金額を出発点にする

  2. 2

    取得費を引く

    親が家と土地を買った代金や設備費を引く

  3. 3

    譲渡費用を引く

    仲介手数料や印紙代など売るための費用を引く

  4. 4

    譲渡所得が決まる

    残った額が利益となり、これに税率をかける

親が買った値段を示す書類が無いときは、売った金額の5%を取得費として計算できます。国税庁のタックスアンサー No.3258 が示す方法で、概算取得費と呼ばれます。実際の取得費が分かっていても、5%を使えることがあります。それが売った金額の5%より小さいときです(国税庁 No.3258)。

No.3258 の計算では、5%を引いた残りの95%から、さらに譲渡費用を引いた額が利益になります。600万円で売れた実家なら、取得費は30万円です。譲渡費用を引く前で、570万円が利益として扱われます。親が実際にはもっと高い値段で買っていたとしても、書類が無ければこの計算です。

だから、書類を探す手間には意味があります。探す先は、まず親が書類をしまっていた箱です。金融機関の古い通帳の振込の記録や、家を建てた工務店との請負契約書も手がかりになります。登記事項証明書を取ると、親がいつ取得したかは分かります。ただ、登記には売買の代金が載りません。値段は、親が残した書類からしか分かりません。

見つかった書類が、土地の分だけ、建物の分だけという場合もあります。片方の実額と、もう片方の扱いをどう組み合わせるかは、書類によって判断が分かれます。税務署か税理士に、見つかった書類をそのまま見せて確かめてください。

実家の売却でかかる4つの税金

実家の売却でかかる税金は4つです。利益にかかる所得税と住民税、契約書にかかる印紙税、名義の登記にかかる登録免許税です。

  • 所得税(復興特別所得税を含む):譲渡所得が出たときだけかかり、翌年の確定申告で納めます
  • 住民税:これも譲渡所得が出たときだけかかり、申告の内容をもとに市区町村から請求が来ます
  • 印紙税:売買契約書に収入印紙を貼って納め、利益の有無にかかわらず契約金額に応じてかかります
  • 登録免許税:親から子へ名義を移す相続登記などの登記をするときにかかります

前の2つと後ろの2つは、性質が違います。所得税と住民税は、利益が0円なら1円もかかりません。印紙税と登録免許税は、利益が出なくてもかかります。売値が低い実家ほど、手続きにかかる税の重みが目立ちます。

相続税は、この4つとは別のものです。亡くなったときの財産全体にかかり、実家を売ったかどうかでは決まりません。親が亡くなってから売るまでに、どの手続きをどの順に済ませるかは、「親が亡くなった後の家の手続き」の記事で期限の順に確かめられます。

「実家の売却で税金はかかる?かかるのは売って利益が出たときだけ」について、そのまま聞けます。

相続した実家の売却で税金はどこで変わる?5年の線と3000万円控除

長く住み継がれてきたことがわかる、庭木の育った木造住宅

税額を大きく動かすのは2つです。所有期間が5年を超えるかどうかと、空き家の3,000万円控除などの特例が使えるかどうかです。

所有期間は税率を決めます。特例は、税率をかける前の利益そのものを減らします。どちらも、売る前に書類で確かめられます。売ったあとで気づいても、取り返せないことが多い部分です。活用できる税制上の優遇措置は、相続した空き家の特例と、相続税を払った人の取得費加算が中心になります。

1. 所有期間は親が取得した日から数え、5年を超えれば長期になる

所有期間は、親が取得した日から、売った年の1月1日までで数えます。5年を超えていれば長期譲渡所得、5年以下なら短期譲渡所得です。長期は租税特別措置法第31条の区分です。税率は国税庁のタックスアンサー No.3208 と No.3211 の案内のとおり、次のようになります。

区分判定の基準税率(復興特別所得税を含む)
長期譲渡所得売った年の1月1日に所有期間が5年を超える20.315%(所得税15.315%・住民税5%)
短期譲渡所得売った年の1月1日に所有期間が5年以下39.63%(所得税30.63%・住民税9%)

親が長く住んでいた実家は、ほとんどが長期にあたります。数えるのが親の取得日からだからです。短期になるのは、親が亡くなる数年前に買い替えた場合です。土地を買って家を新しく建てた直後に亡くなった場合も、短期になりえます。

1月1日で数えることにも注意が要ります。親が2021年6月に買った家なら、2026年中に売ると、2026年1月1日の時点で4年7か月です。短期になります。2027年に売れば、2027年1月1日に5年7か月なので長期です。同じ家でも、売る年が1年違うだけで税率が変わります。

土地と建物で、取得した日が違う実家もあります。土地は祖父の代から持っていて、建物は親が数年前に建て替えた、という家です。この場合は、土地と建物を分けて判定します。どちらの日付で数えるかは、登記事項証明書の土地の欄と建物の欄を見比べてください。建物の欄の日付だけで、全体を短期と決めつけないことです。

2. 相続した空き家の3,000万円控除は、建てた時期と使い方と期限で決まる

長期譲渡所得と短期譲渡所得の判定

  1. 1

    親が取得した日

    所有期間を数え始める出発点となる

  2. 2

    売った年の1月1日

    この日時点で所有期間が5年を超えるか判定する

  3. 3

    5年以下なら短期

    短期譲渡所得となり、税率は39.63%になる

  4. 4

    5年超なら長期

    長期譲渡所得となり、税率は20.315%になる

親が一人で住んでいた実家を相続し、条件を満たして売ると、譲渡所得から最大3,000万円を差し引けます(被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例(国税庁))。租税特別措置法第35条第3項の特例です。利益が3,000万円以内なら、所得税も住民税も0円になります。

主な要件は次のとおりです。これで全部ではありません。細かな要件は、国税庁の案内と税務署で確かめてください。

  • 家が昭和56年5月31日以前に建てられていること
  • 分譲マンションのような区分所有の登記がされていないこと
  • 亡くなる直前に、親のほかに住んでいた人がいないこと
  • 相続してから売るまで、貸したり住んだり事業に使ったりしていないこと
  • 売った代金が1億円以下であること
  • 相続の開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
  • 売る時点で耐震基準に合わせるか、家を取り壊すこと

空き家のまま置いている実家は、使っていないという要件をすでに満たしている側にいます。反対に、相続した後に親族を住まわせた実家は、そこで外れます。短い期間でも人に貸した実家も同じです。家財を置いたままにしていることは、それだけで外れる理由にはなりません。

亡くなる前に親が老人ホームなどに入っていた家も、一定の条件で対象になります。入る直前まで親が一人で住んでいたことが条件の1つです。入った後に、ほかの人が住んだり借りたりしていないことも求められます。施設に移ってから家をどう扱っていたかを、家族の記憶ではなく書類で示せるかが分かれ目です。

買主が誰かでも、結果が変わります。売る相手が親族など特別な関係にある人だと、この特例が使えない場合があります。兄弟の1人が買い取る形を考えているなら、先に税務署で確かめてください。

期限は年で区切られます。親が2024年5月に亡くなったなら、3年を経過する日は2027年5月にあります。期限はその年の12月31日、つまり2027年12月31日です。特例そのものも、令和9年12月31日までの売却が対象です。

耐震か取壊しの要件は、令和6年1月1日以後の売却で広がりました。売った年の翌年2月15日までに、買主の側で取り壊したり耐震改修したりした場合も対象になります。売主が引渡しの前に工事を済ませなくても、道が残るということです。ただし、その工事が期限内に終わったことを書類で示す必要があります。

令和6年1月1日以後の売却では、上限が下がる場合があります。家と土地を取得した相続人が3人以上いると、1人あたりの上限が2,000万円です(国税庁 No.3306)。兄弟3人で分けた実家は、3,000万円ではなく2,000万円で計算してください。要件の一つずつを書類で判定する手順は、「空き家3000万円控除の条件」の記事のチェック表で確かめられます。

3. 相続税を払った人は、取得費加算で利益を減らせる

相続税を納めた人が、相続した実家を期限内に売る場合です。払った相続税のうち実家に対応する分を、取得費に足せます。租税特別措置法第39条の特例で、国税庁のタックスアンサー No.3267 に案内があります。

期限は、相続の開始の日の翌日から、相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までです。空き家の3,000万円控除の期限とは、数え始めも終わりも違います。手帳には別々に書いておいてください。片方の期限が残っていても、もう片方は過ぎていることがあります。

この特例は、相続税を払っていない人には関係がありません。相続税がかからなかった相続では、足す額が0円だからです。逆に、相続税をまとまって払った人ほど、取得費に足せる額が大きくなります。足せるのは、相続税の総額のうち、売った実家の評価が占める分に応じた額です。概算取得費で計算するしかない実家でも、足した分だけ利益が減ります。足せる額の計算の例は、「相続した家の売却の税金」の記事で確かめられます。

4. 空き家の3,000万円控除と取得費加算は、どちらか一方しか選べない

実家を売ったときの所有期間は、どのように数えますか?

親が取得した日から、売却した年の1月1日までの期間で計算します。

  • 5年超で長期、5年以下で短期となる
  • 売却年の1月1日時点で判定する
  • 売る年が1年違うだけで税率が変わる

2つの特例は、同じ実家の売却で一緒には使えません。租税特別措置法第35条第3項は、第39条の適用を受けるものを空き家の特例の対象から外しています。どちらか一方を選んで申告します。

選び方は、それぞれで残る利益の額を比べるだけです。売値が数百万円の実家で、空き家の特例の要件を満たしているなら、利益はたいてい0円になります。この場合、取得費加算を選ぶ理由はほとんどありません。

取得費加算が生きるのは、空き家の特例が使えないときです。昭和56年6月1日以後に建った家がそうです。相続の後に貸した家も、期限の年を越えた売却も当てはまります。もう1つ、利益が3,000万円を大きく超え、しかも相続税を多く払った場合は、両方で計算して比べる価値があります。どちらが有利かは金額で決まります。申告の前に、税理士に両方の数字を出してもらってください。

所有期間を判定する時間軸

  1. 親が取得した日

    所有期間のカウント開始

    親が家や土地を取得した日から数え始める

  2. 売った年の1月1日

    5年超かどうかの判定

    5年以下なら短期、5年超なら長期になる

  3. 実際の売却日

    売却

    売却した日ではなく、その年の1月1日で判定する

5. 実家を売却する方法は3つあり、税額と手取りが変わる

実家を売却する方法は、仲介で買い手を探す、買取業者に売る、家を壊して更地で売る、の3つです。どれを選ぶかで売値と譲渡費用が変わり、税額も変わります。

仲介は、売値が高くなりやすい方法です。その分、利益も税額も大きくなります。仲介で払った手数料は、譲渡費用として差し引けます。売り出してから買い手が決まるまでの期間は読めません。空き家の3,000万円控除の期限が近い実家では、期限の年を越えるおそれがあります。

買取は、業者が自分で買う方法です。当社が買い取る場合は仲介手数料はかかりません。売値は仲介での成約想定より低くなります。売値が下がれば利益も税額も下がります。ただ、税額が減るのは下がった分の一部だけです。家を現況のまま渡せるので、片付けや解体の費用は出ません。

更地で売る方法は、空き家の特例の「取り壊す」要件を、売主の側で満たす形です。売るために壊したなら、解体の費用は譲渡費用に入れられる場合があります。入れられるかどうかは、税務署で確かめてください。家が無いまま1月1日を迎えると、その年度から住宅用地の特例が外れ、土地の固定資産税が上がります。上がり方は「空き家の固定資産税が6倍になる条件」の記事で、壊す費用の見積もりの考え方は「空き家の解体費用はいくらかかるか」の記事で確かめられます。

「相続した実家の売却で税金はどこで変わる?5年の線と3000万円控除」について、そのまま聞けます。

実家の売却の税金はいくら?100万円なら約19.3万円、特例で0円もある

売却の準備を進めながら、居間のソファでうなずき合う夫婦

100万円で売り、取得費が分からず、特例も使えない長期の場合の税額は約19.3万円です。

同じ100万円でも、所有期間が短期なら約37.6万円になります。空き家の3,000万円控除が使えれば0円です。手元の条件が表のどの行にあたるかを決め、そのうえで申告の準備に入ります。

1. 売った金額別に税額を試算する早見表

前提をそろえます。取得費は売った金額の5%(国税庁 No.3258)、譲渡費用は0円として計算します。税率は長期20.315%、短期39.63%で、国税庁 No.3208 と No.3211 の率です(長期譲渡所得の税額の計算(国税庁))。空き家の特例の行は、要件をすべて満たした場合の数字です。

売り方の例譲渡所得の計算税額の目安
100万円・長期・特例なし100万円 − 5万円 = 95万円約19.3万円
100万円・短期・特例なし100万円 − 5万円 = 95万円約37.6万円
100万円・空き家の特例あり95万円 − 3,000万円 → 0円0円
500万円・長期・特例なし500万円 − 25万円 = 475万円約96.5万円
500万円・短期・特例なし500万円 − 25万円 = 475万円約188.2万円
500万円・空き家の特例あり475万円 − 3,000万円 → 0円0円
500万円・長期・取得費400万円が分かる500万円 − 400万円 = 100万円約20.3万円

税額は、譲渡所得に税率をかけた額です。100万円・長期なら、95万円 × 20.315% = 約19.3万円です(国税庁 No.3208)。内訳は、所得税と復興特別所得税で約14.5万円、住民税で4.75万円になります。

500万円の行を比べると、条件の違いがそのまま金額に出ます。長期で特例なしの行は約96.5万円です。短期で特例なしの行は約188.2万円まで上がります。表の最後の行(500万円・長期・取得費400万円が分かる)では約20.3万円です。親が買った代金の書類が1枚見つかるだけで、税額は約76万円少なくなります。

空き家の特例が使える行は、売値にかかわらず0円です。利益が3,000万円に届かない限り、全額が差し引かれるからです。家と土地を取得した相続人が3人以上いて、1人あたりの上限が2,000万円に下がる場合も(国税庁 No.3306)、この表の金額なら0円のままです。

表の金額は目安です。実際には、印紙代などの譲渡費用を引けるので、利益はもう少し小さくなります。住民税は、申告の内容をもとに市区町村が翌年度の分として計算します。正確な額は、確定申告の際に税務署か税理士に確かめてください。

2. 実家の売却で確定申告が要る場合と、そろえる書類

条件別の税額の目安

  • 特例あり
    空き家の特例を使えば税額0円
  • 長期・取得費が分かる
    取得費400万円が分かれば約20.3万円
  • 長期・特例なし
    5年超で特例なしは約96.5万円
  • 短期・特例なし
    5年以下で特例なしは約188.2万円

実家を売って利益が出た年は、翌年に確定申告をします。期間は、売った年の翌年の2月16日から3月15日までです。会社員の方でも、勤め先の年末調整では処理されません。自分で申告書を出します。

特例を使うときは、税額が0円でも申告が要ります。空き家の3,000万円控除も、取得費加算も、申告して初めて適用されます。0円になるから何もしなくてよい、ではありません。申告しなければ、特例は使えません。

申告が要らないのは、利益が0円以下で、特例も使わない場合です。それでも、売買契約書と取得費の書類は捨てずに残してください。後から利益の計算を尋ねられたときの裏づけになります。

申告書を出す先は、売主が今住んでいる所の税務署です。実家のある町の税務署ではありません。一方で、空き家の特例に使う確認書は、実家のある市区町村が出します。窓口が2か所に分かれると覚えておくと、遠方の実家でも段取りを組みやすくなります。

そろえる書類のうち、主なものは次のとおりです。売り方や使う特例によって増えるので、税務署で確かめてください。

  • 確定申告書に添える譲渡所得の内訳書
  • 売買契約書の写し
  • 親が買ったときの代金が分かる書類(見つからなければ概算取得費で計算します)
  • 印紙代など、売るためにかかった費用の領収書
  • 空き家の特例を使うなら、市区町村が出す被相続人居住用家屋等確認書
  • 同じく空き家の特例を使うなら、家と土地の登記事項証明書
  • 取得費加算を使うなら、相続税の申告書の写し

確認書は、実家のある市区町村の空き家の担当窓口に申し込みます。添える書類には、親の住民票の除票があります。相続の後に電気や水道を使っていないと分かる記録も求められます。窓口によって、求める書類も、出るまでの日数も違います。2月の申告を待たず、売買契約の段階で問い合わせておくと、慌てずに済みます。

相続人が2人以上で共有していた実家は、持分ごとに1人ずつ申告します。2分の1ずつなら、売った金額も利益も半分ずつに分けます。それぞれが、自分の申告書に自分の分を書きます。

税額を試算する際の前提条件

  • 取得費

    売った金額の5%として計算する

  • 譲渡費用

    0円として計算する

  • 長期の税率

    20.315%として計算する

  • 短期の税率

    39.63%として計算する

3. 実家の売却で見落としがちな3つの注意点

見落としがちな注意点は、翌年の住民税と保険料、年をまたぐ引渡しの日、売るための費用の領収書の3つです。

翌年の住民税と保険料は、申告の後に動きます。所得税は申告の時期に納めますが、住民税は翌年度の分として、市区町村から別に請求が来ます。さらに、譲渡所得は国民健康保険料や後期高齢者医療の保険料の計算に入ることがあります。年金で暮らしている兄弟が売主に加わる場合は、この影響が家計に響きます。どの額で保険料を計算するかは、市区町村の窓口で確かめてください。

年をまたぐ引渡しの日は、申告の年と特例の期限の両方に関わります。たとえば、12月に契約して1月に引き渡す場合です。どちらの年の売却として申告するかで、空き家の特例の期限に入るかどうかが変わることがあります。所有期間を数える1月1日も、売った年で決まります。契約の日と引渡しの日を決める前に、どちらの日で申告するかを税務署か税理士に確かめてください。

売るための費用の領収書は、捨てやすいものから消えていきます。印紙代、測量の費用、売るために壊したときの解体の費用などです。どれも、譲渡費用として利益から引ける可能性があります。家の片付けで出た書類の束に混ざって処分された、ということは珍しくありません。売却が決まったら、領収書を1つの封筒にまとめてください。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。適用の可否や具体的な税額については、税務署または税理士、登記については司法書士、境界や隣地との権利関係については弁護士や土地家屋調査士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は不動産の買主であり、税務や法律の代理はできません。

「実家の売却の税金はいくら?100万円なら約19.3万円、特例で0円もある」について、そのまま聞けます。

当社が実家を買い取るとき、売却と税金に関わる日付と費用は?

当社が買い取る条件・買い取れない条件と、実際の買取事例は「当社の買取基準」にまとめています。

「当社が実家を買い取るとき、売却と税金に関わる日付と費用は?」について、そのまま聞けます。

相続した実家の売却と3000万円控除、税金で先に確かめる3つのこと

  • 親が買ったときの代金の書類を探してください。 見つからなければ取得費は売った金額の5%で(国税庁 No.3258)、売値の大半が利益として扱われます。
  • 売る年の1月1日に、親の取得日から5年を超えているかを数えてください。 超えていれば税率は20.315%、5年以下なら39.63%です(国税庁 No.3208・No.3211)。
  • 相続の開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売れるかを見てください。 空き家の3,000万円控除の要件を満たせば、数百万円の売却では税額が0円になり、そのための確定申告が要ります。

当社は、相続した実家を片付けも解体もしない現況のまま買い取ります。決済の日は、売主さまの申告や特例の期限の年に合わせて置きます。

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実家の売却と税金についてよくある質問

Q1. 親の家を売ったときの税金はいくらですか

税額は、売った金額から親が買った値段と売るための費用を引いた利益に、税率をかけて決まります。親が長く住んでいた家なら長期にあたり、税率は20.315%です(国税庁 No.3208)。たとえば利益が300万円なら、税額は約61万円です。空き家の3,000万円控除が使えれば、利益のうち3,000万円までが差し引かれます。

Q2. 家を100万円で売却したら、税金はいくらですか

取得費が分からず、売るための費用を0円と置くと、利益は95万円です。長期なら約19.3万円、短期なら約37.6万円になります。相続した空き家で特例の要件を満たせば0円です。印紙代などの費用を引ける分、実際の税額はこれより少し下がります。

Q3. 家を500万円で売却した場合、税金はいくらぐらいですか

同じ置き方で、利益は475万円になります。親の取得日から5年を超えていれば約96.5万円、5年以下なら約188.2万円です。親が400万円で買ったと分かる書類が残っていれば、長期で約20.3万円まで下がります。条件ごとの数字は「1. 売った金額別に税額を試算する早見表」の表で見比べられます。

Q4. 相続した実家を売却すると、必ず税金がかかりますか

かからないこともあります。利益が0円以下なら、所得税も住民税もかかりません。利益が出ても、空き家の3,000万円控除で0円になる場合があります。ただし、売買契約書の印紙税は、利益に関係なくかかります。

Q5. 実家を売ったら、確定申告は必要ですか

利益が出た年は必要です。特例を使うときは、税額が0円でも申告しないと適用されません。利益が出ず、特例も使わないなら、その売却について申告は要りません。期間は、売った年の翌年の2月16日から3月15日までです。

Q6. 相続税を払っています。実家を売ったときの税金は減らせますか

相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売れば、払った相続税の一部を取得費に足せます(租税特別措置法第39条)。ただし、空き家の3,000万円控除とはどちらか一方しか選べません。両方で残る利益を計算し、少なく残る方で申告してください。

当社の見方

ご相談の中では、実家の売却で税金がいくらになるかを気にされる方が多い一方で、売るときにかかる費用までは見通せていないという方もよくいらっしゃいます。一般には、売買契約書の印紙代、抵当権の抹消登記の費用、住所変更登記の費用がかかり、相続した実家では相続登記の費用も加わります。書類も、登記識別情報または権利証・本人確認書類・印鑑証明書・固定資産税の納税通知書に加えて、相続した物件では戸籍などの書類が追加で必要になります。税金だけでなく、こうした費用も差し引いて手取りを考える必要があるため、当社では費用と書類の確認から一緒に進めるようにしています。当社の買取では、ご相談から買取価格のご提示までが目安30分、ご契約までが目安1〜2週間、お引き渡しは早ければ2週間以内で、お引き渡しと同時にご入金します。ご負担いただく費用やご用意いただく書類は個別のご案件によりますし、売らないほうがよい場合は正直にそうお伝えしていますので、まずはお気軽にご相談ください。

当社が買い取る物件・お断りする物件と、買取価格の決まり方は、当社の買取事例76件の内訳とあわせて当社の買取基準にまとめています。

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リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は物件を直接買い取る買主の立場から、売却を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
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薩摩 賢幸薩摩 賢幸株式会社リアテクス 取締役COOこの区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社が行っています(代表が定めた手順による)。確認・公開判断:薩摩 賢幸(株式会社リアテクス 取締役COO)
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